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第三節 The Surface Take
第84話 Time Spinner Ⅳ
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ここは屋敷の地下2階。少女はそこにあるトレーニングルームの中央に正座していた。
少女の前には1振りの刀。「剛龍の剣」が抜き身で置いてある。
少女はその刀の上に手を置くと、徐ろに詠唱を始めていった。
この方法が本当に「認めてもらう」為の方法かは分からないままだが、試さずにはいられなかった。
それくらい追い込まれていた。
「我、汝の御霊を呼び起こす者也。我、汝との契約を望む者也。汝、我が言の葉を受け、我が望みに声を傾け給え」
「汝、我と共に時を紡ぎて、我と共に敵に臨み給え。汝の魂よ、我が元に来たれ!」
「従魔継承!」
少女の詠唱が終わり編まれたマナは、力ある言葉に拠って変換され刀に吸い込まれていく。
そして少女はその場で意識を失っていった。
何も無い大地。否、大地と呼ぶには大地らしからぬ真っ白い平原である。
更には濃灰色の空。白い大地とは正反対とも言えるモノトーンのコントラスト。
遥か彼方に見える地平線はその2つが交わり、淡灰色に見える。
少女の背後には1匹の古龍種がいた。
「まったくあのような方法で我が眠りを醒ましたのは、キサマか?」
「そうよ。ちゃんと起きてくれたようで何よりだわ」
「たわけが。しかし何故キサマは我を欲する?」
「倒すべき敵を倒す為にアナタの力が必要になったからよ」
少女はずっと背後に向けて話しをしていたがここで初めて振り返り、威風堂々たる佇まいの姿を見た。
その古龍種は空に溶け込むような濃灰色の身体を持ち、眼光は鋭く目の色は鮮血の様な紅だった。
その身から放たれる重圧は強く鋭く、仮に依頼の際に目の前で見据えられたなら脚が震えているだろう。
背に生えた4枚の翼は折りたたまれており、大地を掴む四肢の爪は凶悪な程に大きく鋭い。
更には上顎から4本、下顎から2本の鋭い牙を覗かせながらもその口角は上がっており、どこか嘲り嗤っているようにも見えていた。
「倒すべき敵だと?それは我が同輩か?」
「炎龍ディオルギアよッ!」
「フハハハハハッ、ディオルギアだと?あの炎龍か?面白い。ヒト種にアヤツの相手が務まるとでも?」
「えぇ、その炎龍よ。その炎龍ディオルギアを倒す為に、アナタの力が必要なの」
「お願いッ!力を貸して!」
「ふっ、あの男と同じ目をした娘よ。ならば、キサマに1度だけ、たった1度だけ力を貸してやる。あの炎龍を倒すと、ほざいたキサマにな」
「炎龍ディオルギアと対峙した際に我を抜け。その時だけはキサマの力となってやろう。だがもしもディオルギアのヤツを倒せない場合は、炎龍に喰い殺される前に、我が牙の餌食になると知れッ!!」
「ありがと、剛龍エルディナンド。アナタの力を借りるわね」
少女はトレーニングルームの部屋の中央で目覚めた。その刀の上に手を置いたままで。
少女の手は少し震えていた。あの古龍と対峙した時に感じた、あの圧倒的な重圧がまだ身体に残っている感じがしたのだ。
刀は抜き身の状態から、いつの間にか鞘に収まっていた。少女はその刀を握りしめると、「宜しくねッ」と屈託のない笑みを向けトレーニングルームを後にしていった。
その翌日クリスはまるで何事も無かったかのように、少女の屋敷の1室で目が覚めた。
『ここは?此の身は、決闘を挑んで…そうだッ!ワザと暴走させた固有能力はどうなったのだ?一体何が起きたというのだ?』
『それに、あれから何日経った?早く村に、此の身は村に行かなくては!』
目を覚ました直後でワケが分からないクリスは、急ぎ部屋のベッドから降りると着ていた可愛らしい寝間着を乱雑に脱ぎ捨て、近くに置いてあった装備を手に取りその身に着装していく。
そして足早に部屋を飛び出すと階下へと降りていった。
『おはようございますッ、クリス様』
足早に歩いているクリスに声を掛け微笑みながら挨拶したのはサラだった。だがクリスは急いでいる事から何も言わずに手を上げて応じていた。
その様子にサラはかなり残念そうな表情をしていたと言える。
『やっと目覚めたのね?』
『こっちに来てくれるかしら?少し話しをしましょう』
『うむ。了解した』
階下に降りると少女が広間で席に付いていた。装備は身に着けている様子だが、今から直ぐに出掛けるといった様相には思えなかった。
更には何事も無かったかのように接する少女に対して、クリスは戸惑っていたとも言える。だがそれ以上何も話さないのであれば、「無理に聞く必要はあるまい」とそのまま促されるままに少女に対面する形で席に着いていった。
2人は席に付いたまま何も話さなかった。そうこうしている内に爺は、2人の朝食を運びそのままの流れで2人は朝食になった。
少女は朝食をたいらげると爺に飲み物の注文をしていく。
『良い香りね~。クリスもそう思わない?』
『いや「いい良い香りね~」じゃない!話しをしようと言っていたその「話し」はどこにいったのだ?」
『あれ?この紅茶の香りは気に入らなかったかしら?違うのにする?コーヒーもあるけど?』
『いや、それはこのままでいいが、違うそうじゃない!ふざけているのか?』
『えへへ。バレた?まぁ本当は先に話しをするつもりだったけど、クリスは3日も寝ていたんだから、お腹が空いていると思ったの。だから、先にご飯にしちゃった。てへっ』
『3日…だと?此の身はそんなに寝ていたのか?』
『えぇ、そうよ。まるっと3日間。だから、この3日の間に起きた事を伝えるわね』
少女はこうして話しを切り出し、クリスはその内容を黙って聞いていた。クリスは黙って聞いていながらも、その表情はどこか困惑しているようでいて、何かを言いたそうなそんな良くも悪くも掴み辛い表情をしていた。
『要請は下りたのだな。それならば良かった。本当に良かった。だけど改めて貴殿に問いたい!確認させてくれ!』
『此の身の村を、同胞達の生命を救ってくれるか?』
『えぇ、モチロンよッ!』
少女は曇り一つない笑顔でクリスに対して言の葉を紡いでいた。そんな笑顔にクリスの翠色の瞳から一筋の涙が溢れていく。
『あぁ、宜しく頼む!』
『でもクリスが起きてくれて助かったわ!龍人族の村はクリスっていう「案内人」がいなければ入れないんでしょう?』
『アタシ1人じゃ炎龍ディオルギア討伐以前に路頭に迷うところだもの』
『それとこっちの準備はもう整っているから、いつでも出られるわ。あとはクリスの準備が出来次第、貴女の村に向かいましょッ!』
『此の身はもう大丈夫だ。いつでも出られる』
『じゃあ、決まりね!!』
「爺、これから炎龍ディオルギアの討伐依頼に向かうわッ!だから後の事は宜しくねッ!」
「必要な武装は既にセブンティーンに入っております。後はこれを」
「お嬢様、ご武運を」
爺はこれから直ぐに依頼に出ようとしている少女に、風呂敷包みを渡していた。
少女はそれを受け取ると一言だけ「ありがとッ」と紡ぎウインクを爺に投げたのだった。
セブンティーンのエンジンに火が入り、屋敷の敷地内に暖機状態でもいつもと変わらない重低音のエグゾーストが響き渡っていく。
屋敷の玄関先には爺とサラとレミの3人が見送りに来ていた。
サラとレミの2人はこちらを向いて大きく手を振っている。少女はそんな様子に、その顔を綻ばせていた。
『さぁ、いくわよッ!』
セブンティーンが屋敷から出て行った後、暫くの間セブンティーンの低いエグゾーストが聞こえて来ていた。その音が聞こえなくなると爺はサラとレミに仕事の指示を出していく。
それに対して2人は短く返事をすると屋敷の中に入っていった。
「お嬢様どうかご無事で」
空は今日も晴れていて雲1つ無い快晴。空にある太陽は眩しく輝いていてもう少しすると頂上に至る。
気温はそこまで高くないが日中は寒いと感じる程でもない過ごしやすい季節。
夜には多少冷えてくるこの時期だが、まだ山々の色合いは緑に包まれているだろう。
だから山々に色とりどりを期待するのは気が早い。
初秋の長閑で穏やかなそんな日に、炎龍討伐の火蓋は切って落とされ静かに幕を開けたのであった。
セブンティーンの重低音のエグゾーストを盛大に掻き鳴らしながら。
少女の前には1振りの刀。「剛龍の剣」が抜き身で置いてある。
少女はその刀の上に手を置くと、徐ろに詠唱を始めていった。
この方法が本当に「認めてもらう」為の方法かは分からないままだが、試さずにはいられなかった。
それくらい追い込まれていた。
「我、汝の御霊を呼び起こす者也。我、汝との契約を望む者也。汝、我が言の葉を受け、我が望みに声を傾け給え」
「汝、我と共に時を紡ぎて、我と共に敵に臨み給え。汝の魂よ、我が元に来たれ!」
「従魔継承!」
少女の詠唱が終わり編まれたマナは、力ある言葉に拠って変換され刀に吸い込まれていく。
そして少女はその場で意識を失っていった。
何も無い大地。否、大地と呼ぶには大地らしからぬ真っ白い平原である。
更には濃灰色の空。白い大地とは正反対とも言えるモノトーンのコントラスト。
遥か彼方に見える地平線はその2つが交わり、淡灰色に見える。
少女の背後には1匹の古龍種がいた。
「まったくあのような方法で我が眠りを醒ましたのは、キサマか?」
「そうよ。ちゃんと起きてくれたようで何よりだわ」
「たわけが。しかし何故キサマは我を欲する?」
「倒すべき敵を倒す為にアナタの力が必要になったからよ」
少女はずっと背後に向けて話しをしていたがここで初めて振り返り、威風堂々たる佇まいの姿を見た。
その古龍種は空に溶け込むような濃灰色の身体を持ち、眼光は鋭く目の色は鮮血の様な紅だった。
その身から放たれる重圧は強く鋭く、仮に依頼の際に目の前で見据えられたなら脚が震えているだろう。
背に生えた4枚の翼は折りたたまれており、大地を掴む四肢の爪は凶悪な程に大きく鋭い。
更には上顎から4本、下顎から2本の鋭い牙を覗かせながらもその口角は上がっており、どこか嘲り嗤っているようにも見えていた。
「倒すべき敵だと?それは我が同輩か?」
「炎龍ディオルギアよッ!」
「フハハハハハッ、ディオルギアだと?あの炎龍か?面白い。ヒト種にアヤツの相手が務まるとでも?」
「えぇ、その炎龍よ。その炎龍ディオルギアを倒す為に、アナタの力が必要なの」
「お願いッ!力を貸して!」
「ふっ、あの男と同じ目をした娘よ。ならば、キサマに1度だけ、たった1度だけ力を貸してやる。あの炎龍を倒すと、ほざいたキサマにな」
「炎龍ディオルギアと対峙した際に我を抜け。その時だけはキサマの力となってやろう。だがもしもディオルギアのヤツを倒せない場合は、炎龍に喰い殺される前に、我が牙の餌食になると知れッ!!」
「ありがと、剛龍エルディナンド。アナタの力を借りるわね」
少女はトレーニングルームの部屋の中央で目覚めた。その刀の上に手を置いたままで。
少女の手は少し震えていた。あの古龍と対峙した時に感じた、あの圧倒的な重圧がまだ身体に残っている感じがしたのだ。
刀は抜き身の状態から、いつの間にか鞘に収まっていた。少女はその刀を握りしめると、「宜しくねッ」と屈託のない笑みを向けトレーニングルームを後にしていった。
その翌日クリスはまるで何事も無かったかのように、少女の屋敷の1室で目が覚めた。
『ここは?此の身は、決闘を挑んで…そうだッ!ワザと暴走させた固有能力はどうなったのだ?一体何が起きたというのだ?』
『それに、あれから何日経った?早く村に、此の身は村に行かなくては!』
目を覚ました直後でワケが分からないクリスは、急ぎ部屋のベッドから降りると着ていた可愛らしい寝間着を乱雑に脱ぎ捨て、近くに置いてあった装備を手に取りその身に着装していく。
そして足早に部屋を飛び出すと階下へと降りていった。
『おはようございますッ、クリス様』
足早に歩いているクリスに声を掛け微笑みながら挨拶したのはサラだった。だがクリスは急いでいる事から何も言わずに手を上げて応じていた。
その様子にサラはかなり残念そうな表情をしていたと言える。
『やっと目覚めたのね?』
『こっちに来てくれるかしら?少し話しをしましょう』
『うむ。了解した』
階下に降りると少女が広間で席に付いていた。装備は身に着けている様子だが、今から直ぐに出掛けるといった様相には思えなかった。
更には何事も無かったかのように接する少女に対して、クリスは戸惑っていたとも言える。だがそれ以上何も話さないのであれば、「無理に聞く必要はあるまい」とそのまま促されるままに少女に対面する形で席に着いていった。
2人は席に付いたまま何も話さなかった。そうこうしている内に爺は、2人の朝食を運びそのままの流れで2人は朝食になった。
少女は朝食をたいらげると爺に飲み物の注文をしていく。
『良い香りね~。クリスもそう思わない?』
『いや「いい良い香りね~」じゃない!話しをしようと言っていたその「話し」はどこにいったのだ?」
『あれ?この紅茶の香りは気に入らなかったかしら?違うのにする?コーヒーもあるけど?』
『いや、それはこのままでいいが、違うそうじゃない!ふざけているのか?』
『えへへ。バレた?まぁ本当は先に話しをするつもりだったけど、クリスは3日も寝ていたんだから、お腹が空いていると思ったの。だから、先にご飯にしちゃった。てへっ』
『3日…だと?此の身はそんなに寝ていたのか?』
『えぇ、そうよ。まるっと3日間。だから、この3日の間に起きた事を伝えるわね』
少女はこうして話しを切り出し、クリスはその内容を黙って聞いていた。クリスは黙って聞いていながらも、その表情はどこか困惑しているようでいて、何かを言いたそうなそんな良くも悪くも掴み辛い表情をしていた。
『要請は下りたのだな。それならば良かった。本当に良かった。だけど改めて貴殿に問いたい!確認させてくれ!』
『此の身の村を、同胞達の生命を救ってくれるか?』
『えぇ、モチロンよッ!』
少女は曇り一つない笑顔でクリスに対して言の葉を紡いでいた。そんな笑顔にクリスの翠色の瞳から一筋の涙が溢れていく。
『あぁ、宜しく頼む!』
『でもクリスが起きてくれて助かったわ!龍人族の村はクリスっていう「案内人」がいなければ入れないんでしょう?』
『アタシ1人じゃ炎龍ディオルギア討伐以前に路頭に迷うところだもの』
『それとこっちの準備はもう整っているから、いつでも出られるわ。あとはクリスの準備が出来次第、貴女の村に向かいましょッ!』
『此の身はもう大丈夫だ。いつでも出られる』
『じゃあ、決まりね!!』
「爺、これから炎龍ディオルギアの討伐依頼に向かうわッ!だから後の事は宜しくねッ!」
「必要な武装は既にセブンティーンに入っております。後はこれを」
「お嬢様、ご武運を」
爺はこれから直ぐに依頼に出ようとしている少女に、風呂敷包みを渡していた。
少女はそれを受け取ると一言だけ「ありがとッ」と紡ぎウインクを爺に投げたのだった。
セブンティーンのエンジンに火が入り、屋敷の敷地内に暖機状態でもいつもと変わらない重低音のエグゾーストが響き渡っていく。
屋敷の玄関先には爺とサラとレミの3人が見送りに来ていた。
サラとレミの2人はこちらを向いて大きく手を振っている。少女はそんな様子に、その顔を綻ばせていた。
『さぁ、いくわよッ!』
セブンティーンが屋敷から出て行った後、暫くの間セブンティーンの低いエグゾーストが聞こえて来ていた。その音が聞こえなくなると爺はサラとレミに仕事の指示を出していく。
それに対して2人は短く返事をすると屋敷の中に入っていった。
「お嬢様どうかご無事で」
空は今日も晴れていて雲1つ無い快晴。空にある太陽は眩しく輝いていてもう少しすると頂上に至る。
気温はそこまで高くないが日中は寒いと感じる程でもない過ごしやすい季節。
夜には多少冷えてくるこの時期だが、まだ山々の色合いは緑に包まれているだろう。
だから山々に色とりどりを期待するのは気が早い。
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