激レア種族に転生してみた(笑)

小桃

文字の大きさ
49 / 225
異世界転生 出会い編

第48話 討伐完了

しおりを挟む
 夜が明けたのでポロ町へ戻るんだけど、睡眠時間が足りなかったのか『ぼ~』としてると、ゼシカがお茶を持って朝の挨拶をしてくれた。

「アリス様、おはようございます!町へ戻る準備は私達にお任せください」
「うん、ありがとう♪」

 私は朝陽を浴びながらお茶を飲んでいると、農園の園主さんが私達の元へやって来たの。
 ゼシカとアナに対応を任せると『アリス様は女神様なのです!』とか言われそうなので、私が対応する事にしたの。

「この度はワイバーンとキラーウルフの討伐をして頂き、誠にありがとうございました」
「いえ、冒険者としての務めを全うしただけですから、お気遣いなく」
「あのまま魔物による被害が続いていたら……農園の運営は壊滅して、家族全員が路頭に迷っていました。我々から見ればあなた様は【戦闘の女神ローゼ】様です」

 園主さんが【戦闘の女神】なんて言うから、ゼシカとアナが私の元へやって、胸を張って私の事を誇張する。

「当然です!アリス様はこの世界に降臨された【現人神】なのです!」
「そうです【現人神】アリス様へ祈りを捧げるのです!」

 2人が【現人神】だとか誇張するので、園主さんが勘違いしないように訂正をする。

「違いますからね!ただのですから間違えないでね?」
「は、はい……」

「アリス様は【戦闘の女神】にして【創造の女神】でもあるのです。そして、この神々しい美しさを見れば判ると思いますが【美の女神】でもあるのです!」
「おぉ~!」
「本当に違いますから!2人は町へ戻る準備をしてきなさい!」
「「うっ、かしこまりました……」」

 勝手に信仰してる2人を離して、改めて園主さんの誤解を解く。

「あの2人の言葉は信じないでいいですからね!農園を守れて本当に良かったです。また困った事があれば依頼を出してくださいね」
「はい!アリス様」
「それじゃあ、この依頼書にサインをお願いします」

 依頼書にサインをしてもらったので、私達はポロ町へと戻る事にしたの。

 明日は子爵邸へと向かって護衛依頼の任務につくので、第2拠点へ帰る前に冒険者ギルドへ寄って2つの討伐依頼の完了手続きを済ませる事にしたの。

 冒険者ギルドへ着くと、受付カウンターの前に進んでいって討伐完了の手続きを受付嬢に頼んだの。

「おはようございます。この2つの討伐クエストを完了したので手続きをお願いします」
「はい、こちらへ討伐依頼書と討伐証明となる証明部位を提出して下さい」

 討伐証明となる部位と言われても判らないんだよね(汗)討伐した魔物は全部持って帰ってきたから証明部位はある筈だもんね。

「証明部位が判らないので、魔物を丸ごと持って帰ったんですけど……提出するのはここでは無理かな?」
「えっと、そんなに大きい物なんですか?依頼書の方を先に確認しますねって……ワイバーンにキラーウルフの討伐って……少々お待ち下さい」

 受付嬢さんは『ピクピク』と顔を引き攣らせながら奥へと走って行ったの。
 暫くその場で待ってると、奥から偉そうな人と一緒に戻って来て、自己紹介をしてくれた。

「私は副ギルドマスターのナタリア.バシールと申します。あなた方がこの討伐依頼を達成したというのですか?」
「はい、私達【光の絆】で達成しましたよ」
「では、討伐証明となる部位はお持ちなんですよね?」
「先程、そこの受付嬢さんにも言ったのですが、魔物を丸ごと持って帰ってきたので、広い場所がないと出す事が出来ません」
「ふむ、では解体場へ案内するので、ご足労をお願いします」
「判りました」

 そんな訳で、副ギルドマスターに案内されて、冒険者ギルドの地下にある解体場へと到着したの。この広さなら討伐した全ての魔物が出せると思った。
しおりを挟む
感想 35

あなたにおすすめの小説

入れ替わり夫婦

廣瀬純七
ファンタジー
モニターで送られてきた性別交換クリームで入れ替わった新婚夫婦の話

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました

蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈ 絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。 絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!! 聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ! ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!! +++++ ・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)

クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?

青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。 最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。 普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた? しかも弱いからと森に捨てられた。 いやちょっとまてよ? 皆さん勘違いしてません? これはあいの不思議な日常を書いた物語である。 本編完結しました! 相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです! 1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…

冤罪で辺境に幽閉された第4王子

satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。 「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。 辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。

病弱少年が怪我した小鳥を偶然テイムして、冒険者ギルドの採取系クエストをやらせていたら、知らないうちにLV99になってました。

もう書かないって言ったよね?
ファンタジー
 ベッドで寝たきりだった少年が、ある日、家の外で怪我している青い小鳥『ピーちゃん』を助けたことから二人の大冒険の日々が始まった。

1人生活なので自由な生き方を謳歌する

さっちさん
ファンタジー
大商会の娘。 出来損ないと家族から追い出された。 唯一の救いは祖父母が家族に内緒で譲ってくれた小さな町のお店だけ。 これからはひとりで生きていかなくては。 そんな少女も実は、、、 1人の方が気楽に出来るしラッキー これ幸いと実家と絶縁。1人生活を満喫する。

スキル素潜り ~はずれスキルで成りあがる

葉月ゆな
ファンタジー
伯爵家の次男坊ダニエル・エインズワース。この世界では女神様より他人より優れたスキルが1人につき1つ与えられるが、ダニエルが与えられたスキルは「素潜り」。貴族としては、はずれスキルである。家族もバラバラ、仲の悪い長男は伯爵家の恥だと騒ぎたてることに嫌気をさし、伯爵家が保有する無人島へ行くことにした。はずれスキルで活躍していくダニエルの話を聞きつけた、はずれもしくは意味不明なスキルを持つ面々が集まり無人島の開拓生活がはじまる。

処理中です...