異世界転生、授かったスキル【毎日ガチャ】って…

小桃

文字の大きさ
97 / 166
学園編

第6話 A組トーナメント優勝

しおりを挟む
 私とカンテラが選択した武器は木槍で、5m程度の距離をおいて互いに木槍を構えたの。

「では、A組トーナメント第1試合始め!」

 試験官の開始の合図と同時に、カンテラは私との間合いを一気に詰めて、連続の突き攻撃を仕掛けてきたの。

「オラオラ~!」
「はっ、はっと!」

 私は突きを見切って、冷静にバックステップを踏んでカンテラとの距離をとり、全ての突きを躱したの。カンテラは一瞬で決まると思ってたのかな?私に突きを躱された事に驚いてるみたい。

「いっ、意外にやるじゃないか!」
「えへっ♪それはどうも♪次は私から行くね♪」

 私は槍を下段に構えてから、カンテラとの距離を一気に詰めて下から上へと斬り上げる。カンテラは両手で槍を横に持ち斬り上げを受け止める。ざんねんだけど初撃は囮なんだよね。斬り上げを受け止められた瞬間に、私は槍の軌道を変えて前押し出して突きを放ったの。カンテラは突きに反応が出来ず、槍先が鳩尾に突きが当たったところで、前屈みになって膝を付いたところで勝負あり。

「勝者セレン!見事な連続攻撃だったな。カンテラは突き鋭いが単調だったぞ。一応、救護班で診てもらえ」
「はい……」

 全く手応えが無かった思ったんだけど、平民の女だから油断してたのかな?まぁ、楽に勝てたからラッキーだったね♪
 
 その後も、全く手応えのない相手にトーナメントを勝ち進んでいって、決勝戦まで進んだのは良いんだけど、相手はティアード帝国第二皇子なんだよねぇ……これは絶対に負けた方がいいよね?

「では、A組トーナメントの決勝を行う。スレイン皇子とセレン闘技場の上がれ!」
「「はい!」」

 私は木槍をスレイン皇子は木剣を手にして、闘技場へ上がると私に向かって声を掛けた。

「皇子だからって手を抜かないで欲しいんだ」
「……はい、判りました」

 スレイン皇子が手を抜くなと言ってきたので、少し悩んだんだけどスレイン皇子の気持ちに応えて、本気でいく事にした。

「A組トーナメント決勝始め!」

 スレイン皇子の素早い踏込みから、私の懐に入って剣を振るって私の腹部へ打ち込んでくる。

『カンッ、カンッ』

 私は軽く槍先で捌いてから、槍の持ち手を変えて【石突】で突き放つ。

『シュッ!』「ほっ!」

 ギリギリのところで躱されたけど、槍を柄を手元に戻してから槍を大きく振るように上段から斬り降ろす。

『ビュン!』『カンッ!』

 スレイン皇子は剣を盾代わりにして、槍の斬撃を受け止めたの。『いい反応をするなぁ~』と思いながらもバランスを崩したスレイン皇子へ、槍を地につけた反動で前回りをして踵落としをすると、頭を避けたけど右肩に直撃した。

「やぁ~!」
『ドスッ!』「うぐっ……」

 スレイン皇子は右膝をついたけど、直ぐに立ち上がろうとする。そんな隙を私は見逃さずに、スレイン皇子の首元に槍先が『ピタリ』と止まったところで試験官が勝者を告げたの。

「勝負あり、勝者セレン!」

 負けたスレイン皇子が笑顔で語り掛けてきて、同時に握手を求めてきたの。

「僕の完敗だよ。同世代に君のような子が居るなんて驚いたよ!」
「皇子様も強かったですよ♪剣での勝負なら恐らく負けてました。機会があれば剣術の指導を受けたい程でしたよ♪(ニコッ)」

 私は握手をしながら笑顔で答えると、スレイン皇子は少し頬を赤くしながら応える。

「あぁ、その時が来るのを楽しみにしてるよ♪」
「はい♪」

 A組で行われた武術試験のトーナメントは、私が優勝するという結果で終わったの。
しおりを挟む
感想 22

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件

さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。 数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、 今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、 わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。 彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。 それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。 今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。   「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」 「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」 「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」 「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」   命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!? 順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場―― ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。   これは―― 【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と 【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、 “甘くて逃げ場のない生活”の物語。   ――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。 ※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件

美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…? 最新章の第五章も夕方18時に更新予定です! ☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。 ※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます! ※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。 ※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!

つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました

蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈ 絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。 絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!! 聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ! ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!! +++++ ・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)

戦場の英雄、上官の陰謀により死亡扱いにされ、故郷に帰ると許嫁は結婚していた。絶望の中、偶然助けた許嫁の娘に何故か求婚されることに

千石
ファンタジー
「絶対生きて帰ってくる。その時は結婚しよう」 「はい。あなたの帰りをいつまでも待ってます」 許嫁と涙ながらに約束をした20年後、英雄と呼ばれるまでになったルークだったが生還してみると死亡扱いにされていた。 許嫁は既に結婚しており、ルークは絶望の只中に。 上官の陰謀だと知ったルークは激怒し、殴ってしまう。 言い訳をする気もなかったため、全ての功績を抹消され、貰えるはずだった年金もパー。 絶望の中、偶然助けた子が許嫁の娘で、 「ルーク、あなたに惚れたわ。今すぐあたしと結婚しなさい!」 何故か求婚されることに。 困りながらも巻き込まれる騒動を通じて ルークは失っていた日常を段々と取り戻していく。 こちらは他のウェブ小説にも投稿しております。

大和型戦艦、異世界に転移する。

焼飯学生
ファンタジー
第二次世界大戦が起きなかった世界。大日本帝国は仮想敵国を定め、軍事力を中心に強化を行っていた。ある日、大日本帝国海軍は、大和型戦艦四隻による大規模な演習と言う名目で、太平洋沖合にて、演習を行うことに決定。大和、武蔵、信濃、紀伊の四隻は、横須賀海軍基地で補給したのち出港。しかし、移動の途中で濃霧が発生し、レーダーやソナーが使えなくなり、更に信濃と紀伊とは通信が途絶してしまう。孤立した大和と武蔵は濃霧を突き進み、太平洋にはないはずの、未知の島に辿り着いた。 ※ この作品は私が書きたいと思い、書き進めている作品です。文章がおかしかったり、不明瞭な点、あるいは不快な思いをさせてしまう可能性がございます。できる限りそのような事態が起こらないよう気をつけていますが、何卒ご了承賜りますよう、お願い申し上げます。

俺だけ毎日チュートリアルで報酬無双だけどもしかしたら世界の敵になったかもしれない

宍戸亮
ファンタジー
朝起きたら『チュートリアル 起床』という謎の画面が出現。怪訝に思いながらもチュートリアルをクリアしていき、報酬を貰う。そして近い未来、世界が一新する出来事が起こり、主人公・花房 萌(はなぶさ はじめ)の人生の歯車が狂いだす。 不意に開かれるダンジョンへのゲート。その奥には常人では決して踏破できない存在が待ち受け、萌の体は凶刃によって裂かれた。 そしてチュートリアルが発動し、復活。殺される。復活。殺される。気が狂いそうになる輪廻の果て、萌は光明を見出し、存在を継承する事になった。 帰還した後、急速に馴染んでいく新世界。新しい学園への編入。試験。新たなダンジョン。 そして邂逅する謎の組織。 萌の物語が始まる。

処理中です...