異世界転生、授かったスキル【毎日ガチャ】って…

学園編

第43話 斥候職決定

　個人訓練期間が終了したの。

　これからは各班が求める人材を募集して、応募があれば審査して合格なら班に編入するの。

　私達A班は、斥候職を1人と前衛職2人（壁役が出来る者）を募集した。

　斥候職は3人が応募してきて、当然その中にはカンテラが含まれていたの。

　前衛職は7人が応募してきて、その中にはスレイン様とストラトスが含まれていたの。

　先ずは斥候職の審査をする事になって、私達が求める能力があるかを見極める。

「最初は射撃能力を見せて貰うわ。私達の班の斥候職は戦闘時は中衛から前衛のサポートをしてもら事になるの。なので10mの距離で射撃をしてもらわね」
「「はい」」

　カンテラ以外は弓での射撃を選択して、標的に当てる事は出来たんだけど、弓を射るまでの動作が遅いのと、連続射撃には向いてない事が気になった。しかし、スリングショットを使うカンテラは、素早い動作で何回も標的に的中させてたのは、本当に見事だった。

「次は近接戦闘を見せてもらうわね。レンが軽く仕掛けるからそれを捌いてね」
「「はい」」

　私は軽く仕掛けるけど、みんな初撃は防げても次は対処が出来なかった。受け止めるのと捌くのは全く違うんだよね……

「最後はカンテラだね！」
「おぅ、よろしく頼む」

　私は3連撃で仕掛けたんだけど、双剣で受け流すように捌いたので、更に連続で仕掛けてみる。

「おっ、とっ、ほっ！」

　少し危なっかしいけど全て捌き切った。

「カンテラの双剣様になってるね♪」
「ギリギリだったよ……もっと練習だな。」

　斥候に求める事はたくさんあるけど、それは班を編成してから少しずつ身に着けて貰うので、斥候職の審査はこれで終了。

「審査お疲れ様。私のA班に編入するのはカンテラに決めたわ。これからはA班の為に更に努力して頂戴ね！」
「セイレーン様、ありがとうございます！必ず役に立って見せるので期待して下さい」
「期待してるわよ！」

　カンテラはA班の編入が決まって、嬉しさを隠さずに満面の笑みを浮かべながら返事をしてた。私もカンテラへお祝いの言葉を笑顔で送った。

「カンテラおめでとう♪凄く頑張ってた事を知ってるから私も嬉しいよ」

　祝の言葉を伝えた後に、私は右手を出す。

「A班に入れたのはレンのお陰だよ。本当に感謝してる」

　カンテラも右手を差し出したので、私達は握手をしたの。