2 / 31
第1章 猫にまたたび
2
しおりを挟む
紗也との電話から10日後、合コン会場の最寄駅で待ち合わせた。
「久しぶり」
改札前で大きく手を振る紗也に気付いて駆け寄ると、ほぼ同じタイミングで理都もやってきた。
社会人になって顔を合わせる機会は減れども、会えば自然と昔に戻る。
理都が赤ちゃんのようにふっくらとした手を絡ませて、寒いだの冷たいだのと始めた。理都の人懐っこさを見て、相変わらずねと笑う紗也になんだか安心する。
実のない話でも楽しいのは学生時代と変わらない。
朗らかで元気印の紗也とフェミニンな理都に挟まれて歩くと、傍目には私が一番お姉さんに見えているだろう。
この二人が老け知らずなだけ。
私は普通だと思う。
「こっちで合ってるよね?」
自信なさげな紗也のスマホを横から覗き込む。下調べを怠ったのは私も同じで、お店の場所を一緒に確認する。
本来なら仲良し4人組の私たちだけど、面倒見のいい委員長タイプが欠席の編成では仕方ない。
「えっと、そこ曲がって直ぐっぽいね」
「おっけ。よかった」
「早く行こ!」
なんとなくついてきていただけの理都が先頭に躍り出た。急にやる気を出したのは寒いから──な、はずがない。そんな理都に苦笑しつつ、私は今回が人生最後の合コンだと宣言した。
「なんでー。楽しいのにー」
取り合わない理都は私の腕に絡みついて見上げてきた。押し付けられた胸の質量と柔らかさは、正直なところ羨ましさしかない。
理都のように男性を虜にできるような体つきだったら、彼氏と長続きするのかも。
おっぱいについて考えてしまった私に代わって紗也が説明を……してくれたはいいけれど、「婚活だったら来るらしいよ」というのはどうなんだろう。
思った通り、理都は紗也の説明で簡単に納得した。私の「最後」の決意を軽く見られている気がする。
が、弁明する前にお店に到着してしまった。
***
掘りごたつ式の個室に通されると、先に到着していた男性陣が慌てて立ち上がった。
「座っててくださーい」
機敏だなぁと朗らかに声を掛ける紗也の横で、理都はさっさと自己紹介を終わらせた。席につく前にしてこの手際の良さ。
「ムラ君とくまちゃんね。ばっちり覚えた!」
笑顔の理都の後ろで、私は三人の男性陣を順に窺う。
一番童顔なのが村瀬充哉で、筋肉隆々としたのが日隈太郎。
ムラ君、くまちゃん、ムラ君、くまちゃんと、心の中で唱える。
「イットって珍しい名前だねー。どんな字書くのー?」
理都は中井逸登に上目で伺うと同時に、ムラ君とくまちゃんの腕を取って席に付いた。
さすが理都。
主導権を掌握する流れ作業は何度見ても感心してしまう。
私はというと、「こんばんは」と一言発するのが精いっぱいだった。
「これ、どうぞ」
「あっ、すみません」
鞄を置いてコートから腕を抜くと、逸登君がハンガーを差し出してくれた。
「詩乃ぉ、私のもー」
「はいはい」
もぞもぞと上着を脱ぐ理都を手伝って、そのままコートを受け取った。世話役が不在の今日は私が代理だ。
「足らないか。ちょっと待ってて」
ハンガーをもらってくると、個室を出かけた逸登君を止めた。
塩顔で真面目そうな印象は私好みで、気配りも出来るなんてポイント高い。
「一緒に掛けちゃうので」
小柄な理都のコートに重ねて、自分のアウターを掛ける。
仕事帰りは同じでも、制服のある二人とは違って私だけがオフィススタイルだ。固すぎず緩すぎずで悩んだ末、ベージュのワントーンに纏めてきた。明るい色味であるだけ、合コン仕様にしたつもり。
紗也はノースリーブニットにデニムを合わせている。緩めの三つ編みが、元気印だけでない大人っぽさを出している。
理都はバックリボンのふわふわしたセーターに花柄のスカートだ。大きな胸を隠して背中をチラ見せするあたり、自分の魅力を存分に引き出すスタイルを熟知している。
二十歳そこそこならともかく、あのふわふわは絶対着れない。
ううん。若くても私には無理。
細長い体型でややつり目の私は、柔らかい雰囲気で可愛い系の理都子の隣にいると余計にキツイ印象を与える。小柄で豊満な理都とつるんでいるからこそ、事あるごとに比べられてきた。
「どうかした?」
「えっ、あ、いえ。なんでも」
逸登君の何か言いたげな視線を感じて、誤魔化すように目を伏せてしまった。微妙な居心地で、なんとなく髪と服を整えて繕う。
「座ろっか」
「ですね」
理都がムラ君とくまちゃんの間に納まっているのは、彼らの顔面偏差値が理都の及第点をクリアしていることを意味する。
幹事の紗也は出入口に一番近いところに腰を落ち着けた。
私はなるべく隅に居たくて、逸登君を紗也と挟んだ。
「いつも健次がお世話になってまーす」
紗也の一言が乾杯の合図になった。男性陣との共通項である弟ネタは皮切りに最適だった。
私には初対面で提供できる話題がない。家と職場の往復の日々。仕事は嫌いじゃないけれど、プライベートが充実しているわけでもなくて、、、妙に切ない。
「サヤんとこ、ホント兄弟仲いいよねー」
理都は軽く会話に参加しつつも、両脇の男性の肩や腕に何気なく触れる。「もぅ」に「えー」と、身のない返事をするのに繰り出すボディタッチは、相手に好意があると思わせるには十分だ。
まぁ、さすがにアレを真似ようとは思わないけど。
理都は同性の友達にも甘える。残念だけど、「寂しがり屋」だとか「甘えん坊気質」で惑わされるのは男性だけだと思う。同性だからこそ勘づくものというかなんというか。
要するに、言動の奥に隠されたあざとさが許容しきれない。
……でも、なんか放っておけないんだよなぁ。
屈託なく笑う理都を、複雑な思いで眺める。
理都は男性にも女性にも同じように接する。裏表がないのは長所で憎み切れない。彼女の甘えたに言葉を濁しながらも付き合っているのは紛れもなく私自身だ。
「詩乃さんは何にする?」
「ぇっ」
逸登君から流されたドリンクメニューを反射で受け取った。
テーブルを見ると、「とりあえず」のジョッキが幾つか空になっている。
「そのビール俺がもらうから、詩乃ちゃん好きなの頼みなよ」
ムラ君が私のジョッキを自分に引き寄せて、張りの良い頬を緩めて見せた。
「詩乃はあまり飲み食いしないから」
ぷくっと膨れてムラ君の裾を引く理都に苦笑が漏れる。
完全にロックオンしてる。
紗也も読み取ったに違いない。それとなく、くまちゃんに会話を振るようにシフトチェンジした。
「みんな早いなぁ」
「あー、雑な飲み方するけど気にしないで」
逸登君が苦笑した。文句のつもりがなくとも、そう聞こえてしまったかもしれない。訂正すべきだろうけど、変に畏まってしまう気がして言葉を飲み込んだ。
結局、気の利いた返しが出来ないまま黒糖梅酒を注文した。
「久しぶり」
改札前で大きく手を振る紗也に気付いて駆け寄ると、ほぼ同じタイミングで理都もやってきた。
社会人になって顔を合わせる機会は減れども、会えば自然と昔に戻る。
理都が赤ちゃんのようにふっくらとした手を絡ませて、寒いだの冷たいだのと始めた。理都の人懐っこさを見て、相変わらずねと笑う紗也になんだか安心する。
実のない話でも楽しいのは学生時代と変わらない。
朗らかで元気印の紗也とフェミニンな理都に挟まれて歩くと、傍目には私が一番お姉さんに見えているだろう。
この二人が老け知らずなだけ。
私は普通だと思う。
「こっちで合ってるよね?」
自信なさげな紗也のスマホを横から覗き込む。下調べを怠ったのは私も同じで、お店の場所を一緒に確認する。
本来なら仲良し4人組の私たちだけど、面倒見のいい委員長タイプが欠席の編成では仕方ない。
「えっと、そこ曲がって直ぐっぽいね」
「おっけ。よかった」
「早く行こ!」
なんとなくついてきていただけの理都が先頭に躍り出た。急にやる気を出したのは寒いから──な、はずがない。そんな理都に苦笑しつつ、私は今回が人生最後の合コンだと宣言した。
「なんでー。楽しいのにー」
取り合わない理都は私の腕に絡みついて見上げてきた。押し付けられた胸の質量と柔らかさは、正直なところ羨ましさしかない。
理都のように男性を虜にできるような体つきだったら、彼氏と長続きするのかも。
おっぱいについて考えてしまった私に代わって紗也が説明を……してくれたはいいけれど、「婚活だったら来るらしいよ」というのはどうなんだろう。
思った通り、理都は紗也の説明で簡単に納得した。私の「最後」の決意を軽く見られている気がする。
が、弁明する前にお店に到着してしまった。
***
掘りごたつ式の個室に通されると、先に到着していた男性陣が慌てて立ち上がった。
「座っててくださーい」
機敏だなぁと朗らかに声を掛ける紗也の横で、理都はさっさと自己紹介を終わらせた。席につく前にしてこの手際の良さ。
「ムラ君とくまちゃんね。ばっちり覚えた!」
笑顔の理都の後ろで、私は三人の男性陣を順に窺う。
一番童顔なのが村瀬充哉で、筋肉隆々としたのが日隈太郎。
ムラ君、くまちゃん、ムラ君、くまちゃんと、心の中で唱える。
「イットって珍しい名前だねー。どんな字書くのー?」
理都は中井逸登に上目で伺うと同時に、ムラ君とくまちゃんの腕を取って席に付いた。
さすが理都。
主導権を掌握する流れ作業は何度見ても感心してしまう。
私はというと、「こんばんは」と一言発するのが精いっぱいだった。
「これ、どうぞ」
「あっ、すみません」
鞄を置いてコートから腕を抜くと、逸登君がハンガーを差し出してくれた。
「詩乃ぉ、私のもー」
「はいはい」
もぞもぞと上着を脱ぐ理都を手伝って、そのままコートを受け取った。世話役が不在の今日は私が代理だ。
「足らないか。ちょっと待ってて」
ハンガーをもらってくると、個室を出かけた逸登君を止めた。
塩顔で真面目そうな印象は私好みで、気配りも出来るなんてポイント高い。
「一緒に掛けちゃうので」
小柄な理都のコートに重ねて、自分のアウターを掛ける。
仕事帰りは同じでも、制服のある二人とは違って私だけがオフィススタイルだ。固すぎず緩すぎずで悩んだ末、ベージュのワントーンに纏めてきた。明るい色味であるだけ、合コン仕様にしたつもり。
紗也はノースリーブニットにデニムを合わせている。緩めの三つ編みが、元気印だけでない大人っぽさを出している。
理都はバックリボンのふわふわしたセーターに花柄のスカートだ。大きな胸を隠して背中をチラ見せするあたり、自分の魅力を存分に引き出すスタイルを熟知している。
二十歳そこそこならともかく、あのふわふわは絶対着れない。
ううん。若くても私には無理。
細長い体型でややつり目の私は、柔らかい雰囲気で可愛い系の理都子の隣にいると余計にキツイ印象を与える。小柄で豊満な理都とつるんでいるからこそ、事あるごとに比べられてきた。
「どうかした?」
「えっ、あ、いえ。なんでも」
逸登君の何か言いたげな視線を感じて、誤魔化すように目を伏せてしまった。微妙な居心地で、なんとなく髪と服を整えて繕う。
「座ろっか」
「ですね」
理都がムラ君とくまちゃんの間に納まっているのは、彼らの顔面偏差値が理都の及第点をクリアしていることを意味する。
幹事の紗也は出入口に一番近いところに腰を落ち着けた。
私はなるべく隅に居たくて、逸登君を紗也と挟んだ。
「いつも健次がお世話になってまーす」
紗也の一言が乾杯の合図になった。男性陣との共通項である弟ネタは皮切りに最適だった。
私には初対面で提供できる話題がない。家と職場の往復の日々。仕事は嫌いじゃないけれど、プライベートが充実しているわけでもなくて、、、妙に切ない。
「サヤんとこ、ホント兄弟仲いいよねー」
理都は軽く会話に参加しつつも、両脇の男性の肩や腕に何気なく触れる。「もぅ」に「えー」と、身のない返事をするのに繰り出すボディタッチは、相手に好意があると思わせるには十分だ。
まぁ、さすがにアレを真似ようとは思わないけど。
理都は同性の友達にも甘える。残念だけど、「寂しがり屋」だとか「甘えん坊気質」で惑わされるのは男性だけだと思う。同性だからこそ勘づくものというかなんというか。
要するに、言動の奥に隠されたあざとさが許容しきれない。
……でも、なんか放っておけないんだよなぁ。
屈託なく笑う理都を、複雑な思いで眺める。
理都は男性にも女性にも同じように接する。裏表がないのは長所で憎み切れない。彼女の甘えたに言葉を濁しながらも付き合っているのは紛れもなく私自身だ。
「詩乃さんは何にする?」
「ぇっ」
逸登君から流されたドリンクメニューを反射で受け取った。
テーブルを見ると、「とりあえず」のジョッキが幾つか空になっている。
「そのビール俺がもらうから、詩乃ちゃん好きなの頼みなよ」
ムラ君が私のジョッキを自分に引き寄せて、張りの良い頬を緩めて見せた。
「詩乃はあまり飲み食いしないから」
ぷくっと膨れてムラ君の裾を引く理都に苦笑が漏れる。
完全にロックオンしてる。
紗也も読み取ったに違いない。それとなく、くまちゃんに会話を振るようにシフトチェンジした。
「みんな早いなぁ」
「あー、雑な飲み方するけど気にしないで」
逸登君が苦笑した。文句のつもりがなくとも、そう聞こえてしまったかもしれない。訂正すべきだろうけど、変に畏まってしまう気がして言葉を飲み込んだ。
結局、気の利いた返しが出来ないまま黒糖梅酒を注文した。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
甘すぎるドクターへ。どうか手加減して下さい。
海咲雪
恋愛
その日、新幹線の隣の席に疲れて寝ている男性がいた。
ただそれだけのはずだったのに……その日、私の世界に甘さが加わった。
「案外、本当に君以外いないかも」
「いいの? こんな可愛いことされたら、本当にもう逃してあげられないけど」
「もう奏葉の許可なしに近づいたりしない。だから……近づく前に奏葉に聞くから、ちゃんと許可を出してね」
そのドクターの甘さは手加減を知らない。
【登場人物】
末永 奏葉[すえなが かなは]・・・25歳。普通の会社員。気を遣い過ぎてしまう性格。
恩田 時哉[おんだ ときや]・・・27歳。医者。奏葉をからかう時もあるのに、甘すぎる?
田代 有我[たしろ ゆうが]・・・25歳。奏葉の同期。テキトーな性格だが、奏葉の変化には鋭い?
【作者に医療知識はありません。恋愛小説として楽しんで頂ければ幸いです!】
【完結済】25億で極道に売られた女。姐になります!
satomi
恋愛
昼夜問わずに働く18才の主人公南ユキ。
働けども働けどもその収入は両親に搾取されるだけ…。睡眠時間だって2時間程度しかないのに、それでもまだ働き口を増やせと言う両親。
早朝のバイトで頭は朦朧としていたけれど、そんな時にうちにやってきたのは白虎商事CEOの白川大雄さん。ポーンっと25億で私を買っていった。
そんな大雄さん、白虎商事のCEOとは別に白虎組組長の顔を持っていて、私に『姐』になれとのこと。
大丈夫なのかなぁ?
極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です
朝陽七彩
恋愛
私は。
「夕鶴、こっちにおいで」
現役の高校生だけど。
「ずっと夕鶴とこうしていたい」
担任の先生と。
「夕鶴を誰にも渡したくない」
付き合っています。
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
神城夕鶴(かみしろ ゆづる)
軽音楽部の絶対的エース
飛鷹隼理(ひだか しゅんり)
アイドル的存在の超イケメン先生
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
彼の名前は飛鷹隼理くん。
隼理くんは。
「夕鶴にこうしていいのは俺だけ」
そう言って……。
「そんなにも可愛い声を出されたら……俺、止められないよ」
そして隼理くんは……。
……‼
しゅっ……隼理くん……っ。
そんなことをされたら……。
隼理くんと過ごす日々はドキドキとわくわくの連続。
……だけど……。
え……。
誰……?
誰なの……?
その人はいったい誰なの、隼理くん。
ドキドキとわくわくの連続だった私に突如現れた隼理くんへの疑惑。
その疑惑は次第に大きくなり、私の心の中を不安でいっぱいにさせる。
でも。
でも訊けない。
隼理くんに直接訊くことなんて。
私にはできない。
私は。
私は、これから先、一体どうすればいいの……?
極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~
恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」
そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。
私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。
葵は私のことを本当はどう思ってるの?
私は葵のことをどう思ってるの?
意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。
こうなったら確かめなくちゃ!
葵の気持ちも、自分の気持ちも!
だけど甘い誘惑が多すぎて――
ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。
イケメンエリート軍団??何ですかそれ??【イケメンエリートシリーズ第二弾】
便葉
恋愛
国内有数の豪華複合オフィスビルの27階にある
IT関連会社“EARTHonCIRCLE”略して“EOC”
謎多き噂の飛び交う外資系一流企業
日本内外のイケメンエリートが
集まる男のみの会社
そのイケメンエリート軍団の異色男子
ジャスティン・レスターの意外なお話
矢代木の実(23歳)
借金地獄の元カレから身をひそめるため
友達の家に居候のはずが友達に彼氏ができ
今はネットカフェを放浪中
「もしかして、君って、家出少女??」
ある日、ビルの駐車場をうろついてたら
金髪のイケメンの外人さんに
声をかけられました
「寝るとこないないなら、俺ん家に来る?
あ、俺は、ここの27階で働いてる
ジャスティンって言うんだ」
「………あ、でも」
「大丈夫、何も心配ないよ。だって俺は…
女の子には興味はないから」
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる