11 / 42
東京編
俊樹の休日(下)
しおりを挟む
俊樹が予想したよりずっと早く解放された。ありがたい、などと思ってしまう程度には自分も組織に毒されている。
「お疲れ様」
乾杯をする橙子のほほ笑みで、昼間のクサクサした気分が昇華される。
「買い物、任せちゃって悪かったな」
「ホントそれ。何見てもかわいくて、なかなか決められなかったんだから」
「で、何にした?」
これだよと、差し出されたスマホを覗き込む。包装前の商品の写真だ。
熊フードのバスタオルと人形、クリームと思しきセットが籠に詰められている。
「子ども用か」
徹もちらりと見て呟いた。
「同級生の出産祝い。何人かで贈ることにしたから探しに行ってきたの」
小さく頷いたところをみると、徹は納得したらしい。が、すでに興味を失ったらしく、ビールを流し込んでつまみに手を伸ばしている。
「てか、なんで先輩居るん?」
「こっちが聞きたい。誰の家だと思ってんだ」
冷たい視線を投げつけてくるも、徹の顔は諦めが出ている。
文句を言うのも煩わしいといったところだろうが、結果的に俊樹に分があったというわけだ。
「スナック橙子でしょ、ここ。ママお代わり~」
「ネーミングよ。場末感出ちゃうから止めて」
コロコロと明るく笑うママは、機嫌良く台所に立った。「お客さーん、次何するぅ?」と冷蔵庫を開ける姿にほっこりさせられる。
「……連れて帰ろっかな」
「この客、もう帰るってよ」
「あらそう。徹さんはお代わりどうする?」
あらそうって納得すんなよ!
俊樹は徹と橙子を同時に突っ込めずぐうの音を出すしかない。
徹の早く帰れオーラを無視して二本目の缶ビールを受け取った。
マジ、何でこうなったんだろーなぁ。
今頃、俊樹の家で世話を焼かれていてもおかしくないはずで……奇妙なことが起こるものだ。
「俺もお泊りするからね、とーるさん♡」
俊樹が上目遣いで瞬きしてみせると、ぐしゃりと缶が潰れる音がした。
「ちょっと!」
開けて間もない缶を盛大に握りしめたのは徹だ。そして、橙子が飛び散ったビールにまみれてしまった。
タオルもティッシュも見当たらず、俊樹はハンカチを差し出した。
「大丈夫。臭うから洗ってくる」
ハンカチを固辞した橙子は当たり前のように風呂場へ消えていく。
「あーあー。もう何やってんの」
「お前が悪い」
俊樹が手を洗いに立つと、ついでに蹴られた。徹の長い脚はどこからでも飛んでくる。
その上、タオルを放り投げられ掃除もやらされる。渋々ながらも体が動いてしまうのは、上下関係が厳しい体育会系の成すところだ。
「ねぇ、先輩」
ラグを叩きタオルに水分を吸い込ませながら、俊樹が低い声を出した。
「何だ」
「本気なんだよね?」
俊樹はラグを見つめたままで、徹も俊樹を見てはいないだろう。
「何が言いたい?」
「あいつ我慢強いから我儘言わない。いつでも自分より他人」
「それで?」
「大切にしてやって。……本当、頼みます」
俊樹は徹の顔を見ずとも、真意を探られていることを感じ取っていた。
会話を途切れさせた徹がどう出るかわからない。ただ、茶化すような男でないことはわかっている。女心に疎くとも、俊樹の雰囲気を読み取るぐらいはする先輩なのだ。
「とぉるさーん! 私のバッグ取ってぇ。着替え~」
絶妙なタイミングで橙子の呑気な声が響いた。
徹が「ああ」と、俊樹にしか聞こえない声で返事をする。
俊樹も徹も救われた……のだと思う。
橙子に動きを促された徹が俊樹の肩を触れた。
「そうしている」
ひどく素っ気ない返しだった。
が、手は解っていると言っていた。
不意に俊樹は泣きそうになってしまう。
徹という男は、無愛想で、言葉足らずな癖に、勘は悪くなくて、実は情に厚いところもあったりして、安心感を与える。橙子が包容力に惹かれるのは痛感するし、誰よりも深く理解できるのだ。
ちっ。
俊樹は泣きそうになっている自分が嫌でたまらなかった。
「あ、素っぴん」
「汚い顔晒して悪いけど我慢して」
化粧っけのなかった高校生の頃が思い出される。
俊樹のときめきは過去の中なのか現実なのか判断がつかない。
「いや。変わらないな」
それだけは確かだ。
橙子は照れくさそうに、髪を拭くタオルで微妙に隠した。
「先輩は?」
「シャワー交替した」
「んじゃ、久しぶりに膝枕してー」
「嫌」
「休日出勤して頑張ったからいいでしよ」
俊樹は押し付けられた大判クッションを挟んで、問答無用に橙子の膝めがけて転がった。
しゃーないと溜め息を吐いて受け入れてくれるのは想定済みだ。
「なぁ、橙子。今、幸せ?」
「お陰さまで。トッシーは?」
「どうかな。幸せって何だろな?」
「知らんわ」
「幸せって言ったくせに」
「忙しくて不満があっても、それに見合った充実感があれば私は幸せ」
「なるほどね。なら、俺も悪くないかも」
「仕事人だもんね」
真面目に答えてくれるとわかっているから、こっぱずかしい会話も橙子となら自然に交わせる。
ペチペチと額を叩く手をとって握ると、久々に触れる人肌に安心し睡魔に襲われた。
「よいしょっと」
橙子はそっとクッションを押し上げ、膝から俊樹を降ろした。そして、静かに寝息を立てる俊樹に毛布を掛ける。
手持無沙汰に片付けを始めると、徹が戻ってきた。
「起こせ」
「泊めてあげれば?」
「一回許すと居着く」
「寂しがりだもんねぇ。まぁ、それもいいんじゃない?」
橙子が徹の眉間に指を伸ばして皺を解す。尚も「最悪だ」と小言を吐く徹に、笑いが込み上げる。
「なぜか憎めないよね、トッシーって」
「どこが」
「可愛いい後輩、大切にしてやって。その、、、お願いね」
橙子には、徹が一瞬驚いたように見えた。変なことを言ってしまったのかと思ったが、直ぐに徹が柔らかく目を細めたのを見て取れ安堵する。
橙子は自分が満足そうに微笑んでいることに気がついていない。
「そうしている」
それだけ呟いて、徹は明かりを落とす。暗闇の中、ソファに寝そべった俊樹を見遣るが微動だにしない。
「片付けはそいつにさせろ」
徹は橙子の柔らかい手を引いて寝室に向かった。
「お疲れ様」
乾杯をする橙子のほほ笑みで、昼間のクサクサした気分が昇華される。
「買い物、任せちゃって悪かったな」
「ホントそれ。何見てもかわいくて、なかなか決められなかったんだから」
「で、何にした?」
これだよと、差し出されたスマホを覗き込む。包装前の商品の写真だ。
熊フードのバスタオルと人形、クリームと思しきセットが籠に詰められている。
「子ども用か」
徹もちらりと見て呟いた。
「同級生の出産祝い。何人かで贈ることにしたから探しに行ってきたの」
小さく頷いたところをみると、徹は納得したらしい。が、すでに興味を失ったらしく、ビールを流し込んでつまみに手を伸ばしている。
「てか、なんで先輩居るん?」
「こっちが聞きたい。誰の家だと思ってんだ」
冷たい視線を投げつけてくるも、徹の顔は諦めが出ている。
文句を言うのも煩わしいといったところだろうが、結果的に俊樹に分があったというわけだ。
「スナック橙子でしょ、ここ。ママお代わり~」
「ネーミングよ。場末感出ちゃうから止めて」
コロコロと明るく笑うママは、機嫌良く台所に立った。「お客さーん、次何するぅ?」と冷蔵庫を開ける姿にほっこりさせられる。
「……連れて帰ろっかな」
「この客、もう帰るってよ」
「あらそう。徹さんはお代わりどうする?」
あらそうって納得すんなよ!
俊樹は徹と橙子を同時に突っ込めずぐうの音を出すしかない。
徹の早く帰れオーラを無視して二本目の缶ビールを受け取った。
マジ、何でこうなったんだろーなぁ。
今頃、俊樹の家で世話を焼かれていてもおかしくないはずで……奇妙なことが起こるものだ。
「俺もお泊りするからね、とーるさん♡」
俊樹が上目遣いで瞬きしてみせると、ぐしゃりと缶が潰れる音がした。
「ちょっと!」
開けて間もない缶を盛大に握りしめたのは徹だ。そして、橙子が飛び散ったビールにまみれてしまった。
タオルもティッシュも見当たらず、俊樹はハンカチを差し出した。
「大丈夫。臭うから洗ってくる」
ハンカチを固辞した橙子は当たり前のように風呂場へ消えていく。
「あーあー。もう何やってんの」
「お前が悪い」
俊樹が手を洗いに立つと、ついでに蹴られた。徹の長い脚はどこからでも飛んでくる。
その上、タオルを放り投げられ掃除もやらされる。渋々ながらも体が動いてしまうのは、上下関係が厳しい体育会系の成すところだ。
「ねぇ、先輩」
ラグを叩きタオルに水分を吸い込ませながら、俊樹が低い声を出した。
「何だ」
「本気なんだよね?」
俊樹はラグを見つめたままで、徹も俊樹を見てはいないだろう。
「何が言いたい?」
「あいつ我慢強いから我儘言わない。いつでも自分より他人」
「それで?」
「大切にしてやって。……本当、頼みます」
俊樹は徹の顔を見ずとも、真意を探られていることを感じ取っていた。
会話を途切れさせた徹がどう出るかわからない。ただ、茶化すような男でないことはわかっている。女心に疎くとも、俊樹の雰囲気を読み取るぐらいはする先輩なのだ。
「とぉるさーん! 私のバッグ取ってぇ。着替え~」
絶妙なタイミングで橙子の呑気な声が響いた。
徹が「ああ」と、俊樹にしか聞こえない声で返事をする。
俊樹も徹も救われた……のだと思う。
橙子に動きを促された徹が俊樹の肩を触れた。
「そうしている」
ひどく素っ気ない返しだった。
が、手は解っていると言っていた。
不意に俊樹は泣きそうになってしまう。
徹という男は、無愛想で、言葉足らずな癖に、勘は悪くなくて、実は情に厚いところもあったりして、安心感を与える。橙子が包容力に惹かれるのは痛感するし、誰よりも深く理解できるのだ。
ちっ。
俊樹は泣きそうになっている自分が嫌でたまらなかった。
「あ、素っぴん」
「汚い顔晒して悪いけど我慢して」
化粧っけのなかった高校生の頃が思い出される。
俊樹のときめきは過去の中なのか現実なのか判断がつかない。
「いや。変わらないな」
それだけは確かだ。
橙子は照れくさそうに、髪を拭くタオルで微妙に隠した。
「先輩は?」
「シャワー交替した」
「んじゃ、久しぶりに膝枕してー」
「嫌」
「休日出勤して頑張ったからいいでしよ」
俊樹は押し付けられた大判クッションを挟んで、問答無用に橙子の膝めがけて転がった。
しゃーないと溜め息を吐いて受け入れてくれるのは想定済みだ。
「なぁ、橙子。今、幸せ?」
「お陰さまで。トッシーは?」
「どうかな。幸せって何だろな?」
「知らんわ」
「幸せって言ったくせに」
「忙しくて不満があっても、それに見合った充実感があれば私は幸せ」
「なるほどね。なら、俺も悪くないかも」
「仕事人だもんね」
真面目に答えてくれるとわかっているから、こっぱずかしい会話も橙子となら自然に交わせる。
ペチペチと額を叩く手をとって握ると、久々に触れる人肌に安心し睡魔に襲われた。
「よいしょっと」
橙子はそっとクッションを押し上げ、膝から俊樹を降ろした。そして、静かに寝息を立てる俊樹に毛布を掛ける。
手持無沙汰に片付けを始めると、徹が戻ってきた。
「起こせ」
「泊めてあげれば?」
「一回許すと居着く」
「寂しがりだもんねぇ。まぁ、それもいいんじゃない?」
橙子が徹の眉間に指を伸ばして皺を解す。尚も「最悪だ」と小言を吐く徹に、笑いが込み上げる。
「なぜか憎めないよね、トッシーって」
「どこが」
「可愛いい後輩、大切にしてやって。その、、、お願いね」
橙子には、徹が一瞬驚いたように見えた。変なことを言ってしまったのかと思ったが、直ぐに徹が柔らかく目を細めたのを見て取れ安堵する。
橙子は自分が満足そうに微笑んでいることに気がついていない。
「そうしている」
それだけ呟いて、徹は明かりを落とす。暗闇の中、ソファに寝そべった俊樹を見遣るが微動だにしない。
「片付けはそいつにさせろ」
徹は橙子の柔らかい手を引いて寝室に向かった。
3
あなたにおすすめの小説
不埒な社長と熱い一夜を過ごしたら、溺愛沼に堕とされました
加地アヤメ
恋愛
カフェの新規開発を担当する三十歳の真白。仕事は充実しているし、今更恋愛をするのもいろいろと面倒くさい。気付けばすっかり、おひとり様生活を満喫していた。そんなある日、仕事相手のイケメン社長・八子と脳が溶けるような濃密な一夜を経験してしまう。色恋に長けていそうな極上のモテ男とのあり得ない事態に、きっとワンナイトの遊びだろうとサクッと脳内消去するはずが……真摯な告白と容赦ないアプローチで大人の恋に強制参加!? 「俺が本気だってこと、まだ分からない?」不埒で一途なイケメン社長と、恋愛脳退化中の残念OLの蕩けるまじラブ!
極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です
朝陽七彩
恋愛
私は。
「夕鶴、こっちにおいで」
現役の高校生だけど。
「ずっと夕鶴とこうしていたい」
担任の先生と。
「夕鶴を誰にも渡したくない」
付き合っています。
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
神城夕鶴(かみしろ ゆづる)
軽音楽部の絶対的エース
飛鷹隼理(ひだか しゅんり)
アイドル的存在の超イケメン先生
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
彼の名前は飛鷹隼理くん。
隼理くんは。
「夕鶴にこうしていいのは俺だけ」
そう言って……。
「そんなにも可愛い声を出されたら……俺、止められないよ」
そして隼理くんは……。
……‼
しゅっ……隼理くん……っ。
そんなことをされたら……。
隼理くんと過ごす日々はドキドキとわくわくの連続。
……だけど……。
え……。
誰……?
誰なの……?
その人はいったい誰なの、隼理くん。
ドキドキとわくわくの連続だった私に突如現れた隼理くんへの疑惑。
その疑惑は次第に大きくなり、私の心の中を不安でいっぱいにさせる。
でも。
でも訊けない。
隼理くんに直接訊くことなんて。
私にはできない。
私は。
私は、これから先、一体どうすればいいの……?
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
肉食御曹司の独占愛で極甘懐妊しそうです
沖田弥子
恋愛
過去のトラウマから恋愛と結婚を避けて生きている、二十六歳のさやか。そんなある日、飲み会の帰り際、イケメン上司で会社の御曹司でもある久我凌河に二人きりの二次会に誘われる。ホテルの最上階にある豪華なバーで呑むことになったさやか。お酒の勢いもあって、さやかが強く抱いている『とある願望』を彼に話したところ、なんと彼と一夜を過ごすことになり、しかも恋人になってしまった!? 彼は自分を女除けとして使っているだけだ、と考えるさやかだったが、少しずつ彼に恋心を覚えるようになっていき……。肉食でイケメンな彼にとろとろに蕩かされる、極甘濃密ラブ・ロマンス!
【完結】退職を伝えたら、無愛想な上司に囲われました〜逃げられると思ったのが間違いでした〜
来栖れいな
恋愛
逃げたかったのは、
疲れきった日々と、叶うはずのない憧れ――のはずだった。
無愛想で冷静な上司・東條崇雅。
その背中に、ただ静かに憧れを抱きながら、
仕事の重圧と、自分の想いの行き場に限界を感じて、私は退職を申し出た。
けれど――
そこから、彼の態度は変わり始めた。
苦手な仕事から外され、
負担を減らされ、
静かに、けれど確実に囲い込まれていく私。
「辞めるのは認めない」
そんな言葉すらないのに、
無言の圧力と、不器用な優しさが、私を縛りつけていく。
これは愛?
それともただの執着?
じれじれと、甘く、不器用に。
二人の距離は、静かに、でも確かに近づいていく――。
無愛想な上司に、心ごと囲い込まれる、じれじれ溺愛・執着オフィスラブ。
※この物語はフィクションです。
登場する人物・団体・名称・出来事などはすべて架空であり、実在のものとは一切関係ありません。
苦手な冷徹専務が義兄になったかと思ったら極あま顔で迫ってくるんですが、なんででしょう?~偽家族恋愛~
霧内杳/眼鏡のさきっぽ
恋愛
「こちら、再婚相手の息子の仁さん」
母に紹介され、なにかの間違いだと思った。
だってそこにいたのは、私が敵視している専務だったから。
それだけでもかなりな不安案件なのに。
私の住んでいるマンションに下着泥が出た話題から、さらに。
「そうだ、仁のマンションに引っ越せばいい」
なーんて義父になる人が言い出して。
結局、反対できないまま専務と同居する羽目に。
前途多難な同居生活。
相変わらず専務はなに考えているかわからない。
……かと思えば。
「兄妹ならするだろ、これくらい」
当たり前のように落とされる、額へのキス。
いったい、どうなってんのー!?
三ツ森涼夏
24歳
大手菓子メーカー『おろち製菓』営業戦略部勤務
背が低く、振り返ったら忘れられるくらい、特徴のない顔がコンプレックス。
小1の時に両親が離婚して以来、母親を支えてきた頑張り屋さん。
たまにその頑張りが空回りすることも?
恋愛、苦手というより、嫌い。
淋しい、をちゃんと言えずにきた人。
×
八雲仁
30歳
大手菓子メーカー『おろち製菓』専務
背が高く、眼鏡のイケメン。
ただし、いつも無表情。
集中すると周りが見えなくなる。
そのことで周囲には誤解を与えがちだが、弁明する気はない。
小さい頃に母親が他界し、それ以来、ひとりで淋しさを抱えてきた人。
ふたりはちゃんと義兄妹になれるのか、それとも……!?
*****
千里専務のその後→『絶対零度の、ハーフ御曹司の愛ブルーの瞳をゲーヲタの私に溶かせとか言っています?……』
*****
表紙画像 湯弐様 pixiv ID3989101
人狼な幼妻は夫が変態で困り果てている
井中かわず
恋愛
古い魔法契約によって強制的に結ばれたマリアとシュヤンの14歳年の離れた夫婦。それでも、シュヤンはマリアを愛していた。
それはもう深く愛していた。
変質的、偏執的、なんとも形容しがたいほどの狂気の愛情を注ぐシュヤン。異常さを感じながらも、なんだかんだでシュヤンが好きなマリア。
これもひとつの夫婦愛の形…なのかもしれない。
全3章、1日1章更新、完結済
※特に物語と言う物語はありません
※オチもありません
※ただひたすら時系列に沿って変態したりイチャイチャしたりする話が続きます。
※主人公の1人(夫)が気持ち悪いです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる