“彼”

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27.あっちゃんと話す

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次の日の朝。
起きると頭が痛かった。
目も腫れていた。
あれだけ泣けば当たり前だけど…
学校も行きたくなかったけど、あっちゃんとの約束が私を学校に向かわせた。

学校に行くと、約束通りあっちゃんは朝イチですぐに私のクラスまで来てくれた。


「あっちゃん、ごめんね。」

「礼ちゃん、もしかして駿くんとなんかあった?」

「…ん。昨日電話があって、距離置こうって。」

「うそでしょ!?二人めっちゃお似合いなのに…。」

「ごめんね、自分じゃどうしたらいいかわからなくて…」

「礼ちゃんが泣くなんて…ほんと駿くんのやつはバカだ!」

「ふふ、ありがとう。」

「でもまだ距離置くって言ってるだけだし、もしかしたらまたすぐやっぱり礼ちゃんがいいってなるかもよ?」

「いや、遠距離の状態で距離置くってことは、別れる前のワンクッションみたいなもんでしょ?わかってるんだけど、まだ振られる覚悟が出来なくて…」

「礼ちゃ~ん!もう泣け泣け!いくらでも抱きしめるからさ。」

「うぅ~、ありがと~。」


そのままあっちゃんに抱きしめられながら、チャイムが鳴るのも無視して泣いた。
私の担任の先生が来て、私が泣いているのを見てビックリしていた。
朝礼が始まる時間だったけど、私が泣くのがかなり意外だったらしく先生は何も言わずにそっとしてくれていた。

その日の放課後、進路指導で先生に呼ばれた。





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