満月にお願いをしてはいけない

コユメ

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デザイン画

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目を醒ますと自分の部屋だった。

「あれ?…ゴホッ!あー…喉乾いた…」

起き上がろうとして

「うっ!」

吐き気がした。
体が物凄くダルい確か数日前から体調が悪かったのを思い出した。
もしかして倒れたんだろうか?
いやベッドで寝てるって事は、ここまで頑張ったんだろう
記憶が無いが、ゆっくりと辺りを見渡すと、さっきまで誰かが居たのかベッドサイドに椅子が置いてあった。
先輩だろうか?
うわー迷惑をかけてしまった。
するとキッチンからカチャカチャと音がする
取り敢えず謝ろうとベッドから降りてドアを開けると、あのハルとか呼ばれて居たガキがこちらに背を向けて何かを作ってる、一瞬何でコイツが?
と思っていると視線に気が付いたか振り返り目が合った。

「「………。」」

黙ったままお互い見合って居ると、いい匂いがしてきた。

「ぐー」

とお腹が鳴るとガキはコンロの火を止めて

「お粥食えそうか?」

心配そうに聞かれ

「ああ…うん、食う」

そう言い席に着くと目の前にお粥が置かれ

「ほら、熱いから気を付けろよ」

とスプーンを渡され一口食べた。

「フーッ!フーッ!熱!うまい」

口に出すとあいつが笑った気がした。
食べながら

「所で、何でお前ここに居るんだ?」

と聞くと

「覚えて無いのか?あんた俺の目の前で倒れたんだよ」

「そうだったのか…そりゃ迷惑かけて悪かったな」

謝ると

「別に…それより食べたんならもう寝ろ」

確かにまだ体がダルいなと、立ち上がり部屋に戻ろうとすると後ろから

「なぁ」

振り返り

「何だ?」

「…いや…いい、それより薬飲んどけよ」

と薬を渡され

「ああ…」

渡された薬を飲むと段々眠気がベッドに横になると途端眠気が…うとうとしてると静かにドアが開く音がした。
そして誰かが椅子に座った気配が…誰だっけ?先輩?それとも…

「早く良くなれよ…」

誰かが何か言ってたが眠くてわからない…。


朝起きるとスッキリしていた。

「うー、良く寝た!」

薬を飲んで眠ったらだいぶ良くなった。
最近の体調不良は明らかに寝不足から来るものだったから、あれだけ寝てれば良くもなるだろう…にしても寝不足はダメだなと起き上がりキッチンに水を飲もうと冷蔵庫を開けると
中にラップがかかった料理があった。

「こんなのあったか?」

と取り出すと

「食べれそうなら食べてください、丹下」

と書かれたメモが付いていた。

「やった!さすが先輩!」

と早速ありがたく食べた。

「ん?」

食べながら部屋を見渡して見て気が付いた部屋が綺麗に片付いてる
あれだけ汚かった部屋が…先輩だろうか?後でお礼を言わないとと考えていると、そう言えばあのガキは?と時計を見て、ああ確か先輩が高校生とか言ってたから学校かと納得して食べ終わった食器を洗いながら

「これ先輩に返さないとなー」

と考えて居るとテーブルの上に書き捨てたデザイン画が束になって置かれて居た。
あれは確か気に入らなくて床に捨てたヤツだ。
捨てるかと束を持ち上げると何か書かれてる?
あのガキラクガキでもしたのかと見るとデザイン画に

「これはここが良い、でもここが嫌だ」

と書かれてた。
素人が何様だと一瞬ムカッとしたが一枚一枚に丁寧に書かれて居て、僕はその束を作業場に持ち込んだ。
そしていくつかのデザイン画を修正し、ふと我に返った。

「何で…あいつの意見を入れて作ってるんだ?」

と思ったが何故か彼女も同じ意見の様な気がして思い止まった。

「ま、いっか!」

なんでそう思ったのか今も不思議な経験だった。
僕は一心不乱にデザイン画を書き上げた。







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