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「あれ?ここって…もしかして?」
辺りを見渡して居ると、なんだか見覚えがある所に出た。
「うん、よく分かったね、あそこがさっき迄居たリリーさんのお店だよ」
カメちゃんが指指した先にリリーさんのお菓子のお店があった。
「リリーさんのお店って分かりやすいから待ち合わせとかに使われるの」
成る程確かに、あれだけのお菓子のお店は目立つだろう
待ち合わせにはピッタリだ。
内心戻ってこれた事にホッとし周りをキョロキョロと見渡しながら
「それで、さっき2人が言ってたお店ってここから近いの?」
と振り返ると
「きゃ!」
ドンと何かにぶつかって尻持ちを付いてしまった。
イタタと顔を上げると何だか目の前に大きな影が今日天気良かったはずだけど?
上を見るとクマ先生と同じくらい大きな、お猿さんのおばさんが私を見下ろしていた。
暗いなと思っていたのは、どうやらこの、お猿のおばさんの影の中に私がスッポリ入っていたからだった。
私は、とっさに怒られると急いで立って
「あの、す、すいません!前見てなくて!」
頭を下げて謝ると、お猿のおばさんはニコッと笑い私の頭をガシッと掴んでワシャワシャと撫でながら
「いやいや私の方こそ、ちゃんと前を見て無かったせいだ本当にすまないね。怪我は無いかい?」
あれ?怒られない?と心配してると
「すうちゃん大丈夫?」
とカメちゃんが心配そうに駆け寄って来てくれた。
「うん、ありがとう大丈夫だよ!」
言うとカメちゃんはホッとした顔で
「良かった。歩きながらのよそ見は危ないから気を付けて?」
「うん、ごめんなさい」
「うわー!すうカメに怒られてるー!」
私はムッとして
「うーちゃん程じゃないけどね!」
するとうーちゃんが
「今は俺の話じゃねーだろ!そもそも、すうがちゃんと前を見て無かったせいだろ?」
私がムッと文句を言おうと口を開いた瞬間
「ハイハイ!待ちな!こんな所で喧嘩しない!」
そう言いながら私の頭とうーちゃんの頭をガシッと掴んで
「喧嘩はもう終わり!仲良くしな?いいね?」
そうニッコリと凄まれて私も、うーちゃんも
「「はい…」」
と返す事しか出来なかった。
怖かった…
お猿さんのおばさんは、よし!と笑い私達の頭から手を離して
「それはそうと今日はおつかいかい?カメちゃん」
2人は顔見知りのようで、お猿のおばさんがカメちゃんに言うとカメちゃんは
「ううんサルサさん、今日はお友達と一緒にお買い物に来てるの」
「ああ、成る程そうなんだね」
とうんうん頷きサルサさんは私を見た。
カメちゃんはニコニコと
「すうちゃん紹介するね、こちらサルサさん」
「あの、私すうって言います。」
「あたしはサルサって言うんだよろしくね!」
そう言って手を差し出された。
おずおずと手を差し出すとガシッと掴まれて上下にブンブンと大きく振られて腕が…と思ってると、うーちゃんが慌てて
「オイオイ!サルサさん!すうの腕が取れるから!」
と恐ろしい事言うと、サルサさんが慌てた様子で
「ああ、それはすまない!」
と手を離してくれた…痛かった。
本当に腕取れるかと思った。
内心ホッとしてるとサルサさんがジッと私達を見て
「それより、あんた達ご飯はもう食べたのかい?」
そう聞かれカメちゃんを見ると、カメちゃんが
「まだです。」
と答えるとサルサさんはニコニコと
「だったらうちの店においで!」
そう言われたけど困ってしまった私達はカメちゃんとうーちゃんのお勧めのお店に行こうと思ってたのに…断ろう
「あの…私達じつは」
私の言葉を遮るようにうーちゃんが
「ラッキー!やった!」
うーちゃんはノリノリだ。
カメちゃんも身を乗りだし
「いいんですか?サルサさん」
カメちゃんも乗り気だ。
2人のお勧めのお店楽しみだったけど、2人はサルサさんの言葉に乗り気だし仕方無いかと思ってるとカメちゃんが
「ちょうど私達わたぐも屋さんに行こうって思っててサルサさんに会えて良かったです。」
私はビックリして
「え?…って事はカメちゃん達が行こうって言ってたのがサルサさんのお店って事?」
カメちゃんがうんと頷き
「そうなの!サルサさんは、わたぐも屋さんの女将さんなの!」
「すう前見てなくてラッキーだったな」
「ラッキー?」
「なんだい!そうだったのかい、じゃあ話が早い、さあ行くよ!付いておいで!」
そう言うとサルサさんはさっさと歩き出した。
私達は慌ててサルサさんの後を追った。
しばらく前を歩いて居たサルサさんがピタリと止まって
「さあ、着いたよ!ここが私の店わたぐも屋だ!」
そう言われお店を見上げると雲の形の看板にわたぐも屋と書かれてる
「わたぐも屋さん?」
「そうだ!うちの名物!わたぐもだ!」
なんだろう、わたぐもって?
こっちだとポプュラーな食べ物なんだろうか?
私は恐る恐るサルサに
「あの、わたぐもって何ですか?」
聞くとサルサさんはビックリした顔で
「もしかして食べた事がないのかい?」
「すいません無いです。」
言うとサルサさんが私の腕を掴んで
「いいんだよ!聞くより食べた方が早い!おいで!」
そうだ!私今日もうあまりお金を持ってない!
私はサルサさんの腕を掴んで
「あの、私今日あんまりお金無くて…一番安いのでお願いできますか?」
言うとサルサさんはニコっと笑い
「何言ってるんだ!お金なんて次の時からでいい!一度うちの名物のわたぐも定食食べてみな!」
そう言われたけど…カメちゃんとうーちゃんを振り返り見ると2人はニコニコと
「ここのわたぐも定食本当に美味しいから、すうも食べて見ろよ!な!カメ?」
「うん、私もわたぐも定食大好きなの!」
私はサルサさんに引っ張られお店に入るとお客さん達が
「ようやく帰ってきた!サルサさん注文!」
「ハイハイちょっとまってな!ほら、そこに座んな!」
ちょうど良く空いていた席に3人が座ると、サルサさんが
「すぐ用意するから待ってな!」
とお店の奥に行ってしまった。
私はソワソワと店内を眺めていると
「オーイ、わたぐも定食ひとつ!」
すると
「私も!」
「こっちは3つ!」
すると奥から大きな声で
「あいよー」
声がする、どうやら奥は厨房のようだ。
私はカメちゃんとうーちゃんに
「お金本当にいいのかな?」
うーちゃんが頭の後ろに手を組みながら
「いいんじゃねーの?お金いいって言ってるんだからさ、それにお金渡しても絶対受け取らねーと思うぞ?なぁカメ?」
「うん、サルサさん一回これって決めたら譲らないから今回は甘えさせて貰おう?」
「うん分かった。それで、わたぐも定食ってどんなものなの?」
私の考えている物だと、あまり美味しそうには思えないけど…と2人を見ると
「出てきてからのお楽しみ」
とニコニコするだけで答えてくれない
すると目の前に
「はい、お待ちどうさま!わたぐも定食3つだ!」
テーブルの上にドンと置かれたわたぐも定食を見て目を疑ってしまった。
お茶碗にワタアメ状の物がこんもりと入ってる!
その横には、お味噌汁らしき物の中に白いワタアメのような物が浮いてる…そしてメインのお皿には野菜炒めだろうか?
お野菜の中にもワタアメが…これは食べても大丈夫なんだろうか?
私の脳内には夜店で売ってるワタアメが…絶対合わないと思うんだけど…
私は恐る恐るカメちゃんとうーちゃんを見ると
「うわぁ、うまそう!」
「うん、美味しそうだね」
美味しそう?
…どうやらこれがわたぐも定食らしい…
これ本当に美味しいんだろうか
私を騙そうとかでは無いみたいだけど…
「それじゃ、食べようか?いただきます。」
「おう!いただきます!」
「うん、い、いただきます…」
と手を合わせてカメちゃんがお味噌汁を一口飲んで
「んー!やっぱり美味しい!あれ?すうちゃんどうしたの?食べないの?」
「え?食べるよ!」
茶碗のわたぐもを一口箸で取り目を瞑ってバクっと口に入れた。
噛むとモギュモギュと不思議な食感がする
「…あ、甘くない?…美味しい」
何だろうワタアメのような甘さはなく、でもご飯のような味がする不思議だ
「このわたぐもスープと一緒に食うと旨いぞ!」
これお味噌汁じゃないんだ…スープなんだと手に取って一口飲んで見ると、このわたぐもはお豆腐みたいだけど口の中でスッと溶けてしまった。
不思議な食感だ!
「これも、美味しい!」
野菜炒めの中に入ってるわたぐもはサクッとしてる…何で?
「最初全部同じ物なのかって思ってたけど、どれも違う食感と味でビックリしたけど、美味しいね!このわたぐも定食!」
そう言うとサルサさんがいつの間にか私達の席に来て、手を腰に当てて
「だろう?うちのわたぐも定食は、ここいらで一番なんだよ!」
そう言って胸を張った。
すると他のお客さんが
「サルサさん俺も早くわたぐも定食食べてーよ!」
「お腹空いた!」
「ぐー。」
お客さんが待ちきれないと騒ぎだした。
サルサさんは慌てた様子で
「おっと!ちょっとまってな!」
と厨房に行ってしまった。
「本当に人気なんだね」
「まぁ、こんだけ旨いんだ、そりゃくるだろ」
モギュモギュとご飯を食べながらうーちゃんが言うと
「そう、いつもお客さん並んでるもんね」
「こんなに美味しいもんね!」
うんうんとおしゃべりしながら、わたぐも定食を食べて
「ご馳走さまでした。」
「腹一杯!」
「うん美味しかったね、ご馳走さまでした。」
と言うと厨房からサルサさんが出てきた。
どうやら一段落着いたようで
「どうだった?うちのわたぐも定食は?」
「出てきた時はビックリしたけど凄く美味しかったです!」
サルサさんはニコニコ笑って
「そうかいそうかい、それは良かった!」
「…それであの…本当にお金いいんですか?」
そう聞くとサルサさんは自分の胸にドンと手を叩き
「いいんだよ!美味しいって言ってくれたその言葉で」
私達はサルサさんにお礼を言ってお店を出るとサルサさんが
「また食べたくなったらおいで」
手を振ってくれた。
私はハイとお礼を言って2人に
「また来ようね!カメちゃんうーちゃん」
そう言うとうーちゃんが
「それじゃ、また花屋の水やりしないとな?」
「えー!…他のお手伝い無いかな…」
そう言うとカメちゃんもうーちゃんも大笑いした。
辺りを見渡して居ると、なんだか見覚えがある所に出た。
「うん、よく分かったね、あそこがさっき迄居たリリーさんのお店だよ」
カメちゃんが指指した先にリリーさんのお菓子のお店があった。
「リリーさんのお店って分かりやすいから待ち合わせとかに使われるの」
成る程確かに、あれだけのお菓子のお店は目立つだろう
待ち合わせにはピッタリだ。
内心戻ってこれた事にホッとし周りをキョロキョロと見渡しながら
「それで、さっき2人が言ってたお店ってここから近いの?」
と振り返ると
「きゃ!」
ドンと何かにぶつかって尻持ちを付いてしまった。
イタタと顔を上げると何だか目の前に大きな影が今日天気良かったはずだけど?
上を見るとクマ先生と同じくらい大きな、お猿さんのおばさんが私を見下ろしていた。
暗いなと思っていたのは、どうやらこの、お猿のおばさんの影の中に私がスッポリ入っていたからだった。
私は、とっさに怒られると急いで立って
「あの、す、すいません!前見てなくて!」
頭を下げて謝ると、お猿のおばさんはニコッと笑い私の頭をガシッと掴んでワシャワシャと撫でながら
「いやいや私の方こそ、ちゃんと前を見て無かったせいだ本当にすまないね。怪我は無いかい?」
あれ?怒られない?と心配してると
「すうちゃん大丈夫?」
とカメちゃんが心配そうに駆け寄って来てくれた。
「うん、ありがとう大丈夫だよ!」
言うとカメちゃんはホッとした顔で
「良かった。歩きながらのよそ見は危ないから気を付けて?」
「うん、ごめんなさい」
「うわー!すうカメに怒られてるー!」
私はムッとして
「うーちゃん程じゃないけどね!」
するとうーちゃんが
「今は俺の話じゃねーだろ!そもそも、すうがちゃんと前を見て無かったせいだろ?」
私がムッと文句を言おうと口を開いた瞬間
「ハイハイ!待ちな!こんな所で喧嘩しない!」
そう言いながら私の頭とうーちゃんの頭をガシッと掴んで
「喧嘩はもう終わり!仲良くしな?いいね?」
そうニッコリと凄まれて私も、うーちゃんも
「「はい…」」
と返す事しか出来なかった。
怖かった…
お猿さんのおばさんは、よし!と笑い私達の頭から手を離して
「それはそうと今日はおつかいかい?カメちゃん」
2人は顔見知りのようで、お猿のおばさんがカメちゃんに言うとカメちゃんは
「ううんサルサさん、今日はお友達と一緒にお買い物に来てるの」
「ああ、成る程そうなんだね」
とうんうん頷きサルサさんは私を見た。
カメちゃんはニコニコと
「すうちゃん紹介するね、こちらサルサさん」
「あの、私すうって言います。」
「あたしはサルサって言うんだよろしくね!」
そう言って手を差し出された。
おずおずと手を差し出すとガシッと掴まれて上下にブンブンと大きく振られて腕が…と思ってると、うーちゃんが慌てて
「オイオイ!サルサさん!すうの腕が取れるから!」
と恐ろしい事言うと、サルサさんが慌てた様子で
「ああ、それはすまない!」
と手を離してくれた…痛かった。
本当に腕取れるかと思った。
内心ホッとしてるとサルサさんがジッと私達を見て
「それより、あんた達ご飯はもう食べたのかい?」
そう聞かれカメちゃんを見ると、カメちゃんが
「まだです。」
と答えるとサルサさんはニコニコと
「だったらうちの店においで!」
そう言われたけど困ってしまった私達はカメちゃんとうーちゃんのお勧めのお店に行こうと思ってたのに…断ろう
「あの…私達じつは」
私の言葉を遮るようにうーちゃんが
「ラッキー!やった!」
うーちゃんはノリノリだ。
カメちゃんも身を乗りだし
「いいんですか?サルサさん」
カメちゃんも乗り気だ。
2人のお勧めのお店楽しみだったけど、2人はサルサさんの言葉に乗り気だし仕方無いかと思ってるとカメちゃんが
「ちょうど私達わたぐも屋さんに行こうって思っててサルサさんに会えて良かったです。」
私はビックリして
「え?…って事はカメちゃん達が行こうって言ってたのがサルサさんのお店って事?」
カメちゃんがうんと頷き
「そうなの!サルサさんは、わたぐも屋さんの女将さんなの!」
「すう前見てなくてラッキーだったな」
「ラッキー?」
「なんだい!そうだったのかい、じゃあ話が早い、さあ行くよ!付いておいで!」
そう言うとサルサさんはさっさと歩き出した。
私達は慌ててサルサさんの後を追った。
しばらく前を歩いて居たサルサさんがピタリと止まって
「さあ、着いたよ!ここが私の店わたぐも屋だ!」
そう言われお店を見上げると雲の形の看板にわたぐも屋と書かれてる
「わたぐも屋さん?」
「そうだ!うちの名物!わたぐもだ!」
なんだろう、わたぐもって?
こっちだとポプュラーな食べ物なんだろうか?
私は恐る恐るサルサに
「あの、わたぐもって何ですか?」
聞くとサルサさんはビックリした顔で
「もしかして食べた事がないのかい?」
「すいません無いです。」
言うとサルサさんが私の腕を掴んで
「いいんだよ!聞くより食べた方が早い!おいで!」
そうだ!私今日もうあまりお金を持ってない!
私はサルサさんの腕を掴んで
「あの、私今日あんまりお金無くて…一番安いのでお願いできますか?」
言うとサルサさんはニコっと笑い
「何言ってるんだ!お金なんて次の時からでいい!一度うちの名物のわたぐも定食食べてみな!」
そう言われたけど…カメちゃんとうーちゃんを振り返り見ると2人はニコニコと
「ここのわたぐも定食本当に美味しいから、すうも食べて見ろよ!な!カメ?」
「うん、私もわたぐも定食大好きなの!」
私はサルサさんに引っ張られお店に入るとお客さん達が
「ようやく帰ってきた!サルサさん注文!」
「ハイハイちょっとまってな!ほら、そこに座んな!」
ちょうど良く空いていた席に3人が座ると、サルサさんが
「すぐ用意するから待ってな!」
とお店の奥に行ってしまった。
私はソワソワと店内を眺めていると
「オーイ、わたぐも定食ひとつ!」
すると
「私も!」
「こっちは3つ!」
すると奥から大きな声で
「あいよー」
声がする、どうやら奥は厨房のようだ。
私はカメちゃんとうーちゃんに
「お金本当にいいのかな?」
うーちゃんが頭の後ろに手を組みながら
「いいんじゃねーの?お金いいって言ってるんだからさ、それにお金渡しても絶対受け取らねーと思うぞ?なぁカメ?」
「うん、サルサさん一回これって決めたら譲らないから今回は甘えさせて貰おう?」
「うん分かった。それで、わたぐも定食ってどんなものなの?」
私の考えている物だと、あまり美味しそうには思えないけど…と2人を見ると
「出てきてからのお楽しみ」
とニコニコするだけで答えてくれない
すると目の前に
「はい、お待ちどうさま!わたぐも定食3つだ!」
テーブルの上にドンと置かれたわたぐも定食を見て目を疑ってしまった。
お茶碗にワタアメ状の物がこんもりと入ってる!
その横には、お味噌汁らしき物の中に白いワタアメのような物が浮いてる…そしてメインのお皿には野菜炒めだろうか?
お野菜の中にもワタアメが…これは食べても大丈夫なんだろうか?
私の脳内には夜店で売ってるワタアメが…絶対合わないと思うんだけど…
私は恐る恐るカメちゃんとうーちゃんを見ると
「うわぁ、うまそう!」
「うん、美味しそうだね」
美味しそう?
…どうやらこれがわたぐも定食らしい…
これ本当に美味しいんだろうか
私を騙そうとかでは無いみたいだけど…
「それじゃ、食べようか?いただきます。」
「おう!いただきます!」
「うん、い、いただきます…」
と手を合わせてカメちゃんがお味噌汁を一口飲んで
「んー!やっぱり美味しい!あれ?すうちゃんどうしたの?食べないの?」
「え?食べるよ!」
茶碗のわたぐもを一口箸で取り目を瞑ってバクっと口に入れた。
噛むとモギュモギュと不思議な食感がする
「…あ、甘くない?…美味しい」
何だろうワタアメのような甘さはなく、でもご飯のような味がする不思議だ
「このわたぐもスープと一緒に食うと旨いぞ!」
これお味噌汁じゃないんだ…スープなんだと手に取って一口飲んで見ると、このわたぐもはお豆腐みたいだけど口の中でスッと溶けてしまった。
不思議な食感だ!
「これも、美味しい!」
野菜炒めの中に入ってるわたぐもはサクッとしてる…何で?
「最初全部同じ物なのかって思ってたけど、どれも違う食感と味でビックリしたけど、美味しいね!このわたぐも定食!」
そう言うとサルサさんがいつの間にか私達の席に来て、手を腰に当てて
「だろう?うちのわたぐも定食は、ここいらで一番なんだよ!」
そう言って胸を張った。
すると他のお客さんが
「サルサさん俺も早くわたぐも定食食べてーよ!」
「お腹空いた!」
「ぐー。」
お客さんが待ちきれないと騒ぎだした。
サルサさんは慌てた様子で
「おっと!ちょっとまってな!」
と厨房に行ってしまった。
「本当に人気なんだね」
「まぁ、こんだけ旨いんだ、そりゃくるだろ」
モギュモギュとご飯を食べながらうーちゃんが言うと
「そう、いつもお客さん並んでるもんね」
「こんなに美味しいもんね!」
うんうんとおしゃべりしながら、わたぐも定食を食べて
「ご馳走さまでした。」
「腹一杯!」
「うん美味しかったね、ご馳走さまでした。」
と言うと厨房からサルサさんが出てきた。
どうやら一段落着いたようで
「どうだった?うちのわたぐも定食は?」
「出てきた時はビックリしたけど凄く美味しかったです!」
サルサさんはニコニコ笑って
「そうかいそうかい、それは良かった!」
「…それであの…本当にお金いいんですか?」
そう聞くとサルサさんは自分の胸にドンと手を叩き
「いいんだよ!美味しいって言ってくれたその言葉で」
私達はサルサさんにお礼を言ってお店を出るとサルサさんが
「また食べたくなったらおいで」
手を振ってくれた。
私はハイとお礼を言って2人に
「また来ようね!カメちゃんうーちゃん」
そう言うとうーちゃんが
「それじゃ、また花屋の水やりしないとな?」
「えー!…他のお手伝い無いかな…」
そう言うとカメちゃんもうーちゃんも大笑いした。
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