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同居と風邪
結衣side
しおりを挟む結「お、お邪魔します……」
大「ただいま、だろ?」
結「ただいま?」
大「なんで疑問形なの?」
結「いや…なんとなく。」
大「そか……」
……なんか気まずい。
大「そーいや、お前目悪いの?」
結「いや、これ伊達眼鏡だから。」
大「なんで眼鏡??」
結「…………」
大「言いたくないなら言わなくていいよ。」
そう言うと大雅先輩はリビングへと連れてってくれた。
来た時から思っていたけど…
この家。広すぎる。。。
リビングへ行くと瑛斗さんがいた。
瑛「随分と遅いご帰宅だね。」
大「まぁな。」
結「すみません。」
少し怒ったような表情の瑛斗さん。
瑛「鈴木結衣ちゃんね……」
ポツリとそう呟いて私の髪を撫でるように触る。
結「よ、よろしくお願いします。」
私が深々と頭を下げると……
瑛「お前今日からこの家の犬な。」
衝撃的な言葉を口にした。
結「い、犬……!?」
……むしろ人でもない。
大「瑛斗兄…それはっ」
瑛「なんだよ、大雅。……結衣、それがここにいる条件。いいな?」
結「はい…。」
何という条件なんだ。
よし。
……貯金が貯まり次第ここを出よう。
それまでの辛抱だ。
私はそう胸に強く思った瞬間だった。
その日から瑛斗さんの言う通りこの家の犬になった私。
朝は基本2時半起き。
それは琉生さん、瑛斗さんのスケジュールを確認して
瑛斗さん早い日は朝四時には家を出なきゃいけないから。
それまでに私たちを含め5人分のお弁当と朝食作らなければならない。
そうしてもう一つ。
早くお金を貯めるために新聞配達の仕事も増やしたから。
3時半には私も家をでて仕事へいかなければならない。
そして6時半頃帰ってきて学校の準備をして学校へ行く。
そんな生活が続いた。
もちろん夕方もバイトを入れてるから帰ってこれるのは10時半頃。
いつも3時間ほどの睡眠しか取れない。
それも早くここを出るため。
頑張らねば!!
そんな生活が3週間ほど続いたある日の昼休み。
秀「鈴木!ちょっと生徒指導室に来い!」
少し怒ったような顔をした秀先生が私を生徒指導室に呼び出した。
結「失礼します。」
秀「ちょっとここ座れ!」
結「はい……」
秀「昨日やった小テストの答案。これがお前のだ。」
そう言って秀先生は20点と書かれた紙をチラリと私の目の前に置いた。
秀「結衣さ、お前の成績は学年でもトップをキープしていた。そんなお前がどうしてこんな点数なんだ?」
結「…………」
秀「なぁ。話聞くから、話してよ。」
結「次回は必ずいい点取ります。……ごめんなさいっ!!」
私は秀先生に頭を下げた。
私の要領が悪いからだ。
はぁ。もっと頑張らなきゃいけないのに。
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