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家族との時間
琉生side
しおりを挟む俺たちは熱海へ向かっていた。
結「わー!私新幹線って乗るの初めて!」
新幹線に乗った瞬間早速はしゃぎ出す結衣。
琉「結衣、楽しむのは良いが、あまりはしゃぐな。身体に障る。」
結「もーう。分かったよ…。」
父「そうか。初めて…か。じゃあ飛行機には乗ったことあるのか?」
結「飛行機!?」
大「その反応は無さそうだな。」
結「えへへ~。」
少々はしゃぎながらスタートした俺たちの家族旅行。
親父達も一緒に行くのは想定外だったが気分屋の親父のことだ。
ほぼ別行動になるだろう。
琉「結衣は乗り物酔いとか大丈夫か?」
結「うん!大丈夫だよ!」
琉「そうか。」
秀「なんかあったらいつでもいうんだよ。」
結「分かってるよ!」
秀「うん。よろしい!」
普段家にいる時よりみんな少し楽しそうだ。
あとは瑛斗だな…。
瑛斗は仕事がおして少し遅れてくるらしい。
無理をさせていなければ良いが。
結「着いたーーー!!」
大「そんなに嬉しいか?」
結「うん!実は関東から出たことなかったから!」
母「そうね。いっぱい楽しむといいわ。」
結「うん!ありがとう!お母さん!」
嬉しそうな結衣とは反面、結衣の母さんは少し申し訳なさそうな顔をしている。
きっと今まで結衣に色々我慢させざるを得なかったことを後悔しているのだろう。
父「じゃあ私達は少し2人で出かけてくるよ。」
琉「あぁ。分かった。」
結「楽しんできてね!お義父さん、お母さん!」
母「ありがとう。結衣。」
そんな両親に結衣は手をヒラヒラと姿が見えなくなるまで振っていた。
大「じゃ、俺たちもどっか行くか!」
琉「まずホテルに荷物を置いてからな。」
大「だな。」
秀「あ、俺らが荷物持ってっておくから2人で出かけてくる?」
結「え!それはちょっと申し訳ない気が……」
大「良いじゃん!2人で海でも見に行こうよ。」
遠慮する結衣とその気満々の大雅。
大雅も普段は色々我慢している事が多いから今回の旅行はいい機会だったかもな。
結衣が我が家に来なかったら旅行なんて行こうともならなかっただろう。
彼女が俺ら家族に良い風を吹かせてくれているのは間違いない。
大「じゃあ行こうか。結衣。」
結「でも……」
秀「いいよ。行っておいで。」
琉「あぁ。でも無理だけはするなよ。」
結「ありがとう!行ってくるね!」
楽しそうに逆方向に行く結衣達。
俺は秀と2人で荷物を持ちホテルへと向かった。
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