当て馬にも、ワンチャンあってしかるべき!

紫蘇

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学園2年目

豪華絢爛…か…(遠い目)

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昼間の出来事をどう処理したらいいかわからず、結局同じ馬車に乗って残りの行程を過ごす。
鬱蒼とした森が見えてきた。日が落ちて暗くなってきたのも相まって、やたら不気味に感じる。

「もうそろそろ着くころかな」

とクリビアさんが言ったとおり、馬車が止まった。
近くの宿屋で一泊…野宿でいいと言ったのに、殿下がおごりで泊めてくれた。

ということは、である。

部屋に入った途端に尋問タイム。
またベッドで組み敷かれている俺。
不機嫌MAXなのを隠さない殿下。

「あの二人と何があった?言え」

そしてまた濃厚キッスを食らう。

やっぱそう、なるんだよね…。

----------

気が付いたら朝。

どうやらあのまま寝落ちしたらしい。

「現地集合のやつらが揃ったそうだ、行くぞ」

殿下は昨日のアレで溜飲が下がったのかご機嫌だ。
正直、もう半分セックスだと思う、アレ。
後半あたり全く覚えてない事に恐怖しかない。

ケツに違和感はないな…と確認しつつ外へ出る。
そこには昨日いなかったメンバーが4人。
見知った顔が2人。
見知らぬ顔が2人。

「お久しぶりです、殿下、皆さん。
 初めてお会いする方もいらっしゃいますので簡単に自己紹介を。
 エルム公爵家の長男、コーラス・エルムです。
 本日より同行致します。宜しくお願い致します。
 こちらは護衛のリック」
「初めまして皆さん、よろしくお願いいたします」

エルム君改めコーラス様と護衛の人。
それと…

「王国近衛騎士団長、ケイ・カレンデュラだ。気軽にパパと呼んでくれ」
「王国魔導師団副団長のヘヴィ・グロリオサだ。ヘヴィでいい。よろしく頼む」

クリビアさんがまたも眼鏡が曇る勢いで喋る。
「なんてことだ!このお二人が揃うなんて…
 戦争でもない限り、見られることは無いと思っていたのに!まさか!」
「戦争とか、物騒なこと言わないでください」
「クリビア殿のその御大層な所は変わらんな」
「えっ、パパさん知り合いなんですか?」
「ああ、冒険者ギルドと騎士団は、普通に付き合いがあるからな」
「ていうか自然にパパさんて呼べるんですね…」
「あっと、それは」
「元はと言えばルース殿が春休みに王宮に来られた時にパパ・カレンデュラと私を呼び始めたのが始まりだからな…今や王宮でパパさんと言えば私だ」

パパさんは渾名がついたのが嬉しかったらしく、そこら中に吹聴したらしい。
でもそんなこと今言わなくて良くないすか?
クリビアさんの眼鏡の奥が怖いんですけど!

「ルースさんの交友関係は豪華すぎますね、私もその輪の中に入りたい…」
「いや、俺の交友関係じゃなくて、殿下の交友関係ですからね?勘違いはいけませんよ?」

とりあえずしっかり釘を刺しておかないと、大変なことになりそうだ。

しかし…パパさんは春休みにお世話になったので知ってるけど、ヘザー先輩のパパさんは…こう…先輩とは似ても似つかないぐらいのコワモテで、グラサンは無いけど…ビンタとかがやばそうな感じの人。
先輩は優しくて穏やか~な感じなのに…この世界の遺伝子って不思議だな。

カレンデュラ先生がげんなりしている。

「なんで親父が来るんだよ…」

パパさんズが言う。
「お前が学園の外でハメを外さないかの監視だ」
「アイリス男爵の計らいでな。リリー侯爵様とユーフォルビア伯爵様からも頼まれている。ついでに息子の成長も確認できるし、いい機会を頂いた」
カレンデュラ先生が言い返す。
「いくら俺でも生徒に手ぇ出したりしねえよ…」

リリー君と俺、ドン引き。

「えっ…」
「ひえっ…」

そ、そんなひとだったの!?やだこわい!
カレンデュラ先生から2人して距離を取る…
殿下がそんな俺たちを見て笑う。

「何を今更…トルセンは「英雄の再来」だぞ?
 英雄色を好む、と言うだろう」
「ふぇっ!?」

あの二つ名にそーゆー意味もあったん!?
すると「カメリアの剣」からタレコミがある。

「トルセンはモテますからね、来るもの拒まず去るもの追わずですよ…酒場での話ですが」
「あっ、ジョン、てめえ!」
「それなのに生徒には一切手を出していないのだから…教師としての自覚は誰よりも強いと思いますよ、私はね」
「…ジョン…!」

2人はなぜかガッチリと握手している。



……熱い友情から出た言葉かもしらんけど、
そんなんで騙されへんからな!


ともあれ、ダンジョンにむけて出発だ。
今日から頑張って、魔石取るぞ!
おー!
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