200 / 586
学園3年目
もうすぐ春休み
しおりを挟む
殿下とイチャついては疲れて寝る…を繰り返していたら、いつの間にか婚約発表が終わっていた。
久々に外に出て、4日前の新聞を見せてもらってから気付くとか…自分の事なのに他人事っぽい。
その日の新聞には、一面トップで談話と一緒に婚約証書も掲載されていた。
「はー、こんな書類交わしてたんですねぇ」
「そうだ、婚約契約は親同士の同意によって成されるものだからな」
「子どもの意志は関係ないんですか?」
「侯爵以上の家格を持つ貴族は未だに政略結婚が殆どだ。子どもの意志など考慮されない…お互いが仲良くなるように努力はするのだろうが」
「他に好きな人が出来ちゃったら…?」
「本人の意思が固ければ婚約を解消することになるだろうが、契約どおりに無理矢理にでも輿入れさせられる方が多かろうな」
まあそうだろうな…じゃなきゃイフェイオン家なんかに誰も嫁がないよ。
父さんの手記にもあったけど、あの家ヤバいもん。
「そういうのが一人っ子になる原因なのでは?」
「確かにな」
この世界だって、お産は命がけだよ?
命を賭けるほどの愛か打算が無かったら、普通に「欲しけりゃお前が産めば?」ってなるじゃん。
だってどっちも産めるんだよ?
なのに当主だから産んでもらうのが当然みたいな顔されたらねぇ。
「産ませた側の男って大抵偉そうにしてるし」
「まあな…それが家格の高い者の特権…のようなものだからな」
ちなみに、領地を持たない子爵家以下同士の結婚だと、両方とも産むことが多いそうだ。
お互いに命を賭けて愛しますよ…ってことの証明なんだって。
それもまた凄い話だよな。
領地の在る無しで温度差違いすぎでしょ…
「伯爵家以上で当主が子どもを産むのはユーフォルビア家だけですもんね」
「だから馬鹿どもは産むのが家業だなどと言うのだろうな。馬鹿であるがゆえに、それが家業と言うなら子どもを産めば産むほど金持ちにならねばおかしいということにも気づかん。つくづく見たいものしか見ない屑どもが多いことだ」
殿下ったら、何だか今日は辛辣だなあ。
あ、もしかして…
「この雑誌、ですか?『ユーフォルビアは被害者だった!?王家の横暴を全て暴く!』って…?」
「…そうだ。
お前を攻撃して駄目なら今度は王家だ。
自分たちの派閥に「国民」を取り込もうとしているんだろう」
俺は中身を読んでみた。
簡単に言うと「俺には他に好きな人がいるのに、多産であることに目をつけた王家が直系の血筋を守るためだけに無理矢理召し上げた」…という内容だ。
悪役の次は悲劇のヒロイン?
「雑・す・ぎ!!」
「……は?」
「だって手のひら返すにしても、もうちょっとやりようがありますよ!?これじゃ今まで俺を散々叩いてた言い訳も立たないし!」
「…そうか?」
「そうですよ!!
普通発表にぶつけるんなら、何パターンか原稿を用意するもんでしょうに…何考えてるんだろ?」
そう、ここが一番過激に俺を叩いてた。
国の税金で贅沢三昧を夢見てるとか、莫大な借金を国に肩代わりさせるつもりだとか、王宮でイケメン漁りするはずだとか書き立てて、毎週のように俺と寝た男を用意しては実話と称したどエロ小説を掲載してた…
あの風俗情報誌と違って、実名で。
「あっ」
「どうした?」
「ここ、もしかしてバイオレット公が圧かけてる出版社だったりしませんかね」
「…はは、確かに。あれは短気だからな」
「ついに整合性のとれない捏造を始めちゃって…。
早めに調べたほうが良くないですか?正気じゃなさすぎますよ」
「そうだな。新学期までには終わらせよう」
他の雑誌がどう出るのか分からないけど、捏造するとしてもここよりはましな事をやるだろう。
そっちの方も考えとかなきゃ…対応を間違えたら確実にやられる。
「それで、こっちは彼らの手が及んでいない専門誌を使って地道に反撃していきましょう。伝手は色々ありますから…ファッション誌以外は」
「そうだな、やられっぱなしは性に合わん」
とりあえず、この雑誌は許さん!
責任者出てこい!!
ーーーーー
退院できましたので、今日から深夜0時に時間を変えまして定期更新させて頂きます。
宜しくお願い申し上げます!
久々に外に出て、4日前の新聞を見せてもらってから気付くとか…自分の事なのに他人事っぽい。
その日の新聞には、一面トップで談話と一緒に婚約証書も掲載されていた。
「はー、こんな書類交わしてたんですねぇ」
「そうだ、婚約契約は親同士の同意によって成されるものだからな」
「子どもの意志は関係ないんですか?」
「侯爵以上の家格を持つ貴族は未だに政略結婚が殆どだ。子どもの意志など考慮されない…お互いが仲良くなるように努力はするのだろうが」
「他に好きな人が出来ちゃったら…?」
「本人の意思が固ければ婚約を解消することになるだろうが、契約どおりに無理矢理にでも輿入れさせられる方が多かろうな」
まあそうだろうな…じゃなきゃイフェイオン家なんかに誰も嫁がないよ。
父さんの手記にもあったけど、あの家ヤバいもん。
「そういうのが一人っ子になる原因なのでは?」
「確かにな」
この世界だって、お産は命がけだよ?
命を賭けるほどの愛か打算が無かったら、普通に「欲しけりゃお前が産めば?」ってなるじゃん。
だってどっちも産めるんだよ?
なのに当主だから産んでもらうのが当然みたいな顔されたらねぇ。
「産ませた側の男って大抵偉そうにしてるし」
「まあな…それが家格の高い者の特権…のようなものだからな」
ちなみに、領地を持たない子爵家以下同士の結婚だと、両方とも産むことが多いそうだ。
お互いに命を賭けて愛しますよ…ってことの証明なんだって。
それもまた凄い話だよな。
領地の在る無しで温度差違いすぎでしょ…
「伯爵家以上で当主が子どもを産むのはユーフォルビア家だけですもんね」
「だから馬鹿どもは産むのが家業だなどと言うのだろうな。馬鹿であるがゆえに、それが家業と言うなら子どもを産めば産むほど金持ちにならねばおかしいということにも気づかん。つくづく見たいものしか見ない屑どもが多いことだ」
殿下ったら、何だか今日は辛辣だなあ。
あ、もしかして…
「この雑誌、ですか?『ユーフォルビアは被害者だった!?王家の横暴を全て暴く!』って…?」
「…そうだ。
お前を攻撃して駄目なら今度は王家だ。
自分たちの派閥に「国民」を取り込もうとしているんだろう」
俺は中身を読んでみた。
簡単に言うと「俺には他に好きな人がいるのに、多産であることに目をつけた王家が直系の血筋を守るためだけに無理矢理召し上げた」…という内容だ。
悪役の次は悲劇のヒロイン?
「雑・す・ぎ!!」
「……は?」
「だって手のひら返すにしても、もうちょっとやりようがありますよ!?これじゃ今まで俺を散々叩いてた言い訳も立たないし!」
「…そうか?」
「そうですよ!!
普通発表にぶつけるんなら、何パターンか原稿を用意するもんでしょうに…何考えてるんだろ?」
そう、ここが一番過激に俺を叩いてた。
国の税金で贅沢三昧を夢見てるとか、莫大な借金を国に肩代わりさせるつもりだとか、王宮でイケメン漁りするはずだとか書き立てて、毎週のように俺と寝た男を用意しては実話と称したどエロ小説を掲載してた…
あの風俗情報誌と違って、実名で。
「あっ」
「どうした?」
「ここ、もしかしてバイオレット公が圧かけてる出版社だったりしませんかね」
「…はは、確かに。あれは短気だからな」
「ついに整合性のとれない捏造を始めちゃって…。
早めに調べたほうが良くないですか?正気じゃなさすぎますよ」
「そうだな。新学期までには終わらせよう」
他の雑誌がどう出るのか分からないけど、捏造するとしてもここよりはましな事をやるだろう。
そっちの方も考えとかなきゃ…対応を間違えたら確実にやられる。
「それで、こっちは彼らの手が及んでいない専門誌を使って地道に反撃していきましょう。伝手は色々ありますから…ファッション誌以外は」
「そうだな、やられっぱなしは性に合わん」
とりあえず、この雑誌は許さん!
責任者出てこい!!
ーーーーー
退院できましたので、今日から深夜0時に時間を変えまして定期更新させて頂きます。
宜しくお願い申し上げます!
80
あなたにおすすめの小説
お前らの目は節穴か?BLゲーム主人公の従者になりました!
MEIKO
BL
本編完結しています。お直し中。第12回BL大賞奨励賞いただきました。
僕、エリオット・アノーは伯爵家嫡男の身分を隠して公爵家令息のジュリアス・エドモアの従者をしている。事の発端は十歳の時…家族から虐げられていた僕は、我慢の限界で田舎の領地から家を出て来た。もう二度と戻る事はないと己の身分を捨て、心機一転王都へやって来たものの、現実は厳しく死にかける僕。薄汚い格好でフラフラと彷徨っている所を救ってくれたのが完璧貴公子ジュリアスだ。だけど初めて会った時、不思議な感覚を覚える。えっ、このジュリアスって人…会ったことなかったっけ?その瞬間突然閃く!
「ここって…もしかして、BLゲームの世界じゃない?おまけに僕の最愛の推し〜ジュリアス様!」
知らぬ間にBLゲームの中の名も無き登場人物に転生してしまっていた僕は、命の恩人である坊ちゃまを幸せにしようと奔走する。そして大好きなゲームのイベントも近くで楽しんじゃうもんね〜ワックワク!
だけど何で…全然シナリオ通りじゃないんですけど。坊ちゃまってば、僕のこと大好き過ぎない?
※貴族的表現を使っていますが、別の世界です。ですのでそれにのっとっていない事がありますがご了承下さい。
転生したらBLゲームのホスト教師だったのでオネエ様になろうと思う
ラットピア
BL
毎日BLゲームだけが生き甲斐の社畜系腐男子凛時(りんじ)は会社(まっくろ♡)からの帰り、信号を渡る子供に突っ込んでいくトラックから子供を守るため飛び出し、トラックに衝突され、最近ハマっているBLゲームを全クリできていないことを悔やみながら目を閉じる。
次に目を覚ますとハマっていたBLゲームの攻略最低難易度のホスト教員籠目 暁(かごめ あかつき)になっていた。BLは見る派で自分がなる気はない凛時は何をとち狂ったのかオネエになることを決めた
オチ決定しました〜☺️
※印はR18です(際どいやつもつけてます)
毎日20時更新 三十話超えたら長編に移行します
メインストーリー開始時 暁→28歳 教員6年目
凛時転生時 暁→19歳 大学1年生(入学当日)
訂正箇所見つけ次第訂正してます。間違い探しみたいに探してみてね⭐︎
11/24 大変際どかったためR18に移行しました
12/3 書記くんのお名前変更しました。今は戌亥 修馬(いぬい しゅうま)くんです
【完結】実はチートの転生者、無能と言われるのに飽きて実力を解放する
エース皇命
ファンタジー
【HOTランキング1位獲得作品!!】
最強スキル『適応』を与えられた転生者ジャック・ストロングは16歳。
戦士になり、王国に潜む悪を倒すためのユピテル英才学園に入学して3ヶ月がたっていた。
目立たないために実力を隠していたジャックだが、学園長から次のテストで成績がよくないと退学だと脅され、ついに実力を解放していく。
ジャックのライバルとなる個性豊かな生徒たち、実力ある先生たちにも注目!!
彼らのハチャメチャ学園生活から目が離せない!!
※小説家になろう、カクヨム、エブリスタでも投稿中
虚ろな檻と翡翠の魔石
篠雨
BL
「本来の寿命まで、悪役の身体に入ってやり過ごしてよ」
不慮の事故で死んだ僕は、いい加減な神様の身勝手な都合により、異世界の悪役・レリルの器へ転生させられてしまう。
待っていたのは、一生を塔で過ごし、魔力を搾取され続ける孤独な日々。だが、僕を管理する強面の辺境伯・ヨハンが運んでくる薪や食事、そして不器用な優しさが、凍てついた僕の心を次第に溶かしていく。
しかし、穏やかな時間は長くは続かない。魔力を捧げるたびに脳内に流れ込む本物のレリルの記憶と領地を襲う未曾有の魔物の群れ。
「僕が、この場所と彼を守る方法はこれしかない」
記憶に翻弄され頭は混乱する中、魔石化するという残酷な決断を下そうとするが――。
強制悪役劣等生、レベル99の超人達の激重愛に逃げられない
砂糖犬
BL
悪名高い乙女ゲームの悪役令息に生まれ変わった主人公。
自分の未来は自分で変えると強制力に抗う事に。
ただ平穏に暮らしたい、それだけだった。
とあるきっかけフラグのせいで、友情ルートは崩れ去っていく。
恋愛ルートを認めない弱々キャラにわからせ愛を仕掛ける攻略キャラクター達。
ヒロインは?悪役令嬢は?それどころではない。
落第が掛かっている大事な時に、主人公は及第点を取れるのか!?
最強の力を内に憑依する時、その力は目覚める。
12人の攻略キャラクター×強制力に苦しむ悪役劣等生
当て馬的ライバル役がメインヒーローに喰われる話
屑籠
BL
サルヴァラ王国の公爵家に生まれたギルバート・ロードウィーグ。
彼は、物語のそう、悪役というか、小悪党のような性格をしている。
そんな彼と、彼を溺愛する、物語のヒーローみたいにキラキラ輝いている平民、アルベルト・グラーツのお話。
さらっと読めるようなそんな感じの短編です。
同室のアイツが俺のシャワータイムを侵略してくるんだが
カシナシ
BL
聞いてくれ。
騎士科学年一位のアイツと、二位の俺は同じ部屋。これまでトラブルなく同居人として、良きライバルとして切磋琢磨してきたのに。
最近のアイツ、俺のシャワー中に絶対入ってくるんだ。しかも振り向けば目も合う。それとなく先に用を済ませるよう言ったり対策もしてみたが、何も効かない。
とうとう直接指摘することにしたけど……?
距離の詰め方おかしい攻め × 女の子が好きなはず?の受け
短編ラブコメです。ふわふわにライトです。
頭空っぽにしてお楽しみください。
転生したら乙女ゲームのモブキャラだったのでモブハーレム作ろうとしたら…BLな方向になるのだが
松林 松茸
BL
私は「南 明日香」という平凡な会社員だった。
ありふれた生活と隠していたオタク趣味。それだけで満足な生活だった。
あの日までは。
気が付くと大好きだった乙女ゲーム“ときめき魔法学院”のモブキャラ「レナンジェス=ハックマン子爵家長男」に転生していた。
(無いものがある!これは…モブキャラハーレムを作らなくては!!)
その野望を実現すべく計画を練るが…アーな方向へ向かってしまう。
元日本人女性の異世界生活は如何に?
※カクヨム様、小説家になろう様で同時連載しております。
5月23日から毎日、昼12時更新します。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる