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学園4年目
楽しいブカツ2 ~魔生物のビスカリア教授~
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「…というわけで、魔物や魔獣を狩りすぎてはいけない、という説が有力になったのです」
「はい」
今俺は「ダンジョン研究会」というブカツで、剣士や拳闘士として騎士を目指す若者たちに魔生物の知識を教えているところだ。騎士の仕事は国防が主だが、地方に赴任すれば魔生物から街を守る仕事もある。
貴族の中には「魔生物は根絶やしにすべし」という過激派もいるが、魔生物は様々な素材や魔石をもたらす存在でもあり、ダンジョン内で数が収まっているのであれば無理をしてまで狩らなくてもよいというのが定説だ。
更に昨年、スライムの研究を通して魔物の大発生のメカニズムを解き明かそうとしているエル王子との共同研究の結果、ある魔物を倒しすぎて生態系を崩すと、一部の魔物が増殖するのではないか、という仮説が立った。
スライムはどんな魔生物の死体でも食べるが、骨や魔石は食べない。
死体を処理できなくなるほど魔生物を狩ってしまうと、まずそれを食べるスライムが増えることが予想される。
するとスライム自体が餌になって魔生物を増やすだけでなく、スライムの食べ残した骨を食べる物や、魔石を体内に取り込んで強くなる物も同時に増えてしまう。
だからといってスライムを狩りすぎてしまうと魔生物の死体が処理しきれず、アンデッド化してしまう。
魔法しか効かない魔生物たちの大発生は、初期段階すら冒険者ギルドでは対処しきれない。
圧倒的に魔法使いの数が少ないからだ。
必ず軍が出動することになるので、初動がどうしても遅れがちだ。だから被害が大きくなる。
魔生物を日常的に相手にしている冒険者ギルドでも乱獲はご法度だ。
彼らは感覚的にそれを掴んでいるのだろうか…。
今度クリビア氏を通じて聞いてみるとしよう。
「教授、魔物や魔獣の狩りすぎは良くないと言われましたが、ゴブリンについてはなぜ根絶せねばならないのでしょうか」
「そうですね、ゴブリンも魔物ですから、当然狩りすぎは良くないと思われがちなのですが、彼らと人間は共存できない関係にあります。村や町を乗っ取り、住民たちを苗床にして爆発的に増殖したゴブリンが戦争を仕掛けてきた事例もいくつかあります」
人間の天敵はゴブリンなのだ。
そしてゴブリンの天敵は人間。
この構図は変わらない…今は、まだ。
「一体どこから来るのかは分かりません。
ただ、根絶できた国はありませんから、今もどこかに潜んでいるでしょう。
それに我々も、この世界の全ての大陸や島を知っているわけではありませんから…」
「そういえば、地下にゴブリンの大帝国があるっていう話があるんですけど」
「…えっ?」
「おいおい、あれは小説の中のことだろ!」
「そうだけどさ!『地底の皇』、結構リアルだと思わねえ?」
「へえ、そんなことを考えつく人が…」
面白い説だな、今度読んでみよう。
図書館にあれば良いんだけど…
そうだ、マグノリアは本好きだし、もしかしたら持っているかも…。
確か彼も今日は武術棟のほうにいるはずだ。
帰りにでも聞いてみるか。
「はい」
今俺は「ダンジョン研究会」というブカツで、剣士や拳闘士として騎士を目指す若者たちに魔生物の知識を教えているところだ。騎士の仕事は国防が主だが、地方に赴任すれば魔生物から街を守る仕事もある。
貴族の中には「魔生物は根絶やしにすべし」という過激派もいるが、魔生物は様々な素材や魔石をもたらす存在でもあり、ダンジョン内で数が収まっているのであれば無理をしてまで狩らなくてもよいというのが定説だ。
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死体を処理できなくなるほど魔生物を狩ってしまうと、まずそれを食べるスライムが増えることが予想される。
するとスライム自体が餌になって魔生物を増やすだけでなく、スライムの食べ残した骨を食べる物や、魔石を体内に取り込んで強くなる物も同時に増えてしまう。
だからといってスライムを狩りすぎてしまうと魔生物の死体が処理しきれず、アンデッド化してしまう。
魔法しか効かない魔生物たちの大発生は、初期段階すら冒険者ギルドでは対処しきれない。
圧倒的に魔法使いの数が少ないからだ。
必ず軍が出動することになるので、初動がどうしても遅れがちだ。だから被害が大きくなる。
魔生物を日常的に相手にしている冒険者ギルドでも乱獲はご法度だ。
彼らは感覚的にそれを掴んでいるのだろうか…。
今度クリビア氏を通じて聞いてみるとしよう。
「教授、魔物や魔獣の狩りすぎは良くないと言われましたが、ゴブリンについてはなぜ根絶せねばならないのでしょうか」
「そうですね、ゴブリンも魔物ですから、当然狩りすぎは良くないと思われがちなのですが、彼らと人間は共存できない関係にあります。村や町を乗っ取り、住民たちを苗床にして爆発的に増殖したゴブリンが戦争を仕掛けてきた事例もいくつかあります」
人間の天敵はゴブリンなのだ。
そしてゴブリンの天敵は人間。
この構図は変わらない…今は、まだ。
「一体どこから来るのかは分かりません。
ただ、根絶できた国はありませんから、今もどこかに潜んでいるでしょう。
それに我々も、この世界の全ての大陸や島を知っているわけではありませんから…」
「そういえば、地下にゴブリンの大帝国があるっていう話があるんですけど」
「…えっ?」
「おいおい、あれは小説の中のことだろ!」
「そうだけどさ!『地底の皇』、結構リアルだと思わねえ?」
「へえ、そんなことを考えつく人が…」
面白い説だな、今度読んでみよう。
図書館にあれば良いんだけど…
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確か彼も今日は武術棟のほうにいるはずだ。
帰りにでも聞いてみるか。
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