当て馬にも、ワンチャンあってしかるべき!

紫蘇

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学園4年目

実家の整理

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学外研修の初日は実家で手記の編纂だ。

ハーブティーのレシピを編纂するのを手伝って欲しい、と薬学の教授と助手さんに言ったら二つ返事でOKをくれたので、来客対応が終わった午後から5人で実家へ向かった。

…教授と助手さんに、アレクさんと殿下が増えただけだ。
何も問題は無い!…と、思う。
庭師トリエステの帰還が待ち遠しい。

何はともあれ書庫からハーブ関連の記述がある手記を運び出さないと始まらない…。
人手があればそれだけ早く終われるから助かるともいえるし、まあいいか…雑事は後で考えよう。
今は作業をするのが先だ!

「とにかくの手記以外は全部出そう」
「はい、以外ですね」

執事リチャードと俺が書庫から手記を出し、他の4人が本をリビングの大テーブルへと運んでいく。
全部で50冊程度…の手記より多くて運ぶのは一苦労だったけど、エロ特化の家でないことが証明されたようで何よりだ。

「歴代当主の手記はこれで全部かな」
「そうですね、あとはゼフ様の書斎にいくつか」
「あ~そっか…リチャードさん、鍵持ってるよね」
「はい、前回お戻りになった際に、再度お預かりしております。
 日々の清掃に…ルース坊ちゃまが入りたい事もあるだろう、と」
「さすが父さん…よく分かってる」

ほんと頭が上がらないよね。
12人も子どもがいるのに、1人1人ちゃんと見て育ててくれたんだもん。
そんなハイパー父ちゃんの為にも頑張らないとな!

「じゃあ、俺とリチャードさんで書斎に行くので、皆さんは作業を始めておいて頂いて良いですか?」
「はい!ありがとうございます」

…何故か教授と助手さんにお礼を言われたのが不安になって、アレクさんと殿下に2人の見守り(監視)をお願いしてから書斎へ。
執事リチャードの後へ着いて歩きながらふと思う。

「俺、父さんの書斎に行ったことないんだよね」
「そうなんですか?ではきっと驚かれますよ…どうぞ」

執事リチャードはそう言って扉を開けると、俺を中へと促す。

ゼフ父さんの書斎は…壁一面が本棚になっていて、そこには歴代当主の生きてきた記録がビッシリ詰まっていた。

***

「書斎にもありましたよ~」

そう言って俺とリチャードは数冊の本と一緒にリビングへ戻る。
教授と助手さんは早速手記に埋もれていた。

「しかし、意外と数があったもんすね」
「そうですよね、書庫に入りきらずに書斎にも保管されてたくらいですから」
「それはそうだろう、ユーフォルビア家は旧家だからな」
「あ、そうなんですか?」

殿下によると、うちの家と同じくらい古い家は王家くらいなものだそうだ。

「王家の記録によれば、ユーフォルビア家はローズ王国以前、ローザンヌ帝国時代から存在する家だそうだ」
「そりゃまた古いな…」
「由緒正しい家柄ってやつっすね」
「それにしちゃ随分な扱いですけどね…。
 今朝も嫌味のオンパレードでしたけど?」

ホント、いちいち嫌味言うためだけに領地から出てくるとか馬鹿じゃないの?
朝もはよから「2人産んだら用無し」的な話を遠回しに遠回しに…

「ああ、アレらは蟄居させる。問題ない」
「えええええ」
「冗談だ」

ええ…これ冗談なの?
真顔でボケるのやめて!
分かりづらいから!!

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