当て馬にも、ワンチャンあってしかるべき!

紫蘇

文字の大きさ
330 / 586
学園5年目

魔力枯渇対策、その1

しおりを挟む
ホスタから来た資料を読みこむこと数日。
事は次第に大きくなってきて、ついに研究室では人が入りきらず場所を第一砦に移した。

当然1人は、アルテミシア語講師のシェドゥーブル先生。

「というわけで、この文献を訳した結果…
 魔力を回復させる方法は、
 ①人肉を食べる
 ②他人の羊水を摂取する
 ③他人の乳を摂取する
 ④他人の精液を摂取する
 ⑤寝る(本来の意味で)
 ⑥寝る(別の意味で)
 ……の6つだそうです」

参加者全員の顔が引きつる。
魔法先進国・ホスタの研究陣をして、都合の良い薬草も都合の良い方法も無い、というのだから絶望的だ。
どうあってもこれをエロに繋げたいという世界の気概を感じる。

「残念ですが、回復薬は…かなり難しいかと」

その言葉に、貞操(風前の灯)を守りたいベルガモット教授が叫ぶ。
「待て、諦めるのはまだ早い!!
 確か液体から水分を魔法で取り出して成分を粉に出来ないかって話があったはずだ!!
 そうだな、エバ!?」

その話を受けて、ベルガモット教授についてきた水のフェンネル教授が答える。
「もちろん研究はしてるさセド。
 でも難しいんだ…」

魔力回復「薬」の話だから当然、薬学コンビも参加している。
「何と、新しい抽出方法を研究していらっしゃるのですか?」
「ルース君、どういうことだ、聞いていないぞ」
「報告できるほど進展がないんですもん…
 イメージがついて無いからかな…」

俺がいるので殿下もいる。
「新しい魔法を作らねばならんと言う事か?
 それともまた古代魔法か?」

その言葉に、古代魔法の3人が声を上げる。
「水の古代魔法を探すって?」
「液体の中の水分…的な精霊、なあ…」
「あの、言語学の先生に聞いてみたらどうでしょう…
 そういうのを古語で何て言うのかって」

だもんで、アレクさんが言語学の先生を呼んでくる。
「液体の中の水分…濁った水から綺麗な水を取り出す、という事かな?
 だとすると…」

…1人増えたやないか!!

ここで、薬学コンビは魔力回復薬を開発するためのブカツを提案。

薬学コンビを筆頭に、
ベルガモット教授とフェンネル教授、
古代魔法の3人、
言語学の教授と俺…
の9名がブインとして参加することが決定。

…まあこの話は俺が言い出しっぺだからな。
自分のケツは自分で拭く…

拭けてるかコレ?

「宜しくお願いします」
「届けはこちらで出しておきます!」

ブカツに憧れていたらしい薬学のブレティラ教授がやる気満々で届けを書き始める…
最初からそういうつもりで届出用紙を持って来ていたらしい。
意外と策士だな…。

もし薬の開発に成功したら、儲けは山分けにしましょうね!
など、捕らぬ狸の皮算用もちらほら。

だから、これは部活じゃなくてプロジェクトだってば。
部活ってそういうんじゃなくてさあ…
ううっ。

「問題は、今空いてるブシツが無いことだな」
「ここは借りられないのか?」
「この砦は『魔法総合魔生物魔石工学古代魔法研究部』のブシツじゃぞ!
 毎日ここで各々の研究を持ち寄って国に資するあれやこれやについて話し合っておるのじゃ、譲らん」
「いや別に譲れと…あれ、校長?」
「あっ、見つかってしもうた」

いつの間にか忍び込んでいたおじいちゃん先生…
「こんな面白い話、儂ら抜きでやろうというのが間違いじゃ」

そして残りの3馬鹿。
「いえいえ校長、ルース先生は
 『ホスタから魔力の研究の資料が来た』
 『今訳してる最中だ』
 『資料の訳が終わったんだ』
 『今度関係者で話し合いをするんだ』
 って言ってましたよ?」
「そうですよ校長、来てくださいって言葉が無いからってスネなくても」
「ここまで言われて来ない僕たちじゃないですもの…。
 いつもそうですから、ルースさんもそのつもりだったんでしょ、ね?」
「そうかそうか、ルースは儂らのそういう所に甘えたかったんじゃの~?
 ほほカワユイカワユイ」

うっ、呼ばなかった事をチクチクと…。
余計な方へ話が転がると面倒だから呼ばなかったのに!
頭をなでなでしてくるおじいちゃん。
それをスゴイ目でみてる殿下。

「……燃やすぞジジイ」
「だから何の罪で!?」

前国王を次期国王が火刑にしたら、それこそ国際的な大事件なんですけど!?
滅多な冗談言わんとって!!
しおりを挟む
感想 69

あなたにおすすめの小説

お前らの目は節穴か?BLゲーム主人公の従者になりました!

MEIKO
BL
 本編完結しています。お直し中。第12回BL大賞奨励賞いただきました。  僕、エリオット・アノーは伯爵家嫡男の身分を隠して公爵家令息のジュリアス・エドモアの従者をしている。事の発端は十歳の時…家族から虐げられていた僕は、我慢の限界で田舎の領地から家を出て来た。もう二度と戻る事はないと己の身分を捨て、心機一転王都へやって来たものの、現実は厳しく死にかける僕。薄汚い格好でフラフラと彷徨っている所を救ってくれたのが完璧貴公子ジュリアスだ。だけど初めて会った時、不思議な感覚を覚える。えっ、このジュリアスって人…会ったことなかったっけ?その瞬間突然閃く!  「ここって…もしかして、BLゲームの世界じゃない?おまけに僕の最愛の推し〜ジュリアス様!」  知らぬ間にBLゲームの中の名も無き登場人物に転生してしまっていた僕は、命の恩人である坊ちゃまを幸せにしようと奔走する。そして大好きなゲームのイベントも近くで楽しんじゃうもんね〜ワックワク!  だけど何で…全然シナリオ通りじゃないんですけど。坊ちゃまってば、僕のこと大好き過ぎない?  ※貴族的表現を使っていますが、別の世界です。ですのでそれにのっとっていない事がありますがご了承下さい。

転生したらBLゲームのホスト教師だったのでオネエ様になろうと思う

ラットピア
BL
毎日BLゲームだけが生き甲斐の社畜系腐男子凛時(りんじ)は会社(まっくろ♡)からの帰り、信号を渡る子供に突っ込んでいくトラックから子供を守るため飛び出し、トラックに衝突され、最近ハマっているBLゲームを全クリできていないことを悔やみながら目を閉じる。 次に目を覚ますとハマっていたBLゲームの攻略最低難易度のホスト教員籠目 暁(かごめ あかつき)になっていた。BLは見る派で自分がなる気はない凛時は何をとち狂ったのかオネエになることを決めた オチ決定しました〜☺️ ※印はR18です(際どいやつもつけてます) 毎日20時更新 三十話超えたら長編に移行します メインストーリー開始時 暁→28歳 教員6年目 凛時転生時 暁→19歳 大学1年生(入学当日) 訂正箇所見つけ次第訂正してます。間違い探しみたいに探してみてね⭐︎ 11/24 大変際どかったためR18に移行しました 12/3 書記くんのお名前変更しました。今は戌亥 修馬(いぬい しゅうま)くんです

【完結】実はチートの転生者、無能と言われるのに飽きて実力を解放する

エース皇命
ファンタジー
【HOTランキング1位獲得作品!!】  最強スキル『適応』を与えられた転生者ジャック・ストロングは16歳。  戦士になり、王国に潜む悪を倒すためのユピテル英才学園に入学して3ヶ月がたっていた。  目立たないために実力を隠していたジャックだが、学園長から次のテストで成績がよくないと退学だと脅され、ついに実力を解放していく。  ジャックのライバルとなる個性豊かな生徒たち、実力ある先生たちにも注目!!  彼らのハチャメチャ学園生活から目が離せない!! ※小説家になろう、カクヨム、エブリスタでも投稿中

虚ろな檻と翡翠の魔石

篠雨
BL
「本来の寿命まで、悪役の身体に入ってやり過ごしてよ」 不慮の事故で死んだ僕は、いい加減な神様の身勝手な都合により、異世界の悪役・レリルの器へ転生させられてしまう。 待っていたのは、一生を塔で過ごし、魔力を搾取され続ける孤独な日々。だが、僕を管理する強面の辺境伯・ヨハンが運んでくる薪や食事、そして不器用な優しさが、凍てついた僕の心を次第に溶かしていく。 しかし、穏やかな時間は長くは続かない。魔力を捧げるたびに脳内に流れ込む本物のレリルの記憶と領地を襲う未曾有の魔物の群れ。 「僕が、この場所と彼を守る方法はこれしかない」 記憶に翻弄され頭は混乱する中、魔石化するという残酷な決断を下そうとするが――。

強制悪役劣等生、レベル99の超人達の激重愛に逃げられない

砂糖犬
BL
悪名高い乙女ゲームの悪役令息に生まれ変わった主人公。 自分の未来は自分で変えると強制力に抗う事に。 ただ平穏に暮らしたい、それだけだった。 とあるきっかけフラグのせいで、友情ルートは崩れ去っていく。 恋愛ルートを認めない弱々キャラにわからせ愛を仕掛ける攻略キャラクター達。 ヒロインは?悪役令嬢は?それどころではない。 落第が掛かっている大事な時に、主人公は及第点を取れるのか!? 最強の力を内に憑依する時、その力は目覚める。 12人の攻略キャラクター×強制力に苦しむ悪役劣等生

当て馬的ライバル役がメインヒーローに喰われる話

屑籠
BL
 サルヴァラ王国の公爵家に生まれたギルバート・ロードウィーグ。  彼は、物語のそう、悪役というか、小悪党のような性格をしている。  そんな彼と、彼を溺愛する、物語のヒーローみたいにキラキラ輝いている平民、アルベルト・グラーツのお話。  さらっと読めるようなそんな感じの短編です。

同室のアイツが俺のシャワータイムを侵略してくるんだが

カシナシ
BL
聞いてくれ。 騎士科学年一位のアイツと、二位の俺は同じ部屋。これまでトラブルなく同居人として、良きライバルとして切磋琢磨してきたのに。 最近のアイツ、俺のシャワー中に絶対入ってくるんだ。しかも振り向けば目も合う。それとなく先に用を済ませるよう言ったり対策もしてみたが、何も効かない。 とうとう直接指摘することにしたけど……? 距離の詰め方おかしい攻め × 女の子が好きなはず?の受け 短編ラブコメです。ふわふわにライトです。 頭空っぽにしてお楽しみください。

転生したら乙女ゲームのモブキャラだったのでモブハーレム作ろうとしたら…BLな方向になるのだが

松林 松茸
BL
私は「南 明日香」という平凡な会社員だった。 ありふれた生活と隠していたオタク趣味。それだけで満足な生活だった。 あの日までは。 気が付くと大好きだった乙女ゲーム“ときめき魔法学院”のモブキャラ「レナンジェス=ハックマン子爵家長男」に転生していた。 (無いものがある!これは…モブキャラハーレムを作らなくては!!) その野望を実現すべく計画を練るが…アーな方向へ向かってしまう。 元日本人女性の異世界生活は如何に? ※カクヨム様、小説家になろう様で同時連載しております。 5月23日から毎日、昼12時更新します。

処理中です...