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学園6年目
最終学年の始まり
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今日は始業式。
逃げたエルム両公爵の消息は未だ掴めず…
そんな中、俺と殿下はついに6年生になった。
今年も俺は去年と同じく、魔法総合研究室の分室長をすることになった。
ここも卒業したらどうするかなあ…
継いでくれそうな人が見当たらない。
何とか遠距離通信を実現して、王宮とここを繋げないかな…。
魔道くまちゃんの応用で、考えた通りにペンが動くとかどうだろう。
魔道くまちゃんは魔力さえあれば動くから、あっちとこっちに腕だけゴーレムを設置して…
でも、そうなると魔力の導線が要るのか。
インフラ代がえげつないな…
あ、だったらゴーレムを起動できる人をここに置いて…って、それは人件費がえげつないな。
そんな事を考えていたら、パタパタと廊下を走る音がして、Noノックでデューイ君が飛び込んできた。
「ルースさんおはようございます大変です!!」
「どうしたのデューイ君」
「生徒会役員が3人しかいません!?」
「えっ……あっ」
そうだった。
シャムロック様とコーラス様を後宮に監き…ゲフンゲフン、保護したんだった。
でも大丈夫!
こんなこともあろうかと始業式の日に全校生徒に「生徒会役員募集」のチラシを配布したからね。
希望者は必ずいる。
国政への登竜門的な組織だし、将来官吏を目指すなら入って損はないからね…多分。
後は希望者の面接をして、よっぽどでなければ全員総務にぶち込めばOKさ!
「入学式は何とかなるでしょ?」
「それは生徒会長の挨拶くらいなので、ですが…」
フィーデ君は1枚の紙を差し出した。
生徒会への集会届出用紙だ。
その紙には「部活紹介オリエンテーリング」の文字と…
「…おじいちゃん…!?」
「この紙が、朝、僕の所に直接届けられて」
「ちょくせつぅ!?」
開催予定日は1週間後、場所は講堂。
「あと、こちらも…」
「んん?お菓子作り研究部創設届?」
発起人は…
「…はぁ?シンカンチョー!?」
「どうしましょうルースさん、神殿って学園の管轄外ですよね?駄目って言っときます?」
「はー…まず活動場所として申請されてる食堂へ確認してみてからだけど、もう話が進んじゃってたら通すしかないよ。
神殿のやる事はなるべく尊重するのが現行政府の方針だもん」
「っあー!そうでした、国立の組織は原則、国の方針に従わなきゃならないんでした!」
「学園も国立だからね…」
あのドM、やりたい放題やんけ!!
どういうつもりや!?
「とにかくまず講堂へ行って、神官長からこのブカツについての聞き取り。
ついでに入学式準備の進捗確認。
その後、オリエンテーリングの予定日に講堂が空いてるか確認。
放課後は全ブカツにオリエンテーリングの話が降りているか確認し、発表者を3日後までに提出させる事。
だから…今のうちに各部の持ち時間を決定して、放課後の確認の際に各ブカツに通達できるよう準備を」
「はい!!」
フィーデ君は元気よく返事をし、部屋を出て行…
……あれ?
「そういえばプリムラ君は?置いてきた?」
「え…と、バイオリズムが合わないから休むって」
「引きずってでも連れてこい!ばかもん!!」
「はっ、ただちに!!」
あのお馬鹿、春休み最終日にわざわざ寮まで訪ねて来たと思ったら
「僕、もう頑張らないことにしたの」
とか宣言しやがって、説教しようとしたら
「フィーデと結婚すればいいんだもーん」
とか抜かしやがって…
おどれ、お家の再興はええんか!!
「…って…まさか」
…ほんまに……ええんか?
もう頑張らないって…
家なんかどうでもええって事やったり…
するん?
逃げたエルム両公爵の消息は未だ掴めず…
そんな中、俺と殿下はついに6年生になった。
今年も俺は去年と同じく、魔法総合研究室の分室長をすることになった。
ここも卒業したらどうするかなあ…
継いでくれそうな人が見当たらない。
何とか遠距離通信を実現して、王宮とここを繋げないかな…。
魔道くまちゃんの応用で、考えた通りにペンが動くとかどうだろう。
魔道くまちゃんは魔力さえあれば動くから、あっちとこっちに腕だけゴーレムを設置して…
でも、そうなると魔力の導線が要るのか。
インフラ代がえげつないな…
あ、だったらゴーレムを起動できる人をここに置いて…って、それは人件費がえげつないな。
そんな事を考えていたら、パタパタと廊下を走る音がして、Noノックでデューイ君が飛び込んできた。
「ルースさんおはようございます大変です!!」
「どうしたのデューイ君」
「生徒会役員が3人しかいません!?」
「えっ……あっ」
そうだった。
シャムロック様とコーラス様を後宮に監き…ゲフンゲフン、保護したんだった。
でも大丈夫!
こんなこともあろうかと始業式の日に全校生徒に「生徒会役員募集」のチラシを配布したからね。
希望者は必ずいる。
国政への登竜門的な組織だし、将来官吏を目指すなら入って損はないからね…多分。
後は希望者の面接をして、よっぽどでなければ全員総務にぶち込めばOKさ!
「入学式は何とかなるでしょ?」
「それは生徒会長の挨拶くらいなので、ですが…」
フィーデ君は1枚の紙を差し出した。
生徒会への集会届出用紙だ。
その紙には「部活紹介オリエンテーリング」の文字と…
「…おじいちゃん…!?」
「この紙が、朝、僕の所に直接届けられて」
「ちょくせつぅ!?」
開催予定日は1週間後、場所は講堂。
「あと、こちらも…」
「んん?お菓子作り研究部創設届?」
発起人は…
「…はぁ?シンカンチョー!?」
「どうしましょうルースさん、神殿って学園の管轄外ですよね?駄目って言っときます?」
「はー…まず活動場所として申請されてる食堂へ確認してみてからだけど、もう話が進んじゃってたら通すしかないよ。
神殿のやる事はなるべく尊重するのが現行政府の方針だもん」
「っあー!そうでした、国立の組織は原則、国の方針に従わなきゃならないんでした!」
「学園も国立だからね…」
あのドM、やりたい放題やんけ!!
どういうつもりや!?
「とにかくまず講堂へ行って、神官長からこのブカツについての聞き取り。
ついでに入学式準備の進捗確認。
その後、オリエンテーリングの予定日に講堂が空いてるか確認。
放課後は全ブカツにオリエンテーリングの話が降りているか確認し、発表者を3日後までに提出させる事。
だから…今のうちに各部の持ち時間を決定して、放課後の確認の際に各ブカツに通達できるよう準備を」
「はい!!」
フィーデ君は元気よく返事をし、部屋を出て行…
……あれ?
「そういえばプリムラ君は?置いてきた?」
「え…と、バイオリズムが合わないから休むって」
「引きずってでも連れてこい!ばかもん!!」
「はっ、ただちに!!」
あのお馬鹿、春休み最終日にわざわざ寮まで訪ねて来たと思ったら
「僕、もう頑張らないことにしたの」
とか宣言しやがって、説教しようとしたら
「フィーデと結婚すればいいんだもーん」
とか抜かしやがって…
おどれ、お家の再興はええんか!!
「…って…まさか」
…ほんまに……ええんか?
もう頑張らないって…
家なんかどうでもええって事やったり…
するん?
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