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新婚旅行
久々の学園 4
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地下に降りた途端、早速「古代魔法研究所」の扉がお目見えした。
「んん?古代魔法研究所…?」
何だか違和感を感じつつも扉を…
なんじゃこの重厚なドアノッカーは。
「ネリネ式罠じゃないだろうな…」
怖いから触らんとこ。
俺は直接拳で扉をノックした。
しばらくして中からオールバックのおにいさんがそっと顔を出した。
「すいません、今取り込み中…
あれ?ルース様じゃないですか」
「そういうあなたは、もしや王宮音楽隊の?」
「えっ!覚えて頂いてたんですか!?光栄です!」
いや、オールバックだったからそうかな…って。
でもやっぱりそうなんだな…
音楽と古代魔法は密接な関係があるし、音楽家が協力を頼まれるのは不思議じゃない。
俺は中に招き入れてくれた王宮音楽隊のおにいさんに質問する。
「…でも、王宮音楽隊の方がどうしてここに?」
「はい、昨年から、音楽隊の半数が演奏旅行で各地を回っておりまして。
その演奏旅行先で見つけた古い民謡などを納めに来たのです」
あー、そういえばおじいちゃん先生がそんな話してたな。
あれっていつの間にか進んでたんだ…。
俺はおにいさんの案内で扉の中に入る。
まっすぐ廊下が伸びていて、正面に1つ、両側にいくつか扉がある。
うーん、本当に「研究所」っぽい。
俺はおにいさんと会話しながら中を歩く。
「納めに来たという事は、楽譜ですか?」
「いえ、音を記録して再現する装置に、直接吹き込みます」
「ええー!?そんなの開発されてたんですか」
「はい、それを使えばわざわざ歌の人を頼む事もなくなるんじゃないかって」
なるほど、おじいちゃんっぽい発想だな。
自分が歌えないなら道具に歌わせればいいじゃない、って事か。
前世で言うところの「レコード」みたいなもんか。
「その装置が普及すれば、歌を全国販売できるな…」
「おっ、MDMに新展開ですか?」
「そうですね、新しい事も考えていかないと」
「すごい、楽しみです!自分、ファンなので!」
「そうなんですか!ありがとうございます」
一度楽譜を売ってみたらどうかって話があったんだけど、音楽だけを切り売りしたくないってカイト君とデューイ君が反対したんだ。
だから厳しいかもしれないけど…あっ。
「ダンス解説の本を付けて売る…」
「いいですねそれ!僕、絶対買います!」
そうして2人で話していると、突然懐かしい声が聞こえた。
「何を買うって…あ、ルース!久しぶりだな!」
「マグノリア教授!お久しぶりです」
声を聞きつけてわざわざ出てきてくれたらしいマグノリア教授は、そこはかとなくお疲れの様子。
「今、音を記録してるとこだから奥の部屋へは入れないんだ…
ついでだから何か食いに職員食堂行こうぜ。
まだ昼飯食ってないんだよ…ルースは?」
「あ、俺もまだです」
「んじゃ行くか」
どうやら相当忙しいみたい…
王宮に帰ったら、薬学コンビに体力回復薬の差し入れを頼んでおくか。
「さーて、何食うかな~」
扉のほうへ歩き出すマグノリア教授。
その後ろには、護衛なのか見張りなのか…屈強な人が3人もついてくる。
「なんだか急に物々しくなりましたね?」
「そーなんだよ…本ばっか読んでたあの頃が懐かしいわ」
考えなしに軍事費頂くんじゃなかったぜ、と苦笑いする教授。
「まあ何でもいい、腹減った…
そういや、第一砦でルースが作ってた生姜焼きが職員食堂のメニューになったんだぜ」
「へえー、どんな味なんだろ?食べてみよう~」
ごくごく平和な話をしながら、俺はマグノリア教授と屈強な男たちと一緒に一般棟へ向かった。
***
注文した生姜焼き定食は主食がパンになっていてとってもコレジャナイ感。
挟んで食ったら美味いのは分かるけど、それは米とのマリアージュを飽きる程した後にすることやん…
はああああ。
「まあ、基本パン食だからなぁ」
「ん、どしたルース」
「いや、何でも…。
ところで、ネリネ教授とはどうなんですか?」
「ん、あー…実はそれが大変でさ。
お兄さんが今来てるんだけど」
「あ、もしかして音(を記録して再現する装置)の(開発者がネリネ教授のお兄さん)ですか?」
「そうそう、それ(を発明した人で、装置のメンテと保守の為)の人で。
何でか俺に冷たいんだ…どうしたらいいと思う?」
いや、どうしたらいいかって…うーん。
「俺が聞いてみましょうか、それとなく」
「…頼む」
何か面倒くさそうな案件だけど、ほっとくとこじれそうな気がものすごくする。
「ただのブラコンだったら良いんだけどな…」
軍を後回しにした!っていうのが一番嫌なんだよな。
「はぁ…」
自分で言い出したのに気が重いぜ。
=============
王宮音楽隊が各地を回るきっかけは
【学園3年目/音楽と魔法 2】
参照ください!
「んん?古代魔法研究所…?」
何だか違和感を感じつつも扉を…
なんじゃこの重厚なドアノッカーは。
「ネリネ式罠じゃないだろうな…」
怖いから触らんとこ。
俺は直接拳で扉をノックした。
しばらくして中からオールバックのおにいさんがそっと顔を出した。
「すいません、今取り込み中…
あれ?ルース様じゃないですか」
「そういうあなたは、もしや王宮音楽隊の?」
「えっ!覚えて頂いてたんですか!?光栄です!」
いや、オールバックだったからそうかな…って。
でもやっぱりそうなんだな…
音楽と古代魔法は密接な関係があるし、音楽家が協力を頼まれるのは不思議じゃない。
俺は中に招き入れてくれた王宮音楽隊のおにいさんに質問する。
「…でも、王宮音楽隊の方がどうしてここに?」
「はい、昨年から、音楽隊の半数が演奏旅行で各地を回っておりまして。
その演奏旅行先で見つけた古い民謡などを納めに来たのです」
あー、そういえばおじいちゃん先生がそんな話してたな。
あれっていつの間にか進んでたんだ…。
俺はおにいさんの案内で扉の中に入る。
まっすぐ廊下が伸びていて、正面に1つ、両側にいくつか扉がある。
うーん、本当に「研究所」っぽい。
俺はおにいさんと会話しながら中を歩く。
「納めに来たという事は、楽譜ですか?」
「いえ、音を記録して再現する装置に、直接吹き込みます」
「ええー!?そんなの開発されてたんですか」
「はい、それを使えばわざわざ歌の人を頼む事もなくなるんじゃないかって」
なるほど、おじいちゃんっぽい発想だな。
自分が歌えないなら道具に歌わせればいいじゃない、って事か。
前世で言うところの「レコード」みたいなもんか。
「その装置が普及すれば、歌を全国販売できるな…」
「おっ、MDMに新展開ですか?」
「そうですね、新しい事も考えていかないと」
「すごい、楽しみです!自分、ファンなので!」
「そうなんですか!ありがとうございます」
一度楽譜を売ってみたらどうかって話があったんだけど、音楽だけを切り売りしたくないってカイト君とデューイ君が反対したんだ。
だから厳しいかもしれないけど…あっ。
「ダンス解説の本を付けて売る…」
「いいですねそれ!僕、絶対買います!」
そうして2人で話していると、突然懐かしい声が聞こえた。
「何を買うって…あ、ルース!久しぶりだな!」
「マグノリア教授!お久しぶりです」
声を聞きつけてわざわざ出てきてくれたらしいマグノリア教授は、そこはかとなくお疲れの様子。
「今、音を記録してるとこだから奥の部屋へは入れないんだ…
ついでだから何か食いに職員食堂行こうぜ。
まだ昼飯食ってないんだよ…ルースは?」
「あ、俺もまだです」
「んじゃ行くか」
どうやら相当忙しいみたい…
王宮に帰ったら、薬学コンビに体力回復薬の差し入れを頼んでおくか。
「さーて、何食うかな~」
扉のほうへ歩き出すマグノリア教授。
その後ろには、護衛なのか見張りなのか…屈強な人が3人もついてくる。
「なんだか急に物々しくなりましたね?」
「そーなんだよ…本ばっか読んでたあの頃が懐かしいわ」
考えなしに軍事費頂くんじゃなかったぜ、と苦笑いする教授。
「まあ何でもいい、腹減った…
そういや、第一砦でルースが作ってた生姜焼きが職員食堂のメニューになったんだぜ」
「へえー、どんな味なんだろ?食べてみよう~」
ごくごく平和な話をしながら、俺はマグノリア教授と屈強な男たちと一緒に一般棟へ向かった。
***
注文した生姜焼き定食は主食がパンになっていてとってもコレジャナイ感。
挟んで食ったら美味いのは分かるけど、それは米とのマリアージュを飽きる程した後にすることやん…
はああああ。
「まあ、基本パン食だからなぁ」
「ん、どしたルース」
「いや、何でも…。
ところで、ネリネ教授とはどうなんですか?」
「ん、あー…実はそれが大変でさ。
お兄さんが今来てるんだけど」
「あ、もしかして音(を記録して再現する装置)の(開発者がネリネ教授のお兄さん)ですか?」
「そうそう、それ(を発明した人で、装置のメンテと保守の為)の人で。
何でか俺に冷たいんだ…どうしたらいいと思う?」
いや、どうしたらいいかって…うーん。
「俺が聞いてみましょうか、それとなく」
「…頼む」
何か面倒くさそうな案件だけど、ほっとくとこじれそうな気がものすごくする。
「ただのブラコンだったら良いんだけどな…」
軍を後回しにした!っていうのが一番嫌なんだよな。
「はぁ…」
自分で言い出したのに気が重いぜ。
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王宮音楽隊が各地を回るきっかけは
【学園3年目/音楽と魔法 2】
参照ください!
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