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恋人同士になる試練
21番目の祠 1
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外周の祠も、残す所あと4つ!
というわけで、気合を入れつつたどり着いた21番目の祠。
「……普通だな」
「うん、20番目と変わらないな」
「問題は中身だけど…」
「いきなり別世界とかは無いと思うけど…『スカートが敗れる』で示唆されてる祠は結局分からないな」
「まあ、最初の聖女と勇者が舞い降りた地点が分からなくても問題無いっちゃあ無いけど」
今までだって、次の祠は何だろな状態だったし…
終わってから考えても遅くは無いのかもな。
浄化の巡礼が終わっても旅は続ける予定なんだし、その時にじっくり考えても良い…と、思う。
「1番急ぐのは、2番目の祠の最初の扉だよな?」
「いや、1番は目の前の祠だ、シゲ」
「それはそうだな」
俺と聖騎士団のみんなは祠の入口に立った。
ミシェルが言った。
「この祠を含め、あと4つ。気を抜くな」
「「おう!」」
…そうか、このメンバーで旅をするのもあと少しだ。
セトさんとリラさん、マルコさんとハイドさんは結婚して、それぞれの家庭を築いていく。
セレスさんはリゲルさんと一緒にバンデリンヘ…リュールミエール王子が待ってるもんな。
「…まずはこの祠、外周の祠…だよな」
まだ祠が残ってるかもしれない話は、してない。
だって、浄化の巡礼が終わったら、神様側からすれば俺が死んではいけない理由が無くなる。
死ぬ確率はぐんと上がって、みんなを巻き込む可能性だって上がる。
本当は着いてきて欲しいけど…
そんなワガママ、言える空気じゃないもんな。
「……まだまだ、光の力、鍛えないと」
俺はひとりそっと拳を握り、決意を新たにした。
***
「…ここも、扉選択タイプだな」
「ネタも尽きてくるのかねぇ」
「しかし、3つしかありませんよ」
「…取り敢えず開けてみない事には始まらないな」
そんなわけで、まずは右の扉から順当に…
っていうか、一発で当ててみな!ってなってないのは何でだろうな。
毎度毎度全部開けるの、大変なんだけど…。
ともあれ、いつも通りの「扉を開けて、いきなり魔法」作戦が使えるのは有難い。
「…じゃあ、開けるわよ、セト…!」
「………うん」
「1、2、の3!」
リラさんが扉を開く。
セトさんが火の魔法をぶっ放……
「……何も出て、来ませんね」
「何だと?」
扉の中に飛び込める位置にいたハイドさんが中を覗く。
「…また、扉がある」
「えっ、いくつ?」
「3つ」
「3つか…」
全員で中へ入る。
すると最初の扉が自動的に閉まって、消えた。
「おい!まじか」
「もしかしてこういう罠なのか?」
「閉じ込められる罠、という事ですか?マキタ様」
「いや…正しい順番で開けて行かないと、最後の扉にたどり着かない的な事」
「ええっ…」
いつの間にかぐるぐる回らされてる的な…?
そうだとしたら、空間を歪ませたりとか結構大掛かりな罠だよな。
そんなのが街と街の間にあるやつに仕掛けられてるとすると…
特別な事があの小説に書かれてるはずだけど。
「最初右だよな、今度も右…に、してみよう」
「分かりました」
「魔物出るかもしんないから気を付けて」
「はい、気を抜かないように行きましょう」
そういって、リラさんがまた扉のノブに手をかけて、カウント…
「1、2の、3!」
というわけで、気合を入れつつたどり着いた21番目の祠。
「……普通だな」
「うん、20番目と変わらないな」
「問題は中身だけど…」
「いきなり別世界とかは無いと思うけど…『スカートが敗れる』で示唆されてる祠は結局分からないな」
「まあ、最初の聖女と勇者が舞い降りた地点が分からなくても問題無いっちゃあ無いけど」
今までだって、次の祠は何だろな状態だったし…
終わってから考えても遅くは無いのかもな。
浄化の巡礼が終わっても旅は続ける予定なんだし、その時にじっくり考えても良い…と、思う。
「1番急ぐのは、2番目の祠の最初の扉だよな?」
「いや、1番は目の前の祠だ、シゲ」
「それはそうだな」
俺と聖騎士団のみんなは祠の入口に立った。
ミシェルが言った。
「この祠を含め、あと4つ。気を抜くな」
「「おう!」」
…そうか、このメンバーで旅をするのもあと少しだ。
セトさんとリラさん、マルコさんとハイドさんは結婚して、それぞれの家庭を築いていく。
セレスさんはリゲルさんと一緒にバンデリンヘ…リュールミエール王子が待ってるもんな。
「…まずはこの祠、外周の祠…だよな」
まだ祠が残ってるかもしれない話は、してない。
だって、浄化の巡礼が終わったら、神様側からすれば俺が死んではいけない理由が無くなる。
死ぬ確率はぐんと上がって、みんなを巻き込む可能性だって上がる。
本当は着いてきて欲しいけど…
そんなワガママ、言える空気じゃないもんな。
「……まだまだ、光の力、鍛えないと」
俺はひとりそっと拳を握り、決意を新たにした。
***
「…ここも、扉選択タイプだな」
「ネタも尽きてくるのかねぇ」
「しかし、3つしかありませんよ」
「…取り敢えず開けてみない事には始まらないな」
そんなわけで、まずは右の扉から順当に…
っていうか、一発で当ててみな!ってなってないのは何でだろうな。
毎度毎度全部開けるの、大変なんだけど…。
ともあれ、いつも通りの「扉を開けて、いきなり魔法」作戦が使えるのは有難い。
「…じゃあ、開けるわよ、セト…!」
「………うん」
「1、2、の3!」
リラさんが扉を開く。
セトさんが火の魔法をぶっ放……
「……何も出て、来ませんね」
「何だと?」
扉の中に飛び込める位置にいたハイドさんが中を覗く。
「…また、扉がある」
「えっ、いくつ?」
「3つ」
「3つか…」
全員で中へ入る。
すると最初の扉が自動的に閉まって、消えた。
「おい!まじか」
「もしかしてこういう罠なのか?」
「閉じ込められる罠、という事ですか?マキタ様」
「いや…正しい順番で開けて行かないと、最後の扉にたどり着かない的な事」
「ええっ…」
いつの間にかぐるぐる回らされてる的な…?
そうだとしたら、空間を歪ませたりとか結構大掛かりな罠だよな。
そんなのが街と街の間にあるやつに仕掛けられてるとすると…
特別な事があの小説に書かれてるはずだけど。
「最初右だよな、今度も右…に、してみよう」
「分かりました」
「魔物出るかもしんないから気を付けて」
「はい、気を抜かないように行きましょう」
そういって、リラさんがまた扉のノブに手をかけて、カウント…
「1、2の、3!」
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