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向かえ!大団円
能力とは
説明しよう!
能力とは、つまり前世で言うところの「スキル」である。
能力は各個人に1つは備わっており、複数個の能力を持つ人も珍しくはない。
そして人は大体その能力を活かせる仕事に就く。
生活や人生に大きな影響を与える能力。
現在確認されているもので50ぐらいある。
ちなみに魔法は能力の内に入らないそうだ。
昔は同じだと思われていたんだけど、「魔術師と女性の間に産まれた子でも魔法が使えるとは限らないし、魔法を使えない同士で結婚しても魔法が使える子が産まれたりする」確率が無視できない確率で発生することから、最近の研究では能力と魔法力は別物と考えるべきって事になったんだって。
とはいえ最近の話だからか、まだまだ浸透してはいないんだけどね。
とまあ、それはさておき、能力はその人が得た経験によって伸び方が変わる。
例えば、俺の能力である「モノづくり」。
親父も「モノづくり」の能力を持っている。
同じ能力でも、俺と親父の「モノづくり」は方向性が違う。
ミリエッタさんは「索敵」。
シドさんも「索敵」。
ミリエッタさんとシドさんの「索敵」は、同じ能力でもでレベルが違う。
これは完全に経験の差だ。
親父の作る物が大きいのは前世でエンジニアをしてた影響だろうし、俺が細工物を得意にしてるのはハンドメイド好きだった事が影響している。
そして、シドさんの索敵がミリエッタさんの索敵より広範囲なのは「魔物の大増殖」でずっと最前線にいたからだ。
まあ、それはともかくシドさんの「索敵」はオーセン最強だと思われる。
スミスさんも「索敵」を持っているけど、この距離で敵を捕捉するのはさすがに無理だそうで…。
「シドさん、急に走るから、びっくりしました」
「いや、怪しい奴いるなと思ったからさ」
「しかし早いですなあ!まだまだ第27騎士団で働けるのではないですかな?」
「いや、さすがに現役には勝てないよ。
他の騎士団には入る気も無いしな」
オーセンで最強の騎士団は、未だに第27騎士団だ。
そんで休む間も無いぐらい前線に出て行って活躍している。
第16騎士団が魔物への憎しみで動いているとするなら、第27騎士団は弱い人を守りたい思いで動いている…
と、言われているが、元々はハングリー精神の塊みたいな騎士団だったそうだ。
養いきれないと放り出された貧乏貴族の子息を中心に、魔力に恵まれず家族から冷遇という名の虐待を受けていた人たちを片っ端から迎え入れた、使える能力は何でも使う超実力主義の集団。
持てる能力を全て戦闘に注ぎ込んだ、魔物討伐のエキスパートたちの集まり。
鎧が傷んでも、顔に傷を受けても、盾すら補給されなくても…、誰かの「ありがとう」をただ貰いたくて走り続ける、心に傷を持つ人たち。
自分が必要とされている事に飢えていた子どもたちが、それゆえに「最も騎士らしい騎士」として英雄になったという、少々皮肉な騎士団…
それが元々の第27騎士団だ。
「一番人気の騎士団ですもんね」
「言っとくが、今も完全実力主義だからな?」
「知ってますよ」
でなきゃ過酷な遠征ばっかの騎士団員が務まる訳ないじゃん。
「それはともかく、これ以外にもちらほらいるな」
「えっ、分かるんですか?」
「まあ…領主様の旦那だし、町一つくらい面倒見れないとキツイかなと思って…な。
だから、この村一個くらいなら楽勝だ」
「…まじですか」
もうそれ固有スキルじゃん。
えぐいわ…。
***
あんなのがウロウロするんじゃギゼルも心配だわな…と言って、キャンディッシュ領を出るまではついてきてくれる事になったシドさん。
「何だかんだ、親父の威光ってすごいなぁ」
「はは、まあ俺らにはな…。
ギゼルにはお前が特別なの、知ってるからさ」
「あー…なるほど」
どうやら前世でも俺と親父が親子だった話を知っているらしいシドさん。
俺が俺だと分かった時の喜びようは、それはすごかったらしく…。
「王都の空に三重の虹がかかるわ、空から砂糖菓子は降って来るわ、安酒は極上の味になるわ」
「ええ…どんな理論でそんな魔法が出来たんだろ」
「ははは、気になるのはそこなんだな」
そりゃ、三重の虹なんかどうやっても出ないでしょ。
強引に幻影魔法で作ったとかかな。
砂糖菓子は…どっかから大量に砂糖が消えてるかもしんない。
お酒の味を変えるのは…どうやるんだろ。
「今度親父に聞いてみよう」
「ああ、そうしろ…
お、病院、着いたぞ!」
あれこれ言ってる間に、目的地に着いた。
病院の周りにはいつも通り、俺を一目見ようと集まった人たちがいて…
「おお、あれがロンバード様か…!」
「すっかり大人になられて…」
そう言えば、ここのみんなは俺の小さい頃をみんな知ってるんだっけ。
学園に入る前までは良く来てたもんな…へへ。
「お久しぶりです、皆さん」
「お久しぶりです~!」
「治癒、頑張ってくださいね!」
「はい!」
俺はみんなに挨拶しつつ、病院の中へ入る。
今回の治療も頑張らなきゃな。
「それじゃ、やってみますか…」
まずは、子どもの頃の病気で目が見えなくなったという人から。
何とか治せると良いんだけど……。
能力とは、つまり前世で言うところの「スキル」である。
能力は各個人に1つは備わっており、複数個の能力を持つ人も珍しくはない。
そして人は大体その能力を活かせる仕事に就く。
生活や人生に大きな影響を与える能力。
現在確認されているもので50ぐらいある。
ちなみに魔法は能力の内に入らないそうだ。
昔は同じだと思われていたんだけど、「魔術師と女性の間に産まれた子でも魔法が使えるとは限らないし、魔法を使えない同士で結婚しても魔法が使える子が産まれたりする」確率が無視できない確率で発生することから、最近の研究では能力と魔法力は別物と考えるべきって事になったんだって。
とはいえ最近の話だからか、まだまだ浸透してはいないんだけどね。
とまあ、それはさておき、能力はその人が得た経験によって伸び方が変わる。
例えば、俺の能力である「モノづくり」。
親父も「モノづくり」の能力を持っている。
同じ能力でも、俺と親父の「モノづくり」は方向性が違う。
ミリエッタさんは「索敵」。
シドさんも「索敵」。
ミリエッタさんとシドさんの「索敵」は、同じ能力でもでレベルが違う。
これは完全に経験の差だ。
親父の作る物が大きいのは前世でエンジニアをしてた影響だろうし、俺が細工物を得意にしてるのはハンドメイド好きだった事が影響している。
そして、シドさんの索敵がミリエッタさんの索敵より広範囲なのは「魔物の大増殖」でずっと最前線にいたからだ。
まあ、それはともかくシドさんの「索敵」はオーセン最強だと思われる。
スミスさんも「索敵」を持っているけど、この距離で敵を捕捉するのはさすがに無理だそうで…。
「シドさん、急に走るから、びっくりしました」
「いや、怪しい奴いるなと思ったからさ」
「しかし早いですなあ!まだまだ第27騎士団で働けるのではないですかな?」
「いや、さすがに現役には勝てないよ。
他の騎士団には入る気も無いしな」
オーセンで最強の騎士団は、未だに第27騎士団だ。
そんで休む間も無いぐらい前線に出て行って活躍している。
第16騎士団が魔物への憎しみで動いているとするなら、第27騎士団は弱い人を守りたい思いで動いている…
と、言われているが、元々はハングリー精神の塊みたいな騎士団だったそうだ。
養いきれないと放り出された貧乏貴族の子息を中心に、魔力に恵まれず家族から冷遇という名の虐待を受けていた人たちを片っ端から迎え入れた、使える能力は何でも使う超実力主義の集団。
持てる能力を全て戦闘に注ぎ込んだ、魔物討伐のエキスパートたちの集まり。
鎧が傷んでも、顔に傷を受けても、盾すら補給されなくても…、誰かの「ありがとう」をただ貰いたくて走り続ける、心に傷を持つ人たち。
自分が必要とされている事に飢えていた子どもたちが、それゆえに「最も騎士らしい騎士」として英雄になったという、少々皮肉な騎士団…
それが元々の第27騎士団だ。
「一番人気の騎士団ですもんね」
「言っとくが、今も完全実力主義だからな?」
「知ってますよ」
でなきゃ過酷な遠征ばっかの騎士団員が務まる訳ないじゃん。
「それはともかく、これ以外にもちらほらいるな」
「えっ、分かるんですか?」
「まあ…領主様の旦那だし、町一つくらい面倒見れないとキツイかなと思って…な。
だから、この村一個くらいなら楽勝だ」
「…まじですか」
もうそれ固有スキルじゃん。
えぐいわ…。
***
あんなのがウロウロするんじゃギゼルも心配だわな…と言って、キャンディッシュ領を出るまではついてきてくれる事になったシドさん。
「何だかんだ、親父の威光ってすごいなぁ」
「はは、まあ俺らにはな…。
ギゼルにはお前が特別なの、知ってるからさ」
「あー…なるほど」
どうやら前世でも俺と親父が親子だった話を知っているらしいシドさん。
俺が俺だと分かった時の喜びようは、それはすごかったらしく…。
「王都の空に三重の虹がかかるわ、空から砂糖菓子は降って来るわ、安酒は極上の味になるわ」
「ええ…どんな理論でそんな魔法が出来たんだろ」
「ははは、気になるのはそこなんだな」
そりゃ、三重の虹なんかどうやっても出ないでしょ。
強引に幻影魔法で作ったとかかな。
砂糖菓子は…どっかから大量に砂糖が消えてるかもしんない。
お酒の味を変えるのは…どうやるんだろ。
「今度親父に聞いてみよう」
「ああ、そうしろ…
お、病院、着いたぞ!」
あれこれ言ってる間に、目的地に着いた。
病院の周りにはいつも通り、俺を一目見ようと集まった人たちがいて…
「おお、あれがロンバード様か…!」
「すっかり大人になられて…」
そう言えば、ここのみんなは俺の小さい頃をみんな知ってるんだっけ。
学園に入る前までは良く来てたもんな…へへ。
「お久しぶりです、皆さん」
「お久しぶりです~!」
「治癒、頑張ってくださいね!」
「はい!」
俺はみんなに挨拶しつつ、病院の中へ入る。
今回の治療も頑張らなきゃな。
「それじゃ、やってみますか…」
まずは、子どもの頃の病気で目が見えなくなったという人から。
何とか治せると良いんだけど……。
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