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夢があると思うけど
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「ポメガバース? 何か、犬になるやつだったか?」
「そうそう、疲れがピークに達するとポメラニアンになって、チヤホヤすると人間に戻る……って、それも可愛いけど違うよ!? オメガバース、第二の性に翻弄されたり運命の番に出会ったり! 現代物からファンタジーまで、BLでも色んな名作があるけど……出灰は、書かないの?」
「んー……」
卒業式まで、あと少し。それは、一茶と同じ部屋なのもあと少しだということだ。
そんな中、時たま一茶が聞いてくるようになったのが「もうBLを書かないの?」ということだった。とは言え、一茶は俺の『てんはな』のファンでもあるので、あくまでも要望までである。いつもの萌えまっしぐらよりは控えめだと思うし、リクエスト自体は嫌いじゃないので止めはしない。
(ただ……なぁ)
書ける書けないとなると、話は別だ。だから少し考えて、俺は口を開いた。
「俺と刃金さんは、男同士だろ? 付き合ってるけど、本来は周りから止められるよな?」
「……うん、そうだね」
「今で十分、奇跡なんだよ。それなのに、オメガバース設定だったら……番? なら賛成されるし、それこそ結婚して子供だって生まれる。それって、読者さん達は嬉しいかもだけど……んー」
「ズルい……いや、ズルしてるって思う?」
一茶の問いかけに、俺は頷いた。
物語、それこそファンタジーだと思うんだけど、BLは当事者なんでどうしても自分視点で考えてしまう。最初に書いたのが、結果的には私小説だったからだろう。だから『デリ☆』のランキングでオメガバース設定の作品を見かけはしたが、自分で書こうという気は今のところ起きない。
「そこに引っかかるなら、駄目だよねぇ……あ! それなら『灰かぶり君』の続編は!?」
素直に退いてくれたのは良かったが、思わぬことを言われてしまった。確かに、刃金さんとの『お付き合い』は続いているけれど。
「いや、刃金さんの若社長はともかく、相手が俺みたいな冴えない弁当屋は駄目だろ? カップリング成立してるから、総受の醍醐味もなくなったし」
「何言ってるの! 一級フラグ建築士の出灰なんだから、専門学校でも弁当屋の客でもたらしまくるに決まってるよ!」
「いや、たらさないから。あと王道学園卒業するんで、外ではBLは成立しないって」
力説する一茶を「何言ってるんだこいつ」とあしらった俺だったが。
……卒業後も顔の良い男に懐かれ、それに刃金さんがブチ切れるのに、つい遠い目になるのだった。
「そうそう、疲れがピークに達するとポメラニアンになって、チヤホヤすると人間に戻る……って、それも可愛いけど違うよ!? オメガバース、第二の性に翻弄されたり運命の番に出会ったり! 現代物からファンタジーまで、BLでも色んな名作があるけど……出灰は、書かないの?」
「んー……」
卒業式まで、あと少し。それは、一茶と同じ部屋なのもあと少しだということだ。
そんな中、時たま一茶が聞いてくるようになったのが「もうBLを書かないの?」ということだった。とは言え、一茶は俺の『てんはな』のファンでもあるので、あくまでも要望までである。いつもの萌えまっしぐらよりは控えめだと思うし、リクエスト自体は嫌いじゃないので止めはしない。
(ただ……なぁ)
書ける書けないとなると、話は別だ。だから少し考えて、俺は口を開いた。
「俺と刃金さんは、男同士だろ? 付き合ってるけど、本来は周りから止められるよな?」
「……うん、そうだね」
「今で十分、奇跡なんだよ。それなのに、オメガバース設定だったら……番? なら賛成されるし、それこそ結婚して子供だって生まれる。それって、読者さん達は嬉しいかもだけど……んー」
「ズルい……いや、ズルしてるって思う?」
一茶の問いかけに、俺は頷いた。
物語、それこそファンタジーだと思うんだけど、BLは当事者なんでどうしても自分視点で考えてしまう。最初に書いたのが、結果的には私小説だったからだろう。だから『デリ☆』のランキングでオメガバース設定の作品を見かけはしたが、自分で書こうという気は今のところ起きない。
「そこに引っかかるなら、駄目だよねぇ……あ! それなら『灰かぶり君』の続編は!?」
素直に退いてくれたのは良かったが、思わぬことを言われてしまった。確かに、刃金さんとの『お付き合い』は続いているけれど。
「いや、刃金さんの若社長はともかく、相手が俺みたいな冴えない弁当屋は駄目だろ? カップリング成立してるから、総受の醍醐味もなくなったし」
「何言ってるの! 一級フラグ建築士の出灰なんだから、専門学校でも弁当屋の客でもたらしまくるに決まってるよ!」
「いや、たらさないから。あと王道学園卒業するんで、外ではBLは成立しないって」
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……卒業後も顔の良い男に懐かれ、それに刃金さんがブチ切れるのに、つい遠い目になるのだった。
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