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オマケ
*『暴食公』と『苛烈公』
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安穏の闇から放り出されて、『苛烈公』ラルカが最初に感じたのは全身を苛む痛みだった。
ここが何時だか解らない。ここが何処だか解らない。解っているのは、自分は負けたのだと言うこと。それも、完膚無きまでに。
「ぐうぅぅ……っ」
痛みよりも口惜しさで、声が漏れた。毛足の長い絨毯に頬が触れている。優しげな緑色の壁紙、目前にそびえ立っているこの馬鹿デカいのは寝台か?
ここは寝室か。でも、誰の?
身を起こしたい。何がどうなっているのか。状況を把握しなければ。いつまでも、床に這いつくばってはいられない。力が入らない。身じろぐ度に身体がきしむ。
一度『死んで』しまえば、全身の怪我を無かったことに出来るのに。今のままでは自死する事も出来ない。
死によって、不調も怪我も病すらも無かったことにできる。それが、ラルカの能力、『再生』の効果だった。
「……っ」
背後に気配がした。次の瞬間には首筋を掴まれて、高々と持ち上げられていた。ラルカはわずかに藻掻き、抗いの声を上げる。
「は、なせ……っ」
こきり。やけにあっけない音がして、頸椎を折られた。途端にくたりと弛緩した身体は、床に放り出される。一瞬にも満たない死の静寂。その後でラルカは息を吸い込み、大きく咳き込んだ。
「げほっ、げほっ……っなにを……する……!」
「死んだら再生するってのはぁ本当だったんだなぁ」
低く腹に響く声の癖に、ひどく間延びした話し方だ。それで、ラルカは自分を『殺した』のが『暴食公』だと解った。
「……暴食公……ッ」
ぎりと奥歯を噛んで、ラルカは目の前の『暴食公』レオノ・コルハーロを見上げる。
「貴様! ……貴様のせいで!!」
ラルカは立ち上がり、素早く身構える。夢幻収納にいる間は、どうすることも出来なかった。こうして自由になったからには、あの忌ま忌ましい半竜人に思い知らせてやらなければ。
「……ああ、忘れてたぁ。アンタにはぁ、コレやるよぉ、ラルカ・ラケフィナぁ」
煮えたぎるはらわたを持て余すラルカの頭に、レオノは何気なく何かを被せた。
奴隷の証だ。そう認識したときには遅かった。それは首元でピタリと縮まって、取り外せなくなる。
「……は、あ?! 奴隷の、証?!」
「魔の王陛下にぃアンタを取り出して良いかぁ聞いたのよぉ。そしたらぁ『好きにしていいけどぉ逃がしちゃダメだよぉ』だってさぁ」
「……こんな、モノ……っ!!」
力任せに引っ張っても、継ぎ目も無い金属の輪はびくともしない。ならば、魔法でと試してみるが、上手くいかない。魔力の流れが乱されている。どんな呪文も発動しない。
「ああ、そいつは特製だぁ。魔法封じの効果もあるぅ」
「ぐ、ぅ……っよくも、この私にこんな……ゲスな……!!」
用意周到なことだ。魔法が使えれば、『暴食公』とだって一対一で渡り合えるのに!
「お似合いだよぉ。『苛烈公』ぅ。はははぁ。二つ名が泣くなぁ」
のんびりとした口調で、こちらを嘲笑うレオノをラルカはにらみつける。いちど『再生』して、体力も気力も十分だ。威厳と余裕をコイツに見せつけてやる。
気を取り直したラルカは、ふと、なぜ『暴食公』は自分を夢幻収納から取り出したのだろうと疑問をいだいた。努めて冷静に、ラルカは燃えたぎる怒りを押し殺す。
「……それで? なぜ私を夢幻収納から出したのだ? 『暴食公』。今更、私に謝罪するつもりにでもなったのか?」
レオノはぐるぐると、楽しげに喉を鳴らした。自身の体格に合わせた巨大すぎるベッドに腰を下ろし、前屈みに両膝に肘をのせる。
「オレはぁ最近悩みが一つ出来たぁ。近頃ぉ魔の王陛下はぁ布告を出したぁ。『奴隷を安易に壊したり殺してはならなぁい』。それで、オレは困っているぅ」
「なるほど。貴公は『暴食公』。食欲も人一倍であったな」
「奴隷が食えないのはぁ仕方ないぃ。我慢するぅ。ソレよりももっと困るのはぁ……」
のそり。レオノは立ち上がり、ラルカの肩に手を置いた。
思わず払いのけようとして、ラルカは息を飲んだ。
鋭い爪の生えた、巨大な手だ。ラルカとて、けして小柄な方ではない。それでもレオノは大きくて、肩に置かれた手はびくともしない。
「奴隷をかんたんに『食えなく』なったぁ。オレが遊んでやるとぉ人間の奴隷はぁかんたんに壊れるぅ」
──コイツは何を言っているのだ?
ラルカはにわかに理解できずに、肩に置かれた獣毛に覆われた指を見つめた。
「それでオレはぁ良いコト思いついたぁ。あんたならぁ死ななぁい。壊れても直ぐになおせるぅ。なんていい『玩具』だろぉってぇ」
ぞっと背筋に冷たい戦慄。冗談ではない!
いくら『再生』するとは言え、痛みも苦しみもある。レオノのようなモノに弄ばれて、のたうち回るのはごめんだ!
「……やめろ……放せ!!」
「大丈夫ぅ大丈夫ぅ。その内慣れるからぁ」
「イヤだ!! 絶対にイヤだ!!」
暴れるラルカの身体を、レオノは易々とベッドに放り投げた。そのまま足を押さえつけ、逃げられぬようにがっちりとのしかかる。
レオノはラルカが着ていた青いコートを、その爪で簡単に引き裂いた。
「ふぅん。ふん。ふん、ふーん」
鼻唄を口ずさみながら、レオノはお菓子の包み紙でもむくようにラルカの着衣をはがしていく。
「私は幻魔だぞ!! やめろ!! 放せ!!!!」
「おおぉ怖い怖いぃ。魔法も使えないぃ、怪力でもないぃ……そんな幻魔様ぁ怖くてたまらなぁい」
「……っ!」
にいっと、レオノは遊色の牙をむきだして笑う。楽しげに。
すっかり大切な部分をさらされた、ラルカの肌が粟立つ。陽の光に照らされることの無い肌だ。滑らかで白く、わずかに腹筋が割れている。おのれの見栄えの良さだけに付けた筋肉だ。レオノの圧倒的な筋力とは格が違う。
「オレもぉ、血も涙も無い男じゃぁ無いぃ。あんたがぁ気持ち良くなるよぉにしてやるからぁ」
レオノはポケットから、薄水色の小ビンを取り出した。レオノの手の中では、かなり小振りなビン。蜜蝋でされた封を切り、とろりと粘度の高い液体をラルカの口に垂らす。
「……な、ん……う、ぷっ……やめろ……!!」
花の香りのする液体を拒んで、ラルカは口をつぐむ。つんと尖った鼻梁をレオノが摘まんでやると、ラルカは苦しげに口を開いた。
ビンごと口に突っ込まれて、花の香りのする液体を飲まされる。
「『一本で十分でございますぅ』とか言われたけどなぁ。あんたは幻魔だからぁ。もう一本、行っとくかぁ」
片手で器用にビンを開け、レオノは二本目も中身を全てラルカに注ぎ込む。
「……んぐ、げほっ……ぁ……なにを、飲ませ……んぐ……っ!」
液体は甘く、とろとろと喉を焼く。胃まで降りていく内に、かっと身体が火照ってきた。
「あんたがぁ素直になるぅ、薬ぃ」
「ふざけ……ひぁ!?」
不意に乳首に触れられて、ラルカは悲鳴を上げた。
「な、……に……っ?!」
「効いてきたかぁ? 即効性だって聞いてたけどぉ」
「あ、や、触るな! ……あっ」
ぴちゃりと、濡れた舌の感触にラルカは身悶える。その声がわずかに甘く痺れている。
「うわ、すげぇ敏感ん。こりゃぁ楽しいかもぉ」
「や、やめ、舐めるな……!」
ぺろりと舌なめずりするレオノに、ラルカは震える声で拒絶した。
「はははぁ。そっかぁ。まだぁ嫌なのかぁ」
「当然だ!! 貴様のような汚らしい獣に……ッ」
「でもぉ、ここはそう言ってないぜぇ?」
「あ、ぁ、ああぁぁぁ!!」
急所をぎゅ、っと強く掴まれて、ラルカは身を反らせて叫ぶ。
「ほぉら、もう勃ってるぅ」
「ちが、違う、これは……っ」
「違わないぃ。さっきのぉ媚薬がぁ身体を熱くしてぇ感覚を鋭敏にするぅ。それでぇ感じやすくなってるぅ」
ラルカの頬が怒りと羞恥で赤く染まる。レオノの言葉は真実だった。触れられたところが熱い。じくじくと疼いて、何かを求めている。
「ぅ、く、ぁ、離せ……っ」
「あんたのココはぁ、オレが欲しくてたまらないんだよぉ。『苛烈公』はぁ、オレを待ちわびているぅ」
「だ、黙れ! このケダモノめ! 貴様のようなモノに、誰が屈するものか!!」
「強情だなぁ。まぁいいやぁ。あんたはぁオレが食べるぅ。オレがぁ『食って』あげるぅ」
レオノはラルカの下肢に顔を埋めた。ラルカは必死に身を捩るが、押さえつけられた足はびくともしない。
「やめろ! やめろ!! やめろ!!」
「いただきますぅ」
「やめろぉぉぉぉ!!」
ぱくり。
躊躇無く、レオノはラルカの雄を口に含んだ。生暖かい口腔に包まれて、ぞくりと快感が背筋を駆け抜ける。
「や、やめ……あ……!」
「ふへ、ふぁめふぁよぉ」
「しゃべるな!! そこで喋るな!!」
ラルカは涙目で訴えるが、レオノは聞く耳を持たない。
ちゅばちゅばとわざとらしく音を立てて、ラルカ自身を吸い上げる。ざらついた舌で、裏筋から先端にかけて何度もなぞられると、それだけで頭が真っ白になりそうだ。
「く、う……やめろ、はなせ……っ!!」
「ふぁめふぁよぉ」
「く……ぁっ」
ラルカの身体が跳ね上がる。限界だ。レオノの頭を外そうともがくが、その度に喉の奥に自身を押し付けてしまい、余計に追い詰められてしまう。
「あ、く、だめだ、放せ……っ放せ……!」
「ふぁめら」
「う、ぁ、ああ……っ!」
どくん。喉奥に吐き出されたそれを、レオノは残さず飲み干した。
「ぷはぁ……あんたのぉ、濃いぃなぁ。幻魔のはぁ、あんまり美味くなぁい」
「うるさい……っ」
息も絶え絶えに、ラルカはレオノに悪態をつく。
「じゃぁ、今度はぁこっちぃ」
レオノは楽しげに笑いながら、ベッドサイドの引き出しからもう一つ小瓶を取り出した。
「も、もういらない……いらない……!!」
小ビンの中には、透明な液体が入っている。先程の花と同じ香りがするソレの正体は、聞かずとも知れていた。
ただでさえ、二本も飲まされた媚薬の効果が身体を駆けめぐっている。心拍は跳ね上がり、肌はどこもかしこも熱く火照って。
「大丈夫ぅ。さっきのよりぃちょっと弱いぃ」
「やめろ! そんなもの……どうする気だ!」
「大丈夫ぅ。痛くないぃ」
「そう言う事じゃ無い! 嫌だ!! 止めろ!! 止めろ!!」
喚き立てるラルカを押さえつけ、レオノは容赦なく小ビンを傾ける。どろりとした液体を、ゆっくりと秘所に塗り込んで行く。
「いや、いやだ……あ、あぁぁ……っ」
冷たい感触にラルカは身震いするが、やがてその冷たさが熱を帯びてくる。
「う……あ、あ……熱い……あつい……ッ」
「効いてきたぁ? これはぁ、媚薬の効果を何倍にも高めてくれるぅ潤滑剤ぃだってよぉ」
「ひあ!?」
ぐりっと体内に指を突き入れられて、ラルカは悲鳴を上げた。薬のせいで弛緩したそこは、レオノの太い指を簡単に受け入れてしまった。
「いやだ、あ! あ! あ!」
内壁を引っ掻かれ、擦られ、ラルカは声を抑えられない。
レオノは二本目の指を差し込み、ぐちゃぐちゃと乱暴に掻き回す。薬を塗り込むように中を蹂躙されて、痛みよりも快感の方が勝ってしまう。
「あーあ。もうぅ三本入っちゃったぁ。すげぇ柔らかいぃ」
「ひ、う……いやだ……抜……け……ぇ……」
「気持ち良すぎてぇ、イヤなのかぁ? ははぁ。可愛いなぁ」
レオノはラルカの中を弄り回しながら、彼の胸に顔を近づける。
「ひっ……な、なにを……?」
「こっちもぉ、舐めてやるぅ」
べろりと乳首を舐められて、ラルカは身を反らせた。
「や、やめろ! やめてくれ!!」
「いいぃぃっぱい可愛がってぇ、柔らかくしてぇ、それから食べてやるぅ」
「嫌だ!! やめろ!! あ、あああっ!!」
じゅるりと強く吸われて、ラルカは甲高い声で叫んだ。片方の胸を口で愛撫され、もう片方の胸は手で摘ままれる。両方同時に責め立てられて、頭がおかしくなりそうだ。
「やだ、いやだぁ! ああ! そこ、やめろぉ!!」
「やめないよぉ。ここもぉ、オレが食べるんだぁ」
「いやだ! やだぁ! 舐めるの、やめろぉ!!」
びく、とラルカの身体が大きく跳ねた。
レオノはラルカの胸元から離れ、満足そうに微笑む。
「んふぅ。いいぃ顔してたぁ。今のでイッたんだろぉ」
「……う……う……うぅ……」
ラルカの目尻から涙が流れる。
悔しくてたまらない。こんな獣に、かつてはただの派閥の一員で有ったモノに、良い様にされるなんて。
「泣くほど良かったのかぁ。じゃぁ、もっと良くしてやらないとなぁ」
「え……や、やめろ……!」
「やめろぉばっかりぃだなぁ。やめるわけ無いだろぉ」
レオノはラルカの足を持ち上げると、そのまま肩に担いでしまった。大きく足を広げさせられ、ラルカの顔が羞恥に染まる。
「いや、いやだ!! 見るな!!」
「ははぁ。綺麗な色してんなぁ。さすがは幻魔様だなぁ。処女みたいで、可愛いぃ」
「やめろ!! 汚らわしい!! 離せ!!」
じたばたと暴れるラルカを無視して、レオノはラルカのそこに自分のモノを押し当てる。
それはぞっとするほど巨大にそそり立ち、先端は赤く充血していた。人のモノとは少し形の違う、『巨木』とでも言える、それ。
「挿れるぞぉ」
「い、いやだ……それだけは、止め……ああああああ!!!」
ずぶりと先端が埋め込まれる。十分に解されたそこは、レオノの先端を飲み込んだ。それだけでも、初めての身にはやはり苦しくて。ラルカは大きく目を見開き、はくはくと口を開閉させる。
「あ……ぎ……あ……あ……あ……っ」
「きつぃけどぉ、まぁなんとか入るかなぁ」
レオノはラルカの様子など気にも留めずに、ゆっくりと腰を進めていった。ぎちぎちという音が聞こえてきそうなくらい狭い。無理矢理に剛直を沈めると、ラルカの腹にはぽっこりと巨木の影が浮き出る。
「ほらぁ。入ったぁ」
「ひぐ……あ……うぉ……っ!! 腹……壊れ、る……!」
「動くよぉ」
「あ……あ゛……あ゛……あぁ゛っ」
ずるりと引き抜かれたかと思うと、また一気に奥まで突き入れられる。その度にラルカの口から苦鳴が漏れた。
「やめ……あ゛! あ゛! おぐ……っ!」
「やめないぃ。あんたはぁ、これからぁ、毎日こうやって犯されるぅ」
「やめろ! やめてくれ!! お! あ! あ!」
レオノは何度もラルカの最奥を穿った。届いてはいけない場所まで、余すことなく犯される。最初は苦しいだけだったラルカの声が、次第に甘いものに変わっていく。
「あ、あ、あ、だめだ、そんな、あ、あ、あ」
「はははぁ。気持ちよくなってきたかぁ?」
「う、あ、あ、あ、あ……!」
身を穿たれる痛みが、次第に麻痺して行く。代わりに、過分に注がれた媚薬が全身に回っていく。
どうして。苦しくて、悔しくて、もう身体がバラバラに裂けて死んでしまいたい、のに。
腹の底から沸き上がってくる、この甘いわななきはなんだ。
「そっかぁ。気持ちいいんだなぁ。よかったなぁ」
ずちゅ、ずちゅんと肉を打つ音が激しくなる。
「あ、あ、あ、あ、あ、もうダメだ、イク、やだ……イキたくないぃぃぃ!!」
「イケばいいぃ。何度だってぇイカせてやるぅ」
レオノはラルカの両足を折り曲げ、上から押しつぶすようにして激しく抽挿を繰り返す。
成人の腕ほどもあるレオノの雄。それがラルカの体内を容赦なく暴いていった。
「ひぐ、あ、ああ、あぐお、お、おおおおぉぉぉ!!」
どくん。最奥に、熱いものが注ぎ込まれる。汚される。こんなケダモノに、身体の奥までたっぷりと。視界が暗くなる。同時に、ラルカも果てていた。
「く……ぁ……は……っ」
レオノが身体を起こすと、結合部からごぷりと白濁が流れ出た。それは、人では考えられないほどの量だ。
「ふへぇ……美味しかったぁ……」
レオノは満足げに呟いて、白目をむいて意識を失ったラルカを眺めた。
「オレはぁあんたのこと大嫌いぃだけどぉ。あんたの身体はぁ悪くないぃ。これからぁ楽しめそうだなぁあ。『苛烈公ぅ』?」
レオノはにやりと笑うと、再びラルカに覆いかぶさった。
「ん……ぁ……は、ぁ……っ」
「ああぁ。よく馴染むぅ。最高だぁ」
「あ、あ、あ、あっ」
あれからどのくらい経っただろうか。ラルカは未だ、レオノに組み敷かれ続けていた。
「いいぃ声で泣くぅ。もっとぉ泣けぇ」
「ひっ! おぐっ! あっあっあっ!!」
レオノに突かれるたびに、ラルカは昂ぶった声で泣き叫ぶ。
もはや声を抑えることなどできない。レオノは執拗にラルカを犯し続けた。
「も、もぅ、やめ……やめろ……! あ、ああ! そこ、嫌だぁ……!!」
「ここぉ? ここが良いのかぁ?」
「やめろ……そこ、ぐりってするの、やめろ……! はぁ……あ、お、お、おぐっ!!」
弱いところを責められて、ラルカはがくがくと震える。
「やめろぉ……! も、もう、やめ……て……くれ……」
「やめないぃ。まだ食べきれてないぃ」
「頼、む……許してくれ……なんでも……貴公の言うことを聞く、から……っ」
「んー。そうかぁ。じゃあぁ」
レオノはラルカの中から自分のモノを引き抜くと、彼の腕を引っ張って上半身を引き起こした。
「じゃぁぁ、『暴食公様ぁ。どうかお情けをくださいぃ』っていうならぁ、考えてもいいぃ」
「暴食公、様……?」
「そうだぁ。暴食公様ぁ。早く言えよぉ」
「暴食公様……」
「なんだぁ? 聞こえないぃ」
「暴食公様……どうか……お慈悲、を……」
「うん。それで良いぃ」
レオノはラルカの頭を撫でると、そのまま彼をうつ伏せに押し倒した。それから、腰を高く上げさせて、一気に貫く。
「あ、あ――っ」
先程までの行為で押し広げられたそこは、難なくレオノを受け入れた。
「あ、あ、なん、で……?!」
「慈悲がぁ欲しいんだろぉ? くれてぇやるよぉ。よろこべよぉ。おらぁ!」
「ん……ぶっ……っ」
内臓ごと、突き上げられる。そのまま、口から中身が飛び出しそうだ。
「どうしたぁ。さっきみたいにぃ、可愛く泣いてみせてくれよぉ」
「……いや……だ……暴食公、……ああ……あ、あ、あ……お、あ……っ」
「ははぁ。すっかり壊れちまったかぁ。まぁいいかぁ」
レオノはラルカの腰を掴むと、激しく突き始めた。
「あ、あ、あ、おご……お、お、お……!」
「ほらぁ。もっとぉ、鳴いてみろぉ!」
「あ、あ、あ、あ、あ、あ」
とうとう、ラルカの瞳からは光が消え失せた。虚空を見つめながら、ひたすら喘ぎ続ける。
「あ、あ、あ、あ」
「ほらぁ! イケよぉ!」
「あ、あ、あ、あ、あ、あ、あ」
どくん。体内に熱を感じても、ラルカは何も反応しなかった。ただされるがままに犯され続けている。
「んふぅ。これでぇ全部入ったぁ」
「あ、あ、あ、あ、あ」
「おぉい。聞いてるかぁ?」
「あ、あ、あ、あ、あ」
「こりゃぁダメだなぁ」
レオノはため息をつくと、ラルカの中に全てを出し切ってようやく身体を起こした。
「ふぅ。スッキリしたぁ」
「……」
「はははぁ。そんな目ぇしても無駄だぞぉ。あんたはぁ、死んでもオレに犯されるんだぁ」
「……」
「あんたはぁ、もうオレのものなんだよぉ」
「……う……うう……ううううっ」
ラルカの金色の目から、涙が一粒零れる。私は幻魔で、派閥の長で、人の上に立つモノで……プライドも自負も、何もかもがあっけなく砕かれた。
許さない。許さない。自分をこんな目に遭わせた『暴食公』も、彼に自分の身柄を預けた半竜人も、『冷淡公』も、アイツの取り巻きも何もかも、何もかもを!!
「ああ。可哀想にぃ。泣いても良いぜぇ」
レオノはラルカを抱き寄せると、背中を撫でた。その手つきはとても優しげで。
「安心しろよぉ。ちゃんと大事にするからなぁ」
レオノは、ラルカの耳元に大きな口を寄せた。
「あんたはぁ、オレのモノだぁ」
レオノは、蜜のように甘くささやきかける。
「オレのぉ可愛い玩具ぁ」
胸元を愛撫しながら、レオノは耳に舌を差し入れた。
「ずっとぉ、一緒だからなぁ」
「……っ!!」
ラルカは弾かれたように顔を上げた。
「……れ……」
「ん? なんて言ったんだぁ?」
「……まれ……」
「なんにも聞こえないぃ。もっとぉ大きな声でぇ言ってみろぉ」
「黙れ!! このケダモノが!! 私はお前のものになんてならない! 私は幻魔だ! 『強硬派』の長なのだ! きっと返り咲いてやるからな!!」
ラルカが叫んだ瞬間、レオノの表情が消える。次の瞬間には、ラルカの腹を殴りつけていた。
「ぐっ……!!」
「はははぁ。威勢が良いなぁ。そういうのは嫌いじゃないぜぇ」
レオノはラルカの髪を掴んで引き寄せると、彼の頬に拳を叩きつけた。
「やれるもんならぁ、やってみろよぉ。魔の王陛下に勝ってみろよぉ」
「げほっ……ごぼっ……」
「あははぁ。痛いかぁ? 苦しいかぁ?」
「ひぐっ……! あ、ひぃ……!!」
レオノは笑いながら、ラルカの顔に何度も平手打ちをする。手加減されている。『暴食公』が本気になれば、簡単に自分を『殺す』事が出来るというのに。
「あははぁ。いいぃ声だぁ。もっと聞かせてくれぇ」
「げほ……っ! やめ、もう、やめ……!!」
「やめないぃ。もっとだぁ。もっと泣けぇ。泣け泣け泣けぇ」
「やめろ……やめ……いやだあああぁぁぁ!!」
ラルカの悲鳴が寝室に響き渡る。
こうして、『苛烈公』は『暴食公』のモノとなったのだった。
ここが何時だか解らない。ここが何処だか解らない。解っているのは、自分は負けたのだと言うこと。それも、完膚無きまでに。
「ぐうぅぅ……っ」
痛みよりも口惜しさで、声が漏れた。毛足の長い絨毯に頬が触れている。優しげな緑色の壁紙、目前にそびえ立っているこの馬鹿デカいのは寝台か?
ここは寝室か。でも、誰の?
身を起こしたい。何がどうなっているのか。状況を把握しなければ。いつまでも、床に這いつくばってはいられない。力が入らない。身じろぐ度に身体がきしむ。
一度『死んで』しまえば、全身の怪我を無かったことに出来るのに。今のままでは自死する事も出来ない。
死によって、不調も怪我も病すらも無かったことにできる。それが、ラルカの能力、『再生』の効果だった。
「……っ」
背後に気配がした。次の瞬間には首筋を掴まれて、高々と持ち上げられていた。ラルカはわずかに藻掻き、抗いの声を上げる。
「は、なせ……っ」
こきり。やけにあっけない音がして、頸椎を折られた。途端にくたりと弛緩した身体は、床に放り出される。一瞬にも満たない死の静寂。その後でラルカは息を吸い込み、大きく咳き込んだ。
「げほっ、げほっ……っなにを……する……!」
「死んだら再生するってのはぁ本当だったんだなぁ」
低く腹に響く声の癖に、ひどく間延びした話し方だ。それで、ラルカは自分を『殺した』のが『暴食公』だと解った。
「……暴食公……ッ」
ぎりと奥歯を噛んで、ラルカは目の前の『暴食公』レオノ・コルハーロを見上げる。
「貴様! ……貴様のせいで!!」
ラルカは立ち上がり、素早く身構える。夢幻収納にいる間は、どうすることも出来なかった。こうして自由になったからには、あの忌ま忌ましい半竜人に思い知らせてやらなければ。
「……ああ、忘れてたぁ。アンタにはぁ、コレやるよぉ、ラルカ・ラケフィナぁ」
煮えたぎるはらわたを持て余すラルカの頭に、レオノは何気なく何かを被せた。
奴隷の証だ。そう認識したときには遅かった。それは首元でピタリと縮まって、取り外せなくなる。
「……は、あ?! 奴隷の、証?!」
「魔の王陛下にぃアンタを取り出して良いかぁ聞いたのよぉ。そしたらぁ『好きにしていいけどぉ逃がしちゃダメだよぉ』だってさぁ」
「……こんな、モノ……っ!!」
力任せに引っ張っても、継ぎ目も無い金属の輪はびくともしない。ならば、魔法でと試してみるが、上手くいかない。魔力の流れが乱されている。どんな呪文も発動しない。
「ああ、そいつは特製だぁ。魔法封じの効果もあるぅ」
「ぐ、ぅ……っよくも、この私にこんな……ゲスな……!!」
用意周到なことだ。魔法が使えれば、『暴食公』とだって一対一で渡り合えるのに!
「お似合いだよぉ。『苛烈公』ぅ。はははぁ。二つ名が泣くなぁ」
のんびりとした口調で、こちらを嘲笑うレオノをラルカはにらみつける。いちど『再生』して、体力も気力も十分だ。威厳と余裕をコイツに見せつけてやる。
気を取り直したラルカは、ふと、なぜ『暴食公』は自分を夢幻収納から取り出したのだろうと疑問をいだいた。努めて冷静に、ラルカは燃えたぎる怒りを押し殺す。
「……それで? なぜ私を夢幻収納から出したのだ? 『暴食公』。今更、私に謝罪するつもりにでもなったのか?」
レオノはぐるぐると、楽しげに喉を鳴らした。自身の体格に合わせた巨大すぎるベッドに腰を下ろし、前屈みに両膝に肘をのせる。
「オレはぁ最近悩みが一つ出来たぁ。近頃ぉ魔の王陛下はぁ布告を出したぁ。『奴隷を安易に壊したり殺してはならなぁい』。それで、オレは困っているぅ」
「なるほど。貴公は『暴食公』。食欲も人一倍であったな」
「奴隷が食えないのはぁ仕方ないぃ。我慢するぅ。ソレよりももっと困るのはぁ……」
のそり。レオノは立ち上がり、ラルカの肩に手を置いた。
思わず払いのけようとして、ラルカは息を飲んだ。
鋭い爪の生えた、巨大な手だ。ラルカとて、けして小柄な方ではない。それでもレオノは大きくて、肩に置かれた手はびくともしない。
「奴隷をかんたんに『食えなく』なったぁ。オレが遊んでやるとぉ人間の奴隷はぁかんたんに壊れるぅ」
──コイツは何を言っているのだ?
ラルカはにわかに理解できずに、肩に置かれた獣毛に覆われた指を見つめた。
「それでオレはぁ良いコト思いついたぁ。あんたならぁ死ななぁい。壊れても直ぐになおせるぅ。なんていい『玩具』だろぉってぇ」
ぞっと背筋に冷たい戦慄。冗談ではない!
いくら『再生』するとは言え、痛みも苦しみもある。レオノのようなモノに弄ばれて、のたうち回るのはごめんだ!
「……やめろ……放せ!!」
「大丈夫ぅ大丈夫ぅ。その内慣れるからぁ」
「イヤだ!! 絶対にイヤだ!!」
暴れるラルカの身体を、レオノは易々とベッドに放り投げた。そのまま足を押さえつけ、逃げられぬようにがっちりとのしかかる。
レオノはラルカが着ていた青いコートを、その爪で簡単に引き裂いた。
「ふぅん。ふん。ふん、ふーん」
鼻唄を口ずさみながら、レオノはお菓子の包み紙でもむくようにラルカの着衣をはがしていく。
「私は幻魔だぞ!! やめろ!! 放せ!!!!」
「おおぉ怖い怖いぃ。魔法も使えないぃ、怪力でもないぃ……そんな幻魔様ぁ怖くてたまらなぁい」
「……っ!」
にいっと、レオノは遊色の牙をむきだして笑う。楽しげに。
すっかり大切な部分をさらされた、ラルカの肌が粟立つ。陽の光に照らされることの無い肌だ。滑らかで白く、わずかに腹筋が割れている。おのれの見栄えの良さだけに付けた筋肉だ。レオノの圧倒的な筋力とは格が違う。
「オレもぉ、血も涙も無い男じゃぁ無いぃ。あんたがぁ気持ち良くなるよぉにしてやるからぁ」
レオノはポケットから、薄水色の小ビンを取り出した。レオノの手の中では、かなり小振りなビン。蜜蝋でされた封を切り、とろりと粘度の高い液体をラルカの口に垂らす。
「……な、ん……う、ぷっ……やめろ……!!」
花の香りのする液体を拒んで、ラルカは口をつぐむ。つんと尖った鼻梁をレオノが摘まんでやると、ラルカは苦しげに口を開いた。
ビンごと口に突っ込まれて、花の香りのする液体を飲まされる。
「『一本で十分でございますぅ』とか言われたけどなぁ。あんたは幻魔だからぁ。もう一本、行っとくかぁ」
片手で器用にビンを開け、レオノは二本目も中身を全てラルカに注ぎ込む。
「……んぐ、げほっ……ぁ……なにを、飲ませ……んぐ……っ!」
液体は甘く、とろとろと喉を焼く。胃まで降りていく内に、かっと身体が火照ってきた。
「あんたがぁ素直になるぅ、薬ぃ」
「ふざけ……ひぁ!?」
不意に乳首に触れられて、ラルカは悲鳴を上げた。
「な、……に……っ?!」
「効いてきたかぁ? 即効性だって聞いてたけどぉ」
「あ、や、触るな! ……あっ」
ぴちゃりと、濡れた舌の感触にラルカは身悶える。その声がわずかに甘く痺れている。
「うわ、すげぇ敏感ん。こりゃぁ楽しいかもぉ」
「や、やめ、舐めるな……!」
ぺろりと舌なめずりするレオノに、ラルカは震える声で拒絶した。
「はははぁ。そっかぁ。まだぁ嫌なのかぁ」
「当然だ!! 貴様のような汚らしい獣に……ッ」
「でもぉ、ここはそう言ってないぜぇ?」
「あ、ぁ、ああぁぁぁ!!」
急所をぎゅ、っと強く掴まれて、ラルカは身を反らせて叫ぶ。
「ほぉら、もう勃ってるぅ」
「ちが、違う、これは……っ」
「違わないぃ。さっきのぉ媚薬がぁ身体を熱くしてぇ感覚を鋭敏にするぅ。それでぇ感じやすくなってるぅ」
ラルカの頬が怒りと羞恥で赤く染まる。レオノの言葉は真実だった。触れられたところが熱い。じくじくと疼いて、何かを求めている。
「ぅ、く、ぁ、離せ……っ」
「あんたのココはぁ、オレが欲しくてたまらないんだよぉ。『苛烈公』はぁ、オレを待ちわびているぅ」
「だ、黙れ! このケダモノめ! 貴様のようなモノに、誰が屈するものか!!」
「強情だなぁ。まぁいいやぁ。あんたはぁオレが食べるぅ。オレがぁ『食って』あげるぅ」
レオノはラルカの下肢に顔を埋めた。ラルカは必死に身を捩るが、押さえつけられた足はびくともしない。
「やめろ! やめろ!! やめろ!!」
「いただきますぅ」
「やめろぉぉぉぉ!!」
ぱくり。
躊躇無く、レオノはラルカの雄を口に含んだ。生暖かい口腔に包まれて、ぞくりと快感が背筋を駆け抜ける。
「や、やめ……あ……!」
「ふへ、ふぁめふぁよぉ」
「しゃべるな!! そこで喋るな!!」
ラルカは涙目で訴えるが、レオノは聞く耳を持たない。
ちゅばちゅばとわざとらしく音を立てて、ラルカ自身を吸い上げる。ざらついた舌で、裏筋から先端にかけて何度もなぞられると、それだけで頭が真っ白になりそうだ。
「く、う……やめろ、はなせ……っ!!」
「ふぁめふぁよぉ」
「く……ぁっ」
ラルカの身体が跳ね上がる。限界だ。レオノの頭を外そうともがくが、その度に喉の奥に自身を押し付けてしまい、余計に追い詰められてしまう。
「あ、く、だめだ、放せ……っ放せ……!」
「ふぁめら」
「う、ぁ、ああ……っ!」
どくん。喉奥に吐き出されたそれを、レオノは残さず飲み干した。
「ぷはぁ……あんたのぉ、濃いぃなぁ。幻魔のはぁ、あんまり美味くなぁい」
「うるさい……っ」
息も絶え絶えに、ラルカはレオノに悪態をつく。
「じゃぁ、今度はぁこっちぃ」
レオノは楽しげに笑いながら、ベッドサイドの引き出しからもう一つ小瓶を取り出した。
「も、もういらない……いらない……!!」
小ビンの中には、透明な液体が入っている。先程の花と同じ香りがするソレの正体は、聞かずとも知れていた。
ただでさえ、二本も飲まされた媚薬の効果が身体を駆けめぐっている。心拍は跳ね上がり、肌はどこもかしこも熱く火照って。
「大丈夫ぅ。さっきのよりぃちょっと弱いぃ」
「やめろ! そんなもの……どうする気だ!」
「大丈夫ぅ。痛くないぃ」
「そう言う事じゃ無い! 嫌だ!! 止めろ!! 止めろ!!」
喚き立てるラルカを押さえつけ、レオノは容赦なく小ビンを傾ける。どろりとした液体を、ゆっくりと秘所に塗り込んで行く。
「いや、いやだ……あ、あぁぁ……っ」
冷たい感触にラルカは身震いするが、やがてその冷たさが熱を帯びてくる。
「う……あ、あ……熱い……あつい……ッ」
「効いてきたぁ? これはぁ、媚薬の効果を何倍にも高めてくれるぅ潤滑剤ぃだってよぉ」
「ひあ!?」
ぐりっと体内に指を突き入れられて、ラルカは悲鳴を上げた。薬のせいで弛緩したそこは、レオノの太い指を簡単に受け入れてしまった。
「いやだ、あ! あ! あ!」
内壁を引っ掻かれ、擦られ、ラルカは声を抑えられない。
レオノは二本目の指を差し込み、ぐちゃぐちゃと乱暴に掻き回す。薬を塗り込むように中を蹂躙されて、痛みよりも快感の方が勝ってしまう。
「あーあ。もうぅ三本入っちゃったぁ。すげぇ柔らかいぃ」
「ひ、う……いやだ……抜……け……ぇ……」
「気持ち良すぎてぇ、イヤなのかぁ? ははぁ。可愛いなぁ」
レオノはラルカの中を弄り回しながら、彼の胸に顔を近づける。
「ひっ……な、なにを……?」
「こっちもぉ、舐めてやるぅ」
べろりと乳首を舐められて、ラルカは身を反らせた。
「や、やめろ! やめてくれ!!」
「いいぃぃっぱい可愛がってぇ、柔らかくしてぇ、それから食べてやるぅ」
「嫌だ!! やめろ!! あ、あああっ!!」
じゅるりと強く吸われて、ラルカは甲高い声で叫んだ。片方の胸を口で愛撫され、もう片方の胸は手で摘ままれる。両方同時に責め立てられて、頭がおかしくなりそうだ。
「やだ、いやだぁ! ああ! そこ、やめろぉ!!」
「やめないよぉ。ここもぉ、オレが食べるんだぁ」
「いやだ! やだぁ! 舐めるの、やめろぉ!!」
びく、とラルカの身体が大きく跳ねた。
レオノはラルカの胸元から離れ、満足そうに微笑む。
「んふぅ。いいぃ顔してたぁ。今のでイッたんだろぉ」
「……う……う……うぅ……」
ラルカの目尻から涙が流れる。
悔しくてたまらない。こんな獣に、かつてはただの派閥の一員で有ったモノに、良い様にされるなんて。
「泣くほど良かったのかぁ。じゃぁ、もっと良くしてやらないとなぁ」
「え……や、やめろ……!」
「やめろぉばっかりぃだなぁ。やめるわけ無いだろぉ」
レオノはラルカの足を持ち上げると、そのまま肩に担いでしまった。大きく足を広げさせられ、ラルカの顔が羞恥に染まる。
「いや、いやだ!! 見るな!!」
「ははぁ。綺麗な色してんなぁ。さすがは幻魔様だなぁ。処女みたいで、可愛いぃ」
「やめろ!! 汚らわしい!! 離せ!!」
じたばたと暴れるラルカを無視して、レオノはラルカのそこに自分のモノを押し当てる。
それはぞっとするほど巨大にそそり立ち、先端は赤く充血していた。人のモノとは少し形の違う、『巨木』とでも言える、それ。
「挿れるぞぉ」
「い、いやだ……それだけは、止め……ああああああ!!!」
ずぶりと先端が埋め込まれる。十分に解されたそこは、レオノの先端を飲み込んだ。それだけでも、初めての身にはやはり苦しくて。ラルカは大きく目を見開き、はくはくと口を開閉させる。
「あ……ぎ……あ……あ……あ……っ」
「きつぃけどぉ、まぁなんとか入るかなぁ」
レオノはラルカの様子など気にも留めずに、ゆっくりと腰を進めていった。ぎちぎちという音が聞こえてきそうなくらい狭い。無理矢理に剛直を沈めると、ラルカの腹にはぽっこりと巨木の影が浮き出る。
「ほらぁ。入ったぁ」
「ひぐ……あ……うぉ……っ!! 腹……壊れ、る……!」
「動くよぉ」
「あ……あ゛……あ゛……あぁ゛っ」
ずるりと引き抜かれたかと思うと、また一気に奥まで突き入れられる。その度にラルカの口から苦鳴が漏れた。
「やめ……あ゛! あ゛! おぐ……っ!」
「やめないぃ。あんたはぁ、これからぁ、毎日こうやって犯されるぅ」
「やめろ! やめてくれ!! お! あ! あ!」
レオノは何度もラルカの最奥を穿った。届いてはいけない場所まで、余すことなく犯される。最初は苦しいだけだったラルカの声が、次第に甘いものに変わっていく。
「あ、あ、あ、だめだ、そんな、あ、あ、あ」
「はははぁ。気持ちよくなってきたかぁ?」
「う、あ、あ、あ、あ……!」
身を穿たれる痛みが、次第に麻痺して行く。代わりに、過分に注がれた媚薬が全身に回っていく。
どうして。苦しくて、悔しくて、もう身体がバラバラに裂けて死んでしまいたい、のに。
腹の底から沸き上がってくる、この甘いわななきはなんだ。
「そっかぁ。気持ちいいんだなぁ。よかったなぁ」
ずちゅ、ずちゅんと肉を打つ音が激しくなる。
「あ、あ、あ、あ、あ、もうダメだ、イク、やだ……イキたくないぃぃぃ!!」
「イケばいいぃ。何度だってぇイカせてやるぅ」
レオノはラルカの両足を折り曲げ、上から押しつぶすようにして激しく抽挿を繰り返す。
成人の腕ほどもあるレオノの雄。それがラルカの体内を容赦なく暴いていった。
「ひぐ、あ、ああ、あぐお、お、おおおおぉぉぉ!!」
どくん。最奥に、熱いものが注ぎ込まれる。汚される。こんなケダモノに、身体の奥までたっぷりと。視界が暗くなる。同時に、ラルカも果てていた。
「く……ぁ……は……っ」
レオノが身体を起こすと、結合部からごぷりと白濁が流れ出た。それは、人では考えられないほどの量だ。
「ふへぇ……美味しかったぁ……」
レオノは満足げに呟いて、白目をむいて意識を失ったラルカを眺めた。
「オレはぁあんたのこと大嫌いぃだけどぉ。あんたの身体はぁ悪くないぃ。これからぁ楽しめそうだなぁあ。『苛烈公ぅ』?」
レオノはにやりと笑うと、再びラルカに覆いかぶさった。
「ん……ぁ……は、ぁ……っ」
「ああぁ。よく馴染むぅ。最高だぁ」
「あ、あ、あ、あっ」
あれからどのくらい経っただろうか。ラルカは未だ、レオノに組み敷かれ続けていた。
「いいぃ声で泣くぅ。もっとぉ泣けぇ」
「ひっ! おぐっ! あっあっあっ!!」
レオノに突かれるたびに、ラルカは昂ぶった声で泣き叫ぶ。
もはや声を抑えることなどできない。レオノは執拗にラルカを犯し続けた。
「も、もぅ、やめ……やめろ……! あ、ああ! そこ、嫌だぁ……!!」
「ここぉ? ここが良いのかぁ?」
「やめろ……そこ、ぐりってするの、やめろ……! はぁ……あ、お、お、おぐっ!!」
弱いところを責められて、ラルカはがくがくと震える。
「やめろぉ……! も、もう、やめ……て……くれ……」
「やめないぃ。まだ食べきれてないぃ」
「頼、む……許してくれ……なんでも……貴公の言うことを聞く、から……っ」
「んー。そうかぁ。じゃあぁ」
レオノはラルカの中から自分のモノを引き抜くと、彼の腕を引っ張って上半身を引き起こした。
「じゃぁぁ、『暴食公様ぁ。どうかお情けをくださいぃ』っていうならぁ、考えてもいいぃ」
「暴食公、様……?」
「そうだぁ。暴食公様ぁ。早く言えよぉ」
「暴食公様……」
「なんだぁ? 聞こえないぃ」
「暴食公様……どうか……お慈悲、を……」
「うん。それで良いぃ」
レオノはラルカの頭を撫でると、そのまま彼をうつ伏せに押し倒した。それから、腰を高く上げさせて、一気に貫く。
「あ、あ――っ」
先程までの行為で押し広げられたそこは、難なくレオノを受け入れた。
「あ、あ、なん、で……?!」
「慈悲がぁ欲しいんだろぉ? くれてぇやるよぉ。よろこべよぉ。おらぁ!」
「ん……ぶっ……っ」
内臓ごと、突き上げられる。そのまま、口から中身が飛び出しそうだ。
「どうしたぁ。さっきみたいにぃ、可愛く泣いてみせてくれよぉ」
「……いや……だ……暴食公、……ああ……あ、あ、あ……お、あ……っ」
「ははぁ。すっかり壊れちまったかぁ。まぁいいかぁ」
レオノはラルカの腰を掴むと、激しく突き始めた。
「あ、あ、あ、おご……お、お、お……!」
「ほらぁ。もっとぉ、鳴いてみろぉ!」
「あ、あ、あ、あ、あ、あ」
とうとう、ラルカの瞳からは光が消え失せた。虚空を見つめながら、ひたすら喘ぎ続ける。
「あ、あ、あ、あ」
「ほらぁ! イケよぉ!」
「あ、あ、あ、あ、あ、あ、あ」
どくん。体内に熱を感じても、ラルカは何も反応しなかった。ただされるがままに犯され続けている。
「んふぅ。これでぇ全部入ったぁ」
「あ、あ、あ、あ、あ」
「おぉい。聞いてるかぁ?」
「あ、あ、あ、あ、あ」
「こりゃぁダメだなぁ」
レオノはため息をつくと、ラルカの中に全てを出し切ってようやく身体を起こした。
「ふぅ。スッキリしたぁ」
「……」
「はははぁ。そんな目ぇしても無駄だぞぉ。あんたはぁ、死んでもオレに犯されるんだぁ」
「……」
「あんたはぁ、もうオレのものなんだよぉ」
「……う……うう……ううううっ」
ラルカの金色の目から、涙が一粒零れる。私は幻魔で、派閥の長で、人の上に立つモノで……プライドも自負も、何もかもがあっけなく砕かれた。
許さない。許さない。自分をこんな目に遭わせた『暴食公』も、彼に自分の身柄を預けた半竜人も、『冷淡公』も、アイツの取り巻きも何もかも、何もかもを!!
「ああ。可哀想にぃ。泣いても良いぜぇ」
レオノはラルカを抱き寄せると、背中を撫でた。その手つきはとても優しげで。
「安心しろよぉ。ちゃんと大事にするからなぁ」
レオノは、ラルカの耳元に大きな口を寄せた。
「あんたはぁ、オレのモノだぁ」
レオノは、蜜のように甘くささやきかける。
「オレのぉ可愛い玩具ぁ」
胸元を愛撫しながら、レオノは耳に舌を差し入れた。
「ずっとぉ、一緒だからなぁ」
「……っ!!」
ラルカは弾かれたように顔を上げた。
「……れ……」
「ん? なんて言ったんだぁ?」
「……まれ……」
「なんにも聞こえないぃ。もっとぉ大きな声でぇ言ってみろぉ」
「黙れ!! このケダモノが!! 私はお前のものになんてならない! 私は幻魔だ! 『強硬派』の長なのだ! きっと返り咲いてやるからな!!」
ラルカが叫んだ瞬間、レオノの表情が消える。次の瞬間には、ラルカの腹を殴りつけていた。
「ぐっ……!!」
「はははぁ。威勢が良いなぁ。そういうのは嫌いじゃないぜぇ」
レオノはラルカの髪を掴んで引き寄せると、彼の頬に拳を叩きつけた。
「やれるもんならぁ、やってみろよぉ。魔の王陛下に勝ってみろよぉ」
「げほっ……ごぼっ……」
「あははぁ。痛いかぁ? 苦しいかぁ?」
「ひぐっ……! あ、ひぃ……!!」
レオノは笑いながら、ラルカの顔に何度も平手打ちをする。手加減されている。『暴食公』が本気になれば、簡単に自分を『殺す』事が出来るというのに。
「あははぁ。いいぃ声だぁ。もっと聞かせてくれぇ」
「げほ……っ! やめ、もう、やめ……!!」
「やめないぃ。もっとだぁ。もっと泣けぇ。泣け泣け泣けぇ」
「やめろ……やめ……いやだあああぁぁぁ!!」
ラルカの悲鳴が寝室に響き渡る。
こうして、『苛烈公』は『暴食公』のモノとなったのだった。
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