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2話 見えない繋がり
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廊下に出ると、俺は静かに目を瞑り、意識を集中する。
自分以外には見えない茜との繋がりを辿り、居場所を探す。
……今は、自分の教室にいるようだな。
ここからでも茜が無事なのは分かるが、
直接目で確認しないと安心できなくなっている。
あの夢を見た後は特に。
この学校は3年生が1階、2年生が2階。
1年生は3階となっているため、3階へと上っていく必要があるが、
今は昼休みなので、何度も下級生とぶつかりそうになる。
それでも俺は諦める事なく階段を昇っていく。
「すぐにそれを断ち切って」
「!?」
何かが光ったと思うと、突然すれ違い様に、
今一番気にしている言葉をかけられたため、俺は驚き振り返る。
しかし、そこには友達同士で仲良く歩く生徒ばかりで、
特に怪しい人物の姿はない。
なぜ『あの事』を知ってるんだ?
声は女性だったが、今はそれらしき人物の姿はない。
その後もしばらく階段の様子を伺うが、
それらしき人物は確認できない。
声の主は気にかかるが、今は茜の教室に行く事が先だ。
もしかしたら茜の身に何かが起ころうとしてるのかもしれない。
俺は一旦探すのを諦めて、茜の教室へと向かった。
幾らか時間が経過しているため、
茜がいる1年B組まで無事到着した。
先程の忠告の事もあり、教室内に不審な動きをみせる人物
がいないか様子を伺うが、生徒は普通に食事を取っており、
茜も自席で友達と弁当を食べているようだ。
……特に問題はなさそうだな。
一先ず茜の無事を確認すると、ほっと胸を撫で下ろす。
繋がりにも異常はないし、今の所は大丈夫そうだ。
「教室に戻る、か」
忠告して来た人物の正体は分からないが、
みんなの前で何か事を起こすとは思えないし、
自分の教室に戻って昼飯でも食うか。
できるなら昼休み中は茜についてやりたいけど、
頻繁に足を運び過ぎるのは茜にも迷惑がかかる。
そう判断した俺は静かに回れ右をする。
「あ、茜! 貴幸先輩がいらしたよ!」
声がした方向、教室の前扉に目を向けると、
そこには茜の友達の一人…浅倉 夕の姿があった。
「ああ……また見つかっちまったか……」
茜の様子を見に来た事はできるだけ悟られたくないのだが、
なぜかこの子とは廊下で出くわしたり、
教室内から姿を見つけられたりする事が結構あるのだ。
悪意などは感じられないので、
何かと勘が良い子なのかもしれない。
「貴幸さん! 教室に入ってきてください!」
茜はそう言って元気な声、そしてめいっぱいの笑顔を
振り撒きながらこちらに手を振る。
茜……おまえのクラスメイトの視線が、
突き刺さって痛いから止めてくれ……。
ここで無視して帰るとまたうるさいので、
仕方なく茜の教室へと入っていく。
自分以外には見えない茜との繋がりを辿り、居場所を探す。
……今は、自分の教室にいるようだな。
ここからでも茜が無事なのは分かるが、
直接目で確認しないと安心できなくなっている。
あの夢を見た後は特に。
この学校は3年生が1階、2年生が2階。
1年生は3階となっているため、3階へと上っていく必要があるが、
今は昼休みなので、何度も下級生とぶつかりそうになる。
それでも俺は諦める事なく階段を昇っていく。
「すぐにそれを断ち切って」
「!?」
何かが光ったと思うと、突然すれ違い様に、
今一番気にしている言葉をかけられたため、俺は驚き振り返る。
しかし、そこには友達同士で仲良く歩く生徒ばかりで、
特に怪しい人物の姿はない。
なぜ『あの事』を知ってるんだ?
声は女性だったが、今はそれらしき人物の姿はない。
その後もしばらく階段の様子を伺うが、
それらしき人物は確認できない。
声の主は気にかかるが、今は茜の教室に行く事が先だ。
もしかしたら茜の身に何かが起ころうとしてるのかもしれない。
俺は一旦探すのを諦めて、茜の教室へと向かった。
幾らか時間が経過しているため、
茜がいる1年B組まで無事到着した。
先程の忠告の事もあり、教室内に不審な動きをみせる人物
がいないか様子を伺うが、生徒は普通に食事を取っており、
茜も自席で友達と弁当を食べているようだ。
……特に問題はなさそうだな。
一先ず茜の無事を確認すると、ほっと胸を撫で下ろす。
繋がりにも異常はないし、今の所は大丈夫そうだ。
「教室に戻る、か」
忠告して来た人物の正体は分からないが、
みんなの前で何か事を起こすとは思えないし、
自分の教室に戻って昼飯でも食うか。
できるなら昼休み中は茜についてやりたいけど、
頻繁に足を運び過ぎるのは茜にも迷惑がかかる。
そう判断した俺は静かに回れ右をする。
「あ、茜! 貴幸先輩がいらしたよ!」
声がした方向、教室の前扉に目を向けると、
そこには茜の友達の一人…浅倉 夕の姿があった。
「ああ……また見つかっちまったか……」
茜の様子を見に来た事はできるだけ悟られたくないのだが、
なぜかこの子とは廊下で出くわしたり、
教室内から姿を見つけられたりする事が結構あるのだ。
悪意などは感じられないので、
何かと勘が良い子なのかもしれない。
「貴幸さん! 教室に入ってきてください!」
茜はそう言って元気な声、そしてめいっぱいの笑顔を
振り撒きながらこちらに手を振る。
茜……おまえのクラスメイトの視線が、
突き刺さって痛いから止めてくれ……。
ここで無視して帰るとまたうるさいので、
仕方なく茜の教室へと入っていく。
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