ちびっこライの人生昇格。

白うさぎ

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第1章

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ライが城へ連れてこられて一週間。
ライのいる環境はさらに悪くなっていた。
最初は客室のようなきれいで広い場所だったのが、急に物置小屋のような場所へ変えられた。
それがなぜかはわからなかったが、カリファーが聞き耳を立てたところによるとライがシオンをいじめたという変な噂が流れたためのようだ。
しかもこの物置小屋、塔の地下にあってじめじめしているし床は石で固く外は見えず・・・。
さすがのライも気がめいってきた。
「ライ?大丈夫?」
「うん・・・。カリファーは少しお外で日向ぼっこしてきた方がいいよ。」
「少しだけ出てくるけど、すぐ戻ってくるからね。」
「うん・・・。」
ライは隅に置かれたベッドで薄手の毛布にくるまった。
地下に来てからご飯は朝と晩の2回だけパンの硬い耳とヨーグルトと牛乳が運ばれてくるだけ。
見張りも来ないけど。
「トイ・・・会いたい・・・。」
泣かないように必死にこらえる。
長く感じたがカリファーが戻ってきた。お花をくわえて。
「ライ?ほらお花。お外はカンカンに日が照っていて逆にここの方が天国のようだったわ。」
「そうなんだ。」
「ええ。この花は暑さに強い花だけど、他の食物は雑草が茂ってるだけで何も育ってないようだったわ。ライをこんな目に合わせているんだから当然だけどね。」
「僕は関係ないよ」
「関係あるわ!そうだ、ライ。あなたに本当のことを一つ教えるわ。あなたの両親が山神と水神というのは教えてるでしょ?」
「うん・・・。違うと思うけどね。」
「全く。そうなのよ!それであなたが森に捨てられたって言ってきたけど、あれは嘘よ。あなたのご両親であるお二人はあなたに森で暮らすことで自然の大切さや命の大切さを学んでほしかったそうよ。だから守護として私たちを付けたし、ライを置いていった場所がじいさんという神子がいる森だったの。まぁあの森はお二人の庭だしね。」
「・・・うーん、信じられないけど。」
「全くライはそういうところ強情よね。」
「ちがうもん。」
「いいえ、あなたは強情よ!でも素直なところがたくさんあるけど。」
「貶したいのか褒めたいのかはっきりしてよ!」
「誰か来た!!」
カリファーは慌てて布団にもぐる。
「いた!!大丈夫かい!?」
「???」
「私を覚えているかな?」
「えっと・・・。」
「まあそんなことは後でいい。すまない。こんなことをする奴がいるだなんて思わなかった。君がいなくなっているのに気づいたときには焦ったよ。」
「???」
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