嵐は突然やってくる

白うさぎ

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第15章 我慢と限界

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廉がこっちに来ると知ってルンルンな文と風太。
「廉くん、お弁当持っておいでね。」と言って翔は電話を切った。
「泣きそうって言ってたけど、どうしたんだろ。」
「不安だったんすかね?」
「廉くん自分の感情伝えるの苦手だからわからない時が多々あるんだよね。」
「このまま毎日ここに来たいってならないかなぁ~」
文がいうと「廉くんは大学4月から再開することを目標に頑張ってるんだから!」
「行けたらいいっすね。また春から。」
「行くよ、廉くんは。」
30分もしないうちに階段を上る足音がして文と風太がワクワクしていた。
直人に付き添われて廉が俯いて入ってきた。
「あらま・・・。」
「暗いっすね・・・どうしたんすか?あ、翔さんのパパさんお世話になってるっす!」
「風太くんこんにちは。廉くんなんだかずっとこうなんだよ。」
「廉くん、どうしたの?」
翔が優しく聞く。
「さっきの悪魔のテンションはどこ行ったんすかね?」
「風太、ココア作ってあげて。」
「翔、僕はちょっと買い物に行ってくるから廉くん頼んだよ。」
「うん。あ、廉くんパンの材料親父に買ってきてもらう?」
「ん・・・。」
「じゃあ親父、後で買ってきてほしいもの送るからよろしく。廉くんまたパン作りたいみたいだから。」
「はいはい。じゃあ行ってくるよ。」
「いってらっしゃーい」
廉は部屋の隅にある大きなぬいぐるみの上に座って丸まった。
「体調悪いのかな?」
文が心配そうに言う。
「いや、体調じゃないと思うよ・・・。多分大学に行ける自信がなくなってきてるんだと思うよ。」
「大丈夫っすよ。1年、2年休んだっていいし、違う大学へ通ってもいいんすよ。」
「そうなんだけどねぇ~。まあ最初の大学に思い入れがあるよね。」
「廉くんにとって国立大学っていうのが通ってる理由だしね。」
「あ、お金か・・・。本当にこの子節約家っすね。」
「でしょ?俺の弟優秀で節約家で優しくて嫁に出したくないよ」
「嫁には行かないよ、もらうんだよ嫁を。」
「わかってるけど!!でも、よその人にかわいい廉くんを託すなんて無理!!」
そういって翔が抱きしめると、廉がしくしく泣き始めた。
「なんで!?」
どんどんぬいぐるみと翔の間で鳴き声が激しくなる。
「情緒不安定なんすかね?」
「わかんないけど・・・」
翔は廉をぬいぐるみから離して、改めて抱きしめる。
「大学・・・こわい・・・」
「あちゃー・・・そうなってきたか・・」
「拡散されたのが痛いよね・・・。翔毎日番犬に行って来いよ。」
「廉くんが良ければ全然するよ?」
ブラコンにこういう冗談は絶対通用しないことを文と風太は忘れていた。
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