嵐は突然やってくる

白うさぎ

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第1章 はじめまして。家族になった日

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「あのささっきかけるさんって人が!!」
5分の放心状態後リビングにいる母親に先ほどの話を問い詰めに行った。

「翔くんかっこよかったでしょ?」
「私はずっと廉ちゃん派~」
「食事会って何!?」
「あ、その話も聞いたのね!夕方19時にAngeアンジュっていうレストランで食事会よ。みんなで色々お話ししながら楽しみましょ」
「俺、バイト!!」
「翔くんに辞めてって言われたはずだけど?」
「いや、あの人には関係ないじゃん!!」
「廉ちゃん、そういえば体調大丈夫?」
「あ、、、うん。昨日よりだいぶん楽だけど、、、」
「そういえば昨日、直人さんが廉ちゃんがスポドリ飲まずに寝たから心配してたわよ」
「はい、スポドリ飲んで!今日は500mlは最低でも飲んでだって~。あと水ね!」
「、、、はい。」
「唇がカピカピだけど大丈夫?」
「うん。リップ塗ったら治るかな?」
「いやーそれは水分足りてないからだからね?」


結局母親のテンポに振り回され、百々に心配されて食事会の話は有耶無耶というか行くしかなくなっていた。
バイトは、、、とりあえず今日は連絡と通常通り行こう。
そう決めて、百々が出してくれたスポドリを流し込んだ。
「あとノルマ350ml~」
可愛くないことを百々が言っていたが、敢えてスルーした。


俺のバイトはカラオケ屋の店員とネットカフェの店員、介護施設のお手伝いと多岐にわたる。
基準は人とあまり会わない事。
カラオケ屋は人と会いはするが、スーパーなどと違いクレーマーに会う頻度は少ない。
ネットカフェも同じく。みんな1人の時間を楽しむために来ているので話すことは少ない。
介護施設の手伝いも介護はほぼせず、食器洗いなどの雑務が中心。
人があまり好きではない俺は、人と接する時間が長いバイトは長続きしないどころか、滅多にでないパニックが出てしまい迷惑をかけて何個かすぐに辞める事になった。
ちなみに俺のバイトは全て時給980円。
月曜日はカラオケ店、火曜日、水曜日、土曜日が介護施設、木曜日、金曜日がネットカフェ。
4時間✖️980円で一日、3920円。
勉強も頑張らなきゃだし、体力はない方でなかなか辛いが、百々のためにってなんとか続いているバイト。
いきなりモデルだと言われても困る。
「考えるだけでめんどくせー」



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