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第1章 はじめまして。家族になった日
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「え、、、?いや、バイト辞めるなんて言って」
『なんかお兄さんって人がわざわざ菓子折り持ってきたよ~?かっこいいお兄さんだね!笹原くんモデルするんだって?楽しみにしてるよ!うちは回るから頑張って!』
待てよ、、、
なんでこうなった。
朝7時モデル採用とか訳わからないこと言われて、今10時だぞ?
まだ他人なのに、バイト勝手に辞表だされた俺よ。
しかも、大学2年なのに親兄弟のバイト辞表受けるなよ!
カラオケ店は訳わからないまま辞めること確定。
ネットカフェも同じく。
唯一なぜか、介護施設の雑用だけはまだ今月までで続けられることがわかった。
今日行く予定だったカラオケのバイトはなくなり、暇になった俺は大学の勉強を始めた。
大学の夏休みってなんでこんな長いんだろ。
「廉ちゃん!ドーナツ食べる!?新作買ったの!」
「え!?今何時だ?」
「17時だよ?」
「ご飯食べ忘れた、、、」
「あははは!どんだけ集中してたの?はい、チョコのコーティング溶けてるかも」
「いいよ。ありがとう。百々はバイト続けれるのか...」
「ん?うん、当たり前じゃん!ドーナツ屋のバイト年も近いし楽しいんだよ!」
「そっか。」
百々は愛嬌あるから、接客向きだよな...なんて考えながら甘いドーナツと、百々特製のカフェラテを味わった。
リビングに呼ばれたので行くと、母親がニタニタしながら袋を見せた
「廉ちゃん、百々ちゃん、翔くんがこの服着てきてって今朝置いて帰ったのよ。ほら、こっちが廉ちゃん。こっちが百々ちゃん。」
高級そうな紺の紙バックにはスーツが入っていた。
「何これ。」
「今日の食事会用の服ね!」
「メンズ服だけじゃなくて、レディースも作ってるんだね。」
「百々ちゃんのは特注みたいよ!」
「サイズ、、、」
「大丈夫、百々ちゃんのバイト先に一カ月前にお客さんとして見に行ったみたいよ。見たら大体のサイズわかるんだって!」
ママが患者さんの紙おむつのサイズわかるのと同じ感覚かしらね!なんて化粧をしながらご機嫌な母親を尻目に百々とため息をついた。
紺よりのスーツを着てネクタイを締める。
なぜかネクタイとは別にリボンが入っていたが見ないことにした。
「廉ちゃん?」
同じく紺のワンピースを着た百々がドアから顔を覗かせた。
「百々可愛いよ」
「廉ちゃんもかっこいい!!」
「髪の毛やってほしくて来ただろ?」
「バレたか!」
「そこ座りな」
「ありがとう!廉ちゃん器用なんだもん!!編み込みハーフアップお願いします!」
「りょーかい」
昔からなぜか俺が百々の髪を結っていて一時は美容師を目指そうかと思った時もあった。
今はまだ何も夢はないのだけれど...
今日のノルマのスポーツ飲料350mlを飲み干し、レストランへ向かった。
『なんかお兄さんって人がわざわざ菓子折り持ってきたよ~?かっこいいお兄さんだね!笹原くんモデルするんだって?楽しみにしてるよ!うちは回るから頑張って!』
待てよ、、、
なんでこうなった。
朝7時モデル採用とか訳わからないこと言われて、今10時だぞ?
まだ他人なのに、バイト勝手に辞表だされた俺よ。
しかも、大学2年なのに親兄弟のバイト辞表受けるなよ!
カラオケ店は訳わからないまま辞めること確定。
ネットカフェも同じく。
唯一なぜか、介護施設の雑用だけはまだ今月までで続けられることがわかった。
今日行く予定だったカラオケのバイトはなくなり、暇になった俺は大学の勉強を始めた。
大学の夏休みってなんでこんな長いんだろ。
「廉ちゃん!ドーナツ食べる!?新作買ったの!」
「え!?今何時だ?」
「17時だよ?」
「ご飯食べ忘れた、、、」
「あははは!どんだけ集中してたの?はい、チョコのコーティング溶けてるかも」
「いいよ。ありがとう。百々はバイト続けれるのか...」
「ん?うん、当たり前じゃん!ドーナツ屋のバイト年も近いし楽しいんだよ!」
「そっか。」
百々は愛嬌あるから、接客向きだよな...なんて考えながら甘いドーナツと、百々特製のカフェラテを味わった。
リビングに呼ばれたので行くと、母親がニタニタしながら袋を見せた
「廉ちゃん、百々ちゃん、翔くんがこの服着てきてって今朝置いて帰ったのよ。ほら、こっちが廉ちゃん。こっちが百々ちゃん。」
高級そうな紺の紙バックにはスーツが入っていた。
「何これ。」
「今日の食事会用の服ね!」
「メンズ服だけじゃなくて、レディースも作ってるんだね。」
「百々ちゃんのは特注みたいよ!」
「サイズ、、、」
「大丈夫、百々ちゃんのバイト先に一カ月前にお客さんとして見に行ったみたいよ。見たら大体のサイズわかるんだって!」
ママが患者さんの紙おむつのサイズわかるのと同じ感覚かしらね!なんて化粧をしながらご機嫌な母親を尻目に百々とため息をついた。
紺よりのスーツを着てネクタイを締める。
なぜかネクタイとは別にリボンが入っていたが見ないことにした。
「廉ちゃん?」
同じく紺のワンピースを着た百々がドアから顔を覗かせた。
「百々可愛いよ」
「廉ちゃんもかっこいい!!」
「髪の毛やってほしくて来ただろ?」
「バレたか!」
「そこ座りな」
「ありがとう!廉ちゃん器用なんだもん!!編み込みハーフアップお願いします!」
「りょーかい」
昔からなぜか俺が百々の髪を結っていて一時は美容師を目指そうかと思った時もあった。
今はまだ何も夢はないのだけれど...
今日のノルマのスポーツ飲料350mlを飲み干し、レストランへ向かった。
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