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第五章 三つ目
カノジョタチ
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カラオケボックスに入った俺たち三人。
そして起きた現象。
二人の会話ははっきりと聴こえる。梶原さんと佐嶋さんの話し声は聴こえいた。
だがマイクと言われるモノを持った瞬間。その人の声は全く聴こえなくなる。聴こえるのは残った一人の声だけ。
梶原さんの言った通りだった。
音楽と言われるモノの全てが聞こえなくなっていた。
音楽と言われるモノ……である。
正直何が音楽なのかもわからない。何のことなのかもわからない。音が鳴ると言っていたけど、それが何のことかもわかっていない。
だから今、佐嶋さんがマイクと言われるモノに向かって口を動かしている光景が異質でならない。
「やっぱり聞こえない?」
隣に座る梶原さんが、心配そうに俺を眺める。
「そうだな」
それしか答えられない。
梶原さんはそっと体を寄せる。
「だけど私の声は聞こえているのね」
「そうだな」
声は聞こえる。そう、会話はできる。別に全ての音が聞こえない訳ではないのだ。
とはいえ記憶がないのと、音楽が聞こえないのは生活に支障がないのかといえば微妙である。
自分が何者かわからない上に隣の人がどういう人かすらわからない。
「やっぱり怖い?」
梶原さんは俺の手の上にそっと手を添えて、じっと俺を見つめる。
怖いか……。
怖くないといえば嘘になる。
記憶がある前の俺の友達だったのだろうが、今は俺のことを構い過ぎて怖い。慣れてないせいか。
それとスキンシップが激しい。
俺が記憶がないというのもわかるがこの関わり方は怖いとも思える。
「怖いかと言うと、そうなのかもしれない。まだ俺はお前らのことをわからない、記憶がないといえばそうだが、正直わからない」
「じゃあ、今から知っていけば良いよ。私は響ちゃんの味方だから」
俺の手の甲の上からぎゅっと包み込むように掴む。顔がそっと俺の肩に当たる。
このスキンシップも正直ビックリする。
本当に大丈夫なのだろうか。そんな風に考えてしまう。
「あー。また抜け駆けする!」
佐嶋さんがマイクを放り出して、テーブルを飛び越えて、梶原さんとは反対側に座り俺の腕にまた腕を絡めて引っ付く。
「風間君、私の歌聞こえた?」
「ごめん。わからない。聞こえなかった」
そう答えることしかできない。
「こら。泥棒ネコ、無神経なこと言うな」
「そんなん言われたってやっぱりわからない。というかそんな異常なことをサラッと受け入れられるはずないでしょ。無神経なのはわかるけど、でも聞かないとわからない」
「それは私が説明するから、迷惑をかけないで」
また俺を挟んでいがみ合う二人。何でだろう。
「大丈夫。大丈夫だから、二人とも俺のことでケンカするな。というか、仲良くしてほしい」
「え。あっ。ごめん」
「ごめんなさい」
二人は素直に止めてくれた。
俺も記憶がなくなければ、二人はケンカすることなかったのだろうか、それともこの二人は日常的にケンカするのだろうか。戻れば良いのだがな。
どうすれば仲良くなってくれるのだろうか。やはり原因は俺なのだろうか。
「やっぱり響ちゃんは優しいんだね」
「そこは同感」
勝手に納得をし始めた二人。どういうことだ。
「俺が優しいのか。それは記憶なくす前の話だろ」
「いや。むしろ記憶なくす前は酷かったよ。ピアノ弾けんとか、私のことはなっちゃんと呼んでほしいのにカジとか、可愛げのないことを言ったり。すぐ殴るし」
「え。嘘。殴られたの?」
佐嶋さんが目を丸くする。
「そうそう。わたしが響ちゃんの腕に頬擦りしたらお腹に肘うちされた」
「それ。あんたが悪いわ」
佐嶋さんはぱっと真顔になっての答えは間違いない。今の俺でもそれは気持ち悪くて殴りそうだ。
「えー。何で」
「急に風間君があなたの腕に頬擦りされたら嫌でしょ」
「……。うーん。び、ビミョー」
勝手に俺を持ってくるな。俺はやらねえし。自分で想像したら気持ち悪くなった。
「まあ。ビミョーということは、そういうことだよ」
「そういうことなの?」
梶原さんは納得を行かずに口をへの字に曲げるのである。
「でも。たぶん付き合い短い私でも何となく察するけど、君は優しいほうだよ」
今度は佐嶋さんが褒めて、体を俺を寄せる。
優しいのか。記憶前の俺がか。でもそれは今の俺ではないだろ。
「だって。訳がわからなくなった私を止めてくれたし」
「なんやかんや構ってくれるし。なんやかんや手伝ってくれるし」
「確かに私の言うことを守ってくれたし」
二人の視線がピタッと俺に重なる。
胸がドキッとした。
何だろう今一瞬震えた感じは、気のせいなのか。
二人が見つめて止まる沈黙。
少しだけ口角を上げて微笑む二人。一体何を考えているのだろうか。
「ねえ。やっぱり帰ろうか」
「そ、そうだね」
梶原さんの言葉に少し驚く様に反応する佐嶋さん。
そして少しホッとする俺。
ホッとしたのか……。
一体何に。
「響ちゃん。大丈夫?」
「ああ。大丈夫だ」
一瞬あったあの感覚は一体なんだったのだろうか。それがわかることはなかった。
家まではまっすぐに帰った。
そして中に入って、リビングに辿り着くと、ピタッと足を止める。
「どうしたの響ちゃん?」
「すまん。明日って学校なのか」
「そ、そうだね」
「確かに。あっ」
二人は首を縦に振ると同時に、何か思い出したように表情が固くなる佐嶋さん。
「どうしよう。あまり行きたくないな」
「確かに私も行きたくない」
何があったのだろうか。何をしたのだろうか。俺には想像がつかない。
ただ一つ言えることは、俺も同じく行きたくない。記憶がない状態で学校に行ったところで真面目に授業を受けられるはずもなく、友達と言える人と会話ができる気がしない。
「休もうかな私」
そう言いだしたのは、佐嶋さんである。
「あんた。それでも実行委員長?」
「そんな事はわかっている。でも目を逸らしたくなるよ」
「あんたがっ……」
梶原さんの顔が乱れ、言いかけた言葉をぐっと飲みこんで噛みしめた。
とはいえ踏み止まることが出来るのかこの人は。
「いや。ここで怒っても仕方ないか。それに現実が変わるわけではないし。でもこのまま放ったままでいいわけないよね」
「そう。ですよね」
静かに俯く佐嶋さんである。
何のことなのか。やはり分からない。訊くべきだろうか、訊かないべきだろうか。いやもう少し落ち着いてからにしようか。今は二人の事を静観するしかないか。
ポフ。
急にフワッとした感触を覚えた。
気がつくと佐嶋さんは俺のお腹に抱き着いていた。
「ちょっと。え?」
「ごめん。びっくりさせたと思う。でもごめん。今日だけでいいから君と……。えっと」
初めは饒舌だったはずなのに途端に言葉を詰まらせる。そして顔を赤く染める。
「ちょっとまた。何をしてくれているの?」
「わかっている。あなたがそうなのは知っている。でもちょっと今日だけはお願い」
「それで本当にあなたは立ち上がれるの? また立て直すことはできるの?」
「わからない。今やっていることは逃げているのだって認めているし、記憶を失っている隙をついて、狙う狡猾な奴ってことぐらいわかる」
「だったら!」
「だからお願い!」
俺に抱きつきながらも、じっと梶原さんを見つめる。易い目ではない。力のこもった視線。
梶原さんは何度も口を開こうとした。でもそれを言葉にすることができずにいた。
でもそれが何で俺を抱きつくことになるのだ。記憶をなくす前は一体何をやっていたんだよ。何をどうしたらそうなるのだ。この女性に好かれることを俺はやっていたのか。
「じゃ、じゃ、じゃあ私も」
ポフっと重なる感触。佐嶋さんの上から重なる様に抱きつく梶原さん。
意味が分からない。どういうことになったら俺に抱き着く結論になるのだ。というか何故好かれている。ついていけない。
「ねえ。風間君」
佐嶋さんは顔を少しずつ近づけてくる。ぎゅっと俺の左腕に自分の腕を絡めるようにし、反対の腕はすっと俺の肌に触れようと伸ばす。それに負けじと梶原さんは右腕を絡め、首元から耳元にかけて顔を寄せる。
二人の女子が俺を絡むように、そして愛しそうな顔をして俺の頬を撫でる。
おかしい。
いくら何でも急な気がする。何か別の人格が憑りついているようだ。
ピンポーン。
何の音だ。
ピンポーン。
一体なんだ。
ピンポーン。ピンポーン。ピンポーン。
「あー。もういい所だったのに」
梶原さんがぱっと俺の体から離れ玄関に向かった。そしてものの数秒後。
「あんた。何邪魔してくれてんの!?」
梶原さんの怒鳴り声が聞こえた。もう怖い。だがすぐにもう一つ別の叫び声が聞こえた。
「悪かったね。銀髪娘。私もあんたに遭いたくなかった。でもその前に一つ訊きたいの?」
「何よ!」
「ソラ君見てない?」
そして起きた現象。
二人の会話ははっきりと聴こえる。梶原さんと佐嶋さんの話し声は聴こえいた。
だがマイクと言われるモノを持った瞬間。その人の声は全く聴こえなくなる。聴こえるのは残った一人の声だけ。
梶原さんの言った通りだった。
音楽と言われるモノの全てが聞こえなくなっていた。
音楽と言われるモノ……である。
正直何が音楽なのかもわからない。何のことなのかもわからない。音が鳴ると言っていたけど、それが何のことかもわかっていない。
だから今、佐嶋さんがマイクと言われるモノに向かって口を動かしている光景が異質でならない。
「やっぱり聞こえない?」
隣に座る梶原さんが、心配そうに俺を眺める。
「そうだな」
それしか答えられない。
梶原さんはそっと体を寄せる。
「だけど私の声は聞こえているのね」
「そうだな」
声は聞こえる。そう、会話はできる。別に全ての音が聞こえない訳ではないのだ。
とはいえ記憶がないのと、音楽が聞こえないのは生活に支障がないのかといえば微妙である。
自分が何者かわからない上に隣の人がどういう人かすらわからない。
「やっぱり怖い?」
梶原さんは俺の手の上にそっと手を添えて、じっと俺を見つめる。
怖いか……。
怖くないといえば嘘になる。
記憶がある前の俺の友達だったのだろうが、今は俺のことを構い過ぎて怖い。慣れてないせいか。
それとスキンシップが激しい。
俺が記憶がないというのもわかるがこの関わり方は怖いとも思える。
「怖いかと言うと、そうなのかもしれない。まだ俺はお前らのことをわからない、記憶がないといえばそうだが、正直わからない」
「じゃあ、今から知っていけば良いよ。私は響ちゃんの味方だから」
俺の手の甲の上からぎゅっと包み込むように掴む。顔がそっと俺の肩に当たる。
このスキンシップも正直ビックリする。
本当に大丈夫なのだろうか。そんな風に考えてしまう。
「あー。また抜け駆けする!」
佐嶋さんがマイクを放り出して、テーブルを飛び越えて、梶原さんとは反対側に座り俺の腕にまた腕を絡めて引っ付く。
「風間君、私の歌聞こえた?」
「ごめん。わからない。聞こえなかった」
そう答えることしかできない。
「こら。泥棒ネコ、無神経なこと言うな」
「そんなん言われたってやっぱりわからない。というかそんな異常なことをサラッと受け入れられるはずないでしょ。無神経なのはわかるけど、でも聞かないとわからない」
「それは私が説明するから、迷惑をかけないで」
また俺を挟んでいがみ合う二人。何でだろう。
「大丈夫。大丈夫だから、二人とも俺のことでケンカするな。というか、仲良くしてほしい」
「え。あっ。ごめん」
「ごめんなさい」
二人は素直に止めてくれた。
俺も記憶がなくなければ、二人はケンカすることなかったのだろうか、それともこの二人は日常的にケンカするのだろうか。戻れば良いのだがな。
どうすれば仲良くなってくれるのだろうか。やはり原因は俺なのだろうか。
「やっぱり響ちゃんは優しいんだね」
「そこは同感」
勝手に納得をし始めた二人。どういうことだ。
「俺が優しいのか。それは記憶なくす前の話だろ」
「いや。むしろ記憶なくす前は酷かったよ。ピアノ弾けんとか、私のことはなっちゃんと呼んでほしいのにカジとか、可愛げのないことを言ったり。すぐ殴るし」
「え。嘘。殴られたの?」
佐嶋さんが目を丸くする。
「そうそう。わたしが響ちゃんの腕に頬擦りしたらお腹に肘うちされた」
「それ。あんたが悪いわ」
佐嶋さんはぱっと真顔になっての答えは間違いない。今の俺でもそれは気持ち悪くて殴りそうだ。
「えー。何で」
「急に風間君があなたの腕に頬擦りされたら嫌でしょ」
「……。うーん。び、ビミョー」
勝手に俺を持ってくるな。俺はやらねえし。自分で想像したら気持ち悪くなった。
「まあ。ビミョーということは、そういうことだよ」
「そういうことなの?」
梶原さんは納得を行かずに口をへの字に曲げるのである。
「でも。たぶん付き合い短い私でも何となく察するけど、君は優しいほうだよ」
今度は佐嶋さんが褒めて、体を俺を寄せる。
優しいのか。記憶前の俺がか。でもそれは今の俺ではないだろ。
「だって。訳がわからなくなった私を止めてくれたし」
「なんやかんや構ってくれるし。なんやかんや手伝ってくれるし」
「確かに私の言うことを守ってくれたし」
二人の視線がピタッと俺に重なる。
胸がドキッとした。
何だろう今一瞬震えた感じは、気のせいなのか。
二人が見つめて止まる沈黙。
少しだけ口角を上げて微笑む二人。一体何を考えているのだろうか。
「ねえ。やっぱり帰ろうか」
「そ、そうだね」
梶原さんの言葉に少し驚く様に反応する佐嶋さん。
そして少しホッとする俺。
ホッとしたのか……。
一体何に。
「響ちゃん。大丈夫?」
「ああ。大丈夫だ」
一瞬あったあの感覚は一体なんだったのだろうか。それがわかることはなかった。
家まではまっすぐに帰った。
そして中に入って、リビングに辿り着くと、ピタッと足を止める。
「どうしたの響ちゃん?」
「すまん。明日って学校なのか」
「そ、そうだね」
「確かに。あっ」
二人は首を縦に振ると同時に、何か思い出したように表情が固くなる佐嶋さん。
「どうしよう。あまり行きたくないな」
「確かに私も行きたくない」
何があったのだろうか。何をしたのだろうか。俺には想像がつかない。
ただ一つ言えることは、俺も同じく行きたくない。記憶がない状態で学校に行ったところで真面目に授業を受けられるはずもなく、友達と言える人と会話ができる気がしない。
「休もうかな私」
そう言いだしたのは、佐嶋さんである。
「あんた。それでも実行委員長?」
「そんな事はわかっている。でも目を逸らしたくなるよ」
「あんたがっ……」
梶原さんの顔が乱れ、言いかけた言葉をぐっと飲みこんで噛みしめた。
とはいえ踏み止まることが出来るのかこの人は。
「いや。ここで怒っても仕方ないか。それに現実が変わるわけではないし。でもこのまま放ったままでいいわけないよね」
「そう。ですよね」
静かに俯く佐嶋さんである。
何のことなのか。やはり分からない。訊くべきだろうか、訊かないべきだろうか。いやもう少し落ち着いてからにしようか。今は二人の事を静観するしかないか。
ポフ。
急にフワッとした感触を覚えた。
気がつくと佐嶋さんは俺のお腹に抱き着いていた。
「ちょっと。え?」
「ごめん。びっくりさせたと思う。でもごめん。今日だけでいいから君と……。えっと」
初めは饒舌だったはずなのに途端に言葉を詰まらせる。そして顔を赤く染める。
「ちょっとまた。何をしてくれているの?」
「わかっている。あなたがそうなのは知っている。でもちょっと今日だけはお願い」
「それで本当にあなたは立ち上がれるの? また立て直すことはできるの?」
「わからない。今やっていることは逃げているのだって認めているし、記憶を失っている隙をついて、狙う狡猾な奴ってことぐらいわかる」
「だったら!」
「だからお願い!」
俺に抱きつきながらも、じっと梶原さんを見つめる。易い目ではない。力のこもった視線。
梶原さんは何度も口を開こうとした。でもそれを言葉にすることができずにいた。
でもそれが何で俺を抱きつくことになるのだ。記憶をなくす前は一体何をやっていたんだよ。何をどうしたらそうなるのだ。この女性に好かれることを俺はやっていたのか。
「じゃ、じゃ、じゃあ私も」
ポフっと重なる感触。佐嶋さんの上から重なる様に抱きつく梶原さん。
意味が分からない。どういうことになったら俺に抱き着く結論になるのだ。というか何故好かれている。ついていけない。
「ねえ。風間君」
佐嶋さんは顔を少しずつ近づけてくる。ぎゅっと俺の左腕に自分の腕を絡めるようにし、反対の腕はすっと俺の肌に触れようと伸ばす。それに負けじと梶原さんは右腕を絡め、首元から耳元にかけて顔を寄せる。
二人の女子が俺を絡むように、そして愛しそうな顔をして俺の頬を撫でる。
おかしい。
いくら何でも急な気がする。何か別の人格が憑りついているようだ。
ピンポーン。
何の音だ。
ピンポーン。
一体なんだ。
ピンポーン。ピンポーン。ピンポーン。
「あー。もういい所だったのに」
梶原さんがぱっと俺の体から離れ玄関に向かった。そしてものの数秒後。
「あんた。何邪魔してくれてんの!?」
梶原さんの怒鳴り声が聞こえた。もう怖い。だがすぐにもう一つ別の叫び声が聞こえた。
「悪かったね。銀髪娘。私もあんたに遭いたくなかった。でもその前に一つ訊きたいの?」
「何よ!」
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