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第五章 三つ目
ア、イ、シ、テ、ル
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「ねえ。星浦さんはどこ?」
ソラ君の質問の意図が全く理解できなかった。
でも、目の前の梶原さんとにとって、聞き流すそうにもそうできない内容だったみたいだ。
「知らない」
「ホントに?」
「あんなバカ知らない!」
顔を俯いて激しく地面に向けて叫んだ。
星浦さんという人とは仲が悪いのか。でもあそこまで怒ることなのか。いや俺らの対応もあってのことだろうか。
探しに来てくれたのに、何かを疑い拒むソラ君。それに激昂する梶原さん。そして少し離れたところで困惑した状態でいる佐嶋さん。
今起きている現状を正確に把握はできない。でも異常な状況ということだけは分かる。
「なんで。なんで。そんなに拒むの。私は何かしたの?」
だらんと銀の前髪が下に伸びて、両手をぐっと拳を握り肩を震わせる。
「えっと、とりあえず二人とも落ち着いて、梶原さんも紅月君も風間君も」
佐嶋さんが僕らの間に入ってきた。
ここで少しは話が落ち着くかと思った。でも。
「なんで。なんで。こんなに好きなのに。あんたたちのこと好きなのに。どうして拒まれるの。心配したのに。心配して探しているのに、どうして拒まれるの」
佐嶋さんの言葉を無視し、梶原さんは激しく髪を揺らしながら叫ぶ。
好かれている。傷だらけになって必死に探しに来てくれるほど。でも俺には彼女のことが怖い。記憶が無いせいなのか、それ以外なのかわからない。でも怖い。
「それは……」
ソラ君は言葉を詰まらせる。
何故その先を濁す。
そろそろ聞きたい。
「私のこと嫌いなの?」
「それはない!」
曖昧だった彼が顔をしっかりと上げてはっきりと言い切った。
どこか落ち着きが無くふわふわとした彼が今初めてはっきりと言ったのだ。
「嫌いなわけない。ほとんど取り柄のない、僕に手を差しのべてくれた梶原さんを嫌いになるわけがない!」
まっすぐと言い切った彼の声に、梶原さんは少しだけ顔をあげる。
「じゃあ。なんで!?」
「渚さん。はっきりと言います。何を隠しているんですか?」
彼女の表情が一瞬固まった。
「何を、言っているの? 私は私よ」
「そうだと思います。そうだと思います。でもあなたの推察力と洞察力にはさすがに人間とは思えない時がある。そして今も、あなたの優しさが人間とは少し離れている。その違和感が拭えない」
彼女を真っ正面に捉えて叫ぶソラ君。
半分くらい言っている意味がわからない。でも確かに彼女の好意に何故だか恐怖が混じる。
そして、もう一人の方もだ。
「僕もあなたは大切な人だ。だからこそ、そのあなたが隠していることを教えてほしい」
ソラ君の必死の訴え。大切だからこそ知りたい。そういうものだろうか。
「それは私の好意が偽りとでも言うの?」
ぎゅっと胸が痺れるような感覚に襲われる。何だこの痛みは、いったいなんだ。
ソラ君は体に異変はない。
「偽りと思ったこともない。でもじゃあ何故、あなたは自分のことを気にしたのですか?」
「どういう?」
「僕は何を隠していると訊いたのに、『私は私よ』と真っ先に答えたのはなぜですか?」
「……」
梶原さんが絶句したのだった。
言っていることは分からない。でもあの反応見て間違いない。何かを隠している。一体何を……。
俺は瞬きを少し多くした。
それは、視界が一瞬ブレたように感じたからだ。
梶原さんの銀色の髪が一瞬黒く見えた気がした。
「紅月君。あなたは女性に何てことを言うの? そんなに思われている人に対して、どうしてそんなことが言えるの」
佐嶋さんが鬼気迫る表情で、紅月君を問い詰める。
「他人の秘密にズカズカと入るのはたとえ友達でも入ってはいけない領域があるのを知っている?」
「知っています。でもこれは知らないといけないことなんです」
「そんなの今じゃなくていいでしょ」
「今しかないんです」
「何でそう言い切れるの」
「勘です」
「はあ?」
俺も佐嶋さんと同じ反応するよ。あそこまで責めておいて勘ってなんだよ。
シリアスな感出しておいて、そこでボケないでほしいんだけど……。いや。あれは。
「え」
俺は今何が起きたかわからなかった。気が付くと俺の目の前には一人の女性が俯いたままでいた。黒髪の長い女性。いつ現れたんだ。いつからいた。
「あっ」
胸に入る痛み、そして痺れる全身の痛み。息が詰まりそうな感覚。
ガシッと掴まれる腕。そして肩。
ゆっくりと近づく彼女の髪と白く透き通った肌。
「記憶を失っている君は、まるで子供のよう」
頬を撫でる白い手。その手は酷く冷たい。
本能がヤバいと訴えかけている。でも逃げられない。それにソラ君たちはどうしているんだ。気がつかないはずないよな。
何とか眼球だけを必死に横に動かす。
ソラ君の姿と佐嶋さんの姿が見えていた。
だが気づいていない。二人はまだ言いあったままだ。だが梶原さんの姿が見えない。
「私だけを見て」
ぐいっと自分の眼球が戻された。
もう自分の意志ではない。
彼女の表情は黒髪が前を覆って見えない。でもゆっくりと近づいてくる。
誰なんだこの人は。
「私の声だけを聞いて。私の声しか聞かないで、あなたは私と一緒にいて」
周りの風の音、砂の音、ソラ君と佐嶋さんの二人の声がすべて消えた。聞こえるのは、前髪で顔が隠れた黒髪の女の人だけ。
白い腕がゆっくりと俺の首もとに伸びてきた。そして首から背中にかけて絡まる。
女性が俺の体に引っ付き密着される。
酷く冷たい。でもその冷たさからの変な熱さを覚える。
顔はまだあげようとしない。
「私だけ。私だけの人になって」
声が重なって聞こえる。この人の声が何重にもなって俺の耳を震わせる。
ゆっくりと体を撫でられていく。背中とお腹をゆっくりとさすられる。
足掻くことができない。どうしたらいい。どうすればいい。どうもできない。
「私のものになって。私のものになって。私のものになって……」
女性はゆっくりと顔を上げ、前髪が上に上がり顔が見えた。
透き通るように白い頬。クリっとした黒い瞳。少し鼻は高め。いわゆる美形の女性だった。
その優しく微笑む女性の顔にドキッとした。
そして俺は抵抗をやめていた。
彼女の表情と俺を包む仕草に、もう自分自身が諦めていた。
「響ちゃん。ア、イ、シ、テ、ル」
彼女が目を閉じて、ゆっくりと唇が俺の口に近づく。もう俺は彼女の虜になりかけていた。俺の方からも唇を近づけていた。もうどうでもいい。記憶もなくなった俺はこう好意を求める人を求めていたのかもしれない。たからもうこれで楽になれるなら。それでいい。それで……。
俺は目を閉じたのだった。
「あんたって人は何て自分勝手なの!」
目の前の女性とは全く違う声。閉じた瞼をあける。
見えたのは俺と女性の唇の間に、一つの手が挟まっていた。そしてその手を伸ばしている方向に視線を移した。そこにいたのは。
「ほんと、相変わらず変わってないんだから」
毒を吐く紫色の髪のセーラ服姿の女性が立っていたのだった。
ソラ君の質問の意図が全く理解できなかった。
でも、目の前の梶原さんとにとって、聞き流すそうにもそうできない内容だったみたいだ。
「知らない」
「ホントに?」
「あんなバカ知らない!」
顔を俯いて激しく地面に向けて叫んだ。
星浦さんという人とは仲が悪いのか。でもあそこまで怒ることなのか。いや俺らの対応もあってのことだろうか。
探しに来てくれたのに、何かを疑い拒むソラ君。それに激昂する梶原さん。そして少し離れたところで困惑した状態でいる佐嶋さん。
今起きている現状を正確に把握はできない。でも異常な状況ということだけは分かる。
「なんで。なんで。そんなに拒むの。私は何かしたの?」
だらんと銀の前髪が下に伸びて、両手をぐっと拳を握り肩を震わせる。
「えっと、とりあえず二人とも落ち着いて、梶原さんも紅月君も風間君も」
佐嶋さんが僕らの間に入ってきた。
ここで少しは話が落ち着くかと思った。でも。
「なんで。なんで。こんなに好きなのに。あんたたちのこと好きなのに。どうして拒まれるの。心配したのに。心配して探しているのに、どうして拒まれるの」
佐嶋さんの言葉を無視し、梶原さんは激しく髪を揺らしながら叫ぶ。
好かれている。傷だらけになって必死に探しに来てくれるほど。でも俺には彼女のことが怖い。記憶が無いせいなのか、それ以外なのかわからない。でも怖い。
「それは……」
ソラ君は言葉を詰まらせる。
何故その先を濁す。
そろそろ聞きたい。
「私のこと嫌いなの?」
「それはない!」
曖昧だった彼が顔をしっかりと上げてはっきりと言い切った。
どこか落ち着きが無くふわふわとした彼が今初めてはっきりと言ったのだ。
「嫌いなわけない。ほとんど取り柄のない、僕に手を差しのべてくれた梶原さんを嫌いになるわけがない!」
まっすぐと言い切った彼の声に、梶原さんは少しだけ顔をあげる。
「じゃあ。なんで!?」
「渚さん。はっきりと言います。何を隠しているんですか?」
彼女の表情が一瞬固まった。
「何を、言っているの? 私は私よ」
「そうだと思います。そうだと思います。でもあなたの推察力と洞察力にはさすがに人間とは思えない時がある。そして今も、あなたの優しさが人間とは少し離れている。その違和感が拭えない」
彼女を真っ正面に捉えて叫ぶソラ君。
半分くらい言っている意味がわからない。でも確かに彼女の好意に何故だか恐怖が混じる。
そして、もう一人の方もだ。
「僕もあなたは大切な人だ。だからこそ、そのあなたが隠していることを教えてほしい」
ソラ君の必死の訴え。大切だからこそ知りたい。そういうものだろうか。
「それは私の好意が偽りとでも言うの?」
ぎゅっと胸が痺れるような感覚に襲われる。何だこの痛みは、いったいなんだ。
ソラ君は体に異変はない。
「偽りと思ったこともない。でもじゃあ何故、あなたは自分のことを気にしたのですか?」
「どういう?」
「僕は何を隠していると訊いたのに、『私は私よ』と真っ先に答えたのはなぜですか?」
「……」
梶原さんが絶句したのだった。
言っていることは分からない。でもあの反応見て間違いない。何かを隠している。一体何を……。
俺は瞬きを少し多くした。
それは、視界が一瞬ブレたように感じたからだ。
梶原さんの銀色の髪が一瞬黒く見えた気がした。
「紅月君。あなたは女性に何てことを言うの? そんなに思われている人に対して、どうしてそんなことが言えるの」
佐嶋さんが鬼気迫る表情で、紅月君を問い詰める。
「他人の秘密にズカズカと入るのはたとえ友達でも入ってはいけない領域があるのを知っている?」
「知っています。でもこれは知らないといけないことなんです」
「そんなの今じゃなくていいでしょ」
「今しかないんです」
「何でそう言い切れるの」
「勘です」
「はあ?」
俺も佐嶋さんと同じ反応するよ。あそこまで責めておいて勘ってなんだよ。
シリアスな感出しておいて、そこでボケないでほしいんだけど……。いや。あれは。
「え」
俺は今何が起きたかわからなかった。気が付くと俺の目の前には一人の女性が俯いたままでいた。黒髪の長い女性。いつ現れたんだ。いつからいた。
「あっ」
胸に入る痛み、そして痺れる全身の痛み。息が詰まりそうな感覚。
ガシッと掴まれる腕。そして肩。
ゆっくりと近づく彼女の髪と白く透き通った肌。
「記憶を失っている君は、まるで子供のよう」
頬を撫でる白い手。その手は酷く冷たい。
本能がヤバいと訴えかけている。でも逃げられない。それにソラ君たちはどうしているんだ。気がつかないはずないよな。
何とか眼球だけを必死に横に動かす。
ソラ君の姿と佐嶋さんの姿が見えていた。
だが気づいていない。二人はまだ言いあったままだ。だが梶原さんの姿が見えない。
「私だけを見て」
ぐいっと自分の眼球が戻された。
もう自分の意志ではない。
彼女の表情は黒髪が前を覆って見えない。でもゆっくりと近づいてくる。
誰なんだこの人は。
「私の声だけを聞いて。私の声しか聞かないで、あなたは私と一緒にいて」
周りの風の音、砂の音、ソラ君と佐嶋さんの二人の声がすべて消えた。聞こえるのは、前髪で顔が隠れた黒髪の女の人だけ。
白い腕がゆっくりと俺の首もとに伸びてきた。そして首から背中にかけて絡まる。
女性が俺の体に引っ付き密着される。
酷く冷たい。でもその冷たさからの変な熱さを覚える。
顔はまだあげようとしない。
「私だけ。私だけの人になって」
声が重なって聞こえる。この人の声が何重にもなって俺の耳を震わせる。
ゆっくりと体を撫でられていく。背中とお腹をゆっくりとさすられる。
足掻くことができない。どうしたらいい。どうすればいい。どうもできない。
「私のものになって。私のものになって。私のものになって……」
女性はゆっくりと顔を上げ、前髪が上に上がり顔が見えた。
透き通るように白い頬。クリっとした黒い瞳。少し鼻は高め。いわゆる美形の女性だった。
その優しく微笑む女性の顔にドキッとした。
そして俺は抵抗をやめていた。
彼女の表情と俺を包む仕草に、もう自分自身が諦めていた。
「響ちゃん。ア、イ、シ、テ、ル」
彼女が目を閉じて、ゆっくりと唇が俺の口に近づく。もう俺は彼女の虜になりかけていた。俺の方からも唇を近づけていた。もうどうでもいい。記憶もなくなった俺はこう好意を求める人を求めていたのかもしれない。たからもうこれで楽になれるなら。それでいい。それで……。
俺は目を閉じたのだった。
「あんたって人は何て自分勝手なの!」
目の前の女性とは全く違う声。閉じた瞼をあける。
見えたのは俺と女性の唇の間に、一つの手が挟まっていた。そしてその手を伸ばしている方向に視線を移した。そこにいたのは。
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