異世界でゆるゆる生活を満喫す

葉月ゆな

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【リーンハルト:10歳】

第325話 暖かい石探し

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昨日はココットの女王と話をしていたので時間がかかってしまったから樹海近くの砦に泊まった。

今日はココットの別の巣近くで暖かい石を探している最中だ。

アトレに別の巣のココットの女王のところへ聞きに行って貰ったけれど知らないと言われ難航している。

「ここも無さそうだね」

「ココットの巣はあと1つです。あればいいですけれど・・・・」

最後のココットの巣でもアトレに聞いて貰ったが知らないと言われた。


ココットの巣の周辺を探すが、大きな岩は見つからなかった。

すぐに見つかると思っていたのでこんなに苦戦するのは予想外だ。

こうなると新街の岩盤浴場ができないかもしれない。


「この先に木々が生えていない場所がありましたので、休憩しましょう」

「わかった」

進んだ先に木々が全然ないわけではないが、樹海の中なのに広場みたいに太陽の光で明るい場所だった。


「この周辺は木々が生えていないね」

「珍しいです。広場は騎士団が木々を伐採して作った場所ですし」

「ハルト、この土、暖かいよー」

「えっ、暖かい?」


実際に地面に手をあててみると確かに暖かい。

「太陽の熱でしょうか」

「ハミルトン、この土を掘り返してくれない?」

「掘り返すのですか?」

「もし硬いものに当たるようなら教えて」

ハミルトンは私の考えていることが解ったようで土を柔らかくしていく。


「リーンハルト様、すぐに硬いものにあたります。おそらく岩だと思います」

ハミルトンは柔らかくした土を左右に寄せると岩の表面が見えてきた。

一旦、ハミルトンの作業を中止してもらい、岩の表面を触ると暖かかった。

「暖かい石だ。アトレ、お手柄だよ」


どうやら暖かい石は長年放置されている間に葉っぱや土の下に埋もれてしまっていたようだ。

だからこの周辺は木々が生えていないのか。

ハミルトンにカムエラ他、土魔法が使える騎士が周辺の土を柔らかくして岩を取り出した。

縦横5メートルはありそうな大きな岩だった。

幅も20cmぐらいありそうだから雛の小屋と新街の岩盤浴場を賄えそうな大きさだ。


「これひとつでよさそうだね」

「見つかってよかったです」

石工房に持って行って急いで板にしてもらおう。



屋敷に戻るとヘリオス村からプチ麦が届いていた。

種まきで余った分を送ってくれたようだ。

ヘリオス村のみんなありがとう。


料理長に言ってクリス兄様たちに送る用と従業員用とヘリオス村用に3種類の大判焼きを大量に作るようにお願いした。

これでサヴァイ村から貰って来たプチ麦料理と一緒にクリス兄様たちに送ればいい。



暖かい石の石板ができるまで一息つけるかと思ったら、ローザに手紙と書類が溜まっていますから確認してくださいと政務官室へ連れていかれ、見ると机は手紙と書類の山だった。

ローザに任せたのになぜ?

「最終確認はしてください。私はリーンハルト様に聞いたことしか知りません。間違っている可能性もありますから」と強い口調だ。


書類を見ると新街の食堂・露店の申請書類、展覧会で露店入賞者からの出店の際の要望とかだった。

「ローザこの書類の中で、早急に返事が必要なものはあるの」

「書類はありませんが、手紙は返事を待っている方が多いです」

「今後は私が返事を急いだほうがいい書類や手紙をいれた箱、早目に見てほしい書類の箱、時間に猶予がある書類の箱。3つの箱に分けて管理して、優先順位をはっきりとさせてほしい」

あと私が直接返事を書くもの、代筆をお願いする箱も用意するように指示する。


「リーンハルト様が直接返事を書いたものも箱を用意するのですか」

「手紙の内容は知っておいて欲しいし、宛名書きはお願いするから」

できれば箱は色分けして欲しいことも伝える。

混ざらないようにクリアファイルが欲しいな。

今は考えている暇がないし、材料もないから後回しだ。


露店の申請書類を見ると内容がバラバラだった。

しまった、新街の申請書は統一様式を徹底するの忘れていた。

新街の出店申請はダミアンとロゼッタに任せるから2人を呼ぶ。


ダミアン、ロゼッタに呼び展覧会と同じように申請書は統一様式にするように指示する。

「展覧会の申請書類はリーンハルト様が作られていますから、我々で作るのは自信がないです」

「たたき台を作ってくれたら確認するよ」

「住民登録、新規出店依頼、露店出店依頼・・・・思いつく限り作って欲しい。新街ではずっと使用する予定だから」


「わかりました。あと王都での展覧会の報告ですがぶっつけ本番は怖いです」

「わかった、質問の想定集とか作っているなら確認するし、話す内容の確認をしよう」

発表内容は聞く限り問題ないように思うことを伝えた。

「あと、入賞者の起こったことも伝えておいて」

「いいのですか」

「伝えないとダメだ。迷惑をこうむるのは頑張った入賞者たちなのだから」
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