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【リーンハルト:11歳】
第458話 提案したいもの
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「提案したいものをお出ししてもよろしいですか?」
「頼む」
王太子殿下の許可を貰ったので、まずはお皿を出して、ジョルジュが人数分並べてくれた。
そして私は片手で持つワッフルコーンもどきと、アイスクリームが入った業務用ケースを取り出した。
ジョルジュにケースに入っているアイスクリームをワッフルコーンもどきに、アイスディッシャーもどきを使って盛ってもらう。
どちらもあくまでもどきだ。
前世の使用されていた詳しい材料、仕組みはわからないから、こんな感じで使うものとマリア、料理長、ナナリーに話して作って貰ったものだ。
領都のお店で使わなくなったから、ちょうど提案にいいと思ったのだ。
念のために持ってきてよかったよ。
盛って貰ったものからお皿におき、みなさんの前に置いていくが、王太子殿下にはどうしたらいいのか?
「王太子殿下の毒見は、私たちが先に食べますから、王太子殿下にもお願いいたします」
私が戸惑っていることに気が付いた宰相閣下が教えてくれた。
「では毒見ということで、わたしが先に食べましょうかな」
魔塔のルーファス最長老が言うので、私はアイスクリームを入れている器が食べられることを話した。
「なんと、これはクッキーか。いや違うか」
最長老は考えているようだが、食べることはやめない。
「私たちもお毒見として食べましょうか」
宰相閣下たちも食べだした。
待ち切れなかったのか王太子殿下が口を開く。
「毒見は終わったな。いただくとしよう」
みなさんが食べ終わったようなので私から説明を始める。
このタイプだとアイスクリームは1種類、または2種類まで盛ることが可能。
3種類全部を盛るとなるとかカップ型を作った方がよいと説明した。
「このカップの主な材料は小麦粉、バター、砂糖です」
私の説明で全員がわかったようだった。
つまり参加できない不満を持つ貴族たちから、小麦粉を買付するということだ。
参加できないのは高位貴族だ。どの貴族も小麦を作っているはずだ。
「この権利、いくらでお買いになられます?」
「このレシピをウエストランドが、特許申請しないということかい?」
「はい、この材料を焼く専用魔導具がありますが、魔導具師長との共同開発にしてもいいと思います」
「しかし開発した者が納得するのか?」
「いただいた資金の一部と共同開発者として登録いただければ、その者にも特許料が入りますから大丈夫だと思います」
「あと嫌でなければ、魔導具師長がウエストランドの職人に知恵を借りたいと訪問して、一緒に開発したことにしたらいいと思います」
「えっ、私がウエストランドへ行ってもいいのかい」
魔導具師長の声が弾んでいる。
もしかしてウエストランドに来ること乗り気?
勝手に決めてナナリーに怒られるかな?
「他国へのお土産用はどうするのだ」
「王太子殿下、それは私が持ち込んだアイスクリームが入っているケースでお持ち帰りいただいたらいいと思います」
「どうしてだ」
私は他国に持ち帰り、貴族や王族に出す場合、綺麗な器に盛りつけてから出すことになるだろうから、量を自由に決められる箱型のケース単位で渡した方が喜ばれるのではと話した。
「ここで結論は出せないが、概ねリーンハルトの提案でいくことになると思う」
王太子殿下の言葉で、話は終了したので私は退出した。
「私の側近に欲しかった。彼がウエストランドの跡取りになったことが残念だ」
「殿下、お気持ちは十分わかりますが、彼は国に尽くすということには、抵抗を持っているようです。会うことは控えられませんと、いざという時、協力を得ることができません」
「宰相、わかっている。もうすでに私はギルバートより、下にみられただろうからな」
「まさかギルバート殿下に、先手を打たれているとは思いませんでした」
「だから婚約者が国内の貴族からではなく、ソレイユ帝国の令嬢なのだろう。令嬢の実家が介入してくることはないのだから」
「しかもクロンデール公爵の養女になるようですね」
「あぁ、叔母上がすごくかわいがっている。姿が亡き親友にそっくりな令嬢らしいし、公爵一家とは仲がいいと聞いている」
「もうすでにウエストランドで手伝いをしているとも聞いておりますぞ」
魔塔の長老も話に加わった。
「王太子妃がいうには、帝国にいたころと雰囲気がまったく違うらしい。こちらで会った時のほうが、好感を持てたといっていたよ」
「王太子妃殿下に似たお考えの方のようですな」
「似てはいてもリーンハルトの婚約者は、この国に親戚がいて、かつ強い後ろ立てだ。いちから築いていかないといけない王太子妃より状況は遥かにいい」
「リーンハルト君の婚約者殿が、王太子妃殿下のお味方になってくれればよろしいのですが・・・・」
「リーンハルトの考えに従うのなら難しいだろう」
「頼む」
王太子殿下の許可を貰ったので、まずはお皿を出して、ジョルジュが人数分並べてくれた。
そして私は片手で持つワッフルコーンもどきと、アイスクリームが入った業務用ケースを取り出した。
ジョルジュにケースに入っているアイスクリームをワッフルコーンもどきに、アイスディッシャーもどきを使って盛ってもらう。
どちらもあくまでもどきだ。
前世の使用されていた詳しい材料、仕組みはわからないから、こんな感じで使うものとマリア、料理長、ナナリーに話して作って貰ったものだ。
領都のお店で使わなくなったから、ちょうど提案にいいと思ったのだ。
念のために持ってきてよかったよ。
盛って貰ったものからお皿におき、みなさんの前に置いていくが、王太子殿下にはどうしたらいいのか?
「王太子殿下の毒見は、私たちが先に食べますから、王太子殿下にもお願いいたします」
私が戸惑っていることに気が付いた宰相閣下が教えてくれた。
「では毒見ということで、わたしが先に食べましょうかな」
魔塔のルーファス最長老が言うので、私はアイスクリームを入れている器が食べられることを話した。
「なんと、これはクッキーか。いや違うか」
最長老は考えているようだが、食べることはやめない。
「私たちもお毒見として食べましょうか」
宰相閣下たちも食べだした。
待ち切れなかったのか王太子殿下が口を開く。
「毒見は終わったな。いただくとしよう」
みなさんが食べ終わったようなので私から説明を始める。
このタイプだとアイスクリームは1種類、または2種類まで盛ることが可能。
3種類全部を盛るとなるとかカップ型を作った方がよいと説明した。
「このカップの主な材料は小麦粉、バター、砂糖です」
私の説明で全員がわかったようだった。
つまり参加できない不満を持つ貴族たちから、小麦粉を買付するということだ。
参加できないのは高位貴族だ。どの貴族も小麦を作っているはずだ。
「この権利、いくらでお買いになられます?」
「このレシピをウエストランドが、特許申請しないということかい?」
「はい、この材料を焼く専用魔導具がありますが、魔導具師長との共同開発にしてもいいと思います」
「しかし開発した者が納得するのか?」
「いただいた資金の一部と共同開発者として登録いただければ、その者にも特許料が入りますから大丈夫だと思います」
「あと嫌でなければ、魔導具師長がウエストランドの職人に知恵を借りたいと訪問して、一緒に開発したことにしたらいいと思います」
「えっ、私がウエストランドへ行ってもいいのかい」
魔導具師長の声が弾んでいる。
もしかしてウエストランドに来ること乗り気?
勝手に決めてナナリーに怒られるかな?
「他国へのお土産用はどうするのだ」
「王太子殿下、それは私が持ち込んだアイスクリームが入っているケースでお持ち帰りいただいたらいいと思います」
「どうしてだ」
私は他国に持ち帰り、貴族や王族に出す場合、綺麗な器に盛りつけてから出すことになるだろうから、量を自由に決められる箱型のケース単位で渡した方が喜ばれるのではと話した。
「ここで結論は出せないが、概ねリーンハルトの提案でいくことになると思う」
王太子殿下の言葉で、話は終了したので私は退出した。
「私の側近に欲しかった。彼がウエストランドの跡取りになったことが残念だ」
「殿下、お気持ちは十分わかりますが、彼は国に尽くすということには、抵抗を持っているようです。会うことは控えられませんと、いざという時、協力を得ることができません」
「宰相、わかっている。もうすでに私はギルバートより、下にみられただろうからな」
「まさかギルバート殿下に、先手を打たれているとは思いませんでした」
「だから婚約者が国内の貴族からではなく、ソレイユ帝国の令嬢なのだろう。令嬢の実家が介入してくることはないのだから」
「しかもクロンデール公爵の養女になるようですね」
「あぁ、叔母上がすごくかわいがっている。姿が亡き親友にそっくりな令嬢らしいし、公爵一家とは仲がいいと聞いている」
「もうすでにウエストランドで手伝いをしているとも聞いておりますぞ」
魔塔の長老も話に加わった。
「王太子妃がいうには、帝国にいたころと雰囲気がまったく違うらしい。こちらで会った時のほうが、好感を持てたといっていたよ」
「王太子妃殿下に似たお考えの方のようですな」
「似てはいてもリーンハルトの婚約者は、この国に親戚がいて、かつ強い後ろ立てだ。いちから築いていかないといけない王太子妃より状況は遥かにいい」
「リーンハルト君の婚約者殿が、王太子妃殿下のお味方になってくれればよろしいのですが・・・・」
「リーンハルトの考えに従うのなら難しいだろう」
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