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第39話 王城へ
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いつもお読みいただきありがとうございます。
他作品になりますが「異世界でゆるゆる生活を満喫す 第2巻」
発売のお知らせです。2025年11月上旬頃刊行予定です。
こちらもお読みいただけたら嬉しいです。
引き続きよろしくお願いいたします m(__)m
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海賊船を引っ張りながら泳いだが、1日ちょっとぐらいで子爵領についたと思う。
さすがに私も疲れたので船の警備でいた騎士に、引っ張ってきた海賊船を引き渡し、船内に海賊がいることも伝えてから屋敷に戻り、食事をした後、爆睡した。
翌日の夕方ごろに、セドたちも屋敷に戻ってきた。
話は明日することにして、今日は解散する。
さらに翌日から騎士たちは海賊、誘拐された人たちへのヒアリングを始める。
エスペランサとアウローザは、騎士たちの代わりに船の見張りをする。
ナディーヤとセドで海賊船の船内を調べに行った。
私とリカード隊長は今後どうするか話し合う。
「海賊を王都へ連れて行かないといけない、そうなると子爵領の警備が薄くなる」
「はい、伯爵様に報告に行った者たちが応援を連れてこられればいいのですが・・・」
「リカード隊長たちがこちらに来ているから難しいだろう。そうなると冒険者ギルドに依頼が無難かな」
あと今回救出した人たちも全員ラクトゥーワ王国の人たちだそうだ。
また、ラクトゥーワか。
「誘拐された人たちの出身地は?」
「2、3人ずつが一緒です」
気になることとして、前回助けた人たちは、仕事を探している最中の人たちばかりだったらしい。
日雇いや、数日だけの仕事など短期の仕事を斡旋する商会に登録して、働いている人たちだそうだ。
「急にわかったのはなぜ?」
ヒアリングの際は商会勤務や、食堂で働いているなどと言っていたそうだが、商業ギルドで何ができるのか、勤務年数などを聞かれて、実は・・・・となり、わかったそうだ。
今回ももし同じだったら、その短期仕事を斡旋する商会があやしいな。
ドアにノックがあり返事をすると侍女が入ってきて、先ぶれで伯爵様が昼過ぎには屋敷に到着されるとの伝言を持ってきた。
「伯爵様、体調大丈夫でしょうか?」
リカード隊長が心配げに聞いてきた。
海賊の対処で困っていたから、父上が来てくれるのは嬉しいが、短期間で王都とここを行き来しているから本当に申し訳ないと思う。
父上が屋敷に着いて一息ついたところで私とセドが呼ばれた。
「短期間でよくやった。国際会議も無事に終わり、どの国も帰国の途に就いた。そこで王家から今回の件でそなたたちを王城へ呼びたいということだ」
「父上、私はエインズワースの屋敷に戻るつもりはありません」
私は兄上に会いたくない。
「オーガストは王都にはいない。私の代わりにエインズワースの領地で仕事をさせている」
王都にも子爵家所有の屋敷はあるらしいが、屋敷を閉めているため準備が間に合わない。
今後伯爵家に滞在したくないのなら、王都滞在中に子爵家の屋敷の管理人を探すようにとのことだった。
今後伯爵家に滞在するのを拒否したいなら、王都の子爵家管理費を自分で出しなさいということだろう。
今回は兄上もいないようだし伯爵家に滞在でもいいか。
子爵領を出発したのは父上が着いた2日後、そして王都に着いた3日後には王城へ呼び出される。
捕まえた海賊たちも王都警備隊に引き渡し済みだ。
私とセドはお互いの父親に連れられて、王城の大広間に通された。
そこには王城の政務官や、玉座に近いところには貴族がいた。
私とセドは顔を見合わせたが、話すことはできない。
父親と指定された場所で立っていると、国王陛下並びに王太子殿下が入場される。
そして私とセドが呼ばれ、父上たちと一緒に国王陛下に近い場所まで移動するが、父上たちは私たちの横に並ばず、一歩後ろで止まった。
国王陛下の近くにいる人が話し出す。
「ダニエル・エインズワース並びにセドリック・チャンドラー。ナビア王国のキャロライン王女殿下の亡骸を見つけ出したこと、クラトゥーワ王国使節団を海賊から救い出し、また襲っていた海賊の複数のアジトを壊滅し、捕え、誘拐された人たちを救い出したことは見事である。よってダニエル・エインズワースは成人後継ぐペイントン子爵ではなくペイントン伯爵とする。セドリック・チャンドラーも先ほど述べた功績により成人後、騎士爵を与える」
国王陛下の御前にいることさえ緊張しているのに、私が伯爵?
しかも子爵家を継ぐことは確定だ。
セドが騎士爵をもらえることはうれしいが、今は衝撃が大きすぎて頭が真っ白だ。
「此度の活躍は見事である。国際会議で我が国の失態を免れることができた。昇爵以外に褒賞金もある。詳細は後で聞くがよい」
私とセドはぎこちないお礼を述べると、父親たちに促されて元の場所まで戻った。
そのあとは国王陛下たちが退出後、周囲にいる貴族からお祝いの言葉を掛けられるが、父上が対応してくれるので隣でお礼を言うだけですんだ。
私とセドと父親たちは別室に移動になる。
別室で待っていると、レヴァンス王太子殿下がお見えになった。
「私からもお礼が言いたくてね。ダニエル、セドリック、ナビア王国のキャロライン王女の亡骸を見つけてくれて事、本当に感謝する」
レヴァンス王太子殿下は、難破船とナビア王国の船を調べたことを教えてくれる。
天候が悪かったところに海賊船に襲われ、キャロライン王女が乗った船を逃がすために、護衛船が海賊たちと戦っている最中に、船同士がぶつかり破損して両方とも沈没した可能性が高いらしい。
キャロライン王女が乗った船は海賊からは逃げ切ったが、天候不良が災いして巨大岩に気づかず座礁してしまったのだろうということだった。
そして褒賞金の目録を渡された私は。
「私とチャンドラー子爵は、今後の打ち合わせもあるからしばらく王城に残る。ダニエルとセドリック君はチャンドラー子爵の馬車で我が家に戻っていなさい。話が終わればチャンドラー子爵と一緒に戻る」
父上に言われて私とセドは王太子殿下に挨拶をして退出した。
他作品になりますが「異世界でゆるゆる生活を満喫す 第2巻」
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こちらもお読みいただけたら嬉しいです。
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さすがに私も疲れたので船の警備でいた騎士に、引っ張ってきた海賊船を引き渡し、船内に海賊がいることも伝えてから屋敷に戻り、食事をした後、爆睡した。
翌日の夕方ごろに、セドたちも屋敷に戻ってきた。
話は明日することにして、今日は解散する。
さらに翌日から騎士たちは海賊、誘拐された人たちへのヒアリングを始める。
エスペランサとアウローザは、騎士たちの代わりに船の見張りをする。
ナディーヤとセドで海賊船の船内を調べに行った。
私とリカード隊長は今後どうするか話し合う。
「海賊を王都へ連れて行かないといけない、そうなると子爵領の警備が薄くなる」
「はい、伯爵様に報告に行った者たちが応援を連れてこられればいいのですが・・・」
「リカード隊長たちがこちらに来ているから難しいだろう。そうなると冒険者ギルドに依頼が無難かな」
あと今回救出した人たちも全員ラクトゥーワ王国の人たちだそうだ。
また、ラクトゥーワか。
「誘拐された人たちの出身地は?」
「2、3人ずつが一緒です」
気になることとして、前回助けた人たちは、仕事を探している最中の人たちばかりだったらしい。
日雇いや、数日だけの仕事など短期の仕事を斡旋する商会に登録して、働いている人たちだそうだ。
「急にわかったのはなぜ?」
ヒアリングの際は商会勤務や、食堂で働いているなどと言っていたそうだが、商業ギルドで何ができるのか、勤務年数などを聞かれて、実は・・・・となり、わかったそうだ。
今回ももし同じだったら、その短期仕事を斡旋する商会があやしいな。
ドアにノックがあり返事をすると侍女が入ってきて、先ぶれで伯爵様が昼過ぎには屋敷に到着されるとの伝言を持ってきた。
「伯爵様、体調大丈夫でしょうか?」
リカード隊長が心配げに聞いてきた。
海賊の対処で困っていたから、父上が来てくれるのは嬉しいが、短期間で王都とここを行き来しているから本当に申し訳ないと思う。
父上が屋敷に着いて一息ついたところで私とセドが呼ばれた。
「短期間でよくやった。国際会議も無事に終わり、どの国も帰国の途に就いた。そこで王家から今回の件でそなたたちを王城へ呼びたいということだ」
「父上、私はエインズワースの屋敷に戻るつもりはありません」
私は兄上に会いたくない。
「オーガストは王都にはいない。私の代わりにエインズワースの領地で仕事をさせている」
王都にも子爵家所有の屋敷はあるらしいが、屋敷を閉めているため準備が間に合わない。
今後伯爵家に滞在したくないのなら、王都滞在中に子爵家の屋敷の管理人を探すようにとのことだった。
今後伯爵家に滞在するのを拒否したいなら、王都の子爵家管理費を自分で出しなさいということだろう。
今回は兄上もいないようだし伯爵家に滞在でもいいか。
子爵領を出発したのは父上が着いた2日後、そして王都に着いた3日後には王城へ呼び出される。
捕まえた海賊たちも王都警備隊に引き渡し済みだ。
私とセドはお互いの父親に連れられて、王城の大広間に通された。
そこには王城の政務官や、玉座に近いところには貴族がいた。
私とセドは顔を見合わせたが、話すことはできない。
父親と指定された場所で立っていると、国王陛下並びに王太子殿下が入場される。
そして私とセドが呼ばれ、父上たちと一緒に国王陛下に近い場所まで移動するが、父上たちは私たちの横に並ばず、一歩後ろで止まった。
国王陛下の近くにいる人が話し出す。
「ダニエル・エインズワース並びにセドリック・チャンドラー。ナビア王国のキャロライン王女殿下の亡骸を見つけ出したこと、クラトゥーワ王国使節団を海賊から救い出し、また襲っていた海賊の複数のアジトを壊滅し、捕え、誘拐された人たちを救い出したことは見事である。よってダニエル・エインズワースは成人後継ぐペイントン子爵ではなくペイントン伯爵とする。セドリック・チャンドラーも先ほど述べた功績により成人後、騎士爵を与える」
国王陛下の御前にいることさえ緊張しているのに、私が伯爵?
しかも子爵家を継ぐことは確定だ。
セドが騎士爵をもらえることはうれしいが、今は衝撃が大きすぎて頭が真っ白だ。
「此度の活躍は見事である。国際会議で我が国の失態を免れることができた。昇爵以外に褒賞金もある。詳細は後で聞くがよい」
私とセドはぎこちないお礼を述べると、父親たちに促されて元の場所まで戻った。
そのあとは国王陛下たちが退出後、周囲にいる貴族からお祝いの言葉を掛けられるが、父上が対応してくれるので隣でお礼を言うだけですんだ。
私とセドと父親たちは別室に移動になる。
別室で待っていると、レヴァンス王太子殿下がお見えになった。
「私からもお礼が言いたくてね。ダニエル、セドリック、ナビア王国のキャロライン王女の亡骸を見つけてくれて事、本当に感謝する」
レヴァンス王太子殿下は、難破船とナビア王国の船を調べたことを教えてくれる。
天候が悪かったところに海賊船に襲われ、キャロライン王女が乗った船を逃がすために、護衛船が海賊たちと戦っている最中に、船同士がぶつかり破損して両方とも沈没した可能性が高いらしい。
キャロライン王女が乗った船は海賊からは逃げ切ったが、天候不良が災いして巨大岩に気づかず座礁してしまったのだろうということだった。
そして褒賞金の目録を渡された私は。
「私とチャンドラー子爵は、今後の打ち合わせもあるからしばらく王城に残る。ダニエルとセドリック君はチャンドラー子爵の馬車で我が家に戻っていなさい。話が終わればチャンドラー子爵と一緒に戻る」
父上に言われて私とセドは王太子殿下に挨拶をして退出した。
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