私の日常

林原なぎさ

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*ふたりきりになりまして

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今日から娘の碧は、秀一さんのご実家へお泊りしに行くのだ。



コトは、あの授かり婚から2年目になる、つまり結婚記念日を迎える1ヶ月前。

お義母さんと秀一さんとの間で。


「碧ちゃんも大きくなったんだから外食出来るわよね。2人の結婚記念日も近いものね。ご飯ぐらい食べに行くんでしょう?」


「いや、そんな予定は無い。」




大きくなったと言っても碧はまだ2歳にもなっておらず、そんな子どもを連れて歩くのは私が好まないので、申し訳ないがいくつか提案してくれた秀一さんに丁重にお断りしたのだ。


その経緯から俄然やる気になったお義母さんは。


まだ若い2人が子育てと仕事だけになるなんていけないことよ!

結婚記念日には、私達うちで預かるわ!

だからデートでもお泊まり旅行でもしてきなさい!!


とのことで、お義父さんも。

可愛い孫娘ならいくらでも預かるよ、とほくほく顔で言われてしまえば断ることもできずに、今日という日を迎えた。





「碧、おじいちゃんとおばあちゃんの言うことはよく聞くのよ。」


まだよくわからないであろう子どもに言っても仕方ないのだか、母親という生き物は言わずにはいられないのだ。


そうして碧だけでなく、お義母さんとお義父さんも楽しそうに去って行ってしまった。







碧のことは心配だが、久しぶりに自分の為にゆっくりできるのはやっぱり嬉しいもので。

子育て中である母親に、自分だけの時間はなかなか作りづらく、ここぞとばかりに読んでみたかったミステリー小説や推理小説を読み漁り。

癒されると話題のペット動画を見漁った。

そうです、私は完全なインドア派です!!




今日は秀一さんとちょっと…いや、かなりお高めなディナーに行くというありがちな結婚記念日のお祝い?をすることになったので、ドレスアップするという夕方までかなり自由だ。

私が自由に過ごす間、秀一さんは何やら書類を見ながらパソコンをいじっていたので、仕事をしていたのではないかと推測する。






「とっても綺麗ですよ。」


「わぁ~。すごいです!!」


連れてきてもらったお店は、やっぱり高級なブティックで、自分では絶対に入らない、選ばない高いドレスと高度なメイク技術であっという間に綺麗に仕上げて頂いた。

肌をあまり出したくないという私の要望に応えて頂き、鮮やかな青色のレースに花柄の刺繍が施されたマキシ丈ワンピース。

ふんわり揺れるドレスワンピースが可愛い。


綺麗に見えるのはお店の方のお陰ですよ!



多分、いや、もの凄い金額なのだろうが。

秀一さんからおれの顔を立たせてほしいと言われてしまえば、素直に従うしかないのだ。

金額がかなり気になるが、考えないようにするのだ!



秀一さんからも、似合ってる、とお褒めの言葉を頂き、これから美味しいディナーが待っていると思うと気分は上昇する一方だ。





お酒はそんなに強くないが、伊勢海老の鉄板焼きと甘めで軽やか白ワインがよく合い進む。

久しぶりの自分の為だけの時間や着飾った今の姿、美味しいお酒とご飯で私は幸せいっぱいで。

自分で立ち上がるのも大変なくらい呑んだ私を見兼ねて。


「部屋を用意してもらったから泊まろうか。」


秀一さんの優しい気遣いに素直に頷き、とても広いふかふかのベッドへそのまま倒れ込んだ。

喉が渇いたと言えば、彼は水を持って来てくれて。


「んんっ。」


「歩…。」


何故か口移しで、秀一さんのは熱を含んでいて。

あれ?

いつの間にか背中のファスナーも開けられていて、秀一さんの手は私の胸に触れていて。


「え?あの…?」


「久しぶりに本当の2人だけなんだ。俺たちがだと碧は喜ぶだろう。」



そうだとは思うけれど'仲良し'のニュアンスが違うような…。


違わないだろ、と言って秀一さんは私の身体を触る手を止めないどころか、私を厭らしい気持ちにさせてしまう。





結局えっちなコトをしてしまい、秀一さんは何故かご機嫌で、私はかなり恥ずかしい思いをしたのだ。




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