私の日常

林原なぎさ

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*またまた増えまして

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つい最近、'夫婦生活'について衝撃の事実を知った。

そこで私は旦那さまである、秀一さんに問い詰めるべく、機会を見計らっていた。

そして子ども達も就寝した夜。


本日も秀一さんに押し倒され、顔が近づいてくる。

そんな秀一さんを押しやって例の件につい聞き出す為、少し距離を取る。


「秀一さん…私のこと、騙してたんですか?」


「…何の話だ?」


キスしようとして、出来なかったのが気にくわない様でかなり不満を露わにして、それでも一応聞き返してくる。


「夫婦なら…その、普通だって…。」


はっきりと言いにくいので、言葉を濁してしまう。

私の態度からどうやら秀一さんは、言いたい事が伝わったようで。


「普通だろ。妻に欲情するんだ。夫としと当たり前だろ。」


あっけらかんと言われしまった。

こうまできっぱり言い切られては私はまたもや、そうなのか、とうっかり納得してしまいそうになるが。

絶対違う!

あの後、私は'夫婦生活'についてインターネットや雑誌などで調べたのだ。

新婚ならまだ普通だと言えるが、結婚して10年の夫婦は月1という意見が圧倒的に多かった。

気づかない私も十分マヌケだが、騙されていたのも納得出来ない。


秀一さんは何事も無かったかのように、私を腕の中に引き寄せてそのまま押し倒す。


「夫婦の問題はそれぞれだろう。騙してない。」


そう一言呟いて、今度こそ口付けされる。


反論しようにも口を塞がれていては反論も出来ず、いやらしい声が漏れる。


やっと離れてくれたものの私は息も乱れて、頭もボーっとする。



「歩。俺たちにとっては'普通'なんだ。他人は関係ない。」


やたら真剣な表情の秀一さんがそう言い切るので…そうかもしれない、とやっぱり思わされて…。



結局そのまま仲良くする。






そのまま流されてしまい、未だにえっちする回数は減らず…。

あれ?やっぱり都合よくコントロールされてるのでは?と思ったが、また言った所で私は丸め込まれてしまう気がして物申すのは辞めておく。


碧にも。

お父さんに丸め込まれてた方が、お母さんの為でもあるよ、と納得出来ないが諭された。

10歳になる碧は本当にしっかり者で、母である私の方が心配される側になってしまった。

あんなに小さかったのに…と何故か敗北感に苛まれる。



秀一さんが帰宅した様なのでお出迎えする。

私を見るなりぎゅっと抱き寄せて、子どもがいてもお構い無しに、キスをしてくる。

碧も遼哉も慣れているので気にもとめず、縁も私達が何をしているのかわかっているので、拍手をしながら笑っている。


私は恥ずかしいのに辞めてはもらえない。

しかしイヤな気持ちにもならないので拒む事も出来ず…そんな私の気持ちを秀一さんも子ども達もお見通しなのだ。



子どもを授かってから10年。

まさか結婚してしまうなんて…と当時の私は思ってもいなかったが、案外家族として上手くやっていける。

そう予感したのは間違ってはいなかったようで、この日常を幸せだと感じる毎日だ。


夫婦仲もいろんな意味でで、子ども達もすくすく育った。

これからも家族5人でこんな日常を過ごせる事に嬉しくなって私も笑った。







「おめでとうございます。妊娠2週です。」


「……ありがとうございます。」


「相変わらず仲良しで。」


にっこり笑う担当医は、4度目の妊娠を私に告げた。



…まさかの4人目!?




ここへきて、4人目に驚きはしたが秀一さんにも周囲からも喜ばれ、お祝いもして頂いた。

最近まで家族5人だと思っていたのに。

またもや家族が増え、これからは家族6人になるのかとお腹に手を当てながらちょっと笑えた。





翌年、次男の京史きょうじを出産した。


これからよろしくね。

そんな意味を込めておでこにキスをした。





-おしまい-


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