悪役令嬢だったらどうしましょう?!

もこもこ

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はじまり

10. 困った時にはあの方なのです

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 さて、前回もグルグルと先へ進みませんでしたが、今回の私は一味違います。

 そうです!大いに前進しているのです。いぇ、言い過ぎました,スミマセン。
 大いに進まなくてもいいじゃないですか!人間だもの。

 前へ進みつつあるのです!
 最初の一歩が偉大な一歩なのです。そして一歩ずつ重ねながら歩き続けることが大事なのです。そうなのです。

 さて、今回はなぜ話が進んだかと言いうと皆さんもうお分かりでしょうか?

 そう、毎回使う手は変わらないのです!

 知りたいこと、わからないことは専門家に聞きましょう。
 というわけで、チャラララッチャラー♪万能執事のウォルターさん!

 まずはウィルくんのスケジュールを入手してもらいました。ついでにエド兄様のも頼んでおきました。
 あとはここ二週間ほどのお母様の空き時間もです。今後も二週間分ずつ前日に頂けるように手配済みです。
 なんだかちょっと有能なできる女なった気分ですね。ハイ有能なのはウォルターさんです、執事様です。

 さて、手に入れたウィルくんのスケジュールは私の予定表と似たり寄ったりですね。それなりに余裕もあるし、自由な時間もあります。
 まぁ、あれですね。次期後継者となるアルお兄様のスケジュールと比べたら、スッカスカと言っても過言ではないのです。まぁ、アルお兄様は自分で詰め込んで自由時間などなくしているせいもあるのですが。

 それにしてもです。下の子たちって本当に放任されています。
 あまり期待されていないのでしょうね。
 シャーロット様もそれがわかっていて家族に興味がなかった感じですし…。

 淑女教育の第一歩が嫁しては夫に従え!的なものですからね。
 そしてその夫を捕まえるというか、心をとらえて気に入られために、美しくあれ!しとやかであれ!教養を磨け!となるわけです。

 なんだろう。貴族階級が通う学院を舞台にしたゲーム(だと、もはや信じて疑わないのです)だから、封建的な設定にしたのですかね?

 まぁとにかく。
 そういうわけでシャーロット様は嫁ぎ先こそが大事。
 淑女になっていいお家に嫁ぐのよ。
 この家はどうせ出て行く家!みたいな感覚だったようなのです。

 なんか小説で読んだお貴族サマって、もっと違う感じだった気がするんですが、淑女教育を始めたばかりのお子様ですもの、仕方ないですよね。

 話が少しそれましたが。(え?いつものこと?ですよね、ハイ、その通りです)

 ですが!ですが!
 なんということでしょう!!

 エド兄様のスケジュールは限りなくアルお兄様のものに近いのです!
 一緒に受けている授業も結構あります。
 お兄様と年が離れているのに、エド兄様って、もしかしてすごく優秀なんでしょうか!?

 さりげなく(もないですけど)、ウォルターさんに聞いてみました。ウィルくんはエド兄様のような勉学や剣術をしなくてもいいのですか?と。

 天真爛漫とは程遠い私ですが、幼子らしい無邪気さが出るように頑張りました!

 その結果。
 なんとなく歯切れが悪いながら、エド兄様は早くからアルお兄様と同じ勉強と剣術指南を一緒に受けていたらしいこと。
 エド兄様ではなくアルお兄様に合わせた内容を一緒に受けているらしいこと。
 ウィルくんには少し早いかもしれないけれど、エド兄様にもできたのだから、希望があれば早期教育もよいかもしれないというようなことを、ちょっと余計な口が滑った体で教えてくれました。

 そうすると、エド兄様は八歳児に合わせたものではなく、アルお兄様と同等の学院にも入れるような教育を受けているらしいのです。

 エドお兄様ってすごく優秀なんですねー!!! アルお兄様は見たまんまいかにも優秀な次期伯爵という貫禄がありますけれど、エド兄様はそうは見えないながら、隠れた天才なんですね…と、うっかり素でツブヤイテしまったところ、意外な事実が判明しました。

 エド兄様は努力家なのだそうです。

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