1 / 15
本編
1.ヒート事故で処女を失いました。
しおりを挟む
現代オメガバース。
R要素は薄いのでご承知おきください!
――――――――――
瑠璃は目を覚ました。たっぷり眠ったあとのような、すっきりと気持ちのいい朝だ。
「……ん?」
頭の中はすっきりしているのに、状況が理解できない。きょろきょろと見渡すも、そこは自分のベッドでも自分の部屋でもなかった。
「ここ……どこ?」
さすがに「わたしは誰……?」とはならない。瑠璃は社会人三年目の立派な大人の男だ。見た目的に立派と言われたことはないけど、自分で稼いだお金で生活しているので立派な大人だと自認している。
身体が成人男性のなかで比較的小柄なのは、遺伝とかもあるし仕方のないことだ。なにより瑠璃の持つ二次性が『オメガ』――つまり妊娠や出産ができる性――だから、男と女のあいだくらいの体型になりやすいらしい。
自分の二次性のことを考えて……ビクッと身体が震えた。もしかして――ヒート事故を起こした? あるいは――ニュースでよく見るオメガの拉致監禁事件?
慌ててうなじに手で触れるも、そこにはネックガードがちゃんとついている。その下も、まっさらな皮膚のままだ。――セーフっぽい?
瑠璃は発情期中の記憶がかなり曖昧になるタイプだ。必死に記憶を手繰り寄せていくと、そういえば、仕事帰りに突然ヒートが来たような気がする。
常に持っているはずの緊急抑制剤がなかなか見つけられなくて、道端でうずくまっていたら誰かが声を掛けてきて……
「あっ、おっ、起きましたか!?」
「うわぁ!」
急にガチャッと部屋のドアが開いて、知らない男の人が話しかけてきた。瑠璃はビクゥッとベッドの上で飛び上がり、自分を守るように手元にあった毛布を手繰り寄せる。
そこにいたのは長身でスタイルのいいイケメン――などではなく。背こそ高いが、なんか猫背でオタクっぽい男子だった。長めの前髪と眼鏡で目元が暗く、陰気に見える。喋り方も挙動不審だ。
「あっああああの! もう、大丈夫ですか……?」
「う。え……やっぱりおれ、発情期だった?」
「まさか、記憶が……?」
「ございません」
瑠璃も、ドア付近にいるオタク男子も青褪めた。なんということでしょう。やはり瑠璃は発情期をここで過ごしてしまったらしい。
そこでようやく自分の身体を確認し、見たことのないパステルピンクのパジャマを着ていることに気づく。もぞもぞと毛布の下で身体を動かすと、尻に違和感が……
「まじか。おれの初めてが……」
「すみません……しんどいですか? 病院行きます?」
大事に守ってきたというほどではないけど、それなりに思い入れはあった。いつか好きな人と……なんて夢はガラガラと崩れていく。
――唐種瑠璃、二十五歳。ヒート事故で処女を失いました。
「そこのお前!」
「っひゃい!」
瑠璃はキレた。キレてないとやってられなかった。オタク男子が逆上したり拉致監禁するタイプには見えなかったから、思い切って尋ねる。念には念を入れましょう。
「ヤッたの……?」
「……はい。ヤりました……」
なんということでしょう。瑠璃はやっぱり天を仰いだ。
知らない天井が瑠璃を見下ろし、虚無感を嫌味なほど与えてくる。なんだここは、広いくせにベッドしかないし、寝室か?
「ここ……どこ」
「僕の家……ですね」
「一人暮らし? 一軒家?」
「一人暮らしです。アパートで、ここは寝室です」
(なんかおれの家とスケールが違う……)
瑠璃が住んでいるのはワンルームのアパートだ。寝室なんてない。
金持ちかな、なんか若そうだし、見えんけど……と失礼なことを考えつつ瑠璃はベッドを下りた。
ぺた、とフローリングに足をついたところで、オタク男子が声を掛けてきた。ドアのそばで膝をつき、三つ指をつく。え、いきなり怖いんですけど。
「あっ、あの……責任取らせてください!」
「は……? まさかあんた、アルファ?」
「……はい、すみません」
「えーまじか」
失礼ながら見た目から想像がつかず、意外だった。うっすらと思い出した記憶では、この地味で冴えない男ならオメガである瑠璃を襲ったりはしないだろうと思い、差し伸べられた手を取ったのだ。
結局思い違いだったというわけ。でもまぁ、アルファがヒート中のオメガを前にして我慢できるはずないのも分かっている。
運が悪かったと思うしかない。あのときすぐに薬を見つけられず、ふらふらとアルファについていってしまった自分のせいだ。
番にされなかっただけマシだろう。身体も痛かったり衰弱したりもしてないし、発情期のあいだちゃんと人として扱われていたことがわかる。
「気にしなくていーよ。割り切るから」
「えっ……でも……」
「お互い忘れよーぜ。じゃ、帰るわ仕事あるし」
ありがとうというのもおかしい気がして、瑠璃はあっさりなかったことにしようと決めた。記憶もないし、おそらく健康だし、ここでサヨナラすればなかったことになる。
オタク男子は納得しているようには見えなかったものの、瑠璃がパジャマを脱ぎながら「服、ある?」と訊けば、赤面しながら綺麗に畳まれた瑠璃の服を差し出した。
なにを今さら照れるんだ、と突っ込みたくなったけど、なかったことにするならこれでいいかもしれない。全部忘れてくれ。
渡された服は皺もなく、一度洗濯してくれたらしい。ありがたく着直して、瑠璃は玄関へと足を向ける。
「ああああの! 瑠璃さん! たぶん、僕達、運め……」
「世話んなったな。あと……ごめん」
追いかけてきたオタク男子がなにか言おうとしているのは分かったものの、無視して玄関を出た。
結局謝ってしまった。瑠璃がヒートなんて起こさなければ彼だって襲わなかっただろうし、家に他人を入れて何日も潰さなくて済んだのだから。
玄関を出てすぐのところにあったエレベーターに乗り込み、一階のボタンを押す。
「最上階かよ……」
しかも一階には立派なエントランスがあり、コンシェルジュらしき女性がいて「行ってらっしゃいませ」と丁寧にお辞儀された。日本人らしい神経反射で思わずぺこりと会釈する。
「マンションじゃねーか! それもセレブなやつ!」
めちゃくちゃ金持ちじゃん! と突っ込みながら建物を出て、スマホを出して日時と現在地を確認する。発情期が始まって終わるまでなので、がっつり五日間は経っている。
慌てて職場へ連絡しようとするも、上司へ発情期休暇申請をしっかり出していたことに気づきホッと息をついた。覚えていないけど立派な社会人として最低限のラインはクリアしていたらしい。
現在地は職場からそう離れていない場所だった。一等地だ。
「何者やねん……」
瑠璃のなかのエセ関西人が出てくるほど、オタク男子は謎スペックだ。しかしもう会うことのない人物だし、忘れよう。
もう一度自分に言い聞かせて、瑠璃は家路を急いだ。
R要素は薄いのでご承知おきください!
――――――――――
瑠璃は目を覚ました。たっぷり眠ったあとのような、すっきりと気持ちのいい朝だ。
「……ん?」
頭の中はすっきりしているのに、状況が理解できない。きょろきょろと見渡すも、そこは自分のベッドでも自分の部屋でもなかった。
「ここ……どこ?」
さすがに「わたしは誰……?」とはならない。瑠璃は社会人三年目の立派な大人の男だ。見た目的に立派と言われたことはないけど、自分で稼いだお金で生活しているので立派な大人だと自認している。
身体が成人男性のなかで比較的小柄なのは、遺伝とかもあるし仕方のないことだ。なにより瑠璃の持つ二次性が『オメガ』――つまり妊娠や出産ができる性――だから、男と女のあいだくらいの体型になりやすいらしい。
自分の二次性のことを考えて……ビクッと身体が震えた。もしかして――ヒート事故を起こした? あるいは――ニュースでよく見るオメガの拉致監禁事件?
慌ててうなじに手で触れるも、そこにはネックガードがちゃんとついている。その下も、まっさらな皮膚のままだ。――セーフっぽい?
瑠璃は発情期中の記憶がかなり曖昧になるタイプだ。必死に記憶を手繰り寄せていくと、そういえば、仕事帰りに突然ヒートが来たような気がする。
常に持っているはずの緊急抑制剤がなかなか見つけられなくて、道端でうずくまっていたら誰かが声を掛けてきて……
「あっ、おっ、起きましたか!?」
「うわぁ!」
急にガチャッと部屋のドアが開いて、知らない男の人が話しかけてきた。瑠璃はビクゥッとベッドの上で飛び上がり、自分を守るように手元にあった毛布を手繰り寄せる。
そこにいたのは長身でスタイルのいいイケメン――などではなく。背こそ高いが、なんか猫背でオタクっぽい男子だった。長めの前髪と眼鏡で目元が暗く、陰気に見える。喋り方も挙動不審だ。
「あっああああの! もう、大丈夫ですか……?」
「う。え……やっぱりおれ、発情期だった?」
「まさか、記憶が……?」
「ございません」
瑠璃も、ドア付近にいるオタク男子も青褪めた。なんということでしょう。やはり瑠璃は発情期をここで過ごしてしまったらしい。
そこでようやく自分の身体を確認し、見たことのないパステルピンクのパジャマを着ていることに気づく。もぞもぞと毛布の下で身体を動かすと、尻に違和感が……
「まじか。おれの初めてが……」
「すみません……しんどいですか? 病院行きます?」
大事に守ってきたというほどではないけど、それなりに思い入れはあった。いつか好きな人と……なんて夢はガラガラと崩れていく。
――唐種瑠璃、二十五歳。ヒート事故で処女を失いました。
「そこのお前!」
「っひゃい!」
瑠璃はキレた。キレてないとやってられなかった。オタク男子が逆上したり拉致監禁するタイプには見えなかったから、思い切って尋ねる。念には念を入れましょう。
「ヤッたの……?」
「……はい。ヤりました……」
なんということでしょう。瑠璃はやっぱり天を仰いだ。
知らない天井が瑠璃を見下ろし、虚無感を嫌味なほど与えてくる。なんだここは、広いくせにベッドしかないし、寝室か?
「ここ……どこ」
「僕の家……ですね」
「一人暮らし? 一軒家?」
「一人暮らしです。アパートで、ここは寝室です」
(なんかおれの家とスケールが違う……)
瑠璃が住んでいるのはワンルームのアパートだ。寝室なんてない。
金持ちかな、なんか若そうだし、見えんけど……と失礼なことを考えつつ瑠璃はベッドを下りた。
ぺた、とフローリングに足をついたところで、オタク男子が声を掛けてきた。ドアのそばで膝をつき、三つ指をつく。え、いきなり怖いんですけど。
「あっ、あの……責任取らせてください!」
「は……? まさかあんた、アルファ?」
「……はい、すみません」
「えーまじか」
失礼ながら見た目から想像がつかず、意外だった。うっすらと思い出した記憶では、この地味で冴えない男ならオメガである瑠璃を襲ったりはしないだろうと思い、差し伸べられた手を取ったのだ。
結局思い違いだったというわけ。でもまぁ、アルファがヒート中のオメガを前にして我慢できるはずないのも分かっている。
運が悪かったと思うしかない。あのときすぐに薬を見つけられず、ふらふらとアルファについていってしまった自分のせいだ。
番にされなかっただけマシだろう。身体も痛かったり衰弱したりもしてないし、発情期のあいだちゃんと人として扱われていたことがわかる。
「気にしなくていーよ。割り切るから」
「えっ……でも……」
「お互い忘れよーぜ。じゃ、帰るわ仕事あるし」
ありがとうというのもおかしい気がして、瑠璃はあっさりなかったことにしようと決めた。記憶もないし、おそらく健康だし、ここでサヨナラすればなかったことになる。
オタク男子は納得しているようには見えなかったものの、瑠璃がパジャマを脱ぎながら「服、ある?」と訊けば、赤面しながら綺麗に畳まれた瑠璃の服を差し出した。
なにを今さら照れるんだ、と突っ込みたくなったけど、なかったことにするならこれでいいかもしれない。全部忘れてくれ。
渡された服は皺もなく、一度洗濯してくれたらしい。ありがたく着直して、瑠璃は玄関へと足を向ける。
「ああああの! 瑠璃さん! たぶん、僕達、運め……」
「世話んなったな。あと……ごめん」
追いかけてきたオタク男子がなにか言おうとしているのは分かったものの、無視して玄関を出た。
結局謝ってしまった。瑠璃がヒートなんて起こさなければ彼だって襲わなかっただろうし、家に他人を入れて何日も潰さなくて済んだのだから。
玄関を出てすぐのところにあったエレベーターに乗り込み、一階のボタンを押す。
「最上階かよ……」
しかも一階には立派なエントランスがあり、コンシェルジュらしき女性がいて「行ってらっしゃいませ」と丁寧にお辞儀された。日本人らしい神経反射で思わずぺこりと会釈する。
「マンションじゃねーか! それもセレブなやつ!」
めちゃくちゃ金持ちじゃん! と突っ込みながら建物を出て、スマホを出して日時と現在地を確認する。発情期が始まって終わるまでなので、がっつり五日間は経っている。
慌てて職場へ連絡しようとするも、上司へ発情期休暇申請をしっかり出していたことに気づきホッと息をついた。覚えていないけど立派な社会人として最低限のラインはクリアしていたらしい。
現在地は職場からそう離れていない場所だった。一等地だ。
「何者やねん……」
瑠璃のなかのエセ関西人が出てくるほど、オタク男子は謎スペックだ。しかしもう会うことのない人物だし、忘れよう。
もう一度自分に言い聞かせて、瑠璃は家路を急いだ。
425
あなたにおすすめの小説
【完結】遍く、歪んだ花たちに。
古都まとい
BL
職場の部下 和泉周(いずみしゅう)は、はっきり言って根暗でオタクっぽい。目にかかる長い前髪に、覇気のない視線を隠す黒縁眼鏡。仕事ぶりは可もなく不可もなく。そう、凡人の中の凡人である。
和泉の直属の上司である村谷(むらや)はある日、ひょんなことから繁華街のホストクラブへと連れて行かれてしまう。そこで出会ったNo.1ホスト天音(あまね)には、どこか和泉の面影があって――。
「先輩、僕のこと何も知っちゃいないくせに」
No.1ホスト部下×堅物上司の現代BL。
完結|好きから一番遠いはずだった
七角@書籍化進行中!
BL
大学生の石田陽は、石ころみたいな自分に自信がない。酒の力を借りて恋愛のきっかけをつかもうと意気込む。
しかしサークル歴代最高イケメン・星川叶斗が邪魔してくる。恋愛なんて簡単そうなこの後輩、ずるいし、好きじゃない。
なのにあれこれ世話を焼かれる。いや利用されてるだけだ。恋愛相手として最も遠い後輩に、勘違いしない。
…はずだった。
楽な片恋
藍川 東
BL
蓮見早良(はすみ さわら)は恋をしていた。
ひとつ下の幼馴染、片桐優一朗(かたぎり ゆういちろう)に。
それは一方的で、実ることを望んでいないがゆえに、『楽な片恋』のはずだった……
早良と優一朗は、母親同士が親友ということもあり、幼馴染として育った。
ひとつ年上ということは、高校生までならばアドバンテージになる。
平々凡々な自分でも、年上の幼馴染、ということですべてに優秀な優一朗に対して兄貴ぶった優しさで接することができる。
高校三年生になった早良は、今年が最後になる『年上の幼馴染』としての立ち位置をかみしめて、その後は手の届かない存在になるであろう優一朗を、遠くから片恋していくつもりだった。
優一朗のひとことさえなければ…………
フローブルー
とぎクロム
BL
——好きだなんて、一生、言えないままだと思ってたから…。
高二の夏。ある出来事をきっかけに、フェロモン発達障害と診断された雨笠 紺(あまがさ こん)は、自分には一生、パートナーも、子供も望めないのだと絶望するも、その後も前向きであろうと、日々を重ね、無事大学を出て、就職を果たす。ところが、そんな新社会人になった紺の前に、高校の同級生、日浦 竜慈(ひうら りゅうじ)が現れ、紺に自分の息子、青磁(せいじ)を預け(押し付け)ていく。——これは、始まり。ひとりと、ひとりの人間が、ゆっくりと、激しく、家族になっていくための…。
本気になった幼なじみがメロすぎます!
文月あお
BL
同じマンションに住む年下の幼なじみ・玲央は、イケメンで、生意気だけど根はいいやつだし、とてもモテる。
俺は失恋するたびに「玲央みたいな男に生まれたかったなぁ」なんて思う。
いいなぁ玲央は。きっと俺より経験豊富なんだろうな――と、つい出来心で聞いてしまったんだ。
「やっぱ唇ってさ、やわらけーの?」
その軽率な質問が、俺と玲央の幼なじみライフを、まるっと変えてしまった。
「忘れないでよ、今日のこと」
「唯くんは俺の隣しかだめだから」
「なんで邪魔してたか、わかんねーの?」
俺と玲央は幼なじみで。男同士で。生まれたときからずっと一緒で。
俺の恋の相手は女の子のはずだし、玲央の恋の相手は、もっと素敵な人であるはずなのに。
「素数でも数えてなきゃ、俺はふつーにこうなんだよ、唯くんといたら」
そんな必死な顔で迫ってくんなよ……メロすぎんだろーが……!
【攻め】倉田玲央(高一)×【受け】五十嵐唯(高三)
染まらない花
煙々茸
BL
――六年前、突然兄弟が増えた。
その中で、四歳年上のあなたに恋をした。
戸籍上では兄だったとしても、
俺の中では赤の他人で、
好きになった人。
かわいくて、綺麗で、優しくて、
その辺にいる女より魅力的に映る。
どんなにライバルがいても、
あなたが他の色に染まることはない。
君の恋人
risashy
BL
朝賀千尋(あさか ちひろ)は一番の親友である茅野怜(かやの れい)に片思いをしていた。
伝えるつもりもなかった気持ちを思い余って告げてしまった朝賀。
もう終わりだ、友達でさえいられない、と思っていたのに、茅野は「付き合おう」と答えてくれて——。
不器用な二人がすれ違いながら心を通わせていくお話。
彼の理想に
いちみやりょう
BL
あの人が見つめる先はいつも、優しそうに、幸せそうに笑う人だった。
人は違ってもそれだけは変わらなかった。
だから俺は、幸せそうに笑う努力をした。
優しくする努力をした。
本当はそんな人間なんかじゃないのに。
俺はあの人の恋人になりたい。
だけど、そんなことノンケのあの人に頼めないから。
心は冗談の中に隠して、少しでもあの人に近づけるようにって笑った。ずっとずっと。そうしてきた。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる