性格最低最悪の嫌われ悪女に転生したようですが、絶対に幸せになります！

6考察2

  小説内では、悪女ミリアのことはそれほど詳しく描かれてはいなかった。

  私が読んで知っているのは、その性格の悪さをカバーできる程の魔術の実力者ということ、苛烈で傲慢な性格ゆえに周囲から距離を置かれていること、第二王子に一目惚れして婚約者の地位を得てからは、彼の目にミリア以外が映ることすら許さず、ヤンデレまっしぐらだったこと。

  そして、自分の婚約者に愛する少女がいることを知って以降は、少女を排斥することに躍起になっていって、最終的には婚約破棄からの王国追放、復讐のために破滅の魔女となって、魔術障壁を壊し、世界に再び災厄をもたらす存在だということくらいだ。

  一方、ヒロイン側から話を追ってみると、第二王子が愛する少女アイリスは、男爵家の令嬢で、母親が第二王子の乳母をしていた関係で、幼い頃から親しくしている。

  第二王子に対して恋心を自覚してはいなかったのだが、ミリアが婚約者の立場を得たことで、自身の切ない恋情に気付く。

  距離を置いて、恋心を捨てようとするアイリスだが、学園に入り、ミリアに虐められるようになったことで、第二王子の幼馴染に対する保護愛が発揮され、ミリアを当て馬にして、燃えるように愛を育んでいく。

  と、ここまでが私の知る小説情報だ。

  というのも、最後まで読まずに、どうやら転生してしまったみたいだから。

  ミリアが追放された後、第二王子の婚約者として内定するのか、ミリアが破滅の魔女になったことに対して、ヒロインたちがどうするのかは分からない。

  それに、小説の展開がどうなろうと、今後は、絶対にヒロインをいじめる真似なんかしない。

  学園に入学して一ヶ月の間に、相当やらかしている気もするけど、今までのことはごめんなさい。水に流してね、ってことで納得してくれないかしら。