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【番外編】新入社員ガモタンの珍道中
【越南5】射殺は怖いし、おつかいは楽しい
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ピピピピピー!!!
ホイッスルが鳴り響いた。
警備員たちは一斉に銃口を構えて、ターゲットを補足する。
ターゲットは、何が起こっているのかさえ、わかっていない。
「それはダメっす!」
身体は、物凄い勢いで後ろに引っ張られた。
*
ベトナムの民族解放と独立のために南北統一に生涯をかけた、今もベトナム国民の父として敬愛されるホーチミンの亡骸が眠る場所、そこがホーチミン廟だ。
廟の横には、銃を構えた警備員2名が厳重に警戒している。
観光ガイドは、時間に追われているようで、ホーチミン廟の観光を早く終え、次の観光地に向かおうとしていた。
しかし、少しネジが緩んでいるガモたん先輩は物足りなかったようだ。
もっとこの歴史的観光地を堪能したいとでも思ったのだろう。
彼はホーチミン廟に向かって歩いていったのだ。
そして、「なんやこの黄色い線」と言って、黄色い線を乗り越えた。
ピピピピピー!!!
ホイッスルが鳴り響いた。
警備員たちは一斉に銃口を構えて、先輩に銃口を向けていた。
楽しいはずの旅行に死人が出たらたまったものじゃない!
僕は必死に叫んだ。「それはダメっす!」
そして、先輩の身体を鷲掴みにして黄色の線の外まで持ち運んだ。
「はっは。やらかしちまったぜ」
観光ガイドさんは、苦笑いを浮かべる先輩を叱った。
「黄色い線を超えたらアブナイデスネ。越えたらウタレルネ!」
*
旅行3日目だろうか、爪が伸びすぎてしまっていることに気付いた。
ガモたんが犬夜叉ならば、「散魂鉄爪!」と叫んで、鋭い爪で相手を引き裂くのだがそうするわけにもいかない。
しかし問題はない。爪切りとセロテープがあれば、爪を切って周囲を保護することが可能だ。
「せっきー。ガモたん、フロントに行って、物を借りてくるわ」相棒にそう告げてフロントを訪れたが、フロントのお兄さんは不愛想な顔で、外を指さした。
その先には雑貨屋さんがある。
つまり、そこで買えということなのだろう。
その瞬間、あのメロディーが流れだした。
今回はガモたんにとってはじめての海外旅行、そう、はじめてのおつかいだ。
もちろん英語も話せない。
中高大学で学んで筆記メインの英語では何の役にも立たない。
おもしろくなってきやがった。にやりと笑った。
雑貨屋さんへ行くと、地底人がいた。いや、地底人のようなおっちゃんだ。
ガモたんは情熱とジェスチャーで、爪切りが欲しいことを伝えたが、どうしてもセロテープが伝わらない。
「セロファンテープ!ティプ!ティープ!テイ!!」
出川哲郎のような英語を駆使すれど、地底人は困った顔をするばかり…
そこでガモたんは、手帳に絵を書いた。
すると、彼は「Oh」と言いながら、まんまるいセロテープを持ってきた。
「YEAH!THIS!!」ガモたんは感嘆の声を上げる。
しかしよくみると、汚れているよれよれのセロテープ本体だけがあった。
これは絶対、商品ではない。自分らで使う用だ…
ガモたんはそう判断したが、地底人はにっこりと笑って、10000ドンを提示した。
彼の好意を無駄にするわけにはいかない。たとえ、店のものであろうとも、せっかく提供してくれたものなのだから買わなければならない。
*
この一件で、彼は自分の英語力のなさを痛感した。
出川イングリッシュでは、細かい要望まで伝えることができない。
そのせいで意思疎通に勘違いが起こるが、自分の言葉が伝わっているのかも、相手が何を言っているのかもわからないので、ズレに気付かないのだ。
エレファントカシマシは、「ズレてる方がいい」と歌っていたが、海外でのコミュニケーションでのズレは致命的だと気付いた。
もう少し語学力が必要だ、そう思ったガモたんは、部屋に戻ってせっきーに話しかけた。
「なあ、せっきー。
昨日出会ったドラえもんにさ。飴じゃなくて、`翻訳こんにゃく`をもらっとけばよかったなあ」
ホイッスルが鳴り響いた。
警備員たちは一斉に銃口を構えて、ターゲットを補足する。
ターゲットは、何が起こっているのかさえ、わかっていない。
「それはダメっす!」
身体は、物凄い勢いで後ろに引っ張られた。
*
ベトナムの民族解放と独立のために南北統一に生涯をかけた、今もベトナム国民の父として敬愛されるホーチミンの亡骸が眠る場所、そこがホーチミン廟だ。
廟の横には、銃を構えた警備員2名が厳重に警戒している。
観光ガイドは、時間に追われているようで、ホーチミン廟の観光を早く終え、次の観光地に向かおうとしていた。
しかし、少しネジが緩んでいるガモたん先輩は物足りなかったようだ。
もっとこの歴史的観光地を堪能したいとでも思ったのだろう。
彼はホーチミン廟に向かって歩いていったのだ。
そして、「なんやこの黄色い線」と言って、黄色い線を乗り越えた。
ピピピピピー!!!
ホイッスルが鳴り響いた。
警備員たちは一斉に銃口を構えて、先輩に銃口を向けていた。
楽しいはずの旅行に死人が出たらたまったものじゃない!
僕は必死に叫んだ。「それはダメっす!」
そして、先輩の身体を鷲掴みにして黄色の線の外まで持ち運んだ。
「はっは。やらかしちまったぜ」
観光ガイドさんは、苦笑いを浮かべる先輩を叱った。
「黄色い線を超えたらアブナイデスネ。越えたらウタレルネ!」
*
旅行3日目だろうか、爪が伸びすぎてしまっていることに気付いた。
ガモたんが犬夜叉ならば、「散魂鉄爪!」と叫んで、鋭い爪で相手を引き裂くのだがそうするわけにもいかない。
しかし問題はない。爪切りとセロテープがあれば、爪を切って周囲を保護することが可能だ。
「せっきー。ガモたん、フロントに行って、物を借りてくるわ」相棒にそう告げてフロントを訪れたが、フロントのお兄さんは不愛想な顔で、外を指さした。
その先には雑貨屋さんがある。
つまり、そこで買えということなのだろう。
その瞬間、あのメロディーが流れだした。
今回はガモたんにとってはじめての海外旅行、そう、はじめてのおつかいだ。
もちろん英語も話せない。
中高大学で学んで筆記メインの英語では何の役にも立たない。
おもしろくなってきやがった。にやりと笑った。
雑貨屋さんへ行くと、地底人がいた。いや、地底人のようなおっちゃんだ。
ガモたんは情熱とジェスチャーで、爪切りが欲しいことを伝えたが、どうしてもセロテープが伝わらない。
「セロファンテープ!ティプ!ティープ!テイ!!」
出川哲郎のような英語を駆使すれど、地底人は困った顔をするばかり…
そこでガモたんは、手帳に絵を書いた。
すると、彼は「Oh」と言いながら、まんまるいセロテープを持ってきた。
「YEAH!THIS!!」ガモたんは感嘆の声を上げる。
しかしよくみると、汚れているよれよれのセロテープ本体だけがあった。
これは絶対、商品ではない。自分らで使う用だ…
ガモたんはそう判断したが、地底人はにっこりと笑って、10000ドンを提示した。
彼の好意を無駄にするわけにはいかない。たとえ、店のものであろうとも、せっかく提供してくれたものなのだから買わなければならない。
*
この一件で、彼は自分の英語力のなさを痛感した。
出川イングリッシュでは、細かい要望まで伝えることができない。
そのせいで意思疎通に勘違いが起こるが、自分の言葉が伝わっているのかも、相手が何を言っているのかもわからないので、ズレに気付かないのだ。
エレファントカシマシは、「ズレてる方がいい」と歌っていたが、海外でのコミュニケーションでのズレは致命的だと気付いた。
もう少し語学力が必要だ、そう思ったガモたんは、部屋に戻ってせっきーに話しかけた。
「なあ、せっきー。
昨日出会ったドラえもんにさ。飴じゃなくて、`翻訳こんにゃく`をもらっとけばよかったなあ」
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