25 / 83
第25話 家族が覗きに
しおりを挟む
ドヤドヤと入って来た家族……まったく、もう~。
俺のはちみつのような時間を邪魔しに来たな。
母「颯太君の具合はどうなの?」
父「心配な状況らしいじゃない」
楓「ちょっと顔を見せてよ」
淳一「そうだよ、もうあきらめなよ」
ふう~。とため息をついた。しょうがない。
颯太の所へ行き、
「あのね、俺の家族が来ちゃったんだよ。なんか颯太に会いたいんだって。連れてきていい?」
驚いた様子だが、こんなに急じゃ断りようがないな。
うんと頷いた。
「颯太がOKだって」
皆がにやっとして寝室に向かった。
母「こんにちは。颯太君お加減はどうですか?陽一の母の美奈子です。初めまして」
颯太がにこっと微笑んでうなずいた。
父「颯太君、具合はどうですか?父の啓介です。よろしくね」
楓「颯太君、急に押しかけてごめんね。両親が凄く颯太君に会いたいって言うから連れてきちゃったのよ」
はいはいと頷きながらも、颯太は笑顔でタイピングした。
<皆さん。始めまして。ご心配を頂きありがとうございます。院長先生には大変お世話になってありがたいです。今後ともどうぞよろしくお願いします>
そしてタブレットを皆に差し出して見せた。
父「うん、颯太君は声が出ないんだってね。でもきっと大丈夫だから、ゆっくりと静養すると良いよ」
母「そうですよ。焦らないでゆっくりね。陽一が良~くお世話をすると思うから、甘えてね」
何を余計なこと言ってるんだよ。全く‥‥‥。
楓「お兄ちゃん、お雑煮食べてたの?なんか美味しそうねえ~」
母「あらホント。颯太君、お雑煮は美味しかった?」
また微笑んで打った。
<はい、とても美味しかったです。先生はいつもおいしいのを作ってくれるからうれしいです>
ふ、そうなんだ。よしよし。
父「陽一、まだお雑煮はあるか?あれば俺もちょっと食べたくなったな」
母「そうですね。ちょっとお腹が空きましたね」
楓「私も食べたい」
淳一「俺も」
もう~せっかく颯太の為に作ったのに。
「わかったよ。じゃあ、皆ダイニングに来て」
俺はさっさとキッチンに行った。
颯太がずっと皆の相手をするとまた熱を出すぞ。
離れさせないといけない。
大鍋を温めた。
「みんなお餅は2個ずつでいい?もうそれしかないからさ。足りないならすいとんを入れるよ」
楓「良いよ。でもすいとんもおしそうねえ~」
「わかったよ。すいとんも入れるよ」
強力粉と薄力を混ぜて水で軟らかめに練った。
これをスプーンで鍋に落としていく。
だし汁が少し濁るが、すいとんに出し汁の味がしみてうまい。
だし汁をいっぱい作っておいてよかったよ。
でも白菜と大根は追加だな。
ラスト5分となってお餅を焼き始めた。
どんぶりを用意して割り箸を出した。
お餅も焼けた。
最後に三つ葉を切って少し乗せた。
良し。
「はい、出来ましたよ」
楓「わー美味しそう!」
母「本当、美味しそうねえ」
淳一「じゃあ、いただきます!」皆が声を揃えた。
父が食べ始めた。
「陽一、これ凄いじゃないか?うまいよ」
母「本当、なんでこんなに美味しいの?だしの取り方がうまいのかしら」
楓「やっぱりすいとんが抜群だね。すごく美味しい」
淳一「いや~颯太君は幸せだよねえ。兄貴にこんなにうまいものを作ってもらえるんだもんなあ」
ホントホントと相槌を打ちながら、皆せっせと食べていた。
俺もすいとんだけちょっと食べようかな。
お椀に最後の残りを全部よそった。
結局、その世はカンファレンスなしで、食べて終わりだった。
要は颯太の顔を見に来ただけなんだな。
オメガだから余計に見たかったんだろうな。
まあ、滅多にいないんだからしょうがないか。
母もオメガだから相当親近感を持ったのかもしれない。
だけどまだ18歳だよ。
ヒートも来ない子供に何するって言うんだよ。
いかんいかん。邪悪な考えは捨てよう。
俺のはちみつのような時間を邪魔しに来たな。
母「颯太君の具合はどうなの?」
父「心配な状況らしいじゃない」
楓「ちょっと顔を見せてよ」
淳一「そうだよ、もうあきらめなよ」
ふう~。とため息をついた。しょうがない。
颯太の所へ行き、
「あのね、俺の家族が来ちゃったんだよ。なんか颯太に会いたいんだって。連れてきていい?」
驚いた様子だが、こんなに急じゃ断りようがないな。
うんと頷いた。
「颯太がOKだって」
皆がにやっとして寝室に向かった。
母「こんにちは。颯太君お加減はどうですか?陽一の母の美奈子です。初めまして」
颯太がにこっと微笑んでうなずいた。
父「颯太君、具合はどうですか?父の啓介です。よろしくね」
楓「颯太君、急に押しかけてごめんね。両親が凄く颯太君に会いたいって言うから連れてきちゃったのよ」
はいはいと頷きながらも、颯太は笑顔でタイピングした。
<皆さん。始めまして。ご心配を頂きありがとうございます。院長先生には大変お世話になってありがたいです。今後ともどうぞよろしくお願いします>
そしてタブレットを皆に差し出して見せた。
父「うん、颯太君は声が出ないんだってね。でもきっと大丈夫だから、ゆっくりと静養すると良いよ」
母「そうですよ。焦らないでゆっくりね。陽一が良~くお世話をすると思うから、甘えてね」
何を余計なこと言ってるんだよ。全く‥‥‥。
楓「お兄ちゃん、お雑煮食べてたの?なんか美味しそうねえ~」
母「あらホント。颯太君、お雑煮は美味しかった?」
また微笑んで打った。
<はい、とても美味しかったです。先生はいつもおいしいのを作ってくれるからうれしいです>
ふ、そうなんだ。よしよし。
父「陽一、まだお雑煮はあるか?あれば俺もちょっと食べたくなったな」
母「そうですね。ちょっとお腹が空きましたね」
楓「私も食べたい」
淳一「俺も」
もう~せっかく颯太の為に作ったのに。
「わかったよ。じゃあ、皆ダイニングに来て」
俺はさっさとキッチンに行った。
颯太がずっと皆の相手をするとまた熱を出すぞ。
離れさせないといけない。
大鍋を温めた。
「みんなお餅は2個ずつでいい?もうそれしかないからさ。足りないならすいとんを入れるよ」
楓「良いよ。でもすいとんもおしそうねえ~」
「わかったよ。すいとんも入れるよ」
強力粉と薄力を混ぜて水で軟らかめに練った。
これをスプーンで鍋に落としていく。
だし汁が少し濁るが、すいとんに出し汁の味がしみてうまい。
だし汁をいっぱい作っておいてよかったよ。
でも白菜と大根は追加だな。
ラスト5分となってお餅を焼き始めた。
どんぶりを用意して割り箸を出した。
お餅も焼けた。
最後に三つ葉を切って少し乗せた。
良し。
「はい、出来ましたよ」
楓「わー美味しそう!」
母「本当、美味しそうねえ」
淳一「じゃあ、いただきます!」皆が声を揃えた。
父が食べ始めた。
「陽一、これ凄いじゃないか?うまいよ」
母「本当、なんでこんなに美味しいの?だしの取り方がうまいのかしら」
楓「やっぱりすいとんが抜群だね。すごく美味しい」
淳一「いや~颯太君は幸せだよねえ。兄貴にこんなにうまいものを作ってもらえるんだもんなあ」
ホントホントと相槌を打ちながら、皆せっせと食べていた。
俺もすいとんだけちょっと食べようかな。
お椀に最後の残りを全部よそった。
結局、その世はカンファレンスなしで、食べて終わりだった。
要は颯太の顔を見に来ただけなんだな。
オメガだから余計に見たかったんだろうな。
まあ、滅多にいないんだからしょうがないか。
母もオメガだから相当親近感を持ったのかもしれない。
だけどまだ18歳だよ。
ヒートも来ない子供に何するって言うんだよ。
いかんいかん。邪悪な考えは捨てよう。
4
あなたにおすすめの小説
冷酷なミューズ
キザキ ケイ
BL
画家を夢見て都会へやってきた青年シムは、「体液が絵の具に変わる」という特殊な体質を生かし、貧乏暮らしながらも毎日絵を描いて過ごしている。
誰かに知られれば気持ち悪いと言われ、絵を売ることもできなくなる。そう考えるシムは体質を誰にも明かさなかった。
しかしある日、シムの絵を見出した画商・ブレイズに体質のことがばれてしまい、二人の関係は大きく変化していく。
魔王を倒した勇者の凱旋に、親友の俺だけが行かなかった理由
スノウマン(ユッキー)
BL
スラム育ちの二人は、スキルを得た事で魔王討伐に旅立つ勇者と彼の帰還を待つだけのただの親友となる。
勇者と親友の無自覚両片想いのじれったい恋愛の物語。
薄紅の檻、月下の契り
雪兎
BL
あらすじ
大正十年、華やかな文明開化の影で、いまだ旧き因習が色濃く残る帝都。
没落しかけた名家に生まれた“Ω(オメガ)”の青年・白鷺伊織は、家を救うため政略的な「番(つがい)」として差し出される運命にあった。
しかし縁談の相手は、冷酷無慈悲と噂される若き実業家であり“α(アルファ)”の当主・九条鷹司。
鉄道・銀行事業で財を成した九条家は、華族でもありながら成り上がりと蔑まれる存在。
一方の伊織は、旧華族の矜持を胸に秘めながらも、Ωであるがゆえに家族から疎まれてきた。
冷ややかな契約婚として始まった同居生活。
だが、伊織は次第に知ることになる。
鷹司がΩを所有物としてではなく、一人の人間として尊重しようとしていることを。
発情期を巡る制度、番契約を強制する家制度、そして帝都に広がる新思想。
伝統と自由のはざまで揺れながら、二人は「選ばされた番」から「自ら選ぶ伴侶」へと変わっていく——。
月明かりの下、交わされるのは支配ではなく、誓い。
大正浪漫薫る帝都で紡がれる、運命を超える愛の物語。
聖女を演じた巻き添え兄は、王弟殿下の求愛から逃げられない
深嶋(深嶋つづみ)
BL
谷口理恩は一年ほど前、妹と一緒に異世界に転移してしまった。
聖女として魔術の才を開花させた妹・世奈のおかげもあって、二人はアルゼノール王国の大教会に保護され、不自由のない暮らしを送ることができている。が、最近は世奈の奔放さに理恩は頭を抱えることもあった。
ある日、世奈の仕事を肩代わりした理恩は、病に臥せっている幼い第二王子・イヴァン王子のもとに参じることに。
――「僕が大人になったら、僕の妃になってくれませんか」。
何度も謁見を重ねるうちに理恩に懐いた彼は、目の前の聖女が偽者であることに気付かぬまま、やがて理恩に求愛する。
理恩は驚き、後ろめたい気持ちを抱きながらも、「大人になっても同じ気持ちでいてくれたなら」と約束を交わした。
その直後、何者かの陰謀に陥れられた世奈の巻き添えとなり、理恩は辺境の地へと飛ばされてしまい……。
――数年後、アルゼノール王国を出て世界中を巡っていた理恩は、とある国で偶然、王弟・イヴァンと再会する。
傷心の旅をしているのだという彼は、どういうわけか理恩との交流を持ちたがって――?
たとえば、俺が幸せになってもいいのなら
夜月るな
BL
全てを1人で抱え込む高校生の少年が、誰かに頼り甘えることを覚えていくまでの物語―――
父を目の前で亡くし、母に突き放され、たった一人寄り添ってくれた兄もいなくなっていまった。
弟を守り、罪悪感も自責の念もたった1人で抱える新谷 律の心が、少しずつほぐれていく。
助けてほしいと言葉にする権利すらないと笑う少年が、救われるまでのお話。
【完結済】俺のモノだと言わない彼氏
竹柏凪紗
BL
「俺と付き合ってみねぇ?…まぁ、俺、彼氏いるけど」彼女に罵倒されフラれるのを寮部屋が隣のイケメン&遊び人・水島大和に目撃されてしまう。それだけでもショックなのに壁ドン状態で付き合ってみないかと迫られてしまった東山和馬。「ははは。いいねぇ。お前と付き合ったら、教室中の女子に刺されそう」と軽く受け流した。…つもりだったのに、翌日からグイグイと迫られるうえ束縛まではじまってしまい──?!
■青春BLに限定した「第1回青春×BL小説カップ」最終21位まで残ることができ感謝しかありません。応援してくださった皆様、本当にありがとうございました。
αからΩになった俺が幸せを掴むまで
なの
BL
柴田海、本名大嶋海里、21歳、今はオメガ、職業……オメガの出張風俗店勤務。
10年前、父が亡くなって新しいお義父さんと義兄貴ができた。
義兄貴は俺に優しくて、俺は大好きだった。
アルファと言われていた俺だったがある日熱を出してしまった。
義兄貴に看病されるうちにヒートのような症状が…
義兄貴と一線を超えてしまって逃げ出した。そんな海里は生きていくためにオメガの出張風俗店で働くようになった。
そんな海里が本当の幸せを掴むまで…
美人に告白されたがまたいつもの嫌がらせかと思ったので適当にOKした
亜桜黄身
BL
俺の学校では俺に付き合ってほしいと言う罰ゲームが流行ってる。
カースト底辺の卑屈くんがカースト頂点の強気ド美人敬語攻めと付き合う話。
(悪役モブ♀が出てきます)
(他サイトに2021年〜掲載済)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる