歌えなくなったオメガを匿った夜から、ふたりの秘密が始まった

スピカナ

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第27話 福祉用具

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  昨日注文した福祉用品は、なんと今日の夕方に届けてくれるそうだ。

あまりの早さに笑ってしまった。
確かに「至急お願いします」とは書いたけどさ。

それと、明日の午前には先日注文したクイーンズサイズのベッドも届く。
設置もお願いしているから……さて、どうしようか?
なるべく颯太を自分の部屋に“避難”させよう。

必要なものだけそばに置いて、明日の午前は颯太の部屋で寝かせておくのが良さそうだ。
あ、閃いた。
俺の部屋のベッドはセミダブルだから、颯太の部屋のシングルベッドと交換しよう。
そしてセミダブルを颯太のベッドにする。
シングルじゃ狭いよな。

物置に一時的に入れていた颯太の荷物は、すっかり整理されてクローゼットに収まっていた。
本当に感心する。几帳面で、きれい好きだ。

おかげで物置代わりにしていた部屋にツインベッドを置ける。
上質なベッドだから処分したくなかったんだ。ホッとした。

颯太の様子を見に行くと、まだ眠っていた。
熱を測ると37.5度。
……どうすればいいんだろうねえ。

弟の淳一から「早くカンファレンスした方がいいよ」とメールが来た。
う~ん、そうなんだけどさ。どうしよう。

夕方、荷物が届いたら少し抜け出して病院に行くか。
そう返信した。

颯太の枕元にトレーを置き、ペットボトルの水を置く。
それと何か食べられるものを作っておこう。
キッチンで卵サンドを作り、バナナとリンゴも添えた。

そこへ呼び鈴が鳴った。業者が来たらしい。
荷物を颯太の部屋に入れてもらう。
「パッケージを開けましょうか?」と言ってくれたのでお願いした。
段ボールを持って帰ってくれるのは本当に助かる。

ポータブルトイレは結構重い。家具調のデザインにしたからだ。
一通り荷解きが終わり、業者は帰っていった。ふう、良かった。

また颯太の部屋を覗くと、今度は目を覚ましていた。良かった。
「颯太、トイレに行こう」頷く。
トイレを済ませてまたベッドへ。

「颯太、これから病院でカンファレンスがあるんだ。
それで1時間くらい出かけるけど、一人で大丈夫?」
微笑んで頷いた。

「そしたら、ここに卵サンドと果物があるから、良かったら食べてね。いい?」
ちらっとナイトテーブルを見て、OKサインを返してくれた。

「じゃあ、行ってくるね」

颯太が可愛くバイバイと手を振ってくれた。
車で病院へ向かう。

カンファレンスルームには、うちの家族がすでに揃っていた。
……結構緊張する。
颯太の病状で、何か問題があるのだろうか。

それが気になってしょうがない。

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