診察室の午後<菜の花の丘編>その1

スピカナ

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第2章 外科の未来、その先へ

26話 サプライズ!

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翌日の朝礼。

 「おはようございます。皆さんにサプライズがあります!」

「ええーーーーっ!?」と一斉に歓声が沸き起こった。

みんな驚いた顔で、きょろきょろと周囲を見渡している。

もう、カンパニービルに外科棟ができる発表だと思ってるよね?

夏と桐生さんがニヤニヤしていた。

「皆さん待望の外科棟が、カンパニービルに!……は、できません!」

「はあーっ!? ええーっ!? なんでぇ~?」と、落胆の声がすごい。

アハハハ、ちょっとは楽しませてよ。

「その代わり、本館5階を少し改装して、外科専用フロアにします!」

また「ええーっ!?」の声が続いた。楽しいなあ~。

「現在、宿泊型健康診断を予約されている方には、すべてキャンセルさせていただき、お詫びとして無料券をお渡しします。

それから、キッチンが広いのでダイニングとつなげた上で、仕切りを設けて処置室と受付に分けます。

さらに、医局とナースステーションも設置します。

個室1は速見先生の診察室、個室3は佐久間先生の診察室、個室2は双方から使える処置室にして、それぞれ引き戸を

付けて出入り自由にします。

個室4と5は静養室になります。

奥のスイートルームには、佐久間先生の介護が必要なご家族に入っていただき、皆で見守ることにします。

見守りカメラを佐久間先生の診察室に取り付け、スイートルームからも診察中の佐久間先生の顔が見られるようにする予定です。

もちろん、ナースステーションからも、ご家族の様子が見られるようにモニターやマイクがつながります。

工事期間は10日間です。その間、機材などは夜間や早朝に搬入することになりますが、エレベーターが一基しかないため、ご理解ください」

みんな黙って聞いていた。

「では、最後のサプライズです!」

「ええーーーっ!?」と、また歓声が起きた。フフフ、これが楽しいんだよね。

「カンパニービルの裏の土地は、すでに取得済みだったそうです。代わりに、スーパーの反対側の民家5軒を買い取り、社長が立体駐車場を建ててお返ししたそうです。

つまり、カンパニービルを取り壊し、裏の空き地も合わせて新たに11階建てのビルを建設する予定です。
そして、最新のAIを活用した手術室などを設ける計画です。

そこが外科棟となり、手術室、集中治療室、回復室、病室などの新たな施設が整備されます。

現時点で決まっていることは以上です。
工期は1年以上かかる見込みですので、よろしくお願いします。では、解散!」

「あ~あ~……」と、あちこちでため息を漏らしながら階段へ向かうスタッフたち。

夏が「ちょっと」と言って、隅の方へ俺を引っ張っていった。

「お兄さん、もう~、自分だけいいとこ取りじゃん。俺にも少しは喋らせてよ」

「ぷっ、だ~め! もったいな~い」

そう言い残し、頬をすりっと触って、さっさと下へ降りた。

ああ~面白かった! サプライズって最高だな。

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