診察室の午後<菜の花の丘編>その1

スピカナ

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第6章 菜の花寮の大騒動

114話 応募者殺到

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 夏と桐生さんは、内部異動のプランを頭を絞って考えてくれていた。

持ってきた案はなかなか魅力的なものだった。

それともう一つ頼んでおいたのが、麻酔医の報酬体系だ。

勤務形態によってどんな違いが出るのか――それを全員に提示する必要がある。

小耳に挟んだところによると、本館の医師たちも異動を考えているらしい。

だが、特に迷っているのはサテの医師たちだそうだ。

そりゃそうだろう。同じ仕事でも年収が300万以上UPだ。

つまり、それだけ自分の仕事を正当に評価してもらえるということだ。



そして大事なルールを決めた。

寮の優先順位

2号館の勤務者に限る。

医師寮(9階・全8室)

1.麻酔医

2.外科医

3.産婦人科医

4.泌尿器科医

5.放射線科医

(川瀬が入るので残り7室)

技師寮(8階・全12室)

1.医師寮に入れなかった医師(4室)

2.放射線技師(2室)

3.臨床検査技師(2室)

4.臨床工学技士(4室)

……わー、全然足りないな。

夏にプレッシャーをかけるしかない。

本当はナースだって、ICU専任を置きたいから寮をあと4名分は増やしたいところだ。

とにかく優先順位を発表し、スタッフ掲示板に掲載した。



さて、肝心の麻酔医はどうか。

あれだけの高給は他では出せないはずだが……。

「夏、どうなんだよ。1件くらい反応はあったか?」

夏「待ってよ。問い合わせばかりで収拾がつかないんだよ」

桐生さんも苦笑いしていた。

桐生「確かにその通りです。電話が集中して交通整理が追いつきません」

「じゃあ早く面接の日程を決めろ。

むしろ交通整理より、“この指とまれ”方式でいいんじゃないか?

1枠に10人来ても構わない。とにかく面接日に来てもらうんだ。

どうしても来られないなら、夜間にズーム面接を組めばいい。もっと集まるぞ」

桐生「院長! すばらしいです。それなら楽勝ですね。

面接日を指定するだけで、事前連絡なしでOK。来たい人は来る。

来られない人は夜間にオンラインで――最高です!」

「夏、聞いたか? 今後はそれでいこう。

面接は土曜・日曜・月曜の3日間を使え。シフト勤務の人もどれかには来られるだろう」

桐生「わあ、いいですね。確かに手術や勤務が重なって来られない人もいますから、3日あれば安心です」

夏「はーい。いやもう、応募が多すぎて頭がぐちゃぐちゃだよ。……あっ、麻酔医ね、2名はいた!」

桐生「私の方も3名いました。高給がすごく効いたようです」

「そうか! じゃあもう大丈夫だな。

ああ、安心した。太っ腹な社長のおかげだ。

なにがなんでも、2号館のスタッフを揃えるぞ!」


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