診察室の午後<菜の花の丘編>その1

スピカナ

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第6章 菜の花寮の大騒動

115話 面接マラソン・1・麻酔科医

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 面接日の土曜になった。

朝、オープン前に山野チーフから連絡が来た。

「すみません、今日は一体何があるんですか? 

駅から病院まで行列ができていて、皆さんいろいろ質問してくるんですよ。どう対応しましょうか?」

「はい、お疲れさまです。今日から月曜までぶっ通しで面接をします。

会議室で行いますので、6階の休憩室にご案内をお願いします」

スタッフの休憩と重なるので申し訳ないが、本館の4階・5階、サテ寮のリビング、2階・3階など、空いている場所を選んで食事をしてほしいとお願いしておいた。

――まさに決戦だ。

会議室の面接官は、俺と理事、桐生さん、花井部長、山科看護部長、宮本看護師長。

主任二人には現場を守ってもらうことにした。

6階の休憩室には臨時で監視カメラを設置し、会議室から様子を見られるようにした。

面接者には事前予約でお弁当を配布する。

交通費代わりでもあり、同時に菜の花の良さを知ってもらう狙いもある。

それにしても、ぎっしりと面接希望者が押し寄せていた。

すごい。まるで一流企業の就活風景だ。

休憩室では科目別にグループ分けして座ってもらっている。

1階の案内は加納主任に、6階の対応は医局事務の桐谷さんと広報の三枝君に任せた。

三枝君は1階案内所を離れて仕事をするのが初めてで、張り切っていた。

長身のイケメンだから、緊張気味の応募者を和ませるにはちょうどいい。

「では皆さん、面接マラソンを始めましょう。まずは麻酔科の先生方からお願いします。まとめてご案内をしますね」

「はい」声が揃った。

面接官の前にはネームプレートを置き、自己紹介を省けるようにした。

麻酔科の医師たちが入室してくる。どの人も表情が明るい。

――ああ、この人たちをどれほど待ち望んできたことか。

感無量で、気持ちを抑えるのに苦労した。

【麻酔科医】

田村 悠人(39)

小野寺 千尋(41)

林 直樹(34)

江口 さやか(46)

佐藤 健一(43)

履歴書は桐谷さんがコピーを人数分用意し、面接官に手渡した。

それぞれがパラパラと目を通していく。

俺は先に挨拶をした。

「本日はわざわざ面接にお越しいただき、ありがとうございます。私が院長の北原です。

履歴書を少し拝見しますので、しばらくお待ちください」


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