171 / 431
第9章 内定した方の為に
169話 日曜日は桃香の日
しおりを挟む
今日は日曜日。
朝から家族で桃香のためにダンス教室に行く。
みんな、エリナさんがコーディネートしてくれたダンスウェアを着て張り切っていた。
いや、正直言って俺は少し疲れ気味だ。
ノリノリなのは夏と莉子。
まあ、あの二人は若いもん。
俺とは13も14も歳が違うんだ。しょうがない。
それにしても――桃香、ずいぶん大きくなったな。
ええ? 背丈が莉子に近くなってきたぞ。すごい。
踊る桃香の姿がかわいくてたまらない。
後ろの床に座って、眺めている時間が一番幸せだ。
夏は相変わらずキレがあり、莉子も負けじと張り合っている。
二人を見ているだけで飽きない。
「春ちゃん、踊らないの?」
「パパも踊りなさい!」――桃香が手を引っ張っていく。
「ああ~勘弁してくれよ。お年寄りは大事にしてくれ」
向こうで夏がちらっと俺を見て、冷たい目をした。
……なんだよその目は。覚えてろよ。
結局、動く気になれずそのままダウン。
最近ほんと、毎日がきつすぎる。
どこかで昼寝したい。
ようやくダンスが終わって、みんなでカフェに行くことになった。
カフェに入ると――中村もいたけど、また岩城がエプロンをつけてボーイをやっていた。
ああ~天才的頭脳の岩城外科医がボーイ……。
人件費の無駄だと言いたいが、まあ他人の店だし、どうでもいいか。
そこへ――えっ?なんで?
例の8人がそろってカフェに入ってきた。
俺たちと目が合うと、
「ああー院長先生!びっくりしました!」
なんて言ってる。あははは。
「どうしたの?ここ知ってたの?」
「いいえ、皆さんに“すごくいいお店ですよ~”って教えてもらったんです」
「へえ~そうなんだ。じゃあ、こっちにおいでよ」
隣のテーブルを勧めると、そこへボーイの岩城がやってきた。
岩城「いらっしゃいませ。この方々、お知り合いだったんですか?」
「うん、最近入ってくれた救命の8人だよ。紹介するね」
「こちらのボーイさんが――いずれうちにやってくる“天才的頭脳の岩城外科医”だよ。覚えておいてね」
……一瞬、みんなぽかんとした顔。何のことか分からないらしい。
夏と莉子は笑い転げていた。
「あのね、カウンターにいるのがこのカフェの店長・中村。俺の高校時代のテニス仲間なんだ。
その妹さんと岩城が結婚してて、たまにこうして店を手伝ってるんだよ」
「人件費、絶対合わないだろ?」
くすくすと笑いが広がる。
だって――あの岩城が黒エプロン姿だもんな。
笑うなって方が無理だ。
朝から家族で桃香のためにダンス教室に行く。
みんな、エリナさんがコーディネートしてくれたダンスウェアを着て張り切っていた。
いや、正直言って俺は少し疲れ気味だ。
ノリノリなのは夏と莉子。
まあ、あの二人は若いもん。
俺とは13も14も歳が違うんだ。しょうがない。
それにしても――桃香、ずいぶん大きくなったな。
ええ? 背丈が莉子に近くなってきたぞ。すごい。
踊る桃香の姿がかわいくてたまらない。
後ろの床に座って、眺めている時間が一番幸せだ。
夏は相変わらずキレがあり、莉子も負けじと張り合っている。
二人を見ているだけで飽きない。
「春ちゃん、踊らないの?」
「パパも踊りなさい!」――桃香が手を引っ張っていく。
「ああ~勘弁してくれよ。お年寄りは大事にしてくれ」
向こうで夏がちらっと俺を見て、冷たい目をした。
……なんだよその目は。覚えてろよ。
結局、動く気になれずそのままダウン。
最近ほんと、毎日がきつすぎる。
どこかで昼寝したい。
ようやくダンスが終わって、みんなでカフェに行くことになった。
カフェに入ると――中村もいたけど、また岩城がエプロンをつけてボーイをやっていた。
ああ~天才的頭脳の岩城外科医がボーイ……。
人件費の無駄だと言いたいが、まあ他人の店だし、どうでもいいか。
そこへ――えっ?なんで?
例の8人がそろってカフェに入ってきた。
俺たちと目が合うと、
「ああー院長先生!びっくりしました!」
なんて言ってる。あははは。
「どうしたの?ここ知ってたの?」
「いいえ、皆さんに“すごくいいお店ですよ~”って教えてもらったんです」
「へえ~そうなんだ。じゃあ、こっちにおいでよ」
隣のテーブルを勧めると、そこへボーイの岩城がやってきた。
岩城「いらっしゃいませ。この方々、お知り合いだったんですか?」
「うん、最近入ってくれた救命の8人だよ。紹介するね」
「こちらのボーイさんが――いずれうちにやってくる“天才的頭脳の岩城外科医”だよ。覚えておいてね」
……一瞬、みんなぽかんとした顔。何のことか分からないらしい。
夏と莉子は笑い転げていた。
「あのね、カウンターにいるのがこのカフェの店長・中村。俺の高校時代のテニス仲間なんだ。
その妹さんと岩城が結婚してて、たまにこうして店を手伝ってるんだよ」
「人件費、絶対合わないだろ?」
くすくすと笑いが広がる。
だって――あの岩城が黒エプロン姿だもんな。
笑うなって方が無理だ。
4
あなたにおすすめの小説
【短編集】こども病院の日常
moa
キャラ文芸
ここの病院は、こども病院です。
18歳以下の子供が通う病院、
診療科はたくさんあります。
内科、外科、耳鼻科、歯科、皮膚科etc…
ただただ医者目線で色々な病気を治療していくだけの小説です。
恋愛要素などは一切ありません。
密着病院24時!的な感じです。
人物像などは表記していない為、読者様のご想像にお任せします。
※泣く表現、痛い表現など嫌いな方は読むのをお控えください。
歯科以外の医療知識はそこまで詳しくないのですみませんがご了承ください。
大丈夫のその先は…
水姫
恋愛
実来はシングルマザーの母が再婚すると聞いた。母が嬉しそうにしているのを見るとこれまで苦労かけた分幸せになって欲しいと思う。
新しくできた父はよりにもよって医者だった。新しくできた兄たちも同様で…。
バレないように、バレないように。
「大丈夫だよ」
すいません。ゆっくりお待ち下さい。m(_ _)m
守り守られ
ほたる
BL
主治医 望月診療所の双子医師
患者 瀬咲朔
腸疾患・排泄障害・下肢不自由
看護師
ベテラン山添さん
準主人公 成海真幌 腸疾患・排泄障害・てんかん
木島 尚久 真幌の恋人同棲中
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
お兄ちゃんはお兄ちゃんだけど、お兄ちゃんなのにお兄ちゃんじゃない!?
すずなり。
恋愛
幼いころ、母に施設に預けられた鈴(すず)。
お母さん「病気を治して迎えにくるから待ってて?」
その母は・・迎えにくることは無かった。
代わりに迎えに来た『父』と『兄』。
私の引き取り先は『本当の家』だった。
お父さん「鈴の家だよ?」
鈴「私・・一緒に暮らしていいんでしょうか・・。」
新しい家で始まる生活。
でも私は・・・お母さんの病気の遺伝子を受け継いでる・・・。
鈴「うぁ・・・・。」
兄「鈴!?」
倒れることが多くなっていく日々・・・。
そんな中でも『恋』は私の都合なんて考えてくれない。
『もう・・妹にみれない・・・。』
『お兄ちゃん・・・。』
「お前のこと、施設にいたころから好きだった・・・!」
「ーーーーっ!」
※本編には病名や治療法、薬などいろいろ出てきますが、全て想像の世界のお話です。現実世界とは一切関係ありません。
※コメントや感想などは受け付けることはできません。メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
※孤児、脱字などチェックはしてますが漏れもあります。ご容赦ください。
※表現不足なども重々承知しております。日々精進してまいりますので温かく見ていただけたら幸いです。(それはもう『へぇー・・』ぐらいに。)
病弱な彼女は、外科医の先生に静かに愛されています 〜穏やかな執着に、逃げ場はない〜
来栖れいな
恋愛
――穏やかな微笑みの裏に、逃げられない愛があった。
望んでいたわけじゃない。
けれど、逃げられなかった。
生まれつき弱い心臓を抱える彼女に、政略結婚の話が持ち上がった。
親が決めた未来なんて、受け入れられるはずがない。
無表情な彼の穏やかさが、余計に腹立たしかった。
それでも――彼だけは違った。
優しさの奥に、私の知らない熱を隠していた。
形式だけのはずだった関係は、少しずつ形を変えていく。
これは束縛? それとも、本当の愛?
穏やかな外科医に包まれていく、静かで深い恋の物語。
※この物語はフィクションです。
登場する人物・団体・名称・出来事などはすべて架空であり、実在のものとは一切関係ありません。
月弥総合病院
僕君・御月様
キャラ文芸
月弥総合病院。極度の病院嫌いや完治が難しい疾患、診察、検査などの医療行為を拒否したり中々治療が進められない子を治療していく。
また、ここは凄腕の医師達が集まる病院。特にその中の計5人が圧倒的に遥か上回る実力を持ち、「白鳥」と呼ばれている。
(小児科のストーリー)医療に全然詳しく無いのでそれっぽく書いてます...!!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる