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第9章 内定した方の為に
170話 岩城外科医のボーイ姿
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そのうちに高原君が口を開いた。
「初めまして、岩城先生。お噂はかねがね伺っています。
このたび医療界を騒がせてしまった――三次救命センターの8人が、僕たちです。
僕は高原と申します。救命医です。こちらが妻の真理で、救命ナースです」
すると次々と自己紹介が始まった。
「僕は救命医の高田道弘です」
「同じく救命医の河本隆です」
「私はICUナースの東山真央です」
「ICUナースの西田美咲です」
「僕は救命ナースの浅野です」
「僕も救命ナースの柏木です」
紹介されるたびに岩城はうんうんと頷いていたが、途中でちょっと疲れたらしい。ぷっ。おかしい。
岩城「はー、すごいね。8人の威力ってやつだな。
北原もやったなあ。儲けもんだよ。
じゃあ皆、これから仕事で一緒になるけど、こちらこそよろしくお願いします」
院長「さあ、座って。メニューでも見てね。ここのランチはうまいよ。
それに、庭の花もきれいだろう? 岩城先生の奥さん――つまり中村君の妹さんが、駅前で花屋をやってるんだ。
この庭の植栽も、全部彼女が手がけたんだよ」
みんなで一斉に背伸びをして、窓の外の花を見ていた。
そのとき莉子が俺のわき腹をつついた。
「あっ、そうだ。忘れてた。
こちらが――うちのかわいい奥さんの莉子と、娘の桃香です」
「どうぞよろしくお願いします」
二人がそろって笑顔を見せると、
「わー、本当にかわいいですねえ。院長先生ってお幸せなんですね!」
えへへへ、笑ってごまかした。
……あれ?ヤバい。夏が――横を向いてる。拗ねたな。ああ、疲れる。
「ええっとね、こちらの理事は、医大の1年の時からうちの下宿生でね。
ずーっと勉強を教えていたんだけど、そのままずっとうちに住みついて、もう家族なんだよ」
そう言うと、夏はやっとにっこり笑ってくれた。
ふう、危なかった。
「へえ~、そんな幸せな方がいらっしゃるんですね~」
誰かがそう言った瞬間、背中を汗が伝った気がした。
「ははっ、そうなんだよ。
俺の時は誰もいなかったけどね。
ただ、天才・岩城が同期だったから、俺と川瀬はもうコンプレックスの塊でさ。
いつも実力の差を見せつけられて、ほんとしんどかったよ」
アハハハ、とみんなが笑った。
「ああ~だから院長先生と川瀬先生と岩城先生は仲良しなんですね?」
岩城「まあ、そんなところかな」
岩城は笑いながら注文を取りにきた。
「じゃあ、みんな先に頼もう。岩城先生が待ってるからね」
「莉子と桃香は何にする?」
莉子「私は日替わりランチ」
桃香「桃香も!」
夏 「俺も同じで!」
結局、全員が日替わりランチを注文した。
何人かが庭のテラスに出て花を眺めている。
西田「院長先生は、ここによくいらっしゃるんですか?」
「そうだね。時々来るよ。
日曜日は“桃香の日”だから、午前中は家族でダンス教室、
お昼はこうしてみんなでここに来ることが多いかな」
「へえ~」と、全員が声を揃えた。
温かな笑い声と、コーヒーの香りがカフェに広がっていった。
「初めまして、岩城先生。お噂はかねがね伺っています。
このたび医療界を騒がせてしまった――三次救命センターの8人が、僕たちです。
僕は高原と申します。救命医です。こちらが妻の真理で、救命ナースです」
すると次々と自己紹介が始まった。
「僕は救命医の高田道弘です」
「同じく救命医の河本隆です」
「私はICUナースの東山真央です」
「ICUナースの西田美咲です」
「僕は救命ナースの浅野です」
「僕も救命ナースの柏木です」
紹介されるたびに岩城はうんうんと頷いていたが、途中でちょっと疲れたらしい。ぷっ。おかしい。
岩城「はー、すごいね。8人の威力ってやつだな。
北原もやったなあ。儲けもんだよ。
じゃあ皆、これから仕事で一緒になるけど、こちらこそよろしくお願いします」
院長「さあ、座って。メニューでも見てね。ここのランチはうまいよ。
それに、庭の花もきれいだろう? 岩城先生の奥さん――つまり中村君の妹さんが、駅前で花屋をやってるんだ。
この庭の植栽も、全部彼女が手がけたんだよ」
みんなで一斉に背伸びをして、窓の外の花を見ていた。
そのとき莉子が俺のわき腹をつついた。
「あっ、そうだ。忘れてた。
こちらが――うちのかわいい奥さんの莉子と、娘の桃香です」
「どうぞよろしくお願いします」
二人がそろって笑顔を見せると、
「わー、本当にかわいいですねえ。院長先生ってお幸せなんですね!」
えへへへ、笑ってごまかした。
……あれ?ヤバい。夏が――横を向いてる。拗ねたな。ああ、疲れる。
「ええっとね、こちらの理事は、医大の1年の時からうちの下宿生でね。
ずーっと勉強を教えていたんだけど、そのままずっとうちに住みついて、もう家族なんだよ」
そう言うと、夏はやっとにっこり笑ってくれた。
ふう、危なかった。
「へえ~、そんな幸せな方がいらっしゃるんですね~」
誰かがそう言った瞬間、背中を汗が伝った気がした。
「ははっ、そうなんだよ。
俺の時は誰もいなかったけどね。
ただ、天才・岩城が同期だったから、俺と川瀬はもうコンプレックスの塊でさ。
いつも実力の差を見せつけられて、ほんとしんどかったよ」
アハハハ、とみんなが笑った。
「ああ~だから院長先生と川瀬先生と岩城先生は仲良しなんですね?」
岩城「まあ、そんなところかな」
岩城は笑いながら注文を取りにきた。
「じゃあ、みんな先に頼もう。岩城先生が待ってるからね」
「莉子と桃香は何にする?」
莉子「私は日替わりランチ」
桃香「桃香も!」
夏 「俺も同じで!」
結局、全員が日替わりランチを注文した。
何人かが庭のテラスに出て花を眺めている。
西田「院長先生は、ここによくいらっしゃるんですか?」
「そうだね。時々来るよ。
日曜日は“桃香の日”だから、午前中は家族でダンス教室、
お昼はこうしてみんなでここに来ることが多いかな」
「へえ~」と、全員が声を揃えた。
温かな笑い声と、コーヒーの香りがカフェに広がっていった。
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