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第12章 夏デビューへ
230話 コンサート2日目・舞台裏にて
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翌日は月曜で祝日だ。この日はVOXIVE(ヴォクシヴ)の公演の二日目、最後の日になる。
付き添わせてもらうことになっているから、医療カバンと白衣を持って朝9時にアリーナに行った。
本番は15時からだ。ようやく夏が開放される時間が迫ってきた。
昨日は緊張感がマックスで、さんざん泣いて不安定だった夏だけど、今日はどうだろう?
楽屋の入り口から入ると、もうメンバーが揃っていた。
「お早うございます」の挨拶があちこちで交わされる。
俺の姿を見ると、嬉しそうな表情で夏がそばに寄って来た。子供と同じだ。
楽屋で「みんな今日の体調はどうかな?何か気になることはありますか?」
KAI君が「あのう、ちょっと」と言うから、「ああ~なるほどOK」と返すと、ニターっと笑った。
聞かなくてもわかるよ。ははっ。
さて、今日も音楽事務所の黒田社長は来られるのかな?
明日からのことを考えると、問い合わせで病院がパニックになることは必須だ。
一刻も早く解決の道を作っておかないといけない。
後藤マネージャーに、黒田社長にちょっとご相談したいことがあると伝えてほしいとお願いした。
大体の骨子はもう考えてある。あとは夏の気持ちの確認だけだ。
あの特異な歌の才能は、活かさないともったいないだろう。
ダンスも含めて、もっと長期的なスパンで考えた方がいいと思った。
これから交渉していくなら、こちらの考え方や条件などを提示しないといけない。
そこへ後藤マネージャーが早速返事をくれた。
黒田社長が「今日の演奏会が終わってから、近くのカフェでお話しましょう」と言ってくれたそうだ。
良かった。これでひとつの道筋ができた。
夏たちは舞台でフォーメーションの確認をしていた。
昼食前に軽くリハーサルをやるそうだ
また息が切れるな。酸素の残量を確認して、少ないものには予備の酸素をそばに置いた。
今日も観客で満員だそうだ。
昼食の時間になって、夏が「一緒に食べたい」と言ってお弁当を持ってきてくれた。
俺の分もあるなんてね。後でお礼を言っておかないといけないな。
メンバーの楽屋で一緒に食べた。
KAI君「夏、今日で公演が終わりだけど、その後はどうするの?昨日えらく皆に事務所入りを薦められてたでしょう?」
夏「うん、ありがたいお話なんだけど、俺寂しくなっちゃうからもう合宿とかは無理だと思うんだよね。だから、できる形があればお願いしたいかなあ」
KAI君「お前はいいなあ~、普通の新人とはスタンスが違うんだもんな。感心するよ」
夏「えへへへ、俺だって今までいろいろ頑張ってやってることがあるから、いきなり捨てろって言われてもそれは無理だよ。だからどうしても、できる形で折れ合える接点を見つけるしかないかなあって思ってるんだよ」
ふっ、夏も同じことを思ってたんだ。
俺は黙って聞いていた。
「お兄さんはどう思ってるんですか?」とメンバーのTOMA君から聞かれた。
「夏が言った通りで、今までのことを捨てるのは無理だと思う。だから折れ合う接点を見つけるしかないのは賛成なんだよね。夏は自分でも事業をしているから忙しいしね」
JUNE君「え?事業って何をやってるの?」
夏「莉子のエージェント会社をやってるんだよ。莉子も今は世界で市場を持ってるから、いろいろと海外の契約関係が面倒なことも多いんだよね。それと莉子や桃香のゲームのプロデュースかな?あとは動画を作ったり企画したり、病院の仕事もしてるよ」
JUNE君「はっ?そんなにやってるの?」
NOA君「すげえ~。だったら芸能活動なんてやる暇がないんじゃないの?」
院長「ふっ、そうなんだけどね。今回は意外にも、“歌”というものが出てきたからね。やりたいなら歌だけをやるとかね」
夏「俺も歌は苦手だったんだけど、歌えるようになったらおもしろくなったから、それは続けたいなと思ってる」
KAI君「ふ~ん、じゃあ事務所を頼らなくても、自分でやった方が早いんじゃないの?お金にもなるよ」
俺と夏は目を合わせて笑った。
付き添わせてもらうことになっているから、医療カバンと白衣を持って朝9時にアリーナに行った。
本番は15時からだ。ようやく夏が開放される時間が迫ってきた。
昨日は緊張感がマックスで、さんざん泣いて不安定だった夏だけど、今日はどうだろう?
楽屋の入り口から入ると、もうメンバーが揃っていた。
「お早うございます」の挨拶があちこちで交わされる。
俺の姿を見ると、嬉しそうな表情で夏がそばに寄って来た。子供と同じだ。
楽屋で「みんな今日の体調はどうかな?何か気になることはありますか?」
KAI君が「あのう、ちょっと」と言うから、「ああ~なるほどOK」と返すと、ニターっと笑った。
聞かなくてもわかるよ。ははっ。
さて、今日も音楽事務所の黒田社長は来られるのかな?
明日からのことを考えると、問い合わせで病院がパニックになることは必須だ。
一刻も早く解決の道を作っておかないといけない。
後藤マネージャーに、黒田社長にちょっとご相談したいことがあると伝えてほしいとお願いした。
大体の骨子はもう考えてある。あとは夏の気持ちの確認だけだ。
あの特異な歌の才能は、活かさないともったいないだろう。
ダンスも含めて、もっと長期的なスパンで考えた方がいいと思った。
これから交渉していくなら、こちらの考え方や条件などを提示しないといけない。
そこへ後藤マネージャーが早速返事をくれた。
黒田社長が「今日の演奏会が終わってから、近くのカフェでお話しましょう」と言ってくれたそうだ。
良かった。これでひとつの道筋ができた。
夏たちは舞台でフォーメーションの確認をしていた。
昼食前に軽くリハーサルをやるそうだ
また息が切れるな。酸素の残量を確認して、少ないものには予備の酸素をそばに置いた。
今日も観客で満員だそうだ。
昼食の時間になって、夏が「一緒に食べたい」と言ってお弁当を持ってきてくれた。
俺の分もあるなんてね。後でお礼を言っておかないといけないな。
メンバーの楽屋で一緒に食べた。
KAI君「夏、今日で公演が終わりだけど、その後はどうするの?昨日えらく皆に事務所入りを薦められてたでしょう?」
夏「うん、ありがたいお話なんだけど、俺寂しくなっちゃうからもう合宿とかは無理だと思うんだよね。だから、できる形があればお願いしたいかなあ」
KAI君「お前はいいなあ~、普通の新人とはスタンスが違うんだもんな。感心するよ」
夏「えへへへ、俺だって今までいろいろ頑張ってやってることがあるから、いきなり捨てろって言われてもそれは無理だよ。だからどうしても、できる形で折れ合える接点を見つけるしかないかなあって思ってるんだよ」
ふっ、夏も同じことを思ってたんだ。
俺は黙って聞いていた。
「お兄さんはどう思ってるんですか?」とメンバーのTOMA君から聞かれた。
「夏が言った通りで、今までのことを捨てるのは無理だと思う。だから折れ合う接点を見つけるしかないのは賛成なんだよね。夏は自分でも事業をしているから忙しいしね」
JUNE君「え?事業って何をやってるの?」
夏「莉子のエージェント会社をやってるんだよ。莉子も今は世界で市場を持ってるから、いろいろと海外の契約関係が面倒なことも多いんだよね。それと莉子や桃香のゲームのプロデュースかな?あとは動画を作ったり企画したり、病院の仕事もしてるよ」
JUNE君「はっ?そんなにやってるの?」
NOA君「すげえ~。だったら芸能活動なんてやる暇がないんじゃないの?」
院長「ふっ、そうなんだけどね。今回は意外にも、“歌”というものが出てきたからね。やりたいなら歌だけをやるとかね」
夏「俺も歌は苦手だったんだけど、歌えるようになったらおもしろくなったから、それは続けたいなと思ってる」
KAI君「ふ~ん、じゃあ事務所を頼らなくても、自分でやった方が早いんじゃないの?お金にもなるよ」
俺と夏は目を合わせて笑った。
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