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第12章 夏デビューへ
229話 コンサート、そのあとで
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気になって、置いてきてしまった莉子に電話した。
すると出口で待ってるらしい。社長夫妻も一緒だそうだ。
「夏、ご両親が出口でお待ちだそうだけど、ちょっと行ける?」
「あ、聞いてみます」マネージャーさんと話していた。
「少しならいいと言ってくれました」
うん、じゃあ行こう。
スタッフの皆さんには「お先に失礼します」と挨拶をした。
出口に行くと、莉子や桃香、そしてご両親が待っていた。
夏は照れたようにうつむいていた。なんでだよ。
「見に来てくれてありがとう」と恥ずかしそうだった。
桃香「おにい、すごかったよ」
莉子「最高に良かったよ。もう感動したもん」
お母さんが「素晴らしかったわよ。本当に私の自慢の息子だわ」と最大級に褒めていた。
お父さんはちょっと微妙な表情をしていた。
「夏輝、舞台はすごく良かったよ。でもこれからどうするんだ?それは聞いておきたい」
「俺は……楽しかったけど寂しくて堪らなかった。まだ決められないけど、お兄さんと離れて暮らすのは嫌だ」
お父さんは夏の答えにうんうんとうなずいていた。
「北原さん、まだ当分夏輝の面倒を見てやってくれますか?よろしくお願いします」と頭を下げられた。
本当は俺の方が頭を下げないといけないのに……俺も頭を下げた。
夏が少し揺らいでいるので、明日は付き添った方がいいと思った。
後藤マネージャーに「明日は付き添わせていただけないでしょうか?」と伺ったところ、すぐに黒田社長からOKが出た。
「じゃあ、夏、明日は付き添うことが出来るから、会場に着く時間を夜のうちにメールくれる?」
「うん、わかった」
「じゃあ、もう戻ると良いよ。また明日ね」
夏はうんとうなずいて手を振った。
俺たちはここで帰ることにした。
会場の外に出ると閑散としていた。
臨時駐車場に停めてあるバスは多分出発したんだろうと思う。
みんなも無事に乗れたかな?
社長が「お茶でもしましょうか?」と誘ってくれた。
桃香が「行きた~い」というので、しょうがない。
会場の近くにあるビルの中のカフェに行った。
莉子たちはデザートを食べていたが、俺はなんだか食欲がなかった。
まだ胸の中のしこりを持て余していた。それで喉が詰まったような感じだった。
夏の今後のことで頭がいっぱいだ。
「社長、この度はスタッフたちに素晴らしい福利厚生をありがとうございました。みんながどれだけ喜んだことかわかりません」
社長「夏輝が予想外に良かったから、皆も喜んでくれたでしょう」
「はい、多分そうだと思います。さっきは舞台袖で、振付師の方や、舞台の監督さん、マネージャーさん、事務所の
社長さんからも芸能界に入らないか?と夏が誘われていました。素晴らしい才能だとみんなが褒めていました」
社長「ふっ、そうだな。俺もびっくりしたよ。夏輝の歌なんて聞いたことなかったもんな」
お母さん「私だって聞いたことなかったですよ。カラオケだって行くタイプじゃないですよね?」
莉子「そうですよね。私も聞いたことがないです」
でも俺は知っていた。
俺だけが、あの女性のような高い音域の美しい声を知っている。
本当は内緒にしたかったのに……。
すると出口で待ってるらしい。社長夫妻も一緒だそうだ。
「夏、ご両親が出口でお待ちだそうだけど、ちょっと行ける?」
「あ、聞いてみます」マネージャーさんと話していた。
「少しならいいと言ってくれました」
うん、じゃあ行こう。
スタッフの皆さんには「お先に失礼します」と挨拶をした。
出口に行くと、莉子や桃香、そしてご両親が待っていた。
夏は照れたようにうつむいていた。なんでだよ。
「見に来てくれてありがとう」と恥ずかしそうだった。
桃香「おにい、すごかったよ」
莉子「最高に良かったよ。もう感動したもん」
お母さんが「素晴らしかったわよ。本当に私の自慢の息子だわ」と最大級に褒めていた。
お父さんはちょっと微妙な表情をしていた。
「夏輝、舞台はすごく良かったよ。でもこれからどうするんだ?それは聞いておきたい」
「俺は……楽しかったけど寂しくて堪らなかった。まだ決められないけど、お兄さんと離れて暮らすのは嫌だ」
お父さんは夏の答えにうんうんとうなずいていた。
「北原さん、まだ当分夏輝の面倒を見てやってくれますか?よろしくお願いします」と頭を下げられた。
本当は俺の方が頭を下げないといけないのに……俺も頭を下げた。
夏が少し揺らいでいるので、明日は付き添った方がいいと思った。
後藤マネージャーに「明日は付き添わせていただけないでしょうか?」と伺ったところ、すぐに黒田社長からOKが出た。
「じゃあ、夏、明日は付き添うことが出来るから、会場に着く時間を夜のうちにメールくれる?」
「うん、わかった」
「じゃあ、もう戻ると良いよ。また明日ね」
夏はうんとうなずいて手を振った。
俺たちはここで帰ることにした。
会場の外に出ると閑散としていた。
臨時駐車場に停めてあるバスは多分出発したんだろうと思う。
みんなも無事に乗れたかな?
社長が「お茶でもしましょうか?」と誘ってくれた。
桃香が「行きた~い」というので、しょうがない。
会場の近くにあるビルの中のカフェに行った。
莉子たちはデザートを食べていたが、俺はなんだか食欲がなかった。
まだ胸の中のしこりを持て余していた。それで喉が詰まったような感じだった。
夏の今後のことで頭がいっぱいだ。
「社長、この度はスタッフたちに素晴らしい福利厚生をありがとうございました。みんながどれだけ喜んだことかわかりません」
社長「夏輝が予想外に良かったから、皆も喜んでくれたでしょう」
「はい、多分そうだと思います。さっきは舞台袖で、振付師の方や、舞台の監督さん、マネージャーさん、事務所の
社長さんからも芸能界に入らないか?と夏が誘われていました。素晴らしい才能だとみんなが褒めていました」
社長「ふっ、そうだな。俺もびっくりしたよ。夏輝の歌なんて聞いたことなかったもんな」
お母さん「私だって聞いたことなかったですよ。カラオケだって行くタイプじゃないですよね?」
莉子「そうですよね。私も聞いたことがないです」
でも俺は知っていた。
俺だけが、あの女性のような高い音域の美しい声を知っている。
本当は内緒にしたかったのに……。
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