255 / 431
第13章 菜の花の新しい風
253話 2号館の引き渡しセレモニー
しおりを挟む
明日の2026年12月1日は、いよいよ2号館が完成し、引き渡しのセレモニーが行われる日だ。
さて、2号館に引っ越してくる医師や技師は、ひとまず全員が館内を見学し、自分の担当場所を確認しに来る予定だ。
もちろん、2号館のスタッフは全員見に来ると思う。
本館やサテライトは通常営業のため、閉院後は21時まで2号館を開放する。
また、地方から出てきた人のために、レジデンスや本館の静養室、サテライトの浴室やリビング、6階の休憩室も解放した。
*
翌朝になった。今日の10時が引き渡しの時間だ。
セレモニーの準備はすべて整っている。
音楽が流れる中、社長夫妻、建設会社や施工会社の関係者、関連企業の皆さん——
そして大勢の2号館スタッフが集まった。岩城や川瀬の姿もあった。
すべて揃った中で、社長の挨拶があり、テープカットが始まった。
社長が俺にも一緒にカットするように呼んでくれた。
社長と夏と俺が並ぶ。
三枝さんがずっと録画しているのが目の端に見えた。
なんだか、これは皆に見られるのは照れくさい。
それでも、カットされたリボンが光を受けてきらめきながら舞い落ちると、皆が温かい拍手で祝福してくれた。
カットして戻ると莉子が笑顔で俺に拍手をしてくれた。
「春ちゃん、おめでとう」
「ありがとう」莉子の手をそっと握った。
回りのアニメプラスや夏の音楽事務所のスタッフも嬉しそうだ。
それにしても、この二つの事務所のスタッフは皆、一段と垢抜けてるな。
パッと見ても、ヘアスタイルといい、服装といい、周囲との差がすごくないか?
お金をかけただけのことはあるよ。
実は、ここで初めて会う人がいた。
アニメプラスで熱心に誘われていた人物、__藤堂流星さんだ。
桐生さんが紹介してくれた。
2号館には、アニメプラスや夏の音楽事務所が10階にできているから、それを見に来たそうだ。
身長は175㎝くらいかな。穏やかそうな眼差しで、ちょっと照れ臭そうに笑うと良い感じだ。
ちょっといたずら好きな、そんな親しみやすさも感じた。
それでもみんなの中にいると、隠れてしまいそうな感じだけど、この人が“やり手”なのか?
う~ん、なんだかそういうイメージじゃないな。
でも、桐生さんがすごくうれしそうにしていたから、「来てくれて良かったね!」と伝えた。
さて、社長が工事関係者を伴って全館をチェックした。
そして、引き渡しは無事に終了した。
「北原君、今まで大変だったね。お疲れ様、でもこれからだからあとは頼みます」
社長にそう言われると、用事でもあったのか、
さーっとお母さんと一緒に帰って行った。早っ!
今日は午後から、アニメプラスと音楽事務所の机や家具、什器の搬入が始まる。
大事な機器類があるので、真っ先に運んでおこうという作戦だ。
両方の業務は引っ越しの為3日間休業。
俺と夏はスーツから作業着に着替えて手伝う。
医療の大型検査機器の搬入は、明日からだ。
それと同時に、9階の医師寮からも明日から引っ越しが始まる。
引っ越しはすべてスケジュールに沿って行われる。
この日を迎えるのに1年以上かかったけど、なんだかワクワクしてきた。
さて、2号館に引っ越してくる医師や技師は、ひとまず全員が館内を見学し、自分の担当場所を確認しに来る予定だ。
もちろん、2号館のスタッフは全員見に来ると思う。
本館やサテライトは通常営業のため、閉院後は21時まで2号館を開放する。
また、地方から出てきた人のために、レジデンスや本館の静養室、サテライトの浴室やリビング、6階の休憩室も解放した。
*
翌朝になった。今日の10時が引き渡しの時間だ。
セレモニーの準備はすべて整っている。
音楽が流れる中、社長夫妻、建設会社や施工会社の関係者、関連企業の皆さん——
そして大勢の2号館スタッフが集まった。岩城や川瀬の姿もあった。
すべて揃った中で、社長の挨拶があり、テープカットが始まった。
社長が俺にも一緒にカットするように呼んでくれた。
社長と夏と俺が並ぶ。
三枝さんがずっと録画しているのが目の端に見えた。
なんだか、これは皆に見られるのは照れくさい。
それでも、カットされたリボンが光を受けてきらめきながら舞い落ちると、皆が温かい拍手で祝福してくれた。
カットして戻ると莉子が笑顔で俺に拍手をしてくれた。
「春ちゃん、おめでとう」
「ありがとう」莉子の手をそっと握った。
回りのアニメプラスや夏の音楽事務所のスタッフも嬉しそうだ。
それにしても、この二つの事務所のスタッフは皆、一段と垢抜けてるな。
パッと見ても、ヘアスタイルといい、服装といい、周囲との差がすごくないか?
お金をかけただけのことはあるよ。
実は、ここで初めて会う人がいた。
アニメプラスで熱心に誘われていた人物、__藤堂流星さんだ。
桐生さんが紹介してくれた。
2号館には、アニメプラスや夏の音楽事務所が10階にできているから、それを見に来たそうだ。
身長は175㎝くらいかな。穏やかそうな眼差しで、ちょっと照れ臭そうに笑うと良い感じだ。
ちょっといたずら好きな、そんな親しみやすさも感じた。
それでもみんなの中にいると、隠れてしまいそうな感じだけど、この人が“やり手”なのか?
う~ん、なんだかそういうイメージじゃないな。
でも、桐生さんがすごくうれしそうにしていたから、「来てくれて良かったね!」と伝えた。
さて、社長が工事関係者を伴って全館をチェックした。
そして、引き渡しは無事に終了した。
「北原君、今まで大変だったね。お疲れ様、でもこれからだからあとは頼みます」
社長にそう言われると、用事でもあったのか、
さーっとお母さんと一緒に帰って行った。早っ!
今日は午後から、アニメプラスと音楽事務所の机や家具、什器の搬入が始まる。
大事な機器類があるので、真っ先に運んでおこうという作戦だ。
両方の業務は引っ越しの為3日間休業。
俺と夏はスーツから作業着に着替えて手伝う。
医療の大型検査機器の搬入は、明日からだ。
それと同時に、9階の医師寮からも明日から引っ越しが始まる。
引っ越しはすべてスケジュールに沿って行われる。
この日を迎えるのに1年以上かかったけど、なんだかワクワクしてきた。
4
あなたにおすすめの小説
【短編集】こども病院の日常
moa
キャラ文芸
ここの病院は、こども病院です。
18歳以下の子供が通う病院、
診療科はたくさんあります。
内科、外科、耳鼻科、歯科、皮膚科etc…
ただただ医者目線で色々な病気を治療していくだけの小説です。
恋愛要素などは一切ありません。
密着病院24時!的な感じです。
人物像などは表記していない為、読者様のご想像にお任せします。
※泣く表現、痛い表現など嫌いな方は読むのをお控えください。
歯科以外の医療知識はそこまで詳しくないのですみませんがご了承ください。
大丈夫のその先は…
水姫
恋愛
実来はシングルマザーの母が再婚すると聞いた。母が嬉しそうにしているのを見るとこれまで苦労かけた分幸せになって欲しいと思う。
新しくできた父はよりにもよって医者だった。新しくできた兄たちも同様で…。
バレないように、バレないように。
「大丈夫だよ」
すいません。ゆっくりお待ち下さい。m(_ _)m
守り守られ
ほたる
BL
主治医 望月診療所の双子医師
患者 瀬咲朔
腸疾患・排泄障害・下肢不自由
看護師
ベテラン山添さん
準主人公 成海真幌 腸疾患・排泄障害・てんかん
木島 尚久 真幌の恋人同棲中
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
お兄ちゃんはお兄ちゃんだけど、お兄ちゃんなのにお兄ちゃんじゃない!?
すずなり。
恋愛
幼いころ、母に施設に預けられた鈴(すず)。
お母さん「病気を治して迎えにくるから待ってて?」
その母は・・迎えにくることは無かった。
代わりに迎えに来た『父』と『兄』。
私の引き取り先は『本当の家』だった。
お父さん「鈴の家だよ?」
鈴「私・・一緒に暮らしていいんでしょうか・・。」
新しい家で始まる生活。
でも私は・・・お母さんの病気の遺伝子を受け継いでる・・・。
鈴「うぁ・・・・。」
兄「鈴!?」
倒れることが多くなっていく日々・・・。
そんな中でも『恋』は私の都合なんて考えてくれない。
『もう・・妹にみれない・・・。』
『お兄ちゃん・・・。』
「お前のこと、施設にいたころから好きだった・・・!」
「ーーーーっ!」
※本編には病名や治療法、薬などいろいろ出てきますが、全て想像の世界のお話です。現実世界とは一切関係ありません。
※コメントや感想などは受け付けることはできません。メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
※孤児、脱字などチェックはしてますが漏れもあります。ご容赦ください。
※表現不足なども重々承知しております。日々精進してまいりますので温かく見ていただけたら幸いです。(それはもう『へぇー・・』ぐらいに。)
病弱な彼女は、外科医の先生に静かに愛されています 〜穏やかな執着に、逃げ場はない〜
来栖れいな
恋愛
――穏やかな微笑みの裏に、逃げられない愛があった。
望んでいたわけじゃない。
けれど、逃げられなかった。
生まれつき弱い心臓を抱える彼女に、政略結婚の話が持ち上がった。
親が決めた未来なんて、受け入れられるはずがない。
無表情な彼の穏やかさが、余計に腹立たしかった。
それでも――彼だけは違った。
優しさの奥に、私の知らない熱を隠していた。
形式だけのはずだった関係は、少しずつ形を変えていく。
これは束縛? それとも、本当の愛?
穏やかな外科医に包まれていく、静かで深い恋の物語。
※この物語はフィクションです。
登場する人物・団体・名称・出来事などはすべて架空であり、実在のものとは一切関係ありません。
月弥総合病院
僕君・御月様
キャラ文芸
月弥総合病院。極度の病院嫌いや完治が難しい疾患、診察、検査などの医療行為を拒否したり中々治療が進められない子を治療していく。
また、ここは凄腕の医師達が集まる病院。特にその中の計5人が圧倒的に遥か上回る実力を持ち、「白鳥」と呼ばれている。
(小児科のストーリー)医療に全然詳しく無いのでそれっぽく書いてます...!!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる