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992話 癒しの存在
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院長「大体、前準備は終わっていますね。安心しました。
あとは、肝心の患者さんに来てもらわないと困りますが、花井部長から整形外科、外科、精神科、心療内科でリハビリが必要な患者さんを案内してもらうようお願いしています。
それと、オープン後の体験セミナーの準備はできていますか?」
理事「はい、すでにプログラムを作成し、案内のパンフレットを各所に設置しました。広報からは、他の病院や施設、駅、スーパー、公民館などにも置かせてもらっています。また、SNSやホームページにも掲載済みです」
「表の看板や医師のネームプレート、案内板、ロッカーや引き出しのネーム表示はできていますか?」
桐生「はい、すべて用意してあります。あとは貼るだけです」
「そうだ、3階の作業療法や音楽療法の動画を撮ってホームページに出さないといけませんね。三枝君に頼んでいますか?」
理事「はい、お願いしてあります。ただ、場所が完成してからでないと撮影できないので、少し日数の猶予が必要です」
「わかりました。皆さん、ありがとうございます。これで大体揃ったかな。何か質問のある人はいますか?」
――すると、寮母の西村さんが手を挙げた。
西村「質問してもいいですか?物流の件ですが、オープン前に大きな荷物がどんどん入ってきたら、すべて4階に運ぶのですか?それと、今後は本館にある薬品や備品もサテライトの4階に運んで保管するんですよね?」
「ああ、それは確かに混乱しますね。う~ん、量が多いからなあ……。一度、各部署に必要なものを持って行ってもらい、本館からもサテライトの4階にストックを移す。そして前日にでも、皆で倉庫の棚卸をやりますか?」
理事「そうですね。今はバーコードで管理していますが、それでも数字がめちゃくちゃになる可能性はありますね」
桐生「オープン準備が落ち着いたら、前日か前々日に皆で手分けして棚卸をしましょう。それと、サブの物流係は決めていますか?」
宮本「はい。3階の看護助手の男性、吉岡誠さんに西村さんのサブをお願いしています」
理事「大きな荷物は各部署に持って行くと思いますが、分解できるものは4階で作業する可能性が高いです。各部署でやると通路が段ボールの山になってしまい、通れなくなる恐れがありますからね。でも、その作業は皆でやりますので、あまり心配しなくて大丈夫です。特に段ボールの処理はお掃除スタッフに協力してもらいます」
「それと、しばらくは大変そうなので、西村さんのシフトを少し調整しました。ご覧になりましたか?」
西村「はい。ありがとうございます。すっごく感謝しています!」
その言葉に、場が和み、回りから少し笑いが起きた。
「では、この辺でよろしいですか。事前の準備は万端のようですね。あとは引き渡しを待つだけです。西村さん、引っ越しの準備は大丈夫ですか?」
西村「はい。私は鍋一個で十分です」
どっと笑いが広がった。
――アハハハ! 本当に癒しの存在だなあ。
「では、会議を終わりましょう。皆さん、お疲れさまでした」
あとは、肝心の患者さんに来てもらわないと困りますが、花井部長から整形外科、外科、精神科、心療内科でリハビリが必要な患者さんを案内してもらうようお願いしています。
それと、オープン後の体験セミナーの準備はできていますか?」
理事「はい、すでにプログラムを作成し、案内のパンフレットを各所に設置しました。広報からは、他の病院や施設、駅、スーパー、公民館などにも置かせてもらっています。また、SNSやホームページにも掲載済みです」
「表の看板や医師のネームプレート、案内板、ロッカーや引き出しのネーム表示はできていますか?」
桐生「はい、すべて用意してあります。あとは貼るだけです」
「そうだ、3階の作業療法や音楽療法の動画を撮ってホームページに出さないといけませんね。三枝君に頼んでいますか?」
理事「はい、お願いしてあります。ただ、場所が完成してからでないと撮影できないので、少し日数の猶予が必要です」
「わかりました。皆さん、ありがとうございます。これで大体揃ったかな。何か質問のある人はいますか?」
――すると、寮母の西村さんが手を挙げた。
西村「質問してもいいですか?物流の件ですが、オープン前に大きな荷物がどんどん入ってきたら、すべて4階に運ぶのですか?それと、今後は本館にある薬品や備品もサテライトの4階に運んで保管するんですよね?」
「ああ、それは確かに混乱しますね。う~ん、量が多いからなあ……。一度、各部署に必要なものを持って行ってもらい、本館からもサテライトの4階にストックを移す。そして前日にでも、皆で倉庫の棚卸をやりますか?」
理事「そうですね。今はバーコードで管理していますが、それでも数字がめちゃくちゃになる可能性はありますね」
桐生「オープン準備が落ち着いたら、前日か前々日に皆で手分けして棚卸をしましょう。それと、サブの物流係は決めていますか?」
宮本「はい。3階の看護助手の男性、吉岡誠さんに西村さんのサブをお願いしています」
理事「大きな荷物は各部署に持って行くと思いますが、分解できるものは4階で作業する可能性が高いです。各部署でやると通路が段ボールの山になってしまい、通れなくなる恐れがありますからね。でも、その作業は皆でやりますので、あまり心配しなくて大丈夫です。特に段ボールの処理はお掃除スタッフに協力してもらいます」
「それと、しばらくは大変そうなので、西村さんのシフトを少し調整しました。ご覧になりましたか?」
西村「はい。ありがとうございます。すっごく感謝しています!」
その言葉に、場が和み、回りから少し笑いが起きた。
「では、この辺でよろしいですか。事前の準備は万端のようですね。あとは引き渡しを待つだけです。西村さん、引っ越しの準備は大丈夫ですか?」
西村「はい。私は鍋一個で十分です」
どっと笑いが広がった。
――アハハハ! 本当に癒しの存在だなあ。
「では、会議を終わりましょう。皆さん、お疲れさまでした」
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