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66話 家庭教師
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こんばんは。ようこそお越しくださいました。この度はありがとうございます。
「こんばんは。初めまして、小川奈津子です。どうぞよろしくお願いします。」
始めまして、北原春樹です。で、こちらが莉子で18歳の大学1年生です。
先に少しお話をしたいので、こちらにどうぞ、とリビングのソファに案内をした。
莉子はちょっと緊張気味のようだけど、うれしそうにしていた。
俺は前もってコーヒーを用意していたので、すぐに出せた。
お聞きかと思いますが、莉子は病弱で大学も休みがちなんです。今回も入院が長くて3週間ほど欠席しました。で、出席日数が足りずに留年決定だったのですが、そこを大学に頼み込んで、追試とレポートが全教科が合格したら留年しなくて済むということになりました。
ですが、本人も体力があまりないし、どれから手を付けて良いかわからない状態です。
そこで、なるべく効率よく進められるように教えていただきたいんです。今回は1教科でも追試かレポートが不合格になると留年決定なんですよ。
「うわ~それは大変ですね。う~ん、レポートはおそらく大丈夫です。問題は追試ですね。一つ一つやっていきましょう。毎年押さえるべきポイントは大体決まっていますので、安心してください。莉子ちゃん、大丈夫よ」
「ありがとうございます。良かったです」
あと時間なのですが、夜7時から10時までお願いしたいのですが、よろしいでしょうか?
もちろん先生のご都合を優先します。来られる日にお願いできればありがたいです。
あと、土日なんですが、もし見ていただける時間があれば、それもお願いしたいです。合格するまではできるだけやらないといけないので、いかがでしょうか? こちらは逆に何時間以内というような制限は全くないです。
合格出来るまで、ぜひフォローをお願いしたいところです。
「いいですよ。今のところ非常勤で平日の三日間ほど大学で教えています。それ以外は大丈夫です。夜は毎日でも構いません。それに莉子ちゃんには時間がないですからね。短期集中したいところですよね。そのために私が呼ばれたんですよね?ふふふ」
うわ~ありがとうございます。あと、お帰りは必ず車でご自宅までお送りしますのでご安心下さい。
「わ~やったー!ありがとうございます。助かります。」これは喜んでいただけたようだ。
「あのう、さっきからちょっと気になっていたんですけど、莉子さん結婚指輪をはめているんですか?
ええーーー?? 18歳でですか?」
莉子と二人でくすくす笑った。
はい、実は先日結婚しました。莉子は父が再婚した時に母親が連れて来た子供です。8歳の妹が出来たわけなんです。その時、俺は22歳の医大生で、14歳違うんですけれど両親も賛成してくれました。
でも周りには内緒にしています。莉子もまだ18歳だから、言うと周りがうるさいですし、大学にも伝えていませんし、俺も職場では内緒にしています。だからみんな妹だと思っています。まあ、妹には違いないんですけど。
血はつながっていないので法律的にはOKなのですが、公表するのは卒業してからにしようと思っています。ただ、今はごく身近な人にだけに伝えています。結婚式も卒業してからと思っているんです。
莉子も俺も指輪は家の中ではめています。どちらにせよ、俺は医者なので職場では指輪は禁止なんですよ。
「はぁ~、驚いた!ふふふ、莉子ちゃん。お幸せですね~。良かった良かった!」
俺も莉子もにこにこしていた。
「さあさ、勉強を始めましょうか? 範囲とか課題とかはもう教えて貰ってきたんですか?」
「はい、じゃあ、私の部屋で教えていただけますか?奥の部屋なのでご案内します」
じゃあ、何かありましたら、僕は隣の部屋にいますので。お声を掛けてください。
どうぞよろしくお願いします。
はあ、これで肩の荷が降りた。助かったよ。
俺は莉子が勉強している間に夜食を作った。今日はクラムチャウダーにクラッカーだ。
先生には希望があればトーストも用意しよう。
夜食は莉子の胃腸の負担にならないような、消化の良い軽いものにしようと思っている。
先生には物足りないかもしれないけど我慢してもらおう。
さて、10時になるまでは自分の部屋で少し仕事をしよう。
家庭教師をお願いして本当に良かった。そうでなかったら、こんな安らぎの時間はなかったな。大正解だ。
「こんばんは。初めまして、小川奈津子です。どうぞよろしくお願いします。」
始めまして、北原春樹です。で、こちらが莉子で18歳の大学1年生です。
先に少しお話をしたいので、こちらにどうぞ、とリビングのソファに案内をした。
莉子はちょっと緊張気味のようだけど、うれしそうにしていた。
俺は前もってコーヒーを用意していたので、すぐに出せた。
お聞きかと思いますが、莉子は病弱で大学も休みがちなんです。今回も入院が長くて3週間ほど欠席しました。で、出席日数が足りずに留年決定だったのですが、そこを大学に頼み込んで、追試とレポートが全教科が合格したら留年しなくて済むということになりました。
ですが、本人も体力があまりないし、どれから手を付けて良いかわからない状態です。
そこで、なるべく効率よく進められるように教えていただきたいんです。今回は1教科でも追試かレポートが不合格になると留年決定なんですよ。
「うわ~それは大変ですね。う~ん、レポートはおそらく大丈夫です。問題は追試ですね。一つ一つやっていきましょう。毎年押さえるべきポイントは大体決まっていますので、安心してください。莉子ちゃん、大丈夫よ」
「ありがとうございます。良かったです」
あと時間なのですが、夜7時から10時までお願いしたいのですが、よろしいでしょうか?
もちろん先生のご都合を優先します。来られる日にお願いできればありがたいです。
あと、土日なんですが、もし見ていただける時間があれば、それもお願いしたいです。合格するまではできるだけやらないといけないので、いかがでしょうか? こちらは逆に何時間以内というような制限は全くないです。
合格出来るまで、ぜひフォローをお願いしたいところです。
「いいですよ。今のところ非常勤で平日の三日間ほど大学で教えています。それ以外は大丈夫です。夜は毎日でも構いません。それに莉子ちゃんには時間がないですからね。短期集中したいところですよね。そのために私が呼ばれたんですよね?ふふふ」
うわ~ありがとうございます。あと、お帰りは必ず車でご自宅までお送りしますのでご安心下さい。
「わ~やったー!ありがとうございます。助かります。」これは喜んでいただけたようだ。
「あのう、さっきからちょっと気になっていたんですけど、莉子さん結婚指輪をはめているんですか?
ええーーー?? 18歳でですか?」
莉子と二人でくすくす笑った。
はい、実は先日結婚しました。莉子は父が再婚した時に母親が連れて来た子供です。8歳の妹が出来たわけなんです。その時、俺は22歳の医大生で、14歳違うんですけれど両親も賛成してくれました。
でも周りには内緒にしています。莉子もまだ18歳だから、言うと周りがうるさいですし、大学にも伝えていませんし、俺も職場では内緒にしています。だからみんな妹だと思っています。まあ、妹には違いないんですけど。
血はつながっていないので法律的にはOKなのですが、公表するのは卒業してからにしようと思っています。ただ、今はごく身近な人にだけに伝えています。結婚式も卒業してからと思っているんです。
莉子も俺も指輪は家の中ではめています。どちらにせよ、俺は医者なので職場では指輪は禁止なんですよ。
「はぁ~、驚いた!ふふふ、莉子ちゃん。お幸せですね~。良かった良かった!」
俺も莉子もにこにこしていた。
「さあさ、勉強を始めましょうか? 範囲とか課題とかはもう教えて貰ってきたんですか?」
「はい、じゃあ、私の部屋で教えていただけますか?奥の部屋なのでご案内します」
じゃあ、何かありましたら、僕は隣の部屋にいますので。お声を掛けてください。
どうぞよろしくお願いします。
はあ、これで肩の荷が降りた。助かったよ。
俺は莉子が勉強している間に夜食を作った。今日はクラムチャウダーにクラッカーだ。
先生には希望があればトーストも用意しよう。
夜食は莉子の胃腸の負担にならないような、消化の良い軽いものにしようと思っている。
先生には物足りないかもしれないけど我慢してもらおう。
さて、10時になるまでは自分の部屋で少し仕事をしよう。
家庭教師をお願いして本当に良かった。そうでなかったら、こんな安らぎの時間はなかったな。大正解だ。
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